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Oracle® Database 2日でパフォーマンス・チューニング・ガイド
11gリリース2(11.2)
B56313-03
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5 パフォーマンス・アラートの監視

Oracle Databaseにはアラート・インフラストラクチャが組み込まれており、データベースの緊急性が高い問題はユーザーに通知されます。Oracle Databaseのデフォルトでは次のアラートが有効になっています。

アラートとその管理方法については、『Oracle Database 2日でデータベース管理者』を参照してください。

これらのデフォルトのアラートに加えて、パフォーマンス・アラートを使用することでデータベースのパフォーマンスの異常な変化を検出できます。

この章の内容は次のとおりです。

パフォーマンス・アラートのメトリックしきい値の設定

メトリックは累積統計の変更率です。この率は、時間、トランザクション、データベース・コールなどの様々な単位で測定できます。たとえば、データベース・コール/秒はメトリックです。しきい値が渡されたときにアラートが生成されるように、メトリックにしきい値を設定できます。

パフォーマンス・アラートは、パフォーマンス関連のメトリックに基づいています。これらのアラートは、環境またはアプリケーションのいずれかに依存します。

環境依存のパフォーマンス・アラートはすべてのシステムでは使用できない場合があります。たとえば、ファイルを読み込む平均時間がメトリックしきい値を超えるとAVERAGE_FILE_READ_TIMEメトリックによりアラートが生成されます。このアラートはディスクが1台のみのシステムで役立つ場合があります。ただし、複数のディスクがある場合は、I/O処理がすべてのサブシステムに拡張されるため使用できない可能性があります。

アプリケーション依存のパフォーマンス・アラートは通常すべてのシステムに使用できます。たとえば、BLOCKED_USERSメトリックは特定のセッションによりブロックされるユーザーの数がメトリックしきい値を超えた場合にパフォーマンス・アラートを生成します。このアラートは環境がどのように構成されているかにかかわらず使用できます。

パフォーマンス・アラートから最も緊密な関連情報を取得するには、パフォーマンス・メトリックのしきい値をシステムにとって理想的な境界を表す値に設定する必要があります。これにより、パフォーマンス目標に達するかそれを超えるまでこれらの値をチューニングできます。

パフォーマンス・メトリックのしきい値の設定手順: 

  1. データベースのホームページの「関連リンク」の下にある「メトリックとポリシー設定」をクリックします。

    「メトリックとポリシー設定」ページが表示され、「メトリックしきい値」サブページが表示されます。

  2. システムに関連した各パフォーマンス・メトリックで、「編集」アイコンをクリックします

    「詳細設定の編集」ページが表示されます。

  3. ウィザードの手順に従って、しきい値を設定します。


参照:


アラートへの対応

Oracle Databaseによってアラートが生成される時、アラートはデータベースのホームページの「アラート」の下に表示されます。

alerts.gifの説明が続きます。
alerts.gifの説明

Oracle Enterprise Manager(Enterprise Manager)によって、電子メール、ページャ、または携帯電話のテキスト・メッセージ機能を使用して、アラートを送信するように構成できます。

アラートへの対応手順: 

  1. データベースのホームページの「アラート」で、調べるアラートを検索し、「メッセージ」リンクをクリックします。

    アラートの詳細情報のあるページが表示されます。

  2. 次のいずれかの操作を行います。

    • 推奨事項に従います。

    • 自動データベース診断モニター(ADDM)または他のアドバイザを実行して、システムまたはオブジェクトの動作の詳細な診断情報を確認します。


参照:

  • アラート通知メソッドの構成方法については、『Oracle Database 2日でデータベース管理者』を参照してください。


アラートのクリア

「CPU使用率」アラートなどのほとんどのアラートは、問題の原因が解決されると自動的にクリアされます。ただし、「一般的なアラート・ログ・エラー」アラート、「一般的なインシデント」アラートなどの一部のアラートは、確認の必要があります。

gen_inc.gifの説明が続きます。
gen_inc.gifの説明

必要な修正を行ったら、クリアまたは消去することでアラートを確認済にできます。アラートをクリアすると、アラートはアラート履歴に送信されます。アラート履歴は、データベースのホームページの「関連リンク」で参照できます。アラートをパージすると、アラートはアラート履歴から削除されます。

アラートの消去手順

  1. データベースのホームページの「診断サマリー」で、「アラート・ログ」リンクをクリックします。

    「アラート・ログ・エラー」ページが表示されます。

    alert_log.gifの説明が続きます。
    alert_log.gifの説明

  2. 次のいずれかの操作を行います。

    • クリアするアラートを選択し、「クリア」をクリックします。

    • すべてのオープン状態のアラートをクリアするには、「すべてのオープン・アラートのクリア」をクリックします。

  3. 次のいずれかの操作を行います。

    • 削除するアラートを選択し、「パージ」をクリックします。

    • すべてのアラートを削除するには、「すべてのアラートをパージ」をクリックします。


参照:

  • アラートの管理方法の詳細は、『Oracle Database 2日でデータベース管理者』を参照してください。