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Oracle® Databaseバックアップおよびリカバリ・リファレンス
11gリリース2(11.2)
B56270-05
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IMPORT CATALOG

用途

IMPORT CATALOGコマンドを使用すると、リカバリ・カタログ・スキーマにあるメタデータを別のカタログ・スキーマにインポートできます。様々なバージョンのカタログ・スキーマを作成し、複数のターゲット・データベースのメタデータを保存する場合は、このコマンドを使用すると、すべてのデータベース用に1つのカタログ・スキーマを保持することができます。


関連項目:

CREATE CATALOG

前提条件

RMANが、インポート先のリカバリ・カタログ(カタログ・データをインポートする先のカタログ)に接続されている必要があります。このリカバリ・カタログは、仮想プライベート・カタログにはできません。

ターゲット・データベースに接続していなくても、カタログ・スキーマはマージできます。このコマンドは、RUNコマンドのカッコ内またはRMANプロンプトで実行してください。

リカバリ・カタログ・スキーマのソース・バージョンは、インポート先のリカバリ・カタログ・スキーマの現在のバージョンと同じである必要があります。同じでない場合、同じバージョンにスキーマをアップグレードします。

同じ名前のデータベースが、ソース・リカバリ・カタログ・スキーマとインポート先カタログ・スキーマの両方に登録されていないことを確認してください。両方のスキーマに登録されているデータベースがある場合は、UNREGISTERを実行して、そのデータベースのソース・リカバリ・カタログでの登録を解除し、IMPORTコマンドを再実行します。

使用上の注意

インポート操作が途中で失敗すると、インポートはロールバックされます。このため、一部のみインポートすることはできません。登録解除の操作は、インポートとは別に行われます。デフォルトでは、インポートが正常に行われると、インポート済のデータベースIDが、ソース・リカバリ・カタログ・スキーマから登録解除されます。

ストアド・スクリプトは、グローバルまたはローカルのいずれかです。スクリプトのインポート時に、インポート先のスキーマにすでにスクリプト名が含まれていることが原因で、グローバル・スクリプトの名前が競合することがあります(ローカル・スクリプトの場合は競合しません)。その場合は、RMANにより、グローバル・スクリプト名がCOPY OF script_nameに変更されます。たとえば、RMANでは、bp_cmdという名前はCOPY OF bp_cmdに変更されます。

名前が変更されたグローバル・スクリプトも一意でない場合、RMANは、その名前をCOPY(2) OF script_nameに変更します。このスクリプト名も存在する場合、RMANは、スクリプトの名前をCOPY(3) OF script_nameに変更します。RMANは、スクリプト名が一意になるまでCOPY(n) OFのパターンを繰り返します。

セマンティクス

構文要素 説明
connectStringSpec
ソース・リカバリ・カタログの接続文字列を指定します(このカタログは、メタデータがインポートされるカタログです)。
DBID integer ソース・カタログ・スキーマからメタデータをインポートするデータベースのDBIDのリストを指定します(例2-93を参照)。

指定しなかった場合は、RMANにより、ソース・カタログ・スキーマのすべてのデータベースIDのメタデータがマージされ、インポート先のカタログ・スキーマに入れられます。RMANでは、メタデータがマージされたデータベースが、リカバリ・カタログ・スキーマにすでに登録されていた場合は、エラーが発行されます。

DB_NAME database_name ソース・カタログ・スキーマからメタデータをインポートするデータベースのリストを指定します(例2-93を参照)。

指定しなかった場合は、RMANにより、ソース・カタログ・スキーマのすべてのデータベースのメタデータがマージされ、インポート先のカタログ・スキーマに入れられます。RMANでは、同じDBIDが両方のリカバリ・カタログに登録されていた場合は、エラーが発行されます。

NO UNREGISTER RMANでは、インポート済のデータベースIDを、ソース・カタログ・スキーマに強制的に保持します。デフォルトでは、インポート済のデータベースIDはソース・リカバリ・カタログ・スキーマから登録解除されます。

例2-92 すべての登録済データベースのメタデータのインポート

この例では、ユーザーrcatが所有する10.2のカタログ・スキーマがデータベースinst1に含まれ、ユーザーrcoが所有する11.1のカタログ・スキーマがデータベースcatdbに含まれています。RMANは、rcatに登録されているすべてのデータベースIDのメタデータを、rcoが所有するリカバリ・カタログにインポートします。rcatに登録されたすべてのターゲット・データベースは登録解除されます。

RMAN> CONNECT CATALOG rco@catdb

recovery catalog database Password: password
connected to recovery catalog database
 
RMAN> IMPORT CATALOG rcat@prod;
 
Starting import catalog at 15-FEB-07
source recovery catalog database Password: password
connected to source recovery catalog database
import validation complete
database unregistered from the source recovery catalog
Finished import catalog at 15-FEB-07

例2-93 登録済データベースのサブセットのメタデータのインポート

この例は、例2-92を部分的に変更したものです。リカバリ・カタログ全体をインポートするかわりに、DBIDが1618984270のデータベースのメタデータのみをインポートします。

RMAN> CONNECT CATALOG rco@catdb

recovery catalog database Password: password
connected to recovery catalog database
 
RMAN> IMPORT CATALOG rcat@inst1 DBID=1618984270;
 
Starting import catalog at 15-FEB-07
source recovery catalog database Password: password
connected to source recovery catalog database
import validation complete
database unregistered from the source recovery catalog
Finished import catalog at 15-FEB-07