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Oracle® Database Clientインストレーション・ガイド
11gリリース2 (11.2) for Microsoft Windows
B58879-09
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3 Oracle Database Clientのインストール

Oracle Database Clientをインストールするための32ビット・メディアは、サポートされているすべてのオペレーティング・システムで使用できます。Oracle Database Clientをインストールするための64ビット・メディアは、サポートされているすべての64ビットx64オペレーティング・システムで使用できます。このマニュアルは、Windows(32-bit)およびWindows x64の両方に対するものです。この章の内容は、次のとおりです。

3.1 Oracle Database Clientをインストールする前の考慮事項

Oracle Database Clientソフトウェアは、Oracle Technology Network(OTN)のWebサイトで入手可能です。ほとんどの場合、ソフトウェアのインストールには、Oracle Universal Installerのグラフィカル・ユーザー・インタフェース(GUI)を使用します。ただし、Oracle Universal InstallerでGUIを使用せずに、レスポンス・ファイルを使用したサイレント・モードのインストールを実行することも可能です。

第1章「Oracle Database Clientのインストールの概要」の情報を確認し、インストールを開始する前に第2章「Oracle Database Clientのインストール前の要件」に示した作業を完了します。

さらに、次の問題を検討します。

3.1.1 Windows Vista以上へのインストールの考慮事項

Windows Vista、Windows Server 2008、Windows Server 2008 R2、Windows 7、Windows 8、Windows 8.1、Windows Server 2012およびWindows Server 2012 R2の場合、管理者権限でコマンド・プロンプトを開く必要があります。

3.1.2 サイレントまたはレスポンス・ファイル・モードでのOracle Database Clientのインストール

複数のOracle Database Clientインストールを実行する必要がある場合、レスポンス・ファイルを使用したサイレント・モードまたはレスポンス・ファイル・モードを使用します。これらのモードでは、各コンピュータで、レスポンス・ファイルを使用してコマンドラインからOracle Universal Installerを実行します。レスポンス・ファイルは、Oracle Universal InstallerのGUIダイアログ・ボックスに通常入力する設定内容が含まれているテキスト・ファイルです。この方法により、各コンピュータに類似の設定を使用して、複数のインストールを簡単に実行できます。


関連項目:

サイレント・モードまたはレスポンス・ファイル・モードでのインストールの実行手順は、付録B「レスポンス・ファイルを使用したOracle Database Clientのインストール」を参照してください。

3.1.3 Oracleベース・ディレクトリの作成

Oracle Database Clientを他のOracleソフトウェアがインストールされていないコンピュータにインストールする場合、Oracle Universal InstallerによりOracleベース・ディレクトリが作成されます。Oracleソフトウェアがすでにインストールされている場合は、1つ以上のOracleベース・ディレクトリがすでに存在します。後者の場合、Oracle Universal InstallerでOracle Database ClientをインストールできるOracleベース・ディレクトリを選択できます。

インストール前にOracleベース・ディレクトリを作成する必要はありませんが、必要ならば作成することもできます。


注意:

システムに他のOracleベース・ディレクトリが存在する場合でも、新しいOracleベース・ディレクトリを作成するように選択できます。

3.1.4 複数のOracleホームへのOracle Database Clientのインストール

すべてのOracleコンポーネントは、同一コンピュータの複数のOracleホームにインストールできます。ただし、一部のコンポーネントでは、一度にサポートできるアクティブ・インスタンスは1つのみです。つまり、現行(最新)のインストールによって以前のものが非アクティブになります。このようなコンポーネントは次のとおりです。

  • Oracle Administration Assistant for Windows

  • Oracle Counters for Windows Performance Monitor

  • Oracle Objects for OLE(Windows 32ビット)

  • Oracle Provider for OLE DB


注意:

Oracle Objects for OLEは、Windows x64ではサポートされていません。

3.1.5 既存のOracleソフトウェアがインストールされているシステムへのOracle Database Clientのインストール

Oracle Database Clientは、Oracle Databaseと同じリリース・レベルであれば、同じOracle Databaseホームにインストールできます。たとえば、Oracle Database Client 10gリリース2(10.2)を、既存のOracle Database 10gリリース2(10.2)ホームにインストールできます。クライアントのインストール前にパッチ・セットを適用した場合は、再度パッチ・セットを適用する必要があります。コンピュータに他のOracleソフトウェアがインストールされているかどうかに関係なく、Oracle Universal Installerにより、Oracleホーム・ディレクトリを作成するように要求されます。Oracle Database Clientのあるリリースの製品を別のリリースのOracleホーム・ディレクトリにはインストールできません。たとえば、Oracle Database 11gリリース1(11.1)のソフトウェアを、既存のOracle9iのOracleホーム・ディレクトリにインストールすることはできません。

このリリースは、別のOracleホーム・ディレクトリにインストールするかぎり、同じシステムに複数回インストールできます。

3.1.6 最新バージョンでの既存ソフトウェアの更新

インプレース・アップグレード機能では、新しいクライアント・ソフトウェアを同じインストール・タイプの既存クライアント・ホームにインストールして、既存クライアント・インストールを最新リリースにアップグレードします。たとえば、リリース11.2.0.1がインストールされている場合、Oracle Universal Installerを使用してリリース11.2.0.2にアップグレードします。

このオプションを選択する前に、次の事項を考慮します。

  • このアップグレードは、クライアント・ホームでのみ可能です。データベース・インストールなど、クライアント以外のインストールが含まれる他のOracleホームでは実行できません。

  • このアップグレードでは、一般に他のユーザーによって更新されるクライアント・ホームのファイルは削除されません。たとえば、構成データ・ファイルは削除されません。

  • Oracle Database Clientホームに関連するプロセスが実行中の場合、このアップグレードは実行できません。

この機能は、Oracle Database 11gリリース2(11.2.0.2)以上で使用できます。

3.2 インストール・ソフトウェアへのアクセス

Oracle Database Clientソフトウェアはインストール・メディアで提供されますが、Oracle Technology Network (OTN)のWebサイトまたはOracle Software Delivery CloudのWebサイトからもダウンロードできます。ソフトウェアをハードディスクからインストールするには、ソフトウェアをダウンロードして解凍するか、インストール・メディアがある場合はそこからソフトウェアをコピーする必要があります。

Oracle Database Clientへのアクセスおよびインストールは、次のいずれかの方法で実行できます。

3.2.1 リモートDVDドライブからのインストール

Oracle Database ClientをインストールするコンピュータにDVDドライブがない場合、リモートのDVDドライブからインストールを実行できます。次の手順を実行する必要があります。

3.2.1.1 手順1: リモート・コンピュータでのDVDドライブの共有

使用するDVDドライブで、共有アクセスを可能にする必要があります。これを設定するには、DVDドライブがあるリモート・コンピュータで次の手順を実行します。

  1. 管理者ユーザーとしてリモート・コンピュータにログインします。

  2. Windowsエクスプローラを起動します。

  3. DVDドライブの文字を右クリックして、「共有」(または「共有とセキュリティ」)を選択します。

  4. 「共有」タブをクリックして、次の手順を実行します。

    1. 「このフォルダを共有する」を選択します。

    2. 「共有名」で、dvdなどの共有名を指定します。この名前は、次の項の手順dで、ローカル・コンピュータでDVDドライブをマッピングする際に使用します。

    3. 「アクセス許可」をクリックします。Oracle Databaseをインストールするためにドライブにアクセスするユーザーには、少なくとも「読み取り」アクセス許可が必要です。

    4. 終了したら「OK」をクリックします。

  5. Oracle Database 11gリリース2(11.2)というラベルのDVDをDVDドライブに挿入します。

3.2.1.2 手順2: ローカル・コンピュータでのDVDドライブのマッピング

リモートのDVDドライブをマッピングし、マッピングされたドライプからOracle Universal Installerを実行するには、次の手順をローカル・コンピュータで実行します。

  1. リモートのDVDドライブをマッピングします。

    1. ローカル・コンピュータでWindowsエクスプローラを起動します。

    2. 「ツール」メニューから「ネットワーク ドライブの割り当て」を選択し、「ネットワーク ドライブの割り当て」ダイアログを表示します。

    3. リモートDVDドライブに使用するドライブ文字を選択します。

    4. 「フォルダ」で、次の形式を使用して、リモートDVDドライブの場所を入力します。

      \\remote_hostname\share_name
      

      各パラメータの意味は次のとおりです。

      • remote_hostnameは、DVDドライブのあるリモート・コンピュータの名前です。

      • share_nameは、前述の手順の手順4で入力した共有名です。たとえば、次のようになります。

        \\computer2\dvd
        
    5. 別のユーザーとしてリモート・コンピュータに接続する必要がある場合は、「異なるユーザー名」をクリックして、ユーザー名を入力します。

    6. 「完了」をクリックします。

  2. マッピングされたDVDドライブからOracle Universal Installerを実行します。

  3. 「Oracle Database Clientソフトウェアのインストール」に進んでください。

3.2.2 リモート・アクセス・ソフトウェアを介したリモート・コンピュータへのインストール

リモート・コンピュータにOracle Database Clientをインストールし実行しようとしている(つまり、リモート・コンピュータにハード・ドライブがあり、リモート・コンピュータでOracle Database Clientコンポーネントを実行する)が、そのコンピュータに物理的にアクセスできない場合、リモート・コンピュータでVNCやSymantec pcAnywhereなどのリモート・アクセス・ソフトウェアを実行していれば、インストールを実行できます。ローカル・コンピュータでもリモート・アクセス・ソフトウェアを実行する必要があります。

次の2通りの方法のいずれかによって、リモート・コンピュータにOracle Database Clientをインストールできます。

  • Oracle Database ClientのDVDのコンテンツをハード・ドライブにコピーした場合、ハード・ドライブからインストールできます。

  • DVDをローカル・コンピュータのドライブに挿入し、DVDからインストールできます。

3.2.2.1 ハード・ドライブからのリモート・コンピュータへのインストール

Oracle Database ClientのDVDのコンテンツをハード・ドライブにコピーした場合、ハード・ドライブからインストールできます。

完了する必要のある手順は、次のとおりです。

  1. リモート・アクセス・ソフトウェアがインストールされ、リモート・コンピュータとローカル・コンピュータで稼働していることを確認します。

  2. Oracle Database ClientのDVDの内容が含まれているハード・ドライブを共有します。

  3. リモート・コンピュータで、ドライブ文字を共有ハード・ドライブにマッピングします。リモート・コンピュータでこれを実行するには、リモート・アクセス・ソフトウェアを使用します。

  4. リモート・アクセス・ソフトウェアを介して、リモート・コンピュータでOracle Universal Installerを実行します。共有ハード・ドライブからOracle Universal Installerにアクセスします。

  5. 「Oracle Database Clientソフトウェアのインストール」に進んでください。

3.2.2.2 リモートDVDドライブからのリモート・コンピュータへのインストール

DVDをローカル・コンピュータのドライブに挿入し、DVDからインストールできます。

完了する必要のある手順は、次のとおりです。

  1. リモート・アクセス・ソフトウェアがインストールされ、リモート・コンピュータとローカル・コンピュータで稼働していることを確認します。

  2. ローカル・コンピュータで、DVDドライブを共有します。

    リモート・コンピュータで、ドライブ文字を共有DVDドライブにマッピングします。リモート・コンピュータでこれを実行するには、リモート・アクセス・ソフトウェアを使用します。

    これらの手順は、「リモートDVDドライブからのインストール」で説明されています。

  3. リモート・アクセス・ソフトウェアを介して、リモート・コンピュータでOracle Universal Installerを実行します。共有DVDドライブからOracle Universal Installerにアクセスします。

  4. 3.3項「Oracle Database Clientソフトウェアのインストール」に進んでください。

3.2.3 Oracleソフトウェアのダウンロード

試用版のインストール・ファイルをOracle Technology Network (OTN)またはOracle Software Delivery CloudのWebサイトからダウンロードして、ハードディスクに解凍できます。必ずライセンス規約をすべて確認し、理解してください。ほとんどのダウンロードには、開発ライセンスが含まれています。この項の内容は、次のとおりです。

3.2.3.1 OTNからのインストール用アーカイブ・ファイルのダウンロード

Oracle Technology Networkからインストール用アーカイブ・ファイルをダウンロードする手順は、次のとおりです。

  1. ブラウザを使用して、次のURLにあるOracle Technology Networkのソフトウェア・ダウンロード・ページにアクセスします。

    http://www.oracle.com/technetwork/indexes/downloads/index.html

  2. インストールする製品のダウンロード・ページにナビゲートします。

  3. ダウンロード・ページで、各必須ファイルのサイズを合計して必要なディスク領域を確認します。

    ファイル・サイズは、ファイル名の隣に表示されます。

  4. アーカイブ・ファイルの格納および展開用に、十分な空き領域のあるファイル・システムを選択します。

    ほとんどの場合、使用可能なディスク領域としては、全アーカイブ・ファイルの2倍以上のサイズが必要です。

  5. 手順4で選択したファイル・システム上で、インストール・ディレクトリを保持するための親ディレクトリ(OraDBClient11gなど)を製品ごとに作成します。

  6. すべてのインストール用アーカイブ・ファイルを、手順5で作成したディレクトリにダウンロードします。

  7. ダウンロードしたファイルのサイズが、Oracle Technology Network上の対応するファイルと一致することを確認します。また、チェックサムがOracle Technology Networkに記載されているものと同じであることを確認してください。

  8. 作成した各ディレクトリでファイルを解凍します。

  9. 必須インストール・ファイルを解凍した後、「Oracle Database Clientソフトウェアのインストール」を参照してください。

3.2.3.2 Oracle Software Delivery Cloudからのソフトウェアのダウンロード

Oracle Software Delivery Cloudからソフトウェアをメディア・パックとしてダウンロードできます。メディア・パックは電子版のソフトウェアで、Oracleのお客様はCD-ROMまたはDVDでも入手可能です。メディア・パックをダウンロードする手順は、次のとおりです。

  1. ブラウザを使用して、次のURLにあるOracle Software Delivery CloudのWebサイトにアクセスします。

    http://edelivery.oracle.com/

  2. オンライン・フォームに情報(名前、会社、電子メール・アドレス、国)を入力して、「輸出確認」手続きを行います。

  3. メディア・パックの検索ページで、ダウンロードするメディア・パックを特定するための製品パックとプラットフォームを指定します。製品パックの名前がわからない場合は、ライセンス・リストを使用して検索できます。

  4. オプションで、ダウンロードする関連製品を「結果」リストから選択します。

  5. 検索結果ページで「Readme」をクリックし、ダウンロード手順と製品情報が記載されたReadmeファイルをダウンロードして確認します。

  6. Readmeを確認したら、検索結果から適切なメディア・パックを選択し、個別のzipファイルをダウンロードします。このページに記載されたダウンロードの注意事項に従います。必要なzipファイルのコンテンツをダウンロードして解凍した後、ソフトウェアのインストールを開始します。


    注意:

    ダウンロード可能なファイルのリストが記載されたページを印刷しておいてください。このページには、インストール中に参照する必要がある部品番号と説明のリストが記載されています。

  7. ファイルをダウンロードした後、「ダイジェストの表示」をクリックして、MD5またはSHA-1チェックサムが、メディア・ダウンロード・ページに示されている内容と一致することを検証します。


関連項目:

  • ソフトウェア・ダウンロードの整合性を検証する方法の詳細は、次のMy Oracle Supportノート549617.1を参照してください。

    https://support.oracle.com/CSP/main/article?cmd=show&type=NOT&id=549617.1
    
  • メディア・パックの詳細は、Oracle Software Delivery Cloud Webサイトのよくある質問セクションを参照してください。


3.2.3.3 インストール・ファイルの解凍

インストール用アーカイブ・ファイルを解凍する手順は、次のとおりです。

  1. 必要に応じて、ダウンロードしたインストール用アーカイブ・ファイルが格納されているディレクトリに変更します。

  2. Oracle Databaseソフトウェアは、zipファイルとして使用できます。必ず、zipファイルを同じディレクトリに抽出します。

    必須インストール・ファイルをすべて解凍した後、「Oracle Database Clientソフトウェアのインストール」を参照してください。

3.2.4 ハードディスクへのOracle Database Clientソフトウェアのコピー

メディアの内容をハードディスクにコピーする手順は、次のとおりです。

  1. ハード・ドライブにインストール・ファイルのディレクトリを作成します。次に例を示します。

    d:\install\client
    
  2. インストール・メディアの内容を作成したディレクトリにコピーします。

必須インストール・ファイルをコピーしたら、「Oracle Database Clientソフトウェアのインストール」を参照してください。

3.3 Oracle Database Clientソフトウェアのインストール

この項の内容は、次のとおりです。

3.3.1 Oracle Database Clientのインストールのガイドライン

ほとんどの場合、Oracle Database Clientのインストールには、Oracle Universal Installerのグラフィカル・ユーザー・インタフェース(GUI)を使用します。ただし、Oracle Universal InstallerでGUIを使用せずに、レスポンス・ファイルを使用したサイレント・インストールを実行することも可能です。この方法は、複数のOracle Database Clientインストールを実行する必要がある場合に特に役立ちます。

Oracle Database Clientをインストールするときは、次のガイドラインに従います。


関連項目:

サイレント・モードまたはレスポンス・ファイル・モードのインストールの詳細は、付録B「レスポンス・ファイルを使用したOracle Database Clientのインストール」を参照してください。

  • このリリースのコンポーネントをインストールする際に、Oracle製品の旧リリースのOracle Universal Installerを使用しないでください。

  • サポートされているすべてのWindowsプラットフォームでは、Oracle Database Clientのインストールに同じインストール・メディアを使用します。

  • Oracle Database ClientがすでにインストールされているOracleホーム・ディレクトリにOracleソフトウェアを再インストールする場合は、再インストールを開始する前にインストールされていたコンポーネントをすべて再インストールする必要があります。

  • Oracleサポート・サービスによって提供されたパッチを使用しないかぎり、Java Runtime Environment(JRE)を変更しないでください。Oracle Universal Installerにより、オラクル社が提供するバージョンのJREが自動的にインストールされます。Oracle Universal Installerおよび複数のOracleアシスタントを実行するには、このバージョンが必要です。

  • インストール中にエラーが発生した場合は、「ヘルプ」をクリックするか付録D「Oracle Database Clientインストールのトラフルシューティング」を参照してください。

  • デフォルトでは、「カスタム」インストールの場合、次の製品はインストールされません。

    • Oracle Connection Manager

    • Oracle Net Listener

    • Oracle Scheduler Agent

    • Microsoftトランザクション・サーバー用のOracleサービス

    • Oracle Counters for Windows Performance Monitor

3.3.2 Oracle Database Clientのインストールの手順

Oracle Universal Installerを使用してOracle Database Clientソフトウェアをインストールします。

Oracle Database Clientをインストールするには、次の手順を実行します。

  1. 管理者グループのメンバーとして、Oracleコンポーネントをインストールするコンピュータにログオンします。

    プライマリ・ドメイン・コントローラ(PDC)またはバックアップ・ドメイン・コントローラ(BDC)にインストールする場合は、ドメイン管理者グループのメンバーとしてログインします。

  2. Oracle Database Clientインストール・メディアを挿入して、clientディレクトリに移動します。あるいは、インストール・ファイルをダウンロードまたはコピーしたディレクトリに移動します。

    サポートされているすべてのWindowsプラットフォームでは、Oracle Databaseのインストールに同じインストール・メディアを使用します。

  3. setup.exeをダブルクリックし、Oracle Universal Installerを起動します。

    Oracle Database 11gリリース2(11.2.0.2)以降では、保護されたデータ・センターでインストールを実行する場合、更新ダウンロード・モードでインターネットにアクセスするシステムでOracle Universal Installerを起動すると、インストールを開始する前に更新をダウンロードできます。Oracle Universal Installerで更新のダウンロードを開始するには、次のコマンドを入力します。

    ./setup.exe -downloadUpdates
    

    My Oracle Support資格証明の入力画面で、My Oracle Supportのユーザー名とパスワードを入力し、必要に応じてプロキシ設定を入力します。ダウンロード先を入力し、ソフトウェア更新のダウンロード画面の「ダウンロード」をクリックします。更新を使用できる場合は、指定した場所にダウンロードされます。更新終了画面に更新のダウンロードが終了したことが表示されます。「閉じる」をクリックします。

    更新をダウンロードした後、インストールを実行するサーバー上のディレクトリに更新ファイルを移動します。


    関連項目:


  4. システムに既存のOracle Database Client 11gリリース2(11.2)がインストールされている場合、インストール・モードの選択画面が表示されます。Oracle Database Clientソフトウェアを新しい場所にインストールするには、「新規インストール」を選択します。

    Oracle Database 11gリリース2(11.2.0.2)以降では、前のリリースのOracle Database Clientをアップグレードする場合は、「アップグレード」を選択して、「既存のOracle Database Clientのアップグレードの実行」の手順に従います。

  5. 「インストール・タイプの選択」画面で、目的のインストール・タイプ(「InstantClient」、「管理者」、「ランタイム」または「カスタム」)を選択し、「次へ」をクリックします。

  6. Oracle Database 11gリリース2(11.2.0.2)以降では、ソフトウェアの更新機能を使用して、最新の更新を動的にダウンロードして適用できます。ソフトウェアの更新のダウンロード画面で次のいずれかのオプションを選択し、「次へ」をクリックします。

    • 最新のソフトウェア更新をダウンロードして適用するには、My Oracle Support資格証明を使用してダウンロード。

      プロキシ設定をクリックして、Oracle Universal Installerがインターネットへの接続に使用するプロキシを構成します。サイトのプロキシ・サーバーの情報、およびサーバーを接続するローカル・エリア・ネットワークにアクセスするユーザー・アカウントを入力します。Oracle Database 11gリリース2 (11.2.0.3)以降、プロキシ・レルム情報を入力できます。プロキシ・レルム情報では大/小文字が区別されます。プロキシ・レルムがない場合、「プロキシ・ユーザー名」、「プロキシ・パスワード」および「プロキシ・レルム」の各フィールドにエントリを入力する必要はありません。

      「接続のテスト」をクリックして、プロキシの設定が正しく入力されてインストーラで更新をダウンロードできるかどうかを確認します。

    • 以前にダウンロードしたソフトウェア更新を適用するには、以前にダウンロードしたソフトウェア更新を使用。

    • 更新を適用しない場合は、ソフトウェアの更新のスキップ。

  7. ソフトウェア更新のダウンロードを選択するか、以前にダウンロードしたソフトウェアの場所を入力した場合、ソフトウェア更新の適用画面が表示されます。前の画面でMy Oracle Support資格証明を使用してダウンロードを選択した場合は、すべての更新のダウンロードおよび適用を選択し、「次へ」をクリックします。以前にダウンロードしたソフトウェア更新を使用を選択した場合は、すべての更新の適用を選択し、「次へ」をクリックします。

  8. 「製品言語の選択」では、製品の実行に使用する言語を選択できます。

    製品の言語を、「使用可能な言語」リストから選択して、「選択された言語」リストに移します。「次へ」をクリックします。

    手順5で「InstantClient」をインストール・タイプとして選択した場合、この画面は表示されません。

  9. 「インストール場所の指定」画面で、次の詳細情報を入力します。

    Oracleベース: このパスはデフォルトで表示されます。このパスは要件に応じて変更できます。

    手順5で「InstantClient」をインストール・タイプとして選択した場合、「Oracleベース」セクションは表示されません。

    「ソフトウェアの場所」セクションで、デフォルト値のままにするか、OracleコンポーネントをインストールするOracleホームのディレクトリ・パスを入力します。ディレクトリ・パスにはスペースを入れないようにしてください。「次へ」をクリックします。

  10. 手順5で「カスタム」をインストール・タイプとして選択した場合は、「使用可能な製品コンポーネント」画面が表示されます。インストールする製品を選択し、「次へ」をクリックします。


    注意:

    Oracle Database 11gリリース2(11.2)以降では、カスタム・インストール・オプションを使用して、Oracle Connection Manager、Oracle Net ListenerおよびOracle Scheduler Agentをインストールできます。

  11. 手順10で、インストールするコンポーネントの一部としてOracle Scheduler Agentを選択した場合は、「Oracle Database Scheduler Agent」画面が表示されます。デフォルトでScheduler Agentホスト名とScheduler Agentのポート番号が表示されます。「次へ」をクリックします。

  12. 「前提条件チェックの実行」画面で、コンピュータが、目的の製品をインストールするための最低システム要件を満たしているかどうかを確認します。「次へ」をクリックします。


    注意:

    「すべて無視」オプションを選択する場合は注意が必要です。このオプションを選択すると、Oracle Universal Installerでは、Oracle Databaseをシステムに正常にインストールできるかどうかの確認が行われません。

  13. 「サマリー」画面に表示された情報を確認して、「インストール」をクリックします。


    注意:

    Oracle Database 11gリリース2(11.2)以降では、「レスポンス・ファイルの保存」をクリックすると、すべてのインストール手順をレスポンス・ファイルに保存できます。このファイルは、後でサイレント・インストールに使用できます。

  14. 「製品のインストール」画面に、クライアント・インストールの進捗状況が表示されます。Oracle Database Clientがインストールされたら、「OK」をクリックします。

  15. カスタム・インストールの実行中に、手順10で、インストールするコンポーネントのリストからOracle Net Listenerを選択した場合、Oracle Net Configuration Assistantの使用に関する項の手順を確認します。

  16. 「終了」画面で、「閉じる」をクリックしてOracle Universal Installerを終了します。

Oracle Net Configuration Assistantの使用

カスタムのOracle Database Clientのインストール中に、手順10で、インストールするコンポーネントのリストからOracle Net Listenerを選択した場合、Oracle Universal Installerにより、Oracle Database Clientのインストールの一環としてOracle Net Configuration Assistantが自動的に起動されます。次の手順を実行し、Oracle Net Configuration Assistantを使用してリスナーおよびネーミング・メソッドを構成します。

  1. 「ようこそ」画面で、「次へ」をクリックします。

  2. 「リスナー構成」画面で、リスナー名を入力するか、デフォルト値を受け入れます。「次へ」をクリックします。

  3. 「リスナーの構成-プロトコルの選択」画面で、「使用可能なプロトコル」リストから1つ以上のプロトコルを選択し、「選択済プロトコル」リストに移動します。「次へ」をクリックします。

  4. 「リスナーの構成-TCP/IPプロトコル」画面で、標準ポート番号を選択するか、別のポート番号を入力します。「次へ」をクリックします。

  5. 追加のリスナーを構成しない場合、「いいえ」を選択して「次へ」をクリックします。

  6. リスナーの構成はこれで終わりました。「次へ」をクリックして次に進みます。

  7. 「ネーミング・メソッドの構成」画面で、「はい」を選択してネーミング・メソッドを構成します。「次へ」をクリックします。

  8. 「ネーミング・メソッドの構成」画面で、「使用可能なメソッド」リストから目的のネーミング・メソッドを選択し、「次へ」をクリックします。

    通常は「ローカル・ネーミング」で十分です。

  9. 「ネット・サービス名の構成」画面でサービス名を入力し、「次へ」をクリックします。

  10. 「ネット・サービス名の構成」画面で、アクセスするデータベースのプロトコルを選択し、「次へ」をクリックします。

  11. 「ネット・サービス名の構成」画面で、Oracleデータベースがインストールされているコンピュータのホスト名を入力します。標準ポート番号を使用するか、別のポート番号を指定して、「次へ」をクリックします。

  12. 「ネット・サービス名の構成」の「テスト」画面で、「はい」をクリックしてデータベースの接続をテストします。「次へ」をクリックします。

    ほとんどの場合、テストが失敗するのは、Oracle Universal Installerからダイアログ・ボックスに提供されるデフォルトのユーザー名とパスワードがターゲット・データベースのユーザー名とパスワードと一致しない場合のみです。「ログインの変更」をクリックし、ユーザー名とパスワードを再入力して「OK」をクリックします。

  13. 「接続中」画面で、「次へ」をクリックします。

  14. 「ネット・サービス名」画面で、ネット・サービス名を入力し、「次へ」をクリックします。

  15. 残りのプロンプトに応答して、構成を完了します。

  16. 「終了」画面で、「閉じる」をクリックしてOracle Universal Installerを終了します。

スタンドアロン・モードでのインストール後Oracle Net Configuration Assistantを実行して、リスナー、ネーミング・メソッド、ネット・サービス名およびディレクトリ・サーバーの使用を構成することもできます。

Oracle Net Configuration Assistantをスタンドアロン・モードで起動するには、「スタート」メニューから、「プログラム」を選択し、「Oracle - HOME_NAME」を選択します。次に、「コンフィグレーションおよび移行ツール」を選択し、「Oracle Net Configuration Assistant」を選択します。


関連項目:

『Oracle Database Net Services管理者ガイド』のOracle Net Configuration Assistantを使用したネットワーク・コンポーネントの構成に関する項

3.3.3 Oracle Database Clientのインプレース・アップグレードの実行

Oracle Database 11gリリース2(11.2.0.2)以降は、次の手順を使用してOracle Database Client 11gリリース2(11.2) のインプレース・アップグレードを実行できるようになりました。


注意:

システムにOracle Database Client 11gリリース 2 (11.2.0.1)以上のクライアント・ホームがすでにインストールされている場合のみ、Oracle Database Clientのインプレース・アップグレードを行えます。

  1. 「Oracle Database Clientのインストールの手順」に示された手順1から3を実行します。

  2. システムにOracle Database Client 11gリリース2(11.2.0.1)以上がすでにインストールされている場合のみ、インストール・モードの選択画面が表示されます。「アップグレード」を選択して、既存のOracle Database Clientソフトウェアを最新バージョンにアップグレードします。

  3. 「インストール場所の指定」画面で、デフォルトのソフトウェアの場所の値を受け入れるか、Oracleコンポーネントのインストール先のOracleホーム・ディレクトリ・パスを入力します。ディレクトリ・パスにはスペースを入れないようにしてください。「次へ」をクリックします。

  4. ソフトウェアの更新のダウンロード画面で次のいずれかのオプションを選択し、「次へ」をクリックします。

    • My Oracle Support資格証明を使用してダウンロード

    • 事前にダウンロードしたソフトウェア更新を使用

    • ソフトウェアの更新のスキップ

    ソフトウェアの更新のダウンロード画面のオプションの詳細は、「Oracle Database Clientのインストールの手順」の手順6を参照してください。

  5. ソフトウェア更新の適用画面は、ソフトウェア更新のダウンロードを選択するか、以前にダウンロードしたソフトウェア更新の場所を入力した場合に表示されます。すべての更新のダウンロードおよび適用またはすべての更新の適用のいずれか適切な方を選択し、「次へ」をクリックします。

    「ソフトウェア更新の適用」画面のオプションの詳細は、「Oracle Database Clientのインストールの手順」の手順7を参照してください。

  6. 「製品言語の選択」では、製品の実行に使用する言語を選択できます。

    製品の言語を、「使用可能な言語」リストから選択して、「選択された言語」リストに移します。「次へ」をクリックします。

  7. 「前提条件チェックの実行」画面で、コンピュータが、目的の製品をインストールするための最低システム要件を満たしているかどうかを確認します。「次へ」をクリックします。

  8. 「サマリー」画面に表示された情報を確認して、「インストール」をクリックします。

  9. 「製品のインストール」画面に、クライアント・アップグレードの進捗状況が表示されます。

  10. 「終了」画面で情報を確認し、「閉じる」をクリックしてOracle Universal Installerを終了します。