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Oracle® Databaseリファレンス
11gリリース2 (11.2)
B56311-12
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V$SESS_TIME_MODEL

V$SESS_TIME_MODELは、様々な操作に対してセッションに蓄積された時間を示します。レポートされる時間は、経過時間またはCPU時間(マイクロ秒)の合計です。定期操作では、時間データの最大5秒分がバッファされます。具体的には、定期操作(SQLの実行など)の実行に長時間かかる場合、このビューで公開されるデータは、操作に対して蓄積された時間のうち最大5秒分が欠落した値となることを意味します。

時間値は8バイトの整数で示されるため、折返しまでに約580,000年に相当する時間を格納できます。バックグラウンド・プロセスは、特別に統計対象に指定しないかぎり、統計値には含まれません。

データ型 説明
SID NUMBER セッションID(V$SESSIONと同じ値)
STAT_ID NUMBER 時間統計の統計識別子
STAT_NAME VARCHAR2(64) 統計名(表9-1を参照)
VALUE NUMBER セッションがこの操作に費やした時間(マイクロ秒)

表9-1 V$SESS_TIME_MODEL統計およびV$SYS_TIME_MODEL統計

統計名 説明

DB Time

データベース・ユーザー・レベルのコールの実行に要した経過時間(マイクロ秒)。この統計情報には、インスタンスのバックグラウンド・プロセス(PMONなど)に費やされた経過時間は含まれない。

DB CPU

データベース・ユーザー・レベルのコールの実行に要したCPU時間(マイクロ秒)。この統計情報には、インスタンスのバックグラウンド・プロセス(PMONなど)に費やされたCPU時間は含まれない。

background elapsed time

データベースのバックグラウンド・プロセスが使用した経過時間(マイクロ秒)。

background CPU time

データベースのバックグラウンド・プロセスが使用したCPU時間(マイクロ秒)。

sequence load elapsed time

データ・ディクショナリから次の順序番号を取得するために要した経過時間。順序がキャッシュされる場合は、キャッシュが不足したときの補充に要した時間。順序番号がキャッシュ内にある場合、時間がかからない。キャッシュされない順序の場合は、nextvalコールごとに少し時間がかかる。

parse time elapsed

SQL文の解析に費やされた経過時間。ソフトとハードの両方の解析時間を含む。

hard parse elapsed time

SQL文のハード解析に費やされた経過時間

SQL execute elapsed time

SQL文の実行に要した経過時間。SELECT文の場合は、問合せ結果のフェッチを実行するために要した時間も含まれる。

connection management call elapsed time

セッションの接続および切断コールの実行に要した時間

failed parse elapsed time

最終的に解析エラーを戻して失敗したSQL解析の実行に要した経過時間

failed parse (out of shared memory) elapsed time

最終的にエラーORA-04031を戻して失敗したSQL解析の実行に要した経過時間

hard parse (sharing criteria) elapsed time

SQLキャッシュ内の既存カーソルの共有ができないために発生したSQLハード解析の実行に要した経過時間

hard parse (bind mismatch) elapsed time

SQLキャッシュ内の既存カーソルとのバインド・タイプまたはバインド・サイズの不一致のため発生したSQLハード解析の実行に要した経過時間

PL/SQL execution elapsed time

PL/SQLインタプリタの実行に要した経過時間。SQL文の再帰的実行または解析に費やされた時間やJAVA VMの再帰的実行に費やされた時間は含まれない。

PL/SQL compilation elapsed time

PL/SQLコンパイラの実行に費やされた経過時間。

inbound PL/SQL rpc elapsed time

インバウンドPL/SQLリモート・プロシージャ・コールの実行に費やされた時間。SQLおよびJAVAの再帰的実行に費やされたすべての時間を含むため、PL/SQL execution elapsed timeと容易に関連付けることはできない。

Java execution elapsed time

Java VMの実行に費やされた経過時間。SQL文の再帰的実行や解析に要した時間またはPL/SQLの再帰的実行に要した時間は含まれない。

RMAN cpu time (backup/restore)

RMANのバックアップとリストア操作に費やされたCPU時間(マイクロ秒)

repeated bind elapsed time

バインド変数への新しい値の提供(再バインディング)に費やされた経過時間


表9-1の各統計情報の間には親と子のツリーの関係があり、ツリーの子から報告された時間はすべてその親に含まれます。この関係ツリーを次に示します。数字は、ツリーのレベルを示します。

1) background elapsed time
    2) background cpu time
          3) RMAN cpu time (backup/restore)
1) DB time
    2) DB CPU
    2) connection management call elapsed time
    2) sequence load elapsed time
    2) sql execute elapsed time
    2) parse time elapsed
          3) hard parse elapsed time
                4) hard parse (sharing criteria) elapsed time
                    5) hard parse (bind mismatch) elapsed time
          3) failed parse elapsed time
                4) failed parse (out of shared memory) elapsed time
    2) PL/SQL execution elapsed time
    2) inbound PL/SQL rpc elapsed time
    2) PL/SQL compilation elapsed time
    2) Java execution elapsed time
    2) repeated bind elapsed time

ツリー内の親と子の関係は、親に各子が含まれることのみを示しています。このツリーに関して、次のことに注意してください。