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Oracle® Databaseクイック・インストレーション・ガイド
11gリリース2 (11.2) for Microsoft Windows x64 (64-Bit)
B58882-07
 

 

Oracle® Database

クイック・インストレーション・ガイド

11gリリース2(11.2) for Microsoft Windows x64(64-Bit)

B58882-07(原本部品番号:E49703-03)

2015年1月

このガイドでは、Oracle Database製品をWindows x64システムに簡単にインストールする方法について説明します。内容は次のとおりです。

  1. このガイドの内容の確認

  2. システムへ管理者権限でログオン

  3. ハードウェア要件の確認

  4. ソフトウェア要件の確認

  5. デフォルト共有の構成要件

  6. Webブラウザのサポート

  7. Windows Vista、Windows Server 2008およびそれ以上へのインストールの考慮事項 

  8. Oracle Databaseソフトウェアのインストール

  9. Oracle Database Examplesのインストール

  10. インストール後の作業

  11. その他の情報

  12. ドキュメントのアクセシビリティについて

1 このガイドの内容の確認

このガイドでは、デフォルトのインストール・オプションを使用した新しいOracleホームへのOracle Databaseのインストール方法について説明します。

このガイドで説明する作業

このガイドでは、次の処理の手順を説明します。

  • Oracle Databaseをサポートするシステムの構成。

  • 「標準」インストール方法を使用したローカル・ファイル・システムへのOracle Databaseソフトウェアのインストール。

  • データベース・ファイル記憶域のためにローカル・ファイル・システムを使用する一般的なOracle Databaseの構成。

正常なインストールの結果

Oracle Databaseが正常にインストールされると、次のようになります。

  • 作成したデータベースおよびデフォルトのOracle Netリスナー・プロセスがシステムで稼働します。

  • Oracle Enterprise Manager Database Controlが稼働し、Webブラウザを使用してアクセスできます。

このガイドで説明しない作業

このガイドでは、標準インストールのシナリオについて説明し、次の作業の実行方法については説明しません

  • サイレント・インストールやレスポンス・ファイル・インストールなどの「拡張インストール」オプションを使用したソフトウェアのインストール。

  • 既存のOracleソフトウェアがインストールされているシステムへのソフトウェアのインストール。

  • Oracle ClusterwareおよびOracle Real Application Clustersのインストール。

  • Oracleホームのクローニング。

  • Enterprise Managerの電子メール通知または自動バックアップの有効化。

  • 代替ストレージ・オプション(Oracle Automatic Storage Managementなど)の使用。

  • Oracle ASMなどのOracle Grid Infrastructureのインストールおよび構成。

その他のインストール情報の参照先

このガイドで説明されていない作業の情報など、Oracle Databaseコンポーネントのインストールの詳細は、次のいずれかのガイドを参照してください。

  • 単一のシステムにソフトウェアをインストールする場合は、Oracle Databaseインストレーション・ガイド for Microsoft Windowsを参照してください。

  • スタンドアロン・サーバーにOracle Grid Infrastructureをインストールする場合は、Oracle Databaseインストレーション・ガイド for Microsoft Windowsの「Oracle Grid Infrastructure」の章を参照してください。

  • Oracle Real Application Clustersをインストールしようとしている場合は、Oracle Grid Infrastructureインストレーション・ガイドおよびOracle Real Application Clustersインストレーション・ガイドを参照してください。これらのガイドには、Oracle Grid InfrastructureおよびOracle Real Application Clustersのインストール方法が記載されています。Oracle Grid infrastructureは、Oracle Real Application Clustersインストールの前提条件です。

Oracle Database製品の製品ドキュメントは、HTML形式とPDF形式の両方でOracle Technology Network (OTN)の次のWebサイトからオンラインで入手できます。

http://www.oracle.com/technetwork/indexes/documentation/index.html

Oracle Database Examplesのインストールの詳細は、『Oracle Database Examplesインストレーション・ガイド』を参照してください。

2 システムへ管理者権限でログオン

管理者グループのメンバーとして、Oracleコンポーネントをインストールするコンピュータにログオンします。プライマリ・ドメイン・コントローラ(PDC)またはバックアップ・ドメイン・コントローラ(BDC)にインストールする場合は、ドメイン管理者グループのメンバーとしてログオンします。

3 ハードウェア要件の確認

表1 ハードウェア要件

要件 最小値

物理メモリー(RAM)

最小1GB

Windows 7、Windows 8およびWindows 8.1では、2GB以上

仮想メモリー

  • 物理メモリーが2GBから16GBの間の場合は、仮想メモリーをRAMと同じサイズに設定します。

  • 物理メモリーが16GBを超える場合は、仮想メモリーを16GBに設定します。

ディスク領域

合計: 5.39GB

詳細は、表2を参照してください。

プロセッサ・タイプ

AMD64、またはIntel Extended memory(EM64T)

ビデオ・アダプタ

256色

画面解像度

1024 X 768以上


3.1 ハード・ディスク領域要件

このセクションでは、NT File System(NTFS)を使用するWindowsプラットフォームのシステム要件を示します。Oracleデータベース・ホーム(Oracleデータベース・バイナリ、トレース・ファイルなど)をOracle ACFSまたはNTFSにインストールすることを強くお薦めします(Oracle ACFSを使用する場合は、データベース・ファイル自体をOracle ASMに置く必要があり、それ以外の場合は、NTFSに置くことができます)。これらのファイルのセキュリティのため、Oracle ACFSおよびOracle ASMまたはNTFSを、FAT32のかわりに使用することをお薦めします。

この項で示すNTFSのシステム要件は、Oracle Universal Installerのサマリー・ウィンドウで報告されるハードディスクの値より正確です。サマリー・ウィンドウには、ディスク領域、データベースの作成に必要な領域、またはハード・ドライブ上で展開される圧縮ファイルのサイズの正確な値は表示されません。

Oracle Databaseコンポーネントのハード・ディスク要件には、オペレーティング・システムがインストールされているパーティションにJava Runtime Environment(JRE)およびOracle Universal Installerをインストールするための32MBが含まれています。十分な領域が検出されない場合、インストールは失敗し、エラーメッセージが表示されます。

表2は、NTFSの領域要件を示します。初期データベースには、720MBのディスク領域が必要です。この表の数値には、初期データベースが含まれます。FAT32領域要件は少し大きくなります。

表2 NTFSのディスク領域要件

インストール・タイプ TEMP領域 C:\Program Files\Oracle Oracleホーム データファイル* 合計

標準インストール

500MB

4.0MB

3.80GB

1.9GB

6.22GB


* ORACLE_BASEディレクトリ内のadmincfgtoollogsflash_recovery_areaおよびoradataディレクトリの内容を確認してください。

**このサイズは、言語、追加コンポーネントなど、選択したインストール・オプションに応じてこれより大きくなる場合があります。自動バックアップを有効にしてOracle Databaseをインストールする場合は、データファイルのディスク領域を最低でも2GB追加してください。


関連項目:

Oracle Databaseプラットフォーム・ガイド for Microsoft WindowsのNTFSファイル・システムおよびWindowsレジストリの権限に関する項

システムがこれらの要件を満たしていることを確認する手順は、次のとおりです。

  1. 物理RAMサイズを確認します。たとえば、Windows Server 2003のコンピュータの場合、Windowsのコントロール パネルの「システム」をダブルクリックして、「全般」タブをクリックします。

    Windows Server 2008 R2のコンピュータの場合、Windowsのコントロール パネルの「システムとセキュリティ」をクリックして、「システム」をクリックします。

    システムに搭載されている物理RAMのサイズが必要サイズより小さい場合は、先に進む前にメモリーを増設する必要があります。

  2. 構成されている仮想メモリーのサイズ(ページング・ファイル・サイズともいいます)を確認します。たとえば、Windows 2003のコンピュータの場合、「システム」をダブルクリックし、「詳細設定」タブをクリックして、「パフォーマンス」セクションで「設定」をクリックします。次に、「詳細設定」タブをクリックします。

    Windows Server 2008 R2のコンピュータの場合、「システムとセキュリティ」をクリックし、「システム」をクリックして、「システムの詳細設定」をクリックし、「システムのプロパティ」ページで「詳細」タブをクリックし、「パフォーマンス」セクションの「設定」をクリックします。次に、「パフォーマンス オプション」ページで「詳細」タブを選択します。

    仮想メモリーが「仮想メモリ」セクションに表示されます。

    必要に応じて、オペレーティング・システムのドキュメントを参照して追加の仮想メモリーの構成方法を確認してください。

  3. システムの空きディスク領域の量を確認します。たとえば、Windows 2003のコンピュータの場合、「マイ コンピュータ」をダブルクリックし、Oracleソフトウェアをインストールするドライブを右クリックして、「プロパティ」を選択します。

    Windows Server 2008 R2のコンピュータの場合、「マイ コンピュータ」を右クリックして、「開く」をクリックします。

  4. tempディレクトリの使用可能なディスク領域容量を確認します。これは、空きディスク領域の合計容量からOracleソフトウェアをインストールするために必要な容量を引いた値になります。

    tempディレクトリに空きディスク領域が500MB以下の場合、最初に、不要なファイルをすべて削除します。それでも一時ディスク領域が500MB未満の場合、異なるハード・ディスクを示すようにTEMPまたはTMP環境変数を設定します。

    たとえば、Windows Server 2003のコンピュータで環境変数を変更するには、「システム」をダブルクリックし、「詳細設定」タブをクリックして、「環境変数」をクリックします。

    Windows Server 2008 R2のコンピュータの場合、「システムとセキュリティ」をクリックし、「システム」をクリックして、「システムの詳細設定」をクリックし、「システムのプロパティ」ページで「詳細」タブをクリックし、「環境変数」をクリックします。

4 ソフトウェア要件の確認

表3に、Oracle Databaseのソフトウェア要件を示します。

表3 ソフトウェア要件

要件 説明

システム・アーキテクチャ

プロセッサ: AMD64およびIntel EM64T

注意: 64ビットWindows x64上の32ビットのOracle Database Clientは、制限付きで動作保証されています。詳細は、My Oracle Support(以前のOracleMetaLink)を参照してください。

https://support.oracle.com/

オペレーティング・システム

Oracle Database for Windows x64は、次のオペレーティング・システムでサポートされています。

  • Windows Server 2003 - すべてのx64エディション

  • Windows Server 2003 R2 - すべてのx64エディション

  • Windows XP Professional x64エディション

  • Windows Vista x64 - Business、EnterpriseおよびUltimateエディション

  • Windows Server 2008 x64 - Standard、Enterprise、DatacenterおよびWebエディション。

  • Windows Server 2008 R2 x64 - Standard、Enterprise、Datacenter、WebおよびFoundationエディション

  • Windows 7 x64 - Professional、EnterpriseおよびUltimateエディション

  • Windows 8 x64 - ProおよびEnterpriseエディション

  • Windows 8.1 x64 - ProおよびEnterpriseエディション

  • Windows Server 2012 x64およびWindows Server 2012 R2 x64 - Standard、Datacenter、EssentialsおよびFoundationエディション

Windows Multilingual User Interface Packがサポートされています。

サーバー・コア・オプションは、すべてのWindows Serverオペレーティング・システムでサポートされていません。

注意: Hyper-Vサポートの詳細は、My Oracle Support(以前のOracleMetaLink)を参照してください。

https://support.oracle.com/epmos/faces/DocumentDisplay?id=1563794.1

コンパイラ

Pro*Cobolは、Net Express 5.0でテストおよび動作保証されています。

次のコンポーネントは、Microsoft Visual C++ .NET 2005 8.0、Microsoft Visual C++ .NET 2008 9.0およびIntel 10.1 Cの各コンパイラでサポートされています。

  • Oracle Call Interface

  • 外部コールアウト

  • Pro*C/C++

  • XDK

Oracle C++ Call Interfaceは、次のコンパイラでサポートされています。

  • Microsoft Visual C++ .NET 2005 8.0

  • Microsoft Visual C++ .NET 2008 9.0 - OCCIライブラリは、ORACLE_HOME\oci\lib\msvc\vc9にインストールされています。OCCIアプリケーションをMSVC++ 9.0で開発する場合、リンクや実行用にこのディレクトリのOCCIライブラリが正しく選択されていることを確認します。

  • Intel 10.1 C++ compilerとMicrosoft Visual C++ .NET 2005 STL。

ネットワーク・プロトコル

Oracle Net Foundationレイヤーでは、次の業界標準のネットワーク・プロトコルで通信するために、Oracle protocol supportが使用されます。

  • TCP/IP

  • SSL付きTCP/IP

  • 名前付きパイプ


5 デフォルト共有の構成要件

Oracle Databaseのインストール中の前提条件チェックでは、コンピュータのシステム・ドライブにデフォルト共有が構成されている必要があります。net useコマンドを使用して、たとえば次のように検証します。

C:\>net use \\hostname\c$
The command completed successfully.

管理者グループのユーザーである現在のユーザーは、デフォルト共有に対してすべての権限を持っていることを確認してください。

6 Webブラウザのサポート

Oracle Databaseのインストールには、Webブラウザは不要です。ただし、ドキュメントにアクセスしたり、Oracle Enterprise Manager Database ControlおよびOracle Application Expressを使用するには、Webブラウザが必要です。WebブラウザがJavaScriptおよびHTML 4.0標準とCSS 1.0標準をサポートしている必要があります。

Oracle Enterprise Managerでは次のブラウザをサポートしています。

  • Netscape Navigator 9.0

  • Netscape Navigator 8.1

  • Microsoft Internet Explorer 10.0 (Oracle Enterprise Manager Database Control 11.2.0.3以上をサポート)

  • Microsoft Internet Explorer 9.0

  • Microsoft Internet Explorer 8.0

  • Microsoft Internet Explorer 7.0 SP1

  • Microsoft Internet Explorer 6.0 SP2

  • Firefox 21.0 (Oracle Enterprise Manager Database Control 11.2.0.4をサポート)

  • Firefox 17.0.6 ESR (Oracle Enterprise Manager Database Control 11.2.0.4をサポート)

  • Firefox 3.6

  • Firefox 3.5

  • Firefox 3.0.7

  • Firefox 2.0

  • Safari 4.0.x

  • Safari 3.2

  • Safari 3.1

  • Google Chrome 27.0 (Oracle Enterprise Manager Database Control 11.2.0.4をサポート)

  • Google Chrome 4.0

  • Google Chrome 3.0


関連項目:

Oracle Application Expressでサポートされるブラウザの一覧については、『Oracle Application Expressインストレーション・ガイド』を参照してください。

7 Windows Vista、Windows Server 2008およびそれ以上へのインストールの考慮事項

Windows Vista、Windows Server 2008およびそれ以上のバージョンでは、コマンド・プロンプトは管理者権限で開く必要があります。

8 Oracle Databaseソフトウェアのインストール

Oracle Databaseソフトウェアのインストール


注意:

Windowsのスケジューラ・ジョブの実行中にOracle Universal Installerを実行すると、Windowsのスケジューラ・ジョブがクリーンアップを実行している場合に不明なインストールの問題が発生し、インストールが完了する前に一時ファイルが削除されます。Windowsのスケジューラ・ジョブが実行される前にインストールを終了するか、一時ファイルのクリーンアップを行うWindowsのスケジューラ・ジョブを、インストールが終了するまで無効にすることをお薦めします。

  1. 管理者グループのメンバーとして、Oracleコンポーネントをインストールするコンピュータにログオンします。

    プライマリ・ドメイン・コントローラ(PDC)またはバックアップ・ドメイン・コントローラ(BDC)にインストールする場合は、ドメイン管理者グループのメンバーとしてログオンします。

  2. マルチホーム・コンピュータまたは複数の別名を使用するコンピュータに、Oracle Databaseをインストールする場合は、「コントロール パネル」の「システム」を使用して、ORACLE_HOSTNAMEシステム環境変数を作成します。Oracle Databaseをインストールするコンピュータのホスト名を指すように、この変数を設定します。

  3. Oracle Databaseのインストール・メディアを挿入して、database\ディレクトリに移動します。あるいは、インストール・ファイルをダウンロードまたはコピーしたディレクトリに移動します。

    同じインストール・メディアを使用して、サポートされているすべてのWindowsプラットフォームにOracle Databaseをインストールします。

  4. setup.exeをダブルクリックして、Oracle Universal Installerを起動します。

    インストール前の更新のダウンロード

    Oracle Database 11gリリース2(11.2.0.2)以降では、保護されたデータ・センターでインストールを実行する場合、更新ダウンロード・モードでインターネットにアクセスするシステムでOracle Universal Installerを起動すると、インストールを開始する前に更新をダウンロードできます。Oracle Universal Installerを起動して、インストール前に更新をダウンロードするには、次のコマンドを入力します。

    setup.exe -downloadUpdates
    

    My Oracle Support資格証明の入力画面で、My Oracle Supportのユーザー名とパスワードを入力し、必要に応じてプロキシ設定を入力します。次に、ダウンロード先を入力し、「ソフトウェア更新のダウンロード画面の「ダウンロード」をクリックします。更新を使用できる場合は、指定した場所にダウンロードされます。「更新終了」画面に更新のダウンロードが終了したことが表示されます。「閉じる」をクリックします。

    更新をダウンロードした後に、インストールを実行するサーバーのディレクトリに更新ファイルを転送します。

  5. これらのガイドラインを使用して、インストールを実行します。

    • Oracle Database 11gリリース2(11.2)ソフトウェアは、既存のOracleホームにインストールしないでください。

    • Oracle Universal Installerの画面に表示される指示に従って操作を行います。追加情報が必要な場合は、「ヘルプ」をクリックします。

    • パスワードの入力を求められたら、次のガイドラインに従ってください。

      次の要件が満たされていない場合、インストールは続行しません。

      • パスワードは30文字以下にする必要があります。

      • パスワードに無効な文字列である! @ % ^ & * ( ) + = \ | ` ~ [ { ] } ; : ' " , < > ?を含めることはできません。

      • ユーザー名をパスワードにはできません。

      • パスワードを空にはできません。

      • SYSアカウントのパスワードにはchange_on_installを使用できません。(大/小文字を区別しない)

      • SYSTEMアカウントのパスワードにはmanagerを使用できません。(大/小文字を区別しない)

      • SYSMANアカウントのパスワードにはsysmanを使用できません。(大/小文字を区別しない)

      • DBSNMPアカウントのパスワードにはdbsnmpを使用できません。(大/小文字を区別しない)

      • すべてのアカウントに同じパスワードを使用するように選択した場合は、change_on_installmanagersysmanまたはdbsnmpをパスワードとして使用することはできません。(大/小文字を区別しない)


      注意:

      指定したパスワードを覚えておく必要があります。

    • Oracleサポート・サービスによって提供されたパッチを使用しないかぎり、Java Runtime Environment(JRE)を変更しないでください。Oracle Universal Installerにより、Oracleが提供するバージョンのJREが自動的にインストールされます。Oracle Universal Installerおよび複数のOracleアシスタントを実行するには、このバージョンが必要です。

    • ソフトウェアのインストールまたはリンク中にエラーが発生した場合は、Oracle Databaseのインストレーション・ガイドの付録F、トラブルシューティング情報に関する項を参照してください。

    • Database Configuration Assistantを対話モードで実行するインストール・タイプを選択した場合は、データベースとネットワークの構成に関する詳細情報を指定する必要があります。

      Database Configuration Assistantを対話モードで使用しているときに不明な点がある場合は、画面にある「ヘルプ」をクリックします。


      注意:

      デフォルトのインストールを選択した場合、Database Configuration Assistantは対話的には実行されません。

  6. Configuration Assistant作業が完了したら、「終了」「終了」「はい」の順にクリックしてOracle Universal Installerを終了します。

  7. オプションで、インストール・プロセス中に作成された一時ファイルを削除する場合は、OraInstalldate_timeディレクトリを削除します。OraInstalldate_timeディレクトリには、約45MBのファイルが保持されます。このディレクトリは、TEMP環境変数によって設定された場所に作成されます。

    コンピュータを再起動すると、OraInstalldate_timeディレクトリも削除されます。

  8. Oracle Databaseのインストール後に必要な作業の詳細は、Oracle Databaseのインストレーション・ガイドの第5章を参照してください。

次の表は、Oracle Database 11gリリース2(11.2)のEnterprise Editionのインストール中に表示される様々な画面をまとめたものです。

画面 推奨アクション
セキュリティ・アップデートの構成 「電子メール」フィールドに、電子メール・アドレス、できればMy Oracle Support(以前のOracleMetaLink)の電子メール・アドレスまたはユーザー名を入力します。

セキュリティ更新を受信する場合は、「セキュリティ・アップデートをMy Oracle Support経由で受け取る」チェック・ボックスを選択します。

「My Oracle Supportパスワード」フィールドに、My Oracle Support(以前のOracleMetaLink)のパスワードを入力します。

「次へ」をクリックします。

ソフトウェア更新のダウンロード Oracle Database 11gリリース2(11.2.0.2)以降では、ソフトウェア更新機能を使用して、最新の更新内容が直接ダウンロードされ、適用されます。次のオプションのいずれかを選択して、 「次へ」をクリックします。
  • ダウンロードにMy Oracle Support資格証明を使用: 最新のソフトウェア更新をダウンロードして適用する場合は、このオプションを選択します。

    プロキシ設定をクリックして、Oracle Universal Installerがインターネットへの接続に使用するプロキシを構成します。使用するサイトのプロキシ・サーバー情報およびサーバーが接続しているローカル・エリア・ネットワークへのアクセス権を持つユーザー・アカウントを指定します。Oracle Database 11gリリース2 (11.2.0.3)以降、必要に応じてプロキシ・レルム情報を入力できます。プロキシ・レルム情報では大/小文字が区別されます。

    「接続のテスト」をクリックして、プロキシ設定が正しく入力され、インストーラにより更新がダウンロードできることを確認します。

  • 事前にダウンロードしたソフトウェア更新を使用: Oracle Universal installerコマンドsetup.exe -downloadUpdatesを使用して、すでにソフトウェア更新をダウンロードしてある場合に、このオプションを選択します。

  • ソフトウェア更新のスキップ: 更新を適用しない場合は、このオプションを選択します。

ソフトウェア更新の適用 ソフトウェア更新のダウンロードを選択するか、事前ダウンロード済ソフトウェア更新の場所を指定すると、この画面が表示されます。

前の画面でMy Oracle Support資格証明を使用してダウンロードを選択した場合は、すべての更新のダウンロードおよび適用を選択し、「次へ」をクリックして更新を適用します。

デフォルトでは、ソフトウェア更新のダウンロード場所は、このインストールの実行に使用しているOracleインストール所有者のホーム・ディレクトリになります。ソフトウェア更新を別の場所にダウンロードするよう選択する場合は、「参照」をクリックして、サーバーの別の場所を選択します。

前の画面で事前にダウンロードしたソフトウェア更新を使用を選択した場合は、すべての更新の適用を選択して「次へ」をクリックし、インストールを開始する前にダウンロードした更新を適用します。

インストール・オプションの選択 次の使用可能なオプションのリストから「データベースの作成および構成」を選択し、「次へ」をクリックします。
  • データベースの作成および構成: このオプションを選択すると、データベースおよびサンプル・スキーマが作成されます。

  • データベース・ソフトウェアのみインストール: このオプションを選択すると、データベース・バイナリのみがインストールされます。データベースを構成するには、ソフトウェアのインストール後、Oracle Database Configuration Assistantを実行する必要があります。

  • 既存のデータベースのアップグレード: このオプションを選択すると、新しいOracleホームにソフトウェア・バイナリがインストールされます。インストールの終了後、既存のデータベースをアップグレードできます。

システム・クラス データベース・インストール用のシステム・タイプを選択し、「次へ」をクリックします。
  • デスクトップ・クラス: ラップトップまたはデスクトップ・クラス・システムにインストールする場合に、このオプションを選択します。このオプションには初期データベースが含まれ、最小構成が可能です。このオプションは、データベースを短時間で設定して実行するユーザーを対象としています。

  • サーバー・クラス: 本番データ・センターにOracleをデプロイする際に使用するようなサーバー・クラス・システムにインストールする場合に、このオプションを選択します。このオプションでは、詳細な構成オプションを使用できます。このオプションで使用できる拡張構成オプションには、Oracle RAC、Oracle Automatic Storage Management、バックアップおよびリカバリ構成、Enterprise Manager Grid Controlとの統合、より細かいメモリー・チューニングなどがあります。

Gridインストール・オプション 実行するデータベースのインストール・タイプを選択して、「次へ」をクリックします。
  • 単一インスタンス・データベースのインストール: データベースおよびリスナーがインストールされます。

  • Oracle Real Application Clustersデータベースのインストール: Oracle Real Application Clustersがインストールされます。

  • Oracle RAC One Nodeデータベース・インストール: Oracle RAC One Nodeデータベースがインストールされます。

    注意: Oracle RAC One Nodeは、Oracle Clusterwareでのみサポートされています。

インストール・タイプの選択 次のオプションから、インストール・タイプに「標準インストール」を選択して、「次へ」をクリックします。
  • 標準インストール: このインストール方法がデフォルトで選択されています。この方法の場合、最小限の入力でOracle Databaseを簡単にインストールできます。この方法では、ソフトウェアがインストールされ、この画面上で指定する情報を使用することにより、汎用のデータベースがオプションで作成されます。

  • 拡張インストール: このインストール方法を使用すると、より複雑なインストールを実行できます。たとえば、異なるアカウントに対して個別のパスワードを作成する、特定のタイプの初期データベース(トランザクション処理やデータ・ウェアハウス用など)を作成する、異なる言語グループを使用する、電子メール通知を指定する、などの操作が可能です。

標準インストール構成 要件に応じて次の情報を入力します。

Oracleベース: デフォルトでは、Oracleベースのパスが表示されます。このパスは要件に応じて変更できます。

ソフトウェアの場所: 「ソフトウェアの場所」セクションで、デフォルト値をそのまま使用するか、Oracleコンポーネントのインストール先であるOracleホーム・ディレクトリ・パスを入力します。ディレクトリ・パスにはスペースを入れないようにしてください。

記憶域のタイプ: データベース記憶域オプションに「ファイルシステム」またはOracle Automatic Storage Managementを選択します。

データベース・ファイルの位置: 記憶域タイプとして「ファイルシステム」を選択した場合、「参照」をクリックしてデータベース・ファイルの位置を指定します。

ASMSNMPパスワード: 「記憶域のタイプ」でOracle Automatic Storage Managementを選択した場合は、ASMSNMPユーザーのパスワードを指定する必要があります。

データベースのエディション: インストールするデータベースのエディションを選択します。

グローバル・データベース名: 次の構文を使用して、 グローバル・データベース名を指定します。

database_unique_name.db_domain

たとえば、sales.us.example.comです。

この例では、それぞれ次を意味します。

  • database_unique_namesales

  • db_domainus.example.com

管理パスワード: 権限を持つデータベース・アカウントのパスワードを入力ます。

パスワードの確認: 権限を持つデータベース・アカウントのパスワードを再入力して確認します。

「次へ」をクリックして続行します。

前提条件チェックの実行 このオプションを使用して、データベースのインストールを実行するための最低システム要件が満たされているかどうかをチェックできます。

問題を修正して再度システム要件をチェックする場合は、「修正および再チェック」をクリックします。

「再チェック」をクリックすると、前提条件チェックを再実行して、データベースのインストールを続行するための最低要件が満たされているかどうかを確認できます。

失敗した要件のリストを取得するには、リストから「失敗を表示」を選択します。OUIで実行されるすべての前提条件チェック・リストを取得するには、「すべて表示」を選択します。成功した前提条件チェック・リストを取得するには、「成功を表示」を選択します。

注意: 「すべて無視」オプションを選択する際には、注意が必要です。このオプションを選択すると、システムでOracle Databaseが正常にインストールできることを、Oracle Universal Installerによって確認されない場合があります。

サマリー この画面に表示された情報を確認して、「インストール」をクリックします。

注意: Oracle Database 11gリリース2(11.2)以降では、「レスポンス・ファイルの保存」をクリックすると、すべてのインストール手順をレスポンス・ファイルに保存できます。このファイルは、後でサイレント・インストールに使用できます。

製品のインストール この画面に、データベースのインストールの進捗が表示されます。製品のインストール中に、ステータス情報も表示されます。「次へ」をクリックします。

次に、この画面には、ソフトウェアの構成およびデータベースの作成を実行するコンフィギュレーション・アシスタントのステータス情報が表示されます。Database Configuration Assistantプロセスの後にメッセージが表示されたら、「OK」をクリックして続行します。

終了 この画面は、すべての構成ツールが成功すると自動的に表示されます。

「閉じる」をクリックします。


9 Oracle Database Examplesのインストール

次の製品または機能の使用を予定している場合は、Oracle Database Examplesメディアから製品をダウンロードおよびインストールしてください。

  • Oracle JDBC開発ドライバ

  • Oracle Databaseのサンプル

  • Oracle Textのナレッジ・ベース

Oracle Database Examplesメディアからのソフトウェアおよび様々なOracle製品のデモのインストールの詳細は、『Oracle Database Examplesインストレーション・ガイド』を参照してください。

10 インストール後の作業

このリリースのOracle Databaseを理解するため、次の作業を実行することをお薦めします。

  • Webブラウザを使用してOracle Enterprise Manager Database Controlにログインします。

    Oracle Enterprise Manager Database ControlはWebベースのアプリケーションで、単一のOracle Databaseの管理に使用できます。Database ControlのデフォルトのURLは、次のようになります。

    http://host.domain:1158/em/
    

    ユーザー名SYSでログインして、SYSDBAとして接続します。Oracle Databaseのインストール中にこのユーザーに対して指定したパスワードを使用します。

  • 使用するコンポーネントに応じた、必須およびオプションのインストール後の作業の詳細は、Oracle Databaseのインストレーション・ガイドの第5章を参照してください。

  • Oracle Databaseの使用を開始する方法の詳細は、Oracle Databaseのインストレーション・ガイドの第6章を参照してください。

  • Oracle Enterprise Manager Database Controlを使用したデータベースの管理の詳細は、『Oracle Database 2日でデータベース管理者』を参照してください。

    新しいOracleデータベース管理者用に記載されたこのガイドでは、Oracle Enterprise Manager Database Controlを使用したOracleデータベース・インストールのあらゆる点の管理方法が説明されています。また、電子メール通知および自動バックアップを有効にする方法についても示しますが、これらはインストール中には構成しない場合があります。

11 その他の情報

この項の内容は、次のとおりです。

製品ライセンス

トライアルの使用許諾条項により30日間このメディア・パックに含まれる製品を無償でインストールおよび評価できます。ただし、30日間の評価期間後も製品の使用を継続する場合はプログラム・ライセンスを購入する必要があります。プログラム・ライセンスの購入の詳細は、次の項を参照してください。


関連項目:

『Oracle Databaseライセンス情報』

ライセンス、バージョン更新およびドキュメントの購入

次のOracle Store WebサイトからOracle製品のプログラム・ライセンスと更新バージョンを購入できます。

https://shop.oracle.com/

Oracleサポート・サービスへの問合せ

Oracle Product Supportを購入した場合、Oracleサポート・サービスにいつでも問合せできます。Oracle Product Supportの購入またはOracleサポート・サービスへの問合せの情報については、Oracleサポート・サービスのWebサイトを参照してください。

http://www.oracle.com/support/

製品ドキュメントの場所

製品のドキュメントには、各プラットフォームでOracle製品を構成、使用または管理する方法が記載されています。Oracle Database 11gリリース2 (11.2)製品の製品ドキュメントは、HTML形式とPDF形式の両方でOracle Technology Network (OTN)の次のWebサイトから入手できます。

http://www.oracle.com/technetwork/indexes/documentation/index.html

12 ドキュメントのアクセシビリティについて

Oracleのアクセシビリティについての詳細情報は、Oracle Accessibility ProgramのWebサイトhttp://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=acc&id=docaccを参照してください。

Oracleサポートへのアクセス

サポートをご契約のお客様には、My Oracle Supportを通して電子支援サービスを提供しています。詳細情報はhttp://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=acc&id=infoか、聴覚に障害のあるお客様はhttp://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=acc&id=trsを参照してください。


Oracle Databaseクイック・インストレーション・ガイド, 11gリリース2(11.2) for Microsoft Windows(64-Bit)

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ここに記載された情報は予告なしに変更される場合があります。また、誤りが無いことの保証はいたしかねます。誤りを見つけた場合は、オラクル社までご連絡ください。

このソフトウェアまたは関連ドキュメントを、米国政府機関もしくは米国政府機関に代わってこのソフトウェアまたは関連ドキュメントをライセンスされた者に提供する場合は、次の通知が適用されます。

U.S. GOVERNMENT END USERS: Oracle programs, including any operating system, integrated software, any programs installed on the hardware, and/or documentation, delivered to U.S. Government end users are "commercial computer software" pursuant to the applicable Federal Acquisition Regulation and agency-specific supplemental regulations.As such, use, duplication, disclosure, modification, and adaptation of the programs, including any operating system, integrated software, any programs installed on the hardware, and/or documentation, shall be subject to license terms and license restrictions applicable to the programs.No other rights are granted to the U.S. Government.

このソフトウェアもしくはハードウェアは様々な情報管理アプリケーションでの一般的な使用のために開発されたものです。このソフトウェアもしくはハードウェアは、危険が伴うアプリケーション(人的傷害を発生させる可能性があるアプリケーションを含む)への用途を目的として開発されていません。このソフトウェアもしくはハードウェアを危険が伴うアプリケーションで使用する際、安全に使用するために、適切な安全装置、バックアップ、冗長性(redundancy)、その他の対策を講じることは使用者の責任となります。このソフトウェアもしくはハードウェアを危険が伴うアプリケーションで使用したことに起因して損害が発生しても、オラクル社およびその関連会社は一切の責任を負いかねます。

OracleおよびJavaはOracle Corporationおよびその関連企業の登録商標です。その他の名称は、それぞれの所有者の商標または登録商標です。

Intel、Intel Xeonは、Intel Corporationの商標または登録商標です。すべてのSPARCの商標はライセンスをもとに使用し、SPARC International, Inc.の商標または登録商標です。AMD、Opteron、AMDロゴ、AMD Opteronロゴは、Advanced Micro Devices, Inc.の商標または登録商標です。UNIXは、The Open Groupの登録商標です。

このソフトウェアまたはハードウェア、そしてドキュメントは、第三者のコンテンツ、製品、サービスへのアクセス、あるいはそれらに関する情報を提供することがあります。適用されるお客様とOracle Corporationとの間の契約に別段の定めがある場合を除いて、Oracle Corporationおよびその関連会社は、第三者のコンテンツ、製品、サービスに関して一切の責任を負わず、いかなる保証もいたしません。適用されるお客様とOracle Corporationとの間の契約に定めがある場合を除いて、Oracle Corporationおよびその関連会社は、第三者のコンテンツ、製品、サービスへのアクセスまたは使用によって損失、費用、あるいは損害が発生しても一切の責任を負いかねます。