スタンドアロン・サーバーでのOracle Grid Infrastructureは、Oracle Databaseのボリューム管理、ファイル・システムおよび自動再起動などの機能をサポートするOracleソフトウェアです。Oracle RestartまたはOracle Automatic Storage Management(Oracle ASM)を使用する場合は、データベースのインストールおよび作成を行う前に、Oracle Grid Infrastructureをインストールする必要があります。Oracle RestartおよびOracle ASMは、スタンドアロン・サーバーのOracle Grid Infrastructureに含まれています。2つのインフラストラクチャ製品は、一式のバイナリに結合され、Oracle Grid Infrastructureホームとしてインストールされます。
Oracle ASMは、単一インスタンスOracle DatabaseおよびOracle Real Application Clusters(Oracle RAC)構成をサポートする、Oracleデータベースのボリューム・マネージャおよびデータベース・ファイルのファイル・システムです。Oracle ASMは、Oracle Databaseバイナリも含め、アプリケーションのニーズに応じて汎用のファイル・システムもサポートします。Oracle ASMは、従来のボリューム・マネージャ、ファイル・システムおよびRAWデバイスにかわるOracle推奨のストレージ管理ソリューションです。
Oracle Restartは、次のようにOracleデータベースの可用性を向上させます。
ハードウェアまたはソフトウェアの障害が発生した場合、すべてのOracleコンポーネント(Oracleデータベース・インスタンス、Oracle Netリスナー、データベース・サービス、Oracle ASMなど)は、Oracle Restartにより自動的に起動されます。
データベース・ホストの再起動時、コンポーネントを正しい順序で起動します。
定期的なチェックを実行してOracleコンポーネントの状態を監視します。チェック操作がコンポーネントで失敗すると、そのコンポーネントは停止し、再起動されます。
注意:
|
この章の内容は、次のとおりです。
システムは次の要件を満たしている必要があります。
スタンドアロン・サーバー用のOracle Grid Infrastructureをインストールする場合のメモリー要件は次のとおりです。
最小: スタンドアロン・サーバー用Oracle Grid Infrastructure用に最低1.5GBのRAM。スタンドアロン・サーバー用Oracle Grid Infrastructureのインストール後、Oracle Databaseをインストールする場合は、さらに最低1GBのRAM。
推奨: スタンドアロン・サーバー用Oracle Grid InfrastructureとOracle Databaseの両方をインストールする場合は4GB以上のRAM。
RAMサイズを確認するには、次のコマンドを入力します。
# /usr/contrib/bin/machinfo | grep -i Memory
RAMのサイズが必要サイズより小さい場合は、先に進む前にメモリーを増設する必要があります。
次の表では、インストールされているRAMと構成済スワップ領域の推奨サイズの関連を示します。
RAM | スワップ領域 |
---|---|
1.5から2GB | RAMサイズの1.5倍 |
2から16GB | RAMのサイズと同じ |
16GB超 | 16GB |
構成済スワップ領域のサイズを確認するには、次のコマンドを入力します。
# /usr/sbin/swapinfo -a
必要に応じて、使用するオペレーティング・システムのドキュメントに記載された追加のスワップ領域の構成方法の説明を参照してください。
重要:
|
Oracle Grid Infrastructureのインストールに必要なディスク領域は次のとおりです。
HP Itaniumの場合: 5GB以上のディスク領域。
HP-UX PA-RISCの場合: 3.69GB以上のディスク領域。
/tmp
ディレクトリに1GB以上の領域。
/tmp
ディレクトリ内の使用可能な空き領域の量を確認するには、次のコマンドを入力します。
# bdf /tmp
/tmp
ディレクトリで使用可能な空き領域が1GB未満の場合は、次のいずれかの手順を実行します。
ディスク領域の要件が満たされるように、/tmp
ディレクトリから不要なファイルを削除します。
oracle
ユーザーの環境を設定するときに、TMP
およびTMPDIR
環境変数を設定し、一時ディレクトリを指定します。
/tmp
ディレクトリを含むファイル・システムを拡張します。ファイル・システムの拡張については、必要に応じて、システム管理者に連絡してください。
次のタスクを実行して、Oracle Grid Infrastructureソフトウェア所有者ユーザーの環境を設定します。
「システムへrootとしてログイン」の説明を確認します。
Oracleベース・ディレクトリに対するパスが設定されていることを確認します。Oracle RestartおよびOracle Databaseは、同一のOracleベース・ディレクトリにあります。次に例を示します。
# ORACLE_BASE=/u01/app/oracle; # export ORACLE_BASE
シェル起動ファイルで、Oracle Grid Infrastructureソフトウェア所有者ユーザーのデフォルトのファイル・モード作成マスク(umask
)を022に設定します。マスクを022に設定すると、ソフトウェア・インストールを実行するユーザーは644の権限を持つファイルを作成できます。
Oracle Grid Infrastructureインストール・ソフトウェア所有者のファイル記述子およびプロセスにulimit
を設定します。
インストールに備えて、DISPLAY
環境変数を設定します。
Oracle Databaseをインストールする場合は、インストール前の追加要件を満たす必要があります。第2章を参照してください。
前のリリースのOracle DatabaseをOracle Grid Infrastructureにインストールするときに、Oracle ASM Configuration Assistant (Oracle ASMCA)を使用して、ディスク・グループを作成および変更します。
Oracle Database 11gリリース2より前のリリースでは、Oracle Database Configuration Assistant (Oracle DBCA)を使用してOracle ASMで管理タスクが実行されました。Oracle Database 11gリリース2 (11.2)以上では、Oracle ASMはOracle Grid Infrastructureインストールの一部としてインストールされます。Oracle DBCAを使用してOracle ASMで管理タスクを実行することはできなくなりました。
関連項目: Oracle Database 10g以下のソフトウェアをOracle Grid Infrastructureとともに使用した、データベースに対するディスク・グループの互換性の構成に関する詳細は、『Oracle Automatic Storage Management管理者ガイド』を参照してください。 |
以前のリリースのOracle ASMが、サーバーまたは既存のOracle Grid Infrastructureインストール環境内にインストールされている場合は、Oracle Automatic Storage Managementコンフィギュレーション・アシスタント(Oracle ASMCA)を使用して、既存のOracle ASMインスタンスを11gリリース2 (11.2)にアップグレードし、その後でディスク・グループ、Oracle ASMボリュームおよびOracle ASMファイル・システムを構成します。
注意: 既存のOracle ASMインスタンスのアップグレードは、そのインスタンスを使用するすべてのデータベースおよびアプリケーションを停止してから実行する必要があります。 |
インストール時に、Oracle ASMを使用し、以前のOracle ASMバージョンが別のOracle ASMホームにインストールされていることがOracle ASMCAにより検出された場合は、Oracle ASM 11gリリース2 (11.2)のバイナリをインストールした後に、Oracle ASMCAを起動して既存のOracle ASMインスタンスをアップグレードできます。
関連項目:
|
前のリリースでは、Oracle Automatic Storage Management(Oracle ASM)のインストールは、Oracle Databaseインストールの一部として実行されました。Oracle Database 11gリリース2 (11.2)では、Oracle ASMは、クラスタまたはスタンドアロン・サーバーへのOracle Grid Infrastructureのインストールに含まれます。
既存のOracle ASMインストールをアップグレードする場合は、Oracle Grid Infrastructureのアップグレード(既存のOracle ASMインストールのアップグレード)を実行してOracle ASMをアップグレードする必要があります。Oracle ASMがインストールされていない場合、Oracle ASMを記憶域オプションとして使用するには、Oracle Databaseのインストールを開始する前に、Oracle Grid Infrastructureのインストールを完了してください。
Oracle ASMインスタンス、ディスク・グループおよびボリュームをインストールおよび構成するには、Oracle Automatic Storage Managementコンフィギュレーション・アシスタント(Oracle ASMCA)を実行する必要があります。また、ASMCAコマンドライン・インタフェースを非GUIユーティリティとして使用できます。
関連項目: Oracle ASMCAの詳細は、『Oracle Automatic Storage Management管理者ガイド』の第11章「Oracle ASM Configuration Assistant」を参照してください。 |
Oracle ASMをインストールする場合は、次のガイドラインを適用してください。
「Oracle Automatic Storage Managementインストールのためのディスクの準備」で説明する手順を完了し、Oracle ASMディスク・グループで使用するディスク・パーティションを準備する必要があります。
インストールを開始する前に、Oracle ASMディスク・グループで使用する1つ以上のディスクが適切に構成されている必要があります。
Oracle ASMをインストールする際、Oracle Automatic Storage Managementコンフィギュレーション・アシスタント(Oracle ASMCA)により、Oracle ASMインスタンスのサーバー・パラメータ・ファイル(SPFILE
)とパスワード・ファイルが個別に作成されます。Oracle ASMのインストールが完了すると、ASMSNMP
スキーマおよびユーザーが作成されます。詳細は、『Oracle Automatic Storage Management管理者ガイド』を参照してください。
既存ディスク・グループを管理するOracle ASMインスタンスは、Oracle Grid Infrastructureホーム・ディレクトリで実行されます。
この項では、Oracle ASMで使用するディスクの構成方法について説明します。次の項では、要件の指定方法および各プラットフォームでのディスクの構成方法について説明します。
注意: 引用符で囲む必要があるため、識別子をデータベース・オブジェクト名に使用することをお薦めしません。これらの引用符で囲んだ識別子は、SQL CREATE 文では名前(CREATE DISKGROUP "1data" ... など)として有効な場合がありますが、データベース・オブジェクトを管理する他のツールを使用する際は名前として有効ではない場合があります。 |
関連項目: ディスク・グループの作成および管理の詳細は、『Oracle Automatic Storage Management管理者ガイド』の「新しいOracleインストール用のディスク・グループの作成」を参照してください。 |
Oracle ASMを構成するための一般的な手順は、次のとおりです。
サイトの記憶域要件を識別します。
新規のOracle ASMディスク・グループを作成する場合は、DASまたはSANディスクのパーティションを作成します。
Oracle ASMで使用するディスクを構成します。Oracle Grid Infrastructureをインストールする際に、Oracle ASMディスクの構成情報を入力する必要があります。
Oracle ASMの記憶域要件を特定するには、必要なデバイス数およびディスクの空き領域を決定する必要があります。この作業を行う手順は、次のとおりです。
Oracle ASMをOracle Databaseファイルまたはリカバリ・ファイル、あるいはその両方に使用するかどうかを決定します。
注意: Oracle Databaseファイルとリカバリ・ファイルに同じ記憶域メカニズムを使用する必要はありません。一方のファイル・タイプにファイル・システムを使用し、もう一方にOracle ASMを使用できます。自動バックアップを有効にし、使用可能な共有ファイル・システムがない場合は、リカバリ・ファイルの記憶域にOracle ASMを選択する必要があります。 |
自動バックアップを有効にする場合は、データベースをインストールする際、高速リカバリ領域にOracle ASMディスク・グループを指定することにより、Oracle ASMをリカバリ・ファイルの記憶域メカニズムとして選択できます。データベースをインストールする際のデータベースの作成方法に応じて、次のような選択肢があります。
Oracle ASMCAを対話モードで実行して必要なディスク・グループを作成および構成します。
データベースをインストールする際に、対話モードでDatabase Configuration Assistantを実行するインストール方法(「拡張インストール」タイプ)を選択すると、Oracle ASMCAを使用して作成したディスク・グループを選択できます。
Oracle ASMCAで作成したディスク・グループをデータベース・ファイルおよびリカバリ・ファイルの両方に使用するか、または、ファイル・タイプごとに異なるディスク・グループを使用できます。可能な場合は、データファイル用とリカバリ・ファイル用に別々のOracle ASMディスク・グループを作成してください。
非対話モードでOracle ASMCAを実行する場合は、データファイルとリカバリ・ファイルで同じOracle ASMディスク・グループを使用する必要があります。データベースのインストール時(「標準インストール」タイプ)は、データファイルとリカバリ・ファイルの両方に同一のディスク・グループを選択する必要があります。
関連項目:
|
作成するOracle ASMディスク・グループごとに、使用するOracle ASMの冗長性レベルを選択します。
Oracle ASMディスク・グループの冗長性レベルを選択することによって、ディスク・グループにおけるOracle ASMによるファイルのミラー化方法、必要なディスク数およびディスク領域が決まります。
外部冗長性
このオプションでは、Oracle ASMでディスク・グループのコンテンツをミラーできません。この冗長性レベルの選択が推奨されるのは、RAIDデバイスなどそれ自体がデータ保護を提供するデバイスがディスク・グループに含まれる場合、またはデータベースが割込みなしのデータ・アクセスを必要としない場合です。
標準冗長性
標準冗長性ディスク・グループでは、パフォーマンスおよび信頼性を最適化するために、Oracle ASMではデータファイルの双方向ミラー化および制御ファイルの3方向ミラー化がデフォルトで使用されます。また、ディスク・グループの個々のファイルに対してミラー化の特性を選択できます。双方向ミラー化を使用するか、ミラー化を使用しないこともできます。
双方向ミラー化を使用する場合、標準冗長性ディスク・グループには、2つ以上の障害グループ(または2つ以上のディスク・デバイス)が必要です。標準冗長性ディスク・グループの有効なディスク領域は、その全デバイスのディスク領域の合計の半分です。
Oracleでは、ほとんどのインストールに標準冗長性ディスク・グループの使用をお薦めします。
高冗長性
ディスク・グループの内容は、デフォルトで3方向にミラー化されます。高冗長性ディスク・グループを作成するには、3つ以上の障害グループ(3つ以上のデバイス)を指定する必要があります。
高冗長性ディスク・グループでは最高水準のデータ保護が提供されますが、この冗長性レベルの使用を決定する前に、追加するストレージ・デバイスによりコストが高くなることを考慮する必要があります。
データベース・ファイルおよびリカバリ・ファイルに必要なディスク領域の合計量を判別します。
システムでOracle ASMインスタンスが実行されている場合は、既存のディスク・グループを使用して記憶域要件を満たすことができます。必要に応じて、データベースのインストール時にディスクを既存のディスク・グループに追加できます。
次の表を使用して、インストールに必要な最小ディスク数と最小ディスク領域を判別します。
冗長性レベル | 最小ディスク数 | データファイル | リカバリ・ファイル | 両方のファイル・タイプ |
---|---|---|---|---|
外部 | 1 | 1.8GB | 3.6GB | 5.4GB |
標準 | 2 | 3.6GB | 7.2GB | 10.8GB |
高 | 3 | 5.4GB | 10.8GB | 16.2GB |
オプションとして、Oracle ASMディスク・グループ・デバイスの障害グループを特定します。
標準冗長性ディスク・グループまたは高冗長性ディスク・グループを使用する場合、ディスク・デバイスのセットをカスタム障害グループに関連付けることにより、ハードウェア障害に対するデータベースの保護を強化できます。デフォルトでは、各デバイスはそれぞれの障害グループに含まれます。しかし、標準冗長性ディスク・グループの2つのディスク・デバイスが同じSCSIコントローラに接続されている場合、コントローラに障害が発生するとディスク・グループは使用できなくなります。この例のコントローラは、シングル・ポイント障害です。
たとえば、このような障害を回避するには、2つのスモール・コンピュータ・システム・インタフェース(SCSI)コントローラ(それぞれが2つのディスクを持つ)を使用し、各コントローラに接続するディスクに対して障害グループを定義できます。この構成では、ディスク・グループによる1つのSCSIコントローラの障害の許容が可能になります。
注意: カスタム障害グループを定義する場合、標準冗長性ディスク・グループに対して2つ以上の障害グループ、および高冗長性ディスク・グループに対して3つ以上の障害グループを指定する必要があります。 |
システムに適切なディスク・グループが存在しないことが確実な場合、適切なディスク・デバイスをインストールまたは指定して、新しいディスク・グループに追加します。適切なディスク・デバイスを指定する場合は、次のガイドラインを適用します。
ディスク・デバイスは、グリッド・インストールを実行するユーザーが所有する必要があります。
Oracle ASMディスク・グループでは、すべてのデバイスのサイズおよびパフォーマンス特性が同じである必要があります。
複数のパーティションを単一の物理ディスクにディスク・グループ・デバイスとして指定しないでください。Oracle ASMでは、各ディスク・グループ・デバイスをそれぞれ個別の物理ディスクに配置する必要があります。
論理ボリュームは、Oracle ASMディスク・グループのデバイスとして指定できますが、Oracle ASMには不要な複雑なレイヤーが追加されるため、これを使用することはお薦めできません。論理ボリューム・マネージャの使用を選択する場合は、追加ストレージ・レイヤーのストレージ・パフォーマンスに対する影響を最小化できるように、論理ボリューム・マネージャを使用してストライプ化またはミラー化しない単一の論理ユニット番号(LUN)を表すことをお薦めします。
関連項目:
|
Oracle ASMでDASまたはSANディスクを使用するには、ディスクのパーティション表が必要です。ディスクごとに、パーティションを1つ作成することをお薦めします。
自動ストレージ管理で使用するディスクを構成する手順は、次のとおりです。
ディスクが使用可能であることを確認するには、次のコマンドを入力します。
# /usr/sbin/ioscan -fun -C disk
Class I H/W Path Driver S/W State H/W Type Description ========================================================================== disk 0 0/0/1/0.6.0 sdisk CLAIMED DEVICE HP DVD 6x/32x /dev/dsk/c0t6d0 /dev/rdsk/c0t6d0 disk 1 0/0/1/1.2.0 sdisk CLAIMED DEVICE SEAGATE ST39103LC /dev/dsk/c1t2d0 /dev/rdsk/c1t2d0
このコマンドでは、ブロック・デバイス名(/dev/dsk/c
x
t
y
d
z
)などの、システムに接続されている各ディスクに関する情報が表示されます。
注意: HP-UX 11i v.3では、Agile Viewを使用して、ブロック・デバイス(/dev/disk/diskxyz )や文字RAWデバイス(/dev/rdisk/diskxyz )などのマス・ストレージ・デバイスを確認することもできます。次に例を示します。
#>ioscan -funN -C disk Class I H/W Path Driver S/W State H/W Type Desc =================================================================== disk 4 64000/0xfa00/0x1 esdisk CLAIMED DEVICE HP73.4GST373454LC /dev/disk/disk4 /dev/rdisk/disk4 disk 907 64000/0xfa00/0x2f esdisk CLAIMED DEVICE COMPAQ MSA1000 VOLUME /dev/disk/disk907 /dev/rdisk/disk907 |
ioscan
コマンドで、使用するデバイスのデバイス名情報が表示されない場合は、次のコマンドを入力して、すべての新しいデバイス用に特別なデバイス・ファイルをインストールします。
# /usr/sbin/insf -e
ディスク・グループに追加する各ディスクについて次のコマンドを入力し、まだLVMボリューム・グループに属していないことを確認します。
# /sbin/pvdisplay /dev/dsk/cxtydz
このコマンドによってボリューム・グループの情報が表示された場合、そのディスクはボリューム・グループにすでに属しています。選択するディスクは、LVMボリューム・グループに属していない必要があります。
注意: 別のボリューム管理ソフトウェアを使用する場合(VERITAS Volume Managerなど)、ディスクが使用されていないことを確認する方法について、該当するマニュアルを参照してください。 |
ディスク・グループに追加する各ディスクについて次のようなコマンドを入力し、キャラクタ・ファイルの所有者、グループおよび権限を変更します。
# chown oracle:dba /dev/rdsk/cxtydz # chmod 660 /dev/rdsk/cxtydz
注意: DSF(Agile View)パスの場合、次のようなパスを使用してコマンドを入力します。# chmod 660 /dev/rdisk/diskxyz |
注意: 自動ストレージ管理でマルチ・パス・ディスク・ドライバを使用している場合は、必ずディスクの正しい論理デバイス名にのみ権限を設定するようにします。 |
ソフトウェアのみのインストールでは、スタンドアロン・サーバー用のOracle Grid Infrastructureのバイナリが指定された場所にコピーされるのみです。スタンドアロン・サーバー用のOracle Grid InfrastructureおよびOracle ASMの構成は、インストールが終了後に手動で行う必要があります。
Oracle Grid Infrastructureソフトウェアのソフトウェアのみのインストールを実行する場合、ソフトウェアのインストール後にOracle Restartを有効にするには、いくつかの構成ステップを手動で完了する必要があります。
ソフトウェアのみのインストールには、次のステップが含まれます。
Oracle Database 11g
リリース2 (11.2)のインストール・メディア上の関連ディレクトリまたはダウンロード・ディレクトリで、runInstallerコマンドを実行します。
Oracle Grid Infrastructureのソフトウェアのみのインストールを完了します。
ソフトウェアのみのインストールを実行した後のOracle Grid Infrastructureの構成の詳細は、「ソフトウェア・バイナリの構成」を参照してください。
runcluvfy.sh stage -pre
hacfg
コマンドを使用して、サーバーがインストール要件を満たしていることを確認します。記憶域およびサーバーのインストール前の要件がすべて完了していることを確認します。
ソフトウェアのみのOracle Grid InfrastructureインストールでOracle Restartを構成およびアクティブ化するには、次のタスクを実行します。
root
としてログインし、次の構文を使用して、Grid_home
でroothas.pl
スクリプトを実行します。
Grid_home/perl/bin/perl -I Grid_home/perl/lib -I Grid_home/crs/install Grid_home/crs/install/roothas.pl
たとえば、Oracle Grid Infrastructureホームが/u01/app/oracle/product/11.2.0/grid
の場合、次のスクリプトを実行します。
# /u01/app/oracle/product/11.2.0/grid/perl/bin/perl -I /u01/app/oracle/product/11.2.0/grid/perl/lib -I /u01/app/oracle/product /11.2.0/grid/crs/install /u01/app/oracle/product/11.2.0/grid/crs/install/roothas.pl
Grid_home/
oui/bin
ディレクトリに移動します。Grid_home
は、Oracle Grid Infrastructureホームのパスです。
Oracle Restartソフトウェアの所有者ユーザーとしてログインし、次のコマンドを入力します。
./runInstaller -updateNodeList ORACLE_HOME=Grid_home
-defaultHomeName CLUSTER_NODES= CRS=TRUE
次に例を示します。
$ ./runInstaller -updateNodeList ORACLE_HOME=/u01/app/oracle/product/11.2.0/grid -defaultHomeName CLUSTER_NODES= CRS=TRUE
Network Configuration AssistantおよびOracle ASMCAとともにSRVCTL
ユーティリティを使用して、リスナー、Oracle ASMインスタンスおよびすべてのOracle ASMディスク・グループをOracle Restart構成に追加します。
Oracle Grid Infrastructureをインストールしてデータベースを作成すると、データベースは自動的にOracle Grid Infrastructure構成に追加され、必要に応じて自動的に再起動されます。ただし、データベースが存在するホスト・コンピュータにOracle Grid Infrastructureをインストールする場合、データベース、リスナー、Oracle ASMインスタンスおよびその他のコンポーネントをOracle Grid Infrastructure構成に手動で追加する必要があります。
注意: Oracle Grid Infrastructureでは、1つのホスト・コンピュータ上で複数の単一インスタンス・データベースを受け入れることができます。 |
この項の内容は、次のとおりです。
次の手順を実行して、Oracle Grid Infrastructureをインストールし、Oracle Restartで管理されるデータベースを作成します。最初に、Oracle Grid Infrastructure(Oracle RestartおよびOracle ASM)をインストールし、Oracle ASMに1つ以上のディスク・グループを構成します。次に、Oracle ASMディスク・グループにデータベース・ファイルを格納するOracle Databaseをインストールします。「Oracle Universal Installer」ページの「ヘルプ」ボタンをクリックして、ページ・レベルの詳細を参照してください。
Oracle Grid Infrastructureのインストールを開始する前に、必要に応じて既存のOracleプロセスを停止してください。詳細は、「既存のOracleプロセスの停止」を参照してください。
スタンドアロン・サーバー用のOracle Grid Infrastructureを新規データベースとともにインストールするには、次の手順を実行します。
Oracle Grid Infrastructureソフトウェア所有者ユーザーとしてOracle Universal Installerを起動します。インストール・ファイルの場所に合せて、次のいずれかの操作を行います。
インストール・ファイルがインストール・メディアにある場合は、次のようなコマンドを入力します。この場合、directory_path
は、インストール・メディアのOracle Grid Infrastructureのディレクトリ・パスです。
$ /directory_path/runInstaller
注意: スタンドアロン・サーバー用のOracle Grid Infrastructureは、Oracle Grid Infrastructureのメディアからインストールする必要があります。 |
インストール・ファイルがハードディスクにある場合は、Oracle Grid Infrastructureの(clusterware
)ディレクトリ・パスに移動し、次のコマンドを入力します。
$ ./runInstaller
インストール前の更新のダウンロード
Oracle Database 11gリリース2 (11.2.0.2)以降、保護されたデータ・センターでインストールを実行する場合、インストールを開始する前に、インターネットにアクセス可能なシステムから更新ダウンロード・モードでOracle Universal Installerを起動して、更新をダウンロードできます。Oracle Universal Installerで更新のダウンロードを開始するには、次のコマンドを入力します。
$ ./runInstaller -downloadUpdates
My Oracle Supportのユーザー名とパスワードを入力し、必要に応じてプロキシの設定を入力します。更新をダウンロードした後、インストールを実行するサーバー上のディレクトリに更新ファイルを移動します。
関連項目:
|
注意: Oracle Universal Installerは、Oracle Grid Infrastructureソフトウェア所有者ユーザーとしてログインしてユーザーの環境を設定したターミナル・セッションから起動してください。 |
Oracle Universal Installerが表示されない場合は、「X Windowの表示エラー」および「リモート端末でのインストール・エラー」のトラブルシューティング情報を参照してください。
Oracle Database 11gリリース2 (11.2.0.2)以降では、ソフトウェアの更新機能を使用して、最新の更新を動的にダウンロードして適用できます。ソフトウェアの更新のダウンロード画面で、次のいずれかのオプションを選択し、「次へ」をクリックします。
My Oracle Support資格証明を使用してダウンロード: 最新のソフトウェア更新をダウンロードして適用するには、このオプションを選択します。
Oracle Universal Installerのインターネット接続に使用するプロキシを構成するには、プロキシ設定をクリックします。サイトのプロキシ・サーバーの情報、およびサーバーを接続するローカル・エリア・ネットワークにアクセスするユーザー・アカウントを入力します。Oracle Database 11gリリース2 (11.2.0.3)以降、プロキシ・レルム情報を入力できます。プロキシ・レルム情報では大/小文字が区別されます。プロキシ・レルムがない場合、「プロキシ・ユーザー名」、「プロキシ・パスワード」および「プロキシ・レルム」の各フィールドに入力する必要はありません。
「接続のテスト」をクリックして、プロキシの設定が正しく入力されてインストーラで更新をダウンロードできるかどうかを確認します。
事前にダウンロードしたソフトウェア更新を使用: このオプションを選択すると、-downloadUpdates
フラグを使用して以前にダウンロードしたソフトウェア更新が適用されます。
ソフトウェア更新のスキップ: 更新を適用しない場合は、このオプションを選択します。
ソフトウェア更新の適用画面は、ソフトウェア更新のダウンロードを選択するか、以前にダウンロードしたソフトウェア更新の場所を入力した場合に表示されます。
前の画面でMy Oracle Support資格証明を使用してダウンロードを選択した場合は、すべての更新のダウンロードおよび適用を選択し、「次へ」をクリックして更新を適用します。
デフォルトでは、ソフトウェア更新のダウンロード場所は、このインストールの実行に使用しているOracleインストール所有者のホーム・ディレクトリになります。ソフトウェア更新を別の場所にダウンロードするよう選択する場合は、「参照」をクリックして、サーバーの別の場所を選択します。
前の画面で事前にダウンロードしたソフトウェア更新を使用を選択した場合は、すべての更新の適用を選択して「次へ」をクリックし、インストールを開始する前にダウンロードした更新を適用します。
「インストール・オプションの選択」画面で、「スタンドアロン・サーバー用のOracle Grid Infrastructureの構成」オプションを選択してOracle RestartおよびOracle ASMをインストールして構成します。「次へ」をクリックします。
「製品言語の選択」画面で、1つ以上の言語を選択します。「使用可能な言語」リストから「選択された言語」リストに、言語を移します。「次へ」をクリックします。
「ASMディスク・グループの作成」画面に、すべてのOracle ASMディスクが表示されます。
「検出パスの変更」をクリックして、画面に表示されていない、Oracle ASMで使用するデバイスを選択します。「ディスク検出パスの変更」ウィンドウで、Oracle ASMで使用するデバイスの検索に使用する文字列を入力します。ディスク文字列をORCL:*
に設定するか、空("")のままにすると、インストーラでこれらのディスクが検出されます。「OK」をクリックします。
Oracle ASMで使用するディスクの選択が終了したら、「次へ」をクリックします。
注意: インストール中、Oracle ASMでマウントされ文字列ORCL:* でASMLIBに登録されたディスク・パスが、デフォルトのデータベース記憶域の候補ディスクとして一覧表示されます。 |
この手順の実行中は、次のディスク・デバイスに関する情報を考慮します。
デフォルトのディスク・グループ名はDATA
です。ディスク・グループに新しい名前を入力する、またはデフォルト名を使用することができます。
ディスク・デバイスは、グリッド・インストールを実行するユーザーが所有する必要があります。
システム管理者に問い合せて、Oracle ASMで使用されるディスクがストレージ・レベルでミラー化されているかどうか確認してください。ミラー化されている場合は、冗長性に「外部」を選択します。ディスクがストレージ・レベルでミラー化されていない場合は、冗長性に「標準」を選択します。
注意: 標準冗長性で同一のデータ量を保持するために、倍のディスク領域が必要です。たとえば、100GBのデータベースの場合、必要な記憶域は約200Gです。 |
すべてのOracle ASMディスクは割当て単位(AU)に分割されます。割当て単位は、ディスク・グループ内の割当ての基本単位です。Oracle Database 11gリリース2 (11.2.0.3)以降、特定のディスク・グループ互換レベルに応じて、AUサイズの値に1、2、4、8、16、32または64MBを選択できます。デフォルト値は1MBに設定されています。
「ASMパスワードの指定」画面で、Oracle ASMインスタンスへの接続に必要なパスワードを入力します。Oracle ASMインスタンスは、SYSASM
と呼ばれる権限ロールで管理され、これによりOracle ASMディスク・グループへの完全なアクセスが付与されます。Oracle ASMインスタンスの監視には、SYSDBA
権限を持つ、より権限の低いユーザーASMSNMP
を作成することをお薦めします。
SYS
およびASMSNMP
ユーザー・アカウントのパスワードを入力します。パスワードは、8文字以上の長さで、アルファベットを1つ以上、数字を1つ以上、およびハイフン(-)、アンダースコア(_)、番号記号(#)の3つの記号のうちのいずれかを1つ以上使用する必要があります。パスワード・フィールドに、他の特殊文字は使用できません。
必要に応じて、すべてのアカウントに同じパスワードを使用できます。ただし、アカウントごとに異なるパスワードを指定することをお薦めします。指定したパスワードを覚えておく必要があります。
「権限付きオペレーティング・システム・グループ」画面で、OSDBA
グループ、OSASM
グループおよびデータベース・オペレータ・グループOSOPER
用に作成したオペレーティング・システム・グループの名前を選択します。dba
グループのみを作成すると、そのグループを3つの権限グループすべてで使用できます。別のasmadmin
グループを作成した場合は、その値をOSASM
グループで使用します。「次へ」をクリックします。
「インストール場所の指定」画面に次の情報を入力し、「次へ」をクリックします。
Oracleベース: Oracleベース・ディレクトリの場所を入力します。パスには空白を入れないようにしてください。
ソフトウェアの場所: デフォルト値を受け入れるか、ソフトウェアをインストールするディレクトリ・パスを入力します。ディレクトリ・パスに空白を含めないでください。
関連項目:
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このサーバーにOracleソフトウェアをインストールしていない場合、「インベントリの作成」画面が表示されます。
必要に応じて、インベントリ・ディレクトリのパスを変更します。また、必要に応じて、oraInventoryグループ名としてoinstall
を選択します。「次へ」をクリックします。
「前提条件チェックの実行」画面で、Oracle Grid Infrastructureのインストールを実行するための最小システム要件が満たされているかどうか確認します。すべてのシステム要件が満たされている場合、「サマリー」画面に移動します。インストールに失敗すると、エラーを確認できます。
「再チェック」をクリックすると、前提条件のチェックを再実行して、データベース・インストールを実行できる最低要件が満たされているかどうか確認できます。
問題を修正してからシステム要件を再チェックする場合は、「修正および再チェック」をクリックします。
注意: 「修正および再チェック」オプションにより、root ユーザーとして実行する必要があるスクリプトが生成されます。この生成されたスクリプトでは、一部のシステム・パラメータ値が設定されます。このスクリプトの内容は変更しないことをお薦めします。詳細は、「インストール修正スクリプト」を参照してください。 |
失敗した要件リストを取得するには、リストから「失敗を表示」を選択します。OUIによって実行されたすべての前提条件チェックのリストを取得するには、「すべて表示」を選択します。成功した前提条件チェックのリストを取得するには、「成功を表示」を選択します。
注意: 「すべて無視」オプションを選択する場合は注意が必要です。このオプションを選択すると、Oracle Databaseをシステムに正常にインストールできるかどうかをOracle Universal Installerが確認できない場合があります。 |
「サマリー」画面の内容を確認し、「インストール」をクリックします。
Oracle Database 11gリリース2 (11.2)以降では、「レスポンス・ファイルの保存」をクリックすると、すべてのインストール手順をレスポンス・ファイルに保存できます。このファイルは、サイレント・インストールに使用できます。
「製品のインストール」画面に、Oracle Grid Infrastructureのインストールの進捗状況が表示されます。インストール・プロセス中、「構成スクリプトの実行」ウィンドウが表示されます。この画面のスクリプトを実行するまで、「OK」はクリックしないでください。
root
ユーザーとしてroot.sh
と、必要な場合はorainstRoot.sh
構成スクリプトを実行します。
「終了」画面に、インストールのステータスが表示されます。「閉じる」をクリックしてインストールを終了し、「はい」をクリックしてOracle Universal Installerを終了します。
問題が発生した場合、構成ファイルを参照して詳細を確認します。構成ログへのパスワードは、「コンフィギュレーション・アシスタント」ウィンドウ上に表示されています。
Oracle ASMCAは、スタンドアロン・サーバー用Oracle Grid Infrastructureインストールの一部としてインストールされます。追加のディスク・グループを作成する場合は、Oracle ASMCAユーティリティを実行します。たとえば、RECOVERY
という名前の別のディスク・グループを作成して、高速リカバリ領域を格納できます。
注意: Oracle High Availability Serviceが正しくインストールされているかどうかを確認するには、./crsctl check has コマンドをGrid_home /bin ディレクトリから実行します。
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Oracle Databaseをインストールします。「Oracle Databaseソフトウェアのインストール」を参照してください。
注意:
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インストールされたバイナリを削除せずにOracle Restartを構成解除する場合、「Oracle Restartのトラブルシューティングおよび構成解除」を参照してください。
この項に示すハイレベルな手順に従って、既存のOracleデータベース用のOracle Grid Infrastructureをインストールおよび構成します。Oracle Restartは、既存のリリース11.2リソースのみを管理できるため、既存のリリース11.2データベースに対してのみOracle Grid Infrastructureをインストールできます。ただし、リリース11.2より前のOracleデータベースは、Oracle Restartで管理されないで同じサーバーに共存できます。
既存のデータベース用にOracle Grid Infrastructureをインストールする手順は、次のとおりです。
データベースと同じホスト・コンピュータで、Oracle Universal Installerを使用してOracle Grid Infrastructureをインストールし、インストール・オプションとして「スタンドアロン・サーバー用のOracle Grid Infrastructureの構成」を選択します。
Oracle Grid Infrastructureのコンポーネントは、別のOracleホームにインストールされます。
手順の詳細は、「新規データベースのインストールによるOracle Grid Infrastructureのインストール」を参照してください。
Gridホームのbin
ディレクトリに移動します。
-c SINGLE
フラグを指定したsrvctl add database
コマンドを使用して、Oracle Restart構成内にデータベースを追加します。また、srvctl add
コマンドを使用して、リスナー、Oracle ASMインスタンス、すべてのOracle ASMディスク・グループおよびデータベース・サービスをOracle Restart構成に追加します。
関連項目: 詳細は、『Oracle Database管理者ガイド』のsrvctl addに関する項を参照してください。 |
スタンドアロン・サーバー用のOracle Grid Infrastructureのインストール後、最初にOracle Restartスタックを停止して、Gridホームにインストールされているソフトウェアを変更する必要があります。たとえば、個別パッチを適用するか、Oracle RestartまたはOracle ASMで使用されるDLLを変更するには、次の手順を実行してOracle Restartスタックを停止および再起動する必要があります。
ただし、OPatchユーティリティをauto
オプション付きで、つまりopatchauto
を実行する場合は、Oracle Restartスタックの停止および開始が自動的に行われるので、手動での停止と開始は必要ありません。OPatchをapply
オプション付きで、つまりopatch apply
を実行する場合は、この項で説明する手順に従ってOracle Restartスタックを手動で停止および再起動する必要があります。
関連項目: opatchautoの使用方法は、『Oracle Opatchユーザーズ・ガイド for Windows and UNIX』 を参照してください。 |
注意: 実行可能ファイルに再リンクする前に、再リンクしているOracleホーム・ディレクトリで実行されているすべての実行可能ファイルを停止する必要があります。また、Oracle共有ライブラリにリンクされているアプリケーションを停止します。 |
次の手順に従って、スタンドアロン・サーバー用のOracle Grid Infrastructureホームの変更準備をします。
Oracle Grid Infrastructureソフトウェア所有者ユーザーとしてログインし、パスGrid_home
/bin
に移動します。Grid_home
は、Oracle Grid Infrastructureホームのパスです。
$ cd Grid_home
/bin
次のコマンドを使用してOracle Restartスタックを停止します。
$ crsctl stop has -f
Oracle Restartスタックをシャットダウンしたら、Oracle Grid Infrastructureホームにインストールしたソフトウェアの更新を実行します。
次のコマンドを使用して、Oracle Restartスタックを再起動します。
$ crsctl start has
次の手順に従って、スタンドアロン・サーバー用のOracle Grid Infrastructureを再リンクします。
root
としてログインします
# cd Grid_home
/crs/install
# perl roothas.pl -unlock
スタンドアロン・サーバー用のOracle Grid Infrastructure所有者としてログインします。
$ export ORACLE_HOME=Grid_home
$Grid_home
/bin/relink
再度root
としてログインします。
# cdGrid_home
/rdbms/install/ # ./rootadd_rdbms.sh # cdGrid_home
/crs/install # perl roothas.pl -patch
オペレーティング・システムのパッチを適用したときやオペレーティング・システムのアップグレードをした後は毎回、Oracle RestartとOracle ASMのバイナリを再リンクする必要があります。
コンピュータに構成済のOracle ASMインスタンスがない場合、Oracle Automatic Storage Managementコンフィギュレーション・アシスタント(Oracle ASMCA)・ユーティリティにより、新しいOracle Automatic Storage Managementインスタンスが作成されます。
追加のディスク・グループを作成する場合や、Oracle ASMディスクを手動で構成する場合は、次のようにOracle ASMCAを実行します。
$ cd Grid_home
/bin
$ ./asmca
Grid_home
は、スタンドアロン・サーバー用のOracle Grid Infrastructureホームへのパスです。
関連項目: 『Oracle Automatic Storage Management管理者ガイド』 |
Oracle ASMインストールをテストするには、Oracle ASMディスク・グループのファイルおよびディレクトリを管理するasmcmd
コマンドライン・ユーティリティを使用してログインします。手順は次のとおりです。
シェル・ウィンドウを開き、ORACLE_SID
およびORACLE_HOME
環境変数を一時的に設定して、Oracle ASMインスタンスで使用する適切な値を指定します。
たとえば、Oracle ASMのSID
が+ASM
で、OracleホームがORACLE_BASE
ディレクトリのgrid
サブディレクトリにある場合は、次のコマンドを入力して必要な設定を作成します。
Bourne、Bash、またはKornシェルの場合:
$ ORACLE_SID=+ASM $ export ORACLE_SID $ ORACLE_HOME=/u01/app/oracle/product/11.2.0/grid $ export ORACLE_HOME
Cシェルの場合:
% setenv ORACLE_SID +ASM % setenv ORACLE_HOME /u01/app/oracle/product/11.2.0/grid
ASMCMDを使用して、Oracle ASMインスタンスのディスク・グループをリストします。
$ORACLE_HOME/bin/asmcmd lsdg
デフォルトで、ASMCMDはSYSASM権限を持つSYSユーザーとして接続します。
Oracle ASMインスタンスが実行されていない場合は、次のコマンドを使用してインスタンスを起動できます。
$ORACLE_HOME/bin/asmcmd startup
関連項目:
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