ヘッダーをスキップ
Oracle® Databaseクイック・インストレーション・ガイド
11gリリース2 (11.2) for Oracle Solaris on x86-64 (64-Bit)
B61032-06
 

 

Oracle® Database

クイック・インストレーション・ガイド

11gリリース2(11.2) for Oracle Solaris on x86-64(64-Bit)

B61032-06(原本部品番号:E24351-06)

2014年12月

このガイドでは、Oracle Database 11gリリース2(11.2)をOracle Solaris on x86-64(64-Bit)システムで簡単にインストールする方法について説明します。内容は次のとおりです。

1 このガイドの内容の確認

このガイドでは、デフォルトのインストール・オプションを使用したOracle Databaseのインストール方法について説明します。

このガイドで説明する作業

このガイドでは、次の処理の手順を説明します。

  • Oracle Databaseをサポートするシステムの構成

  • 「標準インストール」オプションを使用したローカル・ファイルシステムへのOracle Databaseのインストール

  • データベース・ファイル記憶域のためにローカル・ファイルシステムを使用する一般的なOracle Databaseインストールの構成

正常なインストールの結果

Oracle Databaseが正常にインストールされると、次のようになります。

  • 作成したデータベースおよびデフォルトのOracle Netリスナー・プロセスがシステムで稼働します。

  • Oracle Enterprise Manager Database Controlが稼働し、Webブラウザを使用してアクセスできます。

このガイドで説明しない作業

このガイドでは、標準インストールのシナリオについて説明し、次の作業の実行方法については説明しません

  • 「拡張インストール」オプションを使用したソフトウェアのインストール

  • 既存のOracleソフトウェアがインストールされているシステムへのソフトウェアのインストール

  • クラスタへのOracle ClusterwareおよびOracle Real Application Clusters(Oracle RAC)のインストール

  • Enterprise Managerの電子メール通知または自動バックアップの有効化

  • コア・ファイル作成の有効化

  • UDPおよびTCPカーネル・パラメータの確認

  • 自動ストレージ管理などの代替ストレージ・オプションの使用

  • Oracle Grid Infrastructureのインストールおよび構成

その他のインストール情報の参照先

このガイドで説明されていない作業の情報など、Oracle Databaseのインストールの詳細は、次のいずれかのガイドを参照してください。

  • 単一のシステムにソフトウェアをインストールする場合は、『Oracle Databaseインストレーション・ガイド for Oracle Solaris』を参照してください。

  • スタンドアロンのサーバー用のOracle Grid Infrastructureをインストールする場合は、『Oracle Databaseインストレーション・ガイド for Oracle Solaris』参照してください。

  • Oracle Real Application Clustersのインストールを実行する場合は、『Oracle Grid Infrastructureインストレーション・ガイドfor Oracle Solaris』および『Oracle Real Application Clustersインストレーション・ガイドfor Linux and UNIX Systems』を参照してください。これらのガイドでは、Oracle ClusterwareおよびOracle Real Application Clustersのインストール方法について説明しています。Oracle Clusterwareは、Oracle Real Application Clustersのインストールの前提条件です。

2 システムへrootとしてログイン

Oracle Databaseをインストールする前に、rootユーザーとしていくつかの作業を完了する必要があります。rootユーザーとしてログインするには、次の手順のいずれかを実行します。


注意:

X Window Systemワークステーション、Xターミナル、またはXサーバー・ソフトウェアがインストールされているPCやその他システムからソフトウェアをインストールする必要があります。

  • X Window SystemワークステーションまたはXターミナルからソフトウェアをインストールする場合は、次の手順を実行します。

    1. Xターミナル(xterm)など、ローカル・ターミナル・セッションを開始します。

    2. ローカル・システムにソフトウェアをインストールしない場合は、次のコマンドを入力して、リモート・ホストでのローカルのXサーバーのXアプリケーションの表示を可能にします。

      $ xhost fully_qualified_remote_host_name
      

      次に例を示します。

      $ xhost somehost.us.example.com
      
    3. ローカル・システムにソフトウェアをインストールしない場合は、sshrlogin、またはtelnetコマンドを使用して、ソフトウェアをインストールするシステムに接続します。

      $ telnet fully_qualified_remote_host_name
      
    4. rootユーザーとしてログインしていない場合は、次のコマンドを入力し、ユーザーをrootに切り替えます。

      $ su - root
      password:
      #
      
  • Xサーバー・ソフトウェアがインストールされているPCまたは他のシステムからソフトウェアをインストールする場合の手順は、次のとおりです。


    注意:

    必要に応じて、Xサーバーのドキュメントを参照して、この手順の実行方法の詳細を確認してください。使用しているXサーバーのソフトウェアによっては、別の順序でタスクを実行する必要がある場合があります。

    1. Xサーバー・ソフトウェアを開始します。

    2. Xサーバー・ソフトウェアのセキュリティ設定を、リモート・ホストでローカル・システムのXアプリケーションを表示できるように構成します。

    3. ソフトウェアをインストールするリモート・システムに接続し、そのシステム上でXターミナル(xterm)などのターミナル・セッションを開始します。

    4. rootユーザーとしてリモート・システムにログインしていない場合は、次のコマンドを入力し、ユーザーをrootに切り替えます。

      $ su - root
      password:
      #
      

3 ハードウェア要件の確認

システムは次の最小ハードウェア要件を満たしている必要があります。

3.1 メモリー要件

Oracle Database 11gリリース2(11.2)のインストールのメモリー要件は次のとおりです。

  • 最小: 1GBのRAM

    推奨: 2GB以上のRAM

    物理RAMサイズを確認するには、次のコマンドを入力します。

    # /usr/sbin/prtconf | grep "Memory size"
    

    物理RAMのサイズが必要サイズより小さい場合は、先に進む前にメモリーを増設する必要があります。

  • 次の表では、インストールされているRAMと構成済スワップ領域推奨の関連を示します。


    注意:

    Oracle Solarisでは、スワップできないメモリー(ISMなど)を使用する場合は、スワップ領域を計算する前に、この領域に割り当てられるメモリー分を使用可能なRAMから差し引く必要があります。

    DISMを使用してシステムにOracle Databaseをインストールする場合、使用可能なスワップ領域が、最低でもサーバーで実行されているすべてのインスタンスのSGAサイズの合計と同じである必要があります。


    使用可能なRAM 必要なスワップ領域
    1から2GB RAMのサイズの1.5倍
    2から16GB RAMのサイズと同じ
    16GB超 16GB

    構成済スワップ領域のサイズを確認するには、次のコマンドを入力します。

    # /usr/sbin/swap -l
    

    注意:

    このコマンドの出力では、合計/使用可能なスワップ・ブロックが、1KBではなく512バイトのブロックで示されます。

    必要に応じて、オペレーティング・システムのドキュメントを参照して追加のスワップ領域の構成方法を確認してください。

  • 使用可能なRAM領域およびスワップ領域を確認するには、次のコマンドを入力します。

    # sar -r -i n 
            
    

    ここで、nは次の反復の遅延秒数で、iはテストする反復数です。


注意:

  • 値をファイナライズする前に、使用可能なRAM領域およびスワップ領域用に複数の値を選択することをお薦めします。これは、ユーザーとコンピュータの間の相互作用に応じて、使用可能なRAM領域およびスワップ領域が常に変化するためです。

  • サーバーのスワップ領域の割当てについては、オペレーティング・システム・ベンダーに確認してください。ベンダーのガイドラインは、このガイドに示すスワップ領域の要件に優先します。


3.2 システム・アーキテクチャ

システム・アーキテクチャでソフトウェアを実行できるかどうかを判別するには、次のコマンドを入力します。

# /bin/isainfo -kv

このコマンドでは、プロセッサ・タイプが表示されます。プロセッサ・アーキテクチャがインストールするOracleソフトウェアのリリースと適合することを確認します。想定した出力が表示されない場合、このシステムにそのソフトウェアはインストールできません。

3.3 ディスク領域要件

Oracle Database 11gリリース2(11.2)のインストールのディスク領域要件は次のとおりです。

  • /tmpディレクトリに1GB以上の領域

    /tmpディレクトリ内の使用可能なディスク領域の量を確認するには、次のコマンドを入力します。

    # df -k /tmp
    

    このコマンドでは、ディスク領域が1KBのブロックで表示されます。多くのシステムで、dfコマンドを-hフラグとともに使用して(df -h)、人間が判読可能な形式で出力を表示できます。

    /tmpディレクトリの使用可能な空き領域が1GB未満の場合は、次の手順のいずれかを実行します。

    • ディスク領域の要件が満たされるように、/tmpディレクトリから不要なファイルを削除します。

    • oracleユーザーの環境を設定するときに、TMPおよびTMPDIR環境変数を設定します。


      関連項目:

      TMPおよびTMPDIRの設定の詳細は、「oracleユーザーの環境の構成」を参照してください。

    • /tmpディレクトリを含むファイルシステムを拡張します。ファイルシステムの拡張については、必要に応じて、システム管理者に連絡してください。

  • システムの空きディスク領域のサイズを確認するには、次のコマンドを入力します。

    # df -k
    
  • 次の表に、インストール・タイプごとのソフトウェア・ファイルについて、おおよそのディスク領域要件を示します。

    インストール・タイプ ソフトウェア・ファイルの要件(GB)
    Enterprise Edition 5.5
    Standard Edition 5.5

    自動バックアップを構成する場合は、ファイルシステムまたは自動ストレージ管理のディスク・グループに、高速リカバリ領域用の追加のディスク領域が必要です。

4 ソフトウェア要件の確認

インストールする製品に応じて、次のソフトウェアがシステムにインストールされているかどうかを確認します。


注意:

Oracle Universal Installerは、システムをチェックして、リストに示されている要件を満たしているかどうかを検証します。これらのチェックに合格するために、Oracle Universal Installerを起動する前に要件を確認してください。

4.1 オペレーティング・システムの要件

Oracle Database 11gリリース2(11.2)のオペレーティング・システムの要件は次のとおりです。

  • Oracle Solaris 10 U6 (5.10-2008.10)

Oracle Database 11gリリース2 (11.2.0.3)以降では、次に示すバージョン以上のオペレーティング・システムでもOracle Databaseがサポートされます。

  • Oracle Solaris 11 11/11 X86


注意:

Oracle Solaris 11のこのリリースの時点では、特別なカーネル・パラメータまたはパッチは必要ありません。

インストールされているOracle Solarisのディストリビューションおよびバージョンを確認するには、次のコマンドを入力します。

# uname -r
5.10

この例で示されているバージョンは、Oracle Solaris 10(5.10)です。必要に応じて、各オペレーティング・システムのドキュメントで、オペレーティング・システムのアップグレードに関する情報を参照してください。

インストールされているOracle Solarisの更新レベルを確認するには、次のコマンドを入力します。

$ cat /etc/release

4.2 パッケージ要件

Oracle Solaris 10上のOracle Database 11gリリース2 (11.2)には、次に示す(バージョン以上の)パッケージが必要です。

Oracle Solaris 10

  • SUNWarc

  • SUNWbtool

  • SUNWhea

  • SUNWlibC

  • SUNWlibm

  • SUNWlibms

  • SUNWsprot

  • SUNWtoo

  • SUNWi1of

  • SUNWi1cs(ISO8859-1)

  • SUNWi15cs(ISO8859-15)

  • SUNWxwfnt

  • SUNWcsl

Oracle Solaris 11

Oracle Solaris 11上のOracle Database Client 11gリリース2 (11.2)には、次に示す(バージョン以上の)パッケージが必要です。

pkg://solaris/developer/build/make
pkg://solaris/developer/assembler

ロケールによっては、Java用の追加フォント・パッケージが必要になる場合もあります。詳細は、次のWebサイトを参照してください。

http://www.oracle.com/technetwork/java/javase/solaris-font-requirements-142758.html

必要なパッケージがインストールされているかどうかを調べるために、次のようなコマンドを入力します。

# pkginfo -i SUNWarc SUNWbtool SUNWhea SUNWlibC SUNWlibms SUNWsprot \
  SUNWtoo SUNWi1of SUNWi1cs SUNWi15cs SUNWxwfnt

パッケージがインストールされていない場合は、インストールしてください。パッケージのインストールの詳細は、オペレーティング・システムまたはソフトウェアのドキュメントを参照してください。

4.3 コンパイラ要件

Oracle Solaris Studio 12(CおよびC++ 5.9)は、Oracle Database 11gリリース2のPro*C/C++、Oracle Call Interface、Oracle C++ Call InterfaceおよびOracle XML Developer's Kit(XDK)でサポートされています。

4.4 その他のソフトウェア要件

使用するコンポーネントに応じて、次のソフトウェアがインストールされていることを確認する必要があります。

4.4.1 Oracle Messaging Gateway

Oracle Messaging Gatewayは、Oracle Streamsアドバンスト・キューイング(AQ)と次のソフトウェアの統合をサポートします。

  • IBM MQ Series V6.0、クライアントおよびサーバー

  • TIBCO Rendezvous 7.2

WebSphere MQのCSDが必要な場合は、次のWebサイトでダウンロードおよびインストールの情報を参照してください。

http://www-947.ibm.com/support/entry/portal/Downloads/Software/WebSphere/WebSphere_MQ

4.4.2 Oracle JDBC/OCIドライバ

Oracle Java Database ConnectivityおよびOracle Call InterfaceのドライバとJNDI拡張機能付きJDK 6(Java SE Development Kit 1.6.0.20)またはJDK 5(1.5.0.24)を併用できます。ただし、データベースのインストールに必須のものではありません。このリリースではIBM JDK 1.5がインストールされます。

JDK 6は、Oracle Solaris 11でサポートされる最低レベルのJDKです。

4.4.3 プログラミング言語

次の製品の組合せが動作保証されています。

  • Pro* COBOL

    Micro Focus Server Express 5.1

  • Pro* FORTRAN

    Oracle Solaris Studio 12 Fortran F 95

4.4.4 ブラウザ要件

Oracle Databaseのインストールには、Webブラウザは必須ではありません。ドキュメントにアクセスしたり、Oracle Enterprise Manager Database ControlおよびOracle Application Expressを使用するには、Webブラウザが必要です。WebブラウザがJavaScriptおよびHTML 4.0標準とCSS 1.0標準をサポートしている必要があります。

Oracle Enterprise Manager Database Controlでは次のブラウザをサポートしています。

  • Microsoft Internet Explorer 10.0 (Oracle Enterprise Manager Database Control 11.2.0.3以上でサポート)

  • Microsoft Internet Explorer 9.0

  • Microsoft Internet Explorer 8.0

  • Microsoft Internet Explorer 7.0 SP1

  • Microsoft Internet Explorer 6.0 SP2

  • Firefox 21.0 (Oracle Enterprise Manager Database Control 11.2.0.4でサポート)

  • Firefox 17.0.6 ESR (Oracle Enterprise Manager Database Control 11.2.0.4でサポート)

  • Firefox 3.6

  • Firefox 3.5

  • Firefox 3.0.7

  • Firefox 2.0

  • Safari 4.0.x

  • Safari 3.2

  • Safari 3.1

  • Google Chrome 27.0 (Oracle Enterprise Manager Database Control 11.2.0.4でサポート)

  • Google Chrome 4.0

  • Google Chrome 3.0

  • Netscape Navigator 9.0

  • Netscape Navigator 8.1


関連項目:

『Oracle Application Expressインストレーション・ガイド』

4.5 パッチ要件

Oracle Solaris 10用のOracle Database 11gリリース2 (11.2)には、次に示す以上のパッチが必要です。

4.5.1 オペレーティング・システム固有のパッチ

インストール・タイプまたは製品 要件
すべてのインストール Oracle Solaris 10用パッチ:
  • 120754-06: SunOS 5.10_x86 libmtsk

  • 119961-05: SunOS 5.10_x86: Assembler

  • 119964-14: SunOS 5.10_x86 C++_x86用の共有ライブラリ・パッチ

  • 137104-02

  • 139575-03

  • 139556-08

  • 141415-04

  • 141445-09

データベース・スマート・フラッシュ・キャッシュ(Enterprise Editionのみの機能) フラッシュ・キャッシュ機能を使用している場合、Oracle Solaris on x86-64(64-Bit)では次のパッチが必要です。
140797-01
140900-01
141017-01
141415-10
141737-05

オペレーティング・システムのパッチがインストールされているかどうかを調べるために、次のようなコマンドを入力します。

# /usr/sbin/patchadd -p | grep patch_number(without version number)

たとえば、いずれかのバージョンの119963パッチがインストールされているかどうかを確認するには、次のコマンドを使用します。

# /usr/sbin/patchadd -p | grep 119963

オペレーティング・システム・パッチがインストールされていない場合は、My Oracle Support Webサイトからダウンロードしてインストールします。

https://support.oracle.com

5 必要なオペレーティング・システム・グループおよびユーザーの作成

Oracle Databaseをインストールする場合、次のローカル・オペレーティング・システム・グループおよびユーザーが必要です。

  • Oracleインベントリ・グループ(通常はoinstall)

  • OSDBAグループ(通常はdba)

  • Oracleソフトウェア所有者(通常はoracle)

  • OSOPERグループ(オプション。通常はoper)

これらのグループおよびユーザーが存在するかを確認し、必要に応じて作成するには、次の手順を実行します。

  1. 次のコマンドを入力して、oinstallグループが存在するかどうか確認します。

    # more /var/opt/oracle/oraInst.loc
    

    このコマンドの出力にoinstallグループ名が表示される場合、グループは存在します。

    oraInst.locファイルが存在する場合、このコマンドの出力は次のようになります。

    inventory_loc=/u01/app/oracle/oraInventory
    inst_group=oinstall
    

    inst_groupパラメータは、Oracleインベントリ・グループの名前oinstallを示します。

  2. 次のコマンドを入力して、dbaグループが存在するかどうか確認します。

    # grep dba /etc/group
    

    このコマンドの出力にdbaグループ名が表示される場合、グループは存在します。

  3. 必要に応じて、次のコマンドを入力してoinstallおよびdbaグループを作成します。

    # /usr/sbin/groupadd oinstall
    # /usr/sbin/groupadd dba
    
  4. 次のコマンドを入力して、oracleユーザーが存在するかどうか、適切なグループに属しているかどうかを確認します。

    # id -a oracle
    

    oracleユーザーが存在する場合、このコマンドでユーザーが属するグループの情報が表示されます。出力は次のようになり、oinstallはプライマリ・グループ、dbaはセカンダリ・グループであることを示します。

    uid=440(oracle) gid=200(oinstall) groups=201(dba),202(oper)
    
  5. 必要に応じて、次のいずれかの処理を実行します。

    • oracleユーザーは存在するが、そのプライマリ・グループがoinstallでない場合、またはdbaグループのメンバーでない場合は、次のコマンドを入力します。

      # /usr/sbin/usermod -g oinstall -G dba oracle
      
    • oracleユーザーが存在しない場合は、次のコマンドを入力して作成します。

      # /usr/sbin/useradd -d /export/home/oracle -m -s /bin/bash -g oinstall -G dba oracle
      

      このコマンドにより、oracleユーザーが作成され、oinstallがプライマリ・グループとして、dbaがセカンダリ・グループとして指定されます。

  6. 次のコマンドを入力して、oracleユーザーのパスワードを設定します。

    # passwd -r files oracle
    

6 Oracle Solaris 10のカーネル・パラメータの構成

Oracle Solaris 10では、次の表の各カーネル・パラメータが、表に示す最小値以上の値に設定されていることを確認します。


注意:

  • この項に示すカーネル・パラメータ値は、単なる最小値です。本番データベース・システムでは、これらの値をチューニングしてシステムのパフォーマンスを最適化することをお薦めします。カーネル・パラメータのチューニングの詳細は、オペレーティング・システムのドキュメントを参照してください。

  • Oracle Solaris 10の場合、System V IPCを実装するために/etc/systemファイルを変更する必要はありません。Oracle Solaris 10では、その実装にリソース制御機能が使用されます。詳細はベンダーに問い合せてください。


リソース制御 推奨値
project.max-sem-ids 100
process.max-sem-nsems 256
project.max-shm-memory 4294967295
project.max-shm-ids 100


注意:

  • project.max-shm-memoryリソース制御は、対応するプロジェクトで起動された各Oracle Databaseインスタンスに割り当てられたすべての共有メモリーの累積合計です。

  • project.max-shm-memoryリソース制御値は、Oracleインスタンス以外の他のアプリケーションがこのプロジェクトの共有メモリー・セグメントを使用していないことを前提としています。Oracleインスタンス以外のアプリケーションが共有メモリー・セグメントを使用する場合、その使用量をproject.max-shm-memoryリソース制御値に加える必要があります。

  • memory_target (またはmax_sga_size)がprocess.max-address-spaceおよびproject.max-shm-memoryを超えていないことを確認してください。詳細は、次の場所にあるMy Oracle Supportのノート1370537.1を参照してください。

    https://support.oracle.com/


リソース制御に対して指定されている現在の値を表示し、必要に応じて変更するには、次の手順を使用します。

  1. リソース制御の現在の値を表示するには、次のコマンドを入力します。

    $ id -p // to verify the project id
    uid=100(oracle) gid=100(dba) projid=1 (group.dba)
    $ prctl -n project.max-shm-memory -i project group.dba
    $ prctl -n project.max-sem-ids -i project group.dba
    
  2. 現在の値を変更する必要がある場合のコマンドは次のとおりです。

    1. max-shm-memoryの値を6GBに変更するには、次のようにします。

      # prctl -n project.max-shm-memory -v 6gb -r -i project group.dba
      
    2. max-sem-idsの値を256に変更するには、次のようにします。

      # prctl -n project.max-sem-ids -v 256 -r -i project group.dba
      

注意:

prctlコマンド(リソース制御)を使用してシステム・パラメータを変更する場合、これらのパラメータの変更を有効にするためにシステムを再起動する必要はありません。ただし、変更されたパラメータは、システムの再起動後は永続しません。

システムの再起動後に永続するよう、リソース制御プロジェクト設定を変更するには、次の手順を使用します。

  1. デフォルトでは、Oracleインスタンスはdbaグループのoracleユーザーとして実行されます。group.dbaという名前のプロジェクトが、oracleユーザーのデフォルト・プロジェクトとして機能するように作成されます。コマンドidを実行し、oracleユーザーのデフォルト・プロジェクトを確認します。

    # su - oracle
    $ id -p
    uid=100(oracle) gid=100(dba) projid=100(group.dba)
    $ exit
    
  2. 最大共有メモリー・サイズを2GBに設定するには、projmodコマンドを実行します。

    # projmod -sK "project.max-shm-memory=(privileged,2G,deny)" group.dba
    

    あるいは、リソース制御値project.max-shm-memory=(privileged,2147483648,deny)をOracleプロジェクトのプロジェクト・エントリの最後のフィールドに追加します。

  3. これらの手順が終了した後、次のコマンドを使用して/etc/projectファイルの値を確認します。

    # cat /etc/project
    

    出力は、次のようになると考えられます。

    system:0::::
    user.root:1::::
    noproject:2::::
    default:3::::
    group.staff:10::::
    group.dba:100:Oracle default
    project:::project.max-shm-memory=(privileged,2147483648,deny)
        
    
  4. リソース制御がアクティブかを確認するには、次の例のように、プロセス所有権をチェックし、コマンドidおよびprctlを実行します。

    # su - oracle
    $ id -p
    uid=100(oracle) gid=100(dba) projid=100(group.dba)
    $ prctl -n project.max-shm-memory -i process $$
    process: 5754: -bash
    NAME                    PRIVILEGE     VALUE     FLAG     ACTION    RECIPIENT
    project.max-shm-memory  privileged    2.00GB     -       deny 
    

    注意:

    最大共有メモリーの値は、SGAの要件に応じて異なり、SGAのサイズより大きい値に設定する必要があります。

    詳細は、Oracle Solaris Tunable Parameters Reference Manualを参照してください。


7 シェル制限の構成

この項で説明されているようにシェル制限およびシステム構成パラメータを設定することをお薦めします。


注意:

この項のシェル制限値は、単なる推奨値です。本番データベース・システムでは、これらの値をチューニングしてシステムのパフォーマンスを最適化することをお薦めします。シェル制限の構成の詳細は、オペレーティング・システムのドキュメントを参照してください。

ulimit設定により、プロセス・メモリー関連のリソース制限が決定されます。次の表に示されているシェル制限が、示されている値に設定されていることを確認します。

シェル制限 説明 ソフト制限(KB) ハード制限(KB)
STACK プロセスのスタック・セグメントのサイズ 10240以下 32768以下
NOFILES オープン・ファイル記述子数 1024以上 65536以上
MAXUPRCまたはMAXPROC 最大ユーザー・プロセス 2047以上 16384以上

これらのシェル制限に指定されている現在の値を表示するには、次のコマンドを入力します。

ulimit -s
ulimit -n

8 必要なディレクトリの作成

次のような名前でディレクトリを作成し、正しい所有者、グループおよびその権限を指定します。

  • Oracleベース・ディレクトリ

  • オプションのOracleデータファイル・ディレクトリ

Oracleベース・ディレクトリを作成する前に、十分な空きディスク領域を持つ適切なファイルシステムを識別する必要があります。


注意:

別にOracleデータファイル・ディレクトリを作成しない場合、データファイルをOracleベース・ディレクトリのサブディレクトリにインストールできます。ただし、本番データベースでは推奨しません。

これらのディレクトリの作成場所を確認する手順は次のとおりです。

  1. 次のコマンドを入力して、マウントされたすべてのファイルシステムの情報を表示します。

    # df -k
    

    このコマンドにより、次のものも含め、システムにマウントされたすべてのファイルシステムの情報が表示されます。

    • 物理デバイス名

    • ディスク領域の合計サイズ、使用中のサイズおよび使用可能なサイズ(KB)

    • そのファイルシステムのマウント・ポイント・ディレクトリ

  2. 表示から、この項で前述したディスク領域要件を満たすファイルシステムを1つまたは2つ識別します。

  3. 識別した各ファイルシステムのマウント・ポイント・ディレクトリの名前を記録します。

次の例では、/u01はソフトウェアで使用されるマウント・ポイント・ディレクトリで、/u02はOracleデータファイル・ディレクトリで使用されるマウント・ポイント・ディレクトリです。システムのファイルシステムに応じて適切なマウント・ポイント・ディレクトリを指定する必要があります。

必要なディレクトリを作成し、適切な所有者、グループ、および権限を指定する手順は、次のとおりです。


注意:

次の手順で、/u01および/u02は前述の手順3で識別した適切なマウント・ポイント・ディレクトリに置き換えてください。

  1. 次のコマンドを入力し、Oracleベース・ディレクトリ用に識別したマウント・ポイント・ディレクトリにサブディレクトリを作成します。

    # mkdir -p /u01/app/oracle
    
  2. Oracle Databaseファイル用に2つ目のファイルシステムを使用する場合、Oracleデータファイル・ディレクトリ(例では/u02と表示)用に識別したマウント・ポイント・ディレクトリにoradataサブディレクトリを作成します。

    # mkdir /u02/oradata
    
  3. 作成したディレクトリの所有者およびグループをoracleユーザーおよびoinstallグループに変更します。

    # chown -R oracle:oinstall /u01/app/oracle
    # chown -R oracle:oinstall /u02/oradata
    
  4. 作成したディレクトリの権限を775に変更します。

    # chmod -R 775 /u01/app/oracle
    # chmod -R 775 /u02/oradata
    

9 oracleユーザーの環境の構成

Oracle Universal Installerはoracleアカウントから実行します。ただし、Oracle Universal Installerを起動する前に、oracleユーザーの環境を構成する必要があります。環境を構成するには、次のことが必要です。

  • シェル起動ファイルで、デフォルトのファイル・モード作成マスク(umask)を022に設定します。

  • DISPLAY環境変数を設定します。

oracleユーザーの環境を設定する手順は、次のとおりです。

  1. たとえば、Xターミナル(xterm)など、新規ターミナル・セッションを開始します。

  2. 次のコマンドを入力し、Xウィンドウ・アプリケーションがこのシステム上に表示されることを確認します。

    $ xhost fully_qualified_remote_host_name
    

    次に例を示します。

    $ xhost somehost.us.example.com
    
  3. ソフトウェアをインストールするシステムにログインしていない場合は、そのシステムにoracleユーザーとしてログインします。

  4. oracleユーザーとしてログインしていない場合は、次のようにユーザーをoracleに切り替えます。

    $ su - oracle
    
  5. oracleユーザーのデフォルト・シェルを確認するには、次のコマンドを入力します。

    $ echo $SHELL
    
  6. シェル起動スクリプトを実行するには、次のコマンドを入力します。

    • Bashシェルの場合:

      $ . ./.bash_profile
      
    • BourneまたはKornシェルの場合:

      $ . ./.profile
      
    • Cシェルの場合:

      % source ./.login
      
  7. ローカル・コンピュータにソフトウェアをインストールしない場合は、リモート・システムで次のコマンドを実行して、DISPLAY変数を設定します。

    • Bourne、BashまたはKornシェルの場合:

      $ export DISPLAY=local_host:0.0    
      
    • Cシェルの場合:

      % setenv DISPLAY local_host:0.0
      

    この例で、local_hostは、Oracle Universal Installerの表示に使用するローカル・コンピュータのホスト名またはIPアドレスです。

    リモート・システムで次のコマンドを実行して、シェルおよびDISPLAY環境変数が正しく設定されているかどうかをチェックします。

    echo $SHELL
    echo $DISPLAY
    

    今度は、Xアプリケーションを有効にするため、ローカル・コンピュータで次のコマンドを実行します。

    $ xhost + fully_qualified_remote_host_name
    

    Xアプリケーションの表示が正しく設定されていることを確認するには、オペレーティング・システムに付属のX11ベースのプログラム(xclockなど)を実行します。

    $ xclock
    

    この例で、xclock/usr/X11R6/bin/xclocksにあります。DISPLAY変数が正しく設定されていれば、xclockがコンピュータ画面に表示されます。


    関連項目:

    詳細は、PC-X Serverまたはオペレーティング・システム・ベンダーのドキュメントを参照してください。

  8. /tmpディレクトリの空きディスク領域が1GBに満たないことが確認された場合は、1GB以上の空き領域があるファイル・システムを特定し、このファイル・システムの一時ディレクトリを指定するようにTMPおよびTMPDIR環境変数を設定します。

    1. 次のコマンドを使用して、マウントされた各ファイルシステムの空きディスク領域を確認します。

      # df -h /tmp
      
    2. 必要に応じて、次のようなコマンドを入力し、識別したファイルシステム上に一時ディレクトリを作成し、そのディレクトリに適切な権限を設定します。

      $ sudo mkdir /mount_point/tmp
      $ sudo chmod a+wr /mount_point/tmp
      # exit
      
    3. 次のようなコマンドを入力し、TMPおよびTMPDIR環境変数を設定します。

      • Bourne、Bash、またはKornシェルの場合:

        $ TMP=/mount_point/tmp
        $ TMPDIR=/mount_point/tmp
        $ export TMP TMPDIR
        
      • Cシェルの場合:

        % setenv TMP /mount_point/tmp
        % setenv TMPDIR /mount_point/tmp
        
  9. 次のようなコマンドを入力し、ORACLE_BASEおよびORACLE_SID環境変数を設定します。

    • Bourne、Bash、またはKornシェルの場合:

      $ ORACLE_BASE=/u01/app/oracle
      $ ORACLE_SID=sales
      $ export ORACLE_BASE ORACLE_SID
      
    • Cシェルの場合:

      % setenv ORACLE_BASE /u01/app/oracle
      % setenv ORACLE_SID sales
      

    この例で、/u01/app/oracleは前に作成または識別したOracleベース・ディレクトリで、salesはデータベースの名前(通常は5文字以内)です。

  10. 次のコマンドを入力して、ORACLE_HOMEおよびTNS_ADMIN環境変数が設定されていないことを確認します。

    • Bourne、Bash、またはKornシェルの場合:

      $ unset ORACLE_HOME
      $ unset TNS_ADMIN
      
    • Cシェルの場合:

      % unsetenv ORACLE_HOME
      % unsetenv TNS_ADMIN
      

    注意:

    ORACLE_HOME環境変数が設定されている場合、Oracle Universal Installerはその値を使用してOracleホーム・ディレクトリのデフォルト・パスとして指定します。ただし、ORACLE_BASE環境変数をユーザーが設定する場合は、ORACLE_HOME環境変数を設定せずに、Oracle Universal Installerから提示されるデフォルト・パスを選択することをお薦めします。

10 製品ディスクのマウント

ほとんどのOracle Solarisシステムでは、ドライブに製品ディスクを挿入するとディスクが自動的にマウントされます。自動的にマウントされない場合は、次の手順に従ってマウントしてください。

  1. ユーザーをrootに切り替えます。

    $ su - root
    
  2. 必要に応じて次のようなコマンドを入力し、現在マウントされているディスクを取り出して、ドライブから取り除きます。

    # eject
    
  3. ディスクをディスク・ドライブに挿入します。

  4. ディスクが自動的にマウントされたかを確認するには、次のようなコマンドを入力します。

    # ls /dvd/dvd0
    
  5. このコマンドがディスクの内容の表示に失敗した場合は、次のようなコマンドを入力します。

    # /usr/sbin/mount -r -F hsfs /dev/dsk/cxtydzs2 /dvd
    

    この例では、/dvdはディスクのマウント・ポイント・ディレクトリで、/dev/dsk/cxtydzs2はディスク・デバイスのデバイス名(たとえば/dev/dsk/c0t2d0s2)です。

  6. Oracle Universal Installerに「ディスクの場所」ダイアログ・ボックスが表示されている場合は、ディスクのマウント・ポイント・ディレクトリのパスを入力します。次に例を示します。

    • 自動的にマウントされたディスクの場合:

      /dvd/dvd0
      
    • 手動でマウントされたディスクの場合:

      /dvd
      

11 Oracle Databaseのインストール

oracleユーザーの環境を構成した後、次のようにOracle Universal Installerを起動してOracle Databaseをインストールします。

  1. 次のコマンドを入力してOracle Universal Installerを起動します。

    $ /mount_point/db/runInstaller
    

    Oracle Universal Installerが起動しない場合は、X Windowの表示に関する問題のトラブルシューティング方法について、Oracle Databaseインストレーション・ガイドfor Oracle Solarisを参照してください。

  2. 次の表では、Oracle Universal Installerの各画面で推奨される処理について説明します。次のガイドラインを使用して、インストールを実行します。

    • 追加の情報が必要な場合、またはデフォルト以外のオプションを選択する場合は、追加の情報について「ヘルプ」をクリックしてください。

    • ソフトウェアのインストールまたはリンク中にエラーが発生した場合は、トラブルシューティングについて、Oracle Databaseインストレーション・ガイドfor Oracle Solarisを参照してください。


    注意:

    前述した作業を完了している場合、ほとんどの画面でデフォルト値を選択することで、インストールを完了することができます。

    画面 推奨アクション
    セキュリティ・アップデートの構成 「電子メール」フィールドに、電子メール・アドレス(できればMy Oracle Supportの電子メール・アドレス)またはユーザー名を入力します。

    セキュリティ・アップデートを受信するには、「セキュリティ・アップデートをMy Oracle Support経由で受け取る」チェック・ボックスを選択します。

    「My Oracle Supportパスワード」フィールドに、My Oracle Supportのパスワードを入力します。

    「次へ」をクリックします。

    ソフトウェア更新のダウンロード Oracle Database 11gリリース2(11.2.0.2)以降では、ソフトウェア更新機能を使用して、最新の更新内容を直接ダウンロードして適用できます。次のオプションのいずれかを選択して、「次へ」をクリックします。
    • ダウンロードにMy Oracle Support資格証明を使用: 最新のソフトウェア更新をダウンロードして適用する場合は、このオプションを選択します。

      プロキシ設定をクリックして、Oracle Universal Installerがインターネットへの接続に使用するプロキシを構成します。使用するサイトのプロキシ・サーバー情報およびサーバーが接続しているローカル・エリア・ネットワークへのアクセス権を持つユーザー・アカウントを指定します。Oracle Database 11gリリース2 (11.2.0.3)以降、必要に応じてプロキシ・レルム情報を入力できます。プロキシ・レルム情報では大/小文字が区別されます。

      「接続のテスト」をクリックして、プロキシ設定が正しく入力され、インストーラにより更新がダウンロードできることを確認します。

    • 事前ダウンロード済のソフトウェア更新を使用: 以前にダウンロードしたソフトウェア更新を適用する場合は、このオプションを選択します。

    • ソフトウェア更新のスキップ: すべての更新を適用しない場合は、このオプションを選択します。

    ソフトウェア更新の適用 ソフトウェア更新のダウンロードを選択するか、事前ダウンロード済ソフトウェアのダウンロード場所を指定すると、この画面が表示されます。

    前の画面でダウンロードにMy Oracle Support資格証明を使用を選択した場合は、すべての更新をダウンロードして適用を選択して「次へ」をクリックします。

    前の画面で事前ダウンロード済のソフトウェア更新を使用を選択した場合は、すべての更新を適用を選択して「次へ」をクリックします。

    インストール・オプションの選択 次の使用可能なオプションのリストから「データベースの作成および構成」を選択し、「次へ」をクリックします。
    • データベースの作成および構成

    • データベース・ソフトウェアのみインストール

    • 既存のデータベースのアップグレード

    システム・クラス 次のオプションから「サーバー・クラス」を選択し、データベースをインストールして、「次へ」をクリックします。
    • デスクトップ・クラス: ラップトップまたはデスクトップ・クラス・システムにインストールする場合に、このオプションを選択します。

    • サーバー・クラス: 本番データ・センターにOracleをデプロイする際に使用するようなサーバー・クラス・システムにインストールする場合に、このオプションを選択します。

    Gridインストール・オプション 実行するデータベースのインストール・タイプに「単一インスタンス・データベースのインストール」を選択して、「次へ」をクリックします。
    • 単一インスタンス・データベースのインストール: データベースおよびリスナーがインストールされます。

    • Real Application Clustersデータベースのインストール: Oracle Real Application Clustersがインストールされます。

    • Oracle RAC One Nodeデータベースのインストール: Oracle RAC One Nodeデータベースがインストールされます。

      注意: Oracle RAC One Nodeは、Oracle Clusterwareでのみサポートされます。

    インストール・タイプの選択 次のオプションから、インストール・タイプに「標準インストール」を選択して、「次へ」をクリックします。
    • 標準インストール: このインストール方法がデフォルトで選択されています。この方法の場合、最小限の入力でOracle Databaseを簡単にインストールできます。

    • 拡張インストール: このインストール方法を使用すると、より複雑なインストールを実行できます。

    標準インストール構成 要件に応じて、次の情報を入力します。

    Oracleベース: デフォルトでは、Oracleベース・パスが表示されます。このパスは要件に応じて変更できます。

    ソフトウェアの場所: 「ソフトウェアの場所」セクションで、デフォルト値をそのまま使用するか、Oracleコンポーネントのインストール先であるOracleホーム・ディレクトリ・パスを入力します。ディレクトリ・パスには空白を含めないでください。

    記憶域のタイプ: データベース記憶域オプションに「ファイルシステム」またはOracle Automatic Storage Managementを選択します。

    データベース・ファイルの位置: 「記憶域のタイプ」で「ファイルシステム」を選択する場合は、「参照」をクリックして、データベース・ファイルの場所を指定します。

    ASMSNMPパスワード: 「記憶域のタイプ」でOracle Automatic Storage Managementを選択する場合は、ASMSNMPユーザーのパスワードを指定する必要があります。

    データベースのエディション: インストールするデータベースのエディションを選択します。

    OSDBAグループ: デフォルトでは、OSDBAグループが選択されています。リストからOSDBAグループを選択することもできます。

    グローバル・データベース名: 次の構文を使用して、 グローバル・データベース名を指定します。

    database_name.domain
    

    たとえば、sales.us.example.comです。

    管理パスワード: 権限のあるデータベース・アカウントのパスワードを入力します。

    パスワードの確認: 権限のあるデータベース・アカウントのパスワードを再入力して確認します。

    「次へ」をクリックして続行します。

    インベントリの作成 この画面が表示されるのは、システム上に初めてOracle製品をインストールする場合のみです。

    Oracleインベントリ・ディレクトリのフルパスを指定します。選択されているオペレーティング・システム・グループがoinstallであることを確認してください。「次へ」をクリックして続行します。

    前提条件チェックの実行 すべての前提条件のチェックが正常に行われたことを確認して、「次へ」をクリックします。

    Oracle Universal Installerによってシステムがチェックされ、Oracleソフトウェアを実行するためにシステムが正しく構成されていることが検証されます。このガイドに記載されているインストール前の手順がすべて完了している場合は、すべてのチェックにパスします。

    チェックに失敗した場合は、画面にリストされているそのチェックの失敗原因を確認します。可能であれば、問題を修正してチェックを再実行します。もしくは、システムが要件を満たすと判断した場合は、失敗したチェックのチェック・ボックスを選択して、要件を手動で検証できます。

    注意: 「すべて無視」オプションを選択する際には、注意が必要です。このオプションを選択すると、システムでOracle Databaseが正常にインストールできることを、Oracle Universal Installerによって確認されない場合があります。

    サマリー この画面に表示された情報を確認して、「インストール」をクリックします。

    注意: Oracle Database 11gリリース2(11.2)以降では、すべてのインストール手順をレスポンス・ファイルに保存できます。これを行うには、「レスポンス・ファイルの保存」をクリックします。後で、サイレント・インストールを実行する際にこのファイルを使用できます。

    製品のインストール この画面に、インストールの進捗が表示されます。データベースがインストールされると、rootユーザーとして新しいインベントリにroot構成スクリプトを実行するように求められます。「次へ」をクリックします。

    次に、この画面には、ソフトウェアの構成およびデータベースの作成を実行するコンフィギュレーション・アシスタントのステータス情報が表示されます。

    最後に、Database Configuration Assistantプロセスの終わりにメッセージが表示されたら、「OK」をクリックします。

    rootユーザーとしてroot.shスクリプトを実行してインストールを完了し、「OK」をクリックします。

    終了 この画面は、すべての構成ツールが成功すると自動的に表示されます。

    「閉じる」をクリックします。


12 Oracle Database Examplesのインストール

次の製品または機能の使用を予定している場合は、Oracle Database Examplesメディアから製品をダウンロードおよびインストールしてください。

  • Oracle JDBC開発ドライバ

  • Oracle Databaseのサンプル

  • 様々なOracle製品のデモ

ソフトウェアおよび様々なOracle製品のデモをOracle Database Examplesメディアからインストールする方法の詳細は、『Oracle Database Examplesインストレーション・ガイド』を参照してください。

13 インストール後の作業

このリリースのOracle Databaseを理解するため、次の作業を実行することをお薦めします。

  • Webブラウザを使用してOracle Enterprise Manager Database Controlにログインします。

    Oracle Enterprise Manager Database ControlはWebベースのアプリケーションで、単一のOracle Databaseインストールの管理に使用できます。Database ControlのデフォルトのURLは、次のようになります。

    http://host.domain:1158/em/
    

    ログインするには、ユーザー名SYSを使用し、SYSDBAとして接続します。Oracle Database 10gのインストール中にこのユーザーに対して指定したパスワードを使用します。

  • 使用する製品に応じた、必須およびオプションのインストール後の作業の詳細は、Oracle Databaseインストレーション・ガイドfor Oracle Solarisを参照してください。

  • インストールしたデータベースの構成を理解するためのDatabase Controlの使用方法は、『Oracle Databaseインストレーション・ガイド for Oracle Solaris』を参照してください。

  • Oracle Enterprise Manager Database Controlを使用したデータベースの管理の詳細は、『Oracle Database 2日でデータベース管理者』を参照してください。

    『Oracle Database 2日でデータベース管理者』は新しいOracleデータベース管理者向けで、Database Controlを使用したOracle Databaseインストールのあらゆる点の管理方法が説明されています。また、電子メール通知および自動バックアップを有効にする方法についても示します。これらは、インストール中には構成しない場合があります。

14 その他の情報

この項の内容は、次のとおりです。

製品ライセンス

トライアルの使用許諾条項により30日間このメディア・パックに含まれる製品を無償でインストールおよび評価できます。ただし、30日間の評価期間後も製品の使用を継続する場合はプログラム・ライセンスを購入する必要があります。プログラム・ライセンスの購入の詳細は、次の項を参照してください。

ライセンスおよびバージョン更新の購入

次のOracle Store WebサイトからOracle製品のプログラム・ライセンスと更新バージョンを購入できます。

https://shop.oracle.com

Oracleサポート・サービスへの問合せ

Oracle Product Supportを購入した場合、Oracleサポート・サービスにいつでも問合せできます。Oracle Product Supportの購入またはOracleサポート・サービスへの問合せの情報については、Oracleサポート・サービスのWebサイトを参照してください。

http://www.oracle.com/support

製品ドキュメントの場所

製品ドキュメントには、任意のプラットフォームでのOracle製品の構成、使用または管理方法について記載されています。Oracle Database 11g製品に関する製品ドキュメントは、HTML形式およびPDF形式で次の場所から入手可能です。

PDFドキュメントを表示するには、無償のAdobe Acrobat Readerを必要に応じてAdobe社のWebサイトからダウンロードします。

http://www.adobe.com

15 ドキュメントのアクセシビリティについて

オラクル社のアクセシビリティへの取組みの詳細は、Oracle Accessibility ProgramのWebサイトhttp://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=acc&id=docaccを参照してください。

Oracleサポートへのアクセス

サポートをご契約のお客様には、My Oracle Supportを通して電子支援サービスを提供しています。詳細は、http://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=acc&id=infoまたはhttp://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=acc&id=trs (聴覚障害者向け)を参照してください。


Oracle Databaseクイック・インストレーション・ガイド, 11gリリース2 (11.2) for Oracle Solaris on x86-64 (64-Bit)

B61032-06

Copyright © 2014, Oracle and/or its affiliates.All rights reserved.

このソフトウェアおよび関連ドキュメントの使用と開示は、ライセンス契約の制約条件に従うものとし、知的財産に関する法律により保護されています。ライセンス契約で明示的に許諾されている場合もしくは法律によって認められている場合を除き、形式、手段に関係なく、いかなる部分も使用、複写、複製、翻訳、放送、修正、ライセンス供与、送信、配布、発表、実行、公開または表示することはできません。このソフトウェアのリバース・エンジニアリング、逆アセンブル、逆コンパイルは互換性のために法律によって規定されている場合を除き、禁止されています。

ここに記載された情報は予告なしに変更される場合があります。また、誤りが無いことの保証はいたしかねます。誤りを見つけた場合は、オラクル社までご連絡ください。

このソフトウェアまたは関連ドキュメントを、米国政府機関もしくは米国政府機関に代わってこのソフトウェアまたは関連ドキュメントをライセンスされた者に提供する場合は、次の通知が適用されます。

U.S. GOVERNMENT END USERS: Oracle programs, including any operating system, integrated software, any programs installed on the hardware, and/or documentation, delivered to U.S. Government end users are "commercial computer software" pursuant to the applicable Federal Acquisition Regulation and agency-specific supplemental regulations.As such, use, duplication, disclosure, modification, and adaptation of the programs, including any operating system, integrated software, any programs installed on the hardware, and/or documentation, shall be subject to license terms and license restrictions applicable to the programs.No other rights are granted to the U.S. Government.

このソフトウェアまたはハードウェアは様々な情報管理アプリケーションでの一般的な使用のために開発されたものです。このソフトウェアまたはハードウェアは、危険が伴うアプリケーション(人的傷害を発生させる可能性があるアプリケーションを含む)への用途を目的として開発されていません。このソフトウェアまたはハードウェアを危険が伴うアプリケーションで使用する際、このソフトウェアまたはハードウェアを安全に使用するために、適切な安全装置、バックアップ、冗長性(redundancy)、その他の対策を講じることは使用者の責任となります。このソフトウェアまたはハードウェアを危険が伴うアプリケーションで使用したことに起因して損害が発生しても、オラクル社およびその関連会社は一切の責任を負いかねます。

OracleおよびJavaはOracle およびその関連企業の登録商標です。その他の名称は、それぞれの所有者の商標または登録商標です。

Intel、Intel Xeonは、Intel Corporationの商標または登録商標です。すべてのSPARCの商標はライセンスをもとに使用し、SPARC International, Inc.の商標または登録商標です。AMD、Opteron、AMDロゴ、AMD Opteronロゴは、Advanced Micro Devices, Inc.の商標または登録商標です。UNIXはThe Open Groupの登録商標です。

このソフトウェアまたはハードウェア、そしてドキュメントは、第三者のコンテンツ、製品、サービスへのアクセス、あるいはそれらに関する情報を提供することがあります。適用されるお客様とOracle Corporationとの間の契約に別段の定めがある場合を除いて、Oracle Corporationおよびその関連会社は、第三者のコンテンツ、製品、サービスに関して一切の責任を負わず、いかなる保証もいたしません。適用されるお客様とOracle Corporationとの間の契約に定めがある場合を除いて、Oracle Corporationおよびその関連会社は、第三者のコンテンツ、製品、サービスへのアクセスまたは使用によって損失、費用、あるいは損害が発生しても一切の責任を負いかねます。