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Oracle SOA Suite IBM WebSphere Application Serverのためのインストレーション・ガイド
10g リリース3(10.1.3.4)for UNIX Systems and Microsoft Windows
B52888-01
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1 Oracle SOA SuiteのIBM WebSphere Application Serverとのインストール

この章では、Oracle SOA SuiteをIBM WebSphere Application Serverとともにインストールするための要件と手順について説明します。

この章の内容は次のとおりです。


関連項目:


インストール完了後に、次のドキュメントを参照してください。
  • 『Oracle BPEL Process Managerクイック・スタート・ガイド』

  • 『Oracle BPEL Process Manager Order Bookingチュートリアル』

  • 『Oracle BPEL Process Manager開発者ガイド』

  • 『Oracle Application Server Adapters for Files, FTP, DatabasesおよびEnterprise Messagingユーザーズ・ガイド』

  • 『Oracle Application Server Adapter概要』


1.1 概要

Oracle SOA Suiteは、IBM WebSphere Application Serverとともにインストールして使用できます。

IBM WebSphere Application Serverを使用すると、Webテクノロジによって、複数のコンピューティング・プラットフォームにわたってE-Businessアプリケーションを設定、操作および統合できます。 IBM WebSphere Application Serverには、ランタイム・コンポーネントと、アプリケーションを開発、設計するためのツールの両方が組み込まれています。

Oracle SOA Suiteには、コンポジット・アプリケーションの設計、デプロイおよび管理のためのサービス・インフラストラクチャ・コンポーネントがすべて提供されています。Oracle SOA Suiteを使用することで、サービスの作成、管理およびコンポジット・アプリケーションとビジネス・プロセスへの編成が可能になります。コンポジットにより、複数のテクノロジ・コンポーネントを1つのSOAコンポジット・アプリケーションに簡単にアセンブルできます。Oracle SOA Suiteは様々な異種ITインフラストラクチャにプラグインできるため、企業での段階的なSOAの採用が可能になります。

Oracle Business Rules(ビジネス・ルール)およびOracle Adaptersがサービス・インフラストラクチャ(正規化されたトランスポート・インフラストラクチャ)にプラグインして、エンタープライズ・サービス・バス(ESB)を構成します。 Oracle BPEL Process Manager(BPEL)およびヒューマン・タスク・サービス・コンポーネントの追加により、完全なビジネス・プロセス管理(BPM)プラットフォームが形成されます。

次のコンポーネントが、Oracle SOA Suiteを構成しています。

IBM WebSphere Application Serverと使用する場合のOracle SOA Suiteのインストールは、大まかに次の手順で構成されます。

1.2 システムおよびデータベース要件

表1-1は、IBM WebSphere Application ServerとともにOracle SOA Suiteを使用するためのシステム要件を説明しています。

表1-1 Oracle SOA Suiteのシステム要件

要素 要件

IBM WebSphere Application Server


バージョン6.1.0.15以上

デザインタイム

Oracle JDeveloperバージョン10.1.3.3

Oracle SOA Suite for OC4J

Oracle SOA Suite 10.1.3.1へのSOA Suiteパッチセット10.1.3.4の適用

注意: Oracle SOA Suite for OC4Jのインストールは、「手順2: Oracle SOA Suite Basic 10.1.3.1.0 for OC4Jのインストール」を参照してください。

Webブラウザ

Internet Explorer 6.0またはMozilla Firefox 2.0

オペレーティング・システム

Microsoft Windows XP、Microsoft Windows 2003、Red Hat Enterprise Linuxリリース3、およびRed Hat Enterprise Linuxリリース4

注意: これらのオペレーティング・システムでIBM WebSphere Application Serverを使用する場合の詳細は、IBM社のWebサイトを参照してください。

デハイドレーション・ストア・データベース

Oracle Database 10g(10.2.0.2)以上

注意: この動作環境はOracle Application Server上で使用した場合のOracle SOA Suiteの動作保証であり、使用するアプリケーション・サーバーによって異なる場合があります。Oracle Databaseバージョンのアプリケーション・サーバーの動作環境を確認してください。


1.3 インストールおよび構成

ここでは、Oracle Databaseのインストールと構成、Oracle Databaseでのスキーマの作成、およびIBM WebSphere Application Serverのインストールと構成に関する手順を説明します。

この項の内容は次のとおりです。

1.3.1 手順1: Oracle Databaseの構成

Oracle Database 10gをインストールするには、次の指示に従ってください。


注意:


この手順は、Oracle Database 10gバージョン10.1.0.2およびOracle Database 10gパッチ・バージョン10.1.0.5を取得していることを前提としています。

これ以外のデータベースのバージョンについては、http://www.oracle.com/technology/documentation/index.htmlを参照してください。


  1. Oracle Database 10g 10.1.0.2をインストールします。

  2. SQL*Plusを開き、SYSDBA権限のあるユーザーとしてログインします。

  3. データベースを停止します。

    SQL> SHUTDOWN IMMEDIATE
    
  4. Oracle Database 10gをインストールしたOracleホームに、Oracle Database 10g 10.1.0.5パッチをインストールします。

  5. Linuxを使用している場合のみ、rootユーザーとしてログインし、オペレーティング・システムのコマンド・プロンプトから次のコマンドを実行します。

    /etc/init.d/init.cssd stop
    
  6. SQL*Plusのアップグレード・モードでデータベースを起動します。

    SQL> STARTUP UPGRADE
    
  7. 次のスクリプトを実行します。

    SQL> @ORACLE_HOME/rdbms/admin/catpatch.sql;
    
  8. データベースを停止します。

    SQL> SHUTDOWN IMMEDIATE
    
  9. データベースを再起動します。

    SQL> STARTUP
    
  10. 次のスクリプトを実行します。

    SQL> @ORACLE_HOME/rdbms/admin/utlrp.sql;
    

1.3.2 手順2: Oracle SOA Suite Basic 10.1.3.1.0 for OC4Jのインストール

基本のOracle SOA Suite 10.1.3.1 for OC4Jのインストール指示は、次の場所にあります。

http://www.oracle.com/technology/software/tech/soa/index.html

Oracle SOA Suiteは、WebSphere外の独自のディレクトリにインストールする必要があります。WebSphereインストールは、このインストールのバイナリやプロパティ・ファイルを参照します。 この外部インストールは永続的なもので、一時ステージング領域ではありません。OC4Jも含まれていますが、このOC4Jは起動および停止しません。 これは、WebSphereインストール以前の重要な前提条件です。


注意:


この手順ではOracle SOA Suite 10.1.3.1の基本インストールのみをインストールする必要があります。拡張インストールではありません。


警告:

Oracle SOA ServerをWindowsの「スタート」メニューから起動したり、Oracle_Home\bpel\bin\startorabpelスクリプトを実行して起動しないでください。このような操作はサポートされていません。


1.3.3 手順3: Oracle DatabaseでのOracle SOA Suiteスキーマの作成


注意:


IBM WebSphere Application ServerでOracle SOA Suiteを構成するためのスクリプトを実行する前に、JAVA_HOME環境パラメータを設定する必要があります。

  1. Oracle SOA Suiteインストール設定ファイル・ディレクトリのDisk1\install\soa_schemas\ircaフォルダにナビゲートします。

  2. Oracle Databaseのインストール場所がポイントされるようにORACLE_HOMEを設定します。たとえば、次のようになります。

    set ORACLE_HOME=c:\Oracle10g
    
  3. Windowsの場合はirca.bat、Linuxの場合は./irca.shと入力します。

    これにより、BPEL、ESBおよびOWSMに必要なスキーマを作成するためのircaスクリプトが実行されます。

  4. プロンプトが表示されたら、sysのパスワードを入力します。

    orabpeloraesbおよびorawsmスキーマがOracle Databaseにロードされます。

1.3.4 手順4: SOAスキーマの10.1.3.4へのアップグレード

この手順では、SOA Suiteパッチセット10.1.3.4を適用し、ORABPELスキーマおよびORAESBスキーマを10.1.3.4にアップグレードします。

手順4-1: ORABPELスキーマおよびORAESBスキーマの10.1.3.4へのアップグレード

ORABPELスキーマおよびORAESBスキーマを10.1.3.4にアップグレードする手順は、次のとおりです。

  1. SOA Suite 10.1.3.4パッチセット・インストール・パックで使用できるorabpel/oraesbスキーマの10.1.3.4 SOAスキーマ・アップグレード・スクリプトを実行します。

  2. 次のスクリプトを実行して、ORABPELスキーマをアップグレードします。

    Disk1\install\soa_schema_upgrade\bpel\scripts\upgrade_10133_10134_oracle.sql

  3. 次のスクリプトを実行して、ORAESBスキーマをアップグレードします。

    Disk1\install\soa_schema_upgrade\esb\sql\oracle\upgrade_10131_10134_oracle.sql

1.3.5 手順5: SOA Suiteパッチセット10.1.3.4の適用

SOA Suiteパッチセット10.1.3.4を適用する手順は、次のとおりです。

  1. SOA Suiteパッチセット10.1.3.4は、OTN(http://www.oracle.com/technology/software/products/ias/htdocs/101310.html)からダウンロードできます。

  2. パッチセットの指示に従って、Oracle SOA Suite 10.1.3.1にパッチセットをインストールします。


    注意:


    パッチの適用後にOC4JサーバーのOracle SOA Suiteインスタンスを起動/再起動しないでください。

  3. 次のようにして、SOA Suiteパッチ後アップグレードを停止します。

    オペレーティング・システム 実行スクリプト
    Windows XP SOA_HOME\opmn\bin> opmnctl stopall
    Linux SOA_HOME\opmn\bin> ./opmnctl stopall

1.3.6 手順6: WebSphere 6.1.0.15対応のOracle SOA Suite 10.1.3.4用Opatchの適用

Bug 7446145(HOTPLUG: SOASUITE 10.1.3.4 ON WEBSPHERE 6.1.0.15 - CHANGES FOR HOTPLUGGABILITY)対応のOpatchをARUからダウンロードし、Oracle SOA Suite 10.1.3.4にパッチを適用する必要があります。

  1. Bug#7446145用のOPatch(p7446145_101340_GENERIC.zip)をダウンロードします。

  2. パッチのReadme.txtファイルの指示に従って、Oracle SOA Suite 10.1.3.4にパッチを適用します。

  3. 次のようにして、Oracle SOA Suiteパッチ後アップグレードを停止します。

    オペレーティング・システム 実行スクリプト
    Windows XP XP SOA_HOME\opmn\bin> opmnctl stopall
    Linux SOA_HOME/opmn/bin> ./opmnctl stopall

1.3.7 手順7: IBM WebSphere Application Serverバージョン6.1.0.15のインストールと構成

次の手順を実行して、IBM WebSphere Application Serverバージョン6.1.0.15をインストールおよび構成します。

  1. IBM WebSphere Application Serverバージョン6.1.0.15をインストールします。


    注意:


    Linuxでのインストールの場合、WebSphereはrootユーザーでインストールしてください。

  2. Oracle SOA Suite 10.1.3.4 IBM WebSphere Application Server 6.1.0.15をOracleMetaLinkmetalink.oracle.com)からダウンロードし、ローカル・マシンに解凍して、パッチ7566941を適用します。このzipファイルの内容はWAS_SOA10134_Installablesフォルダに抽出されます。


    注意:

    • Oracle SOA Suiteのダウンロード先ディレクトリは、IBM WebSphere Application Serverがインストールされている同じホスト上にある必要があります。

    • root以外のユーザー(Oracle SOA Suite 10.1.3.1 for OC4Jのインストールに使用したユーザーと同じユーザー)として、WAS_SOA10134_Installablesフォルダを解凍します。たとえば、Oracleとします。

    • Linuxにインストールする場合は、chmod -R 755 WAS_SOA10134_Installablesコマンドを使用してWAS_SOA10134_Installablesフォルダに対する権限を変更します。


  3. SOA Serverが構成されるNodeagentが実行中であることを確認します。実行されていない場合は、次のようにNodeagentを起動します。

    オペレーティング・システム 実行スクリプト
    Windows XP WAS_HOME\profiles\<ProfileName>\bin\startNode.bat
    Linux WAS_HOME/profiles/<ProfileName>/bin/startNode.sh

  4. WAS_SOA10134_Installables\cfg\config.propertiesファイルの次の必須インストール・プロパティを変更します。


    注意:


    必須プロパティにはcommentタグを付けたり、空白値を含めることはできません。この要件に従わないと、インストール時にエラーとなります。また、各フィールドには必ず適切な情報を入力してください。入力ミスがあった場合も、インストール時にエラーとなります。

    ただし、PROXY_HOSTなどのプロキシ設定プロパティは必須ではありません。


    プロパティ 説明
    WAS_HOME WebSphereがインストールされているディレクトリ・パス。
    CELL_NAME WebSphereセルの名前(<host>Node01Cell)。
    NODE_NAME WebSphereノードの名前(<host>Node01)。
    PROFILE_NAME プロファイルの名前(デフォルトはAppSrv01)。
    SOA_HOME Oracle SOA Suiteがインストールされているディレクトリ・パス。
    SERVER_NAME Oracle SOA Suiteを実行するWebSphereインスタンスの名前。デフォルト値はoracleSOAServerですが、任意の有効な名前を使用できます。
    SOA.DS.DRIVERTYPE JDBCドライブ・タイプ(thickまたはthin)。
    SOA.DS.HOSTNAME Oracle Database 10gがインストールされているホストの名前またはIPアドレス。
    SOA.DS.PORTNUMBER Oracle Database 10gがインストールされているホストのポート番号。
    SOA.DS.SID Oracle Database 10gのサービス名。
    BPEL.JAASAUTHUSERID BPELスキーマにアクセスするためのユーザー名。
    BPEL.JASAUTHPASSWD BPELスキーマにアクセスするためのユーザー名に対するパスワード。
    ESB.JAASAUTHUSERID ESBスキーマにアクセスするためのユーザー名。
    ESB.JASAUTHPASSWD ESBスキーマにアクセスするためのユーザー名に対するパスワード。
    AQ.JAASAUTHUSERID ESBスキーマに似たAQスキーマにアクセスするためのユーザー名。
    AQ.JASAUTHPASSWD ESBスキーマに似たAQスキーマにアクセスするためのユーザー名に対するパスワード。
    VHPORTS1 仮想ホストまたはHTTPポート番号。
    VHPORTS2 仮想ホストまたはHTTPポート番号。
    VHPORTS1 - DEFAULT PORT Oracle SOA Suiteが実行されるデフォルト・ポート。
    DMGR_HOST デプロイメント・マネージャが実行されているマシンのホスト名。
    DMGR_SOAP_CONNECTOR_PORT デプロイメント・マネージャが実行されているポート。

  5. 次のオプション・プロパティを使用する場合、プロパティから<comment>タグを削除してから値を指定します。


    注意:


    オプションのプロパティには、デフォルトで<comment>タグがあります。このプロパティの<comment>タグを削除すると、空白値を使用できなくなります。4つのプロパティのデフォルト値を変更してください。この要件に従わないと、インストール時にエラーとなります。

    プロパティ 説明
    PROXYSET プロキシ・サーバーが使用されているかどうか(trueまたはfalse)。
    PROXYHOST プロキシ・サーバーがインストールされているホストの名前またはIPアドレス。
    PROXYPORT ホストがプロキシ・サーバーにアクセスするために使用するポート。
    NONPROXYHOSTS プロキシ・サーバーがバイパスする必要のあるアドレス。
    CLUSTER_NAME SOA ServerをホスティングするWebSphereクラスタの名前。
    LOAD_BALANCER_HOST ロード・バランサ・サーバーが実行されているマシンのホスト名。
    LOAD_BALANCER_PORT ロード・バランサ・サーバーが実行されているポート。

  6. オペレーティング・システムのコマンド・プロンプトで、WAS_SOA10134_Installablesフォルダから次のスクリプトを実行します。

    オペレーティング・システム 実行スクリプト
    Windows XP configureStandAloneServer.bat -secure
    Linux configureStandAloneServer.sh -secure

    表に示した構成スクリプトは、2つの部分で実行されます。

    最初の部分では、WebSphere Application Server上のDataSourcesConnectionFactoriesShared-Librariesなど、SOAServerに必要なすべてのアーチファクトが作成されます (Linux環境では、この部分をrootユーザーとして実行する必要があります)。 スクリプトの2番目の部分では、SOA_HOMEの構成値が変更されます (Linux環境では、この部分をroot以外のユーザーとして実行する必要があります)。

    スクリプトを実行すると、WebSphereユーザー名とパスワードを入力するプロンプトが表示されます。 認証に成功すると、デプロイメント・マネージャ・アーチファクトがWebSphere Application Serverにインストールおよび構成されます。

    インストールの進捗状況は、WAS_SOA10134_Installables\bin\logs\output.logファイルおよびWAS_SOA10134_Installables\bin\logs\output-copy.logファイルに記録されます。


    注意:

    • configureStandAloneServer.batファイルまたはconfigureStandAloneServer.shファイルの実行時には、環境変数WAS_HOMEをWASフォルダに設定してください。 たとえば、Microsoft WindowsではC:\WebSphere、Linuxでは\opt\IBM\WebSphereに設定します。

    • JAVA_HOMEパスをWAS_HOME/javaに設定します。

    • JAVA_HOMEパスが存在しない場合は、設定ファイルを実行する前にJAVA_HOMEを設定するように、メッセージが表示されます。

    • WAS_HOMEパスが存在しない場合は、設定ファイルを実行する前にWAS_HOMEを設定するように、メッセージが表示されます。

    • WebSphere 6.1.0.15ユーザー対応の既存のSOA Suite 10.1.3.4については、「WebSphere 6.1.0.15インストールにおけるSOA Suite 10.1.3.3のアップグレード・パス」を参照してください。

    • WebSphere環境でセキュリティが無効になっている場合、前述のスクリプトは-secureオプションを指定せずに実行できます。Linux環境では、前述のスクリプトをrootユーザーとして実行する必要があります。 また、構成の2番目のフェーズを実行中にSOAユーザー名を入力するプロンプトが表示されます。


  7. スクリプトの実行が完了した後、NodeAgentを停止および再起動します。

  8. 次に示す起動手順に従って、oracleSOAServerサーバーを起動します。

    1. http://localhost:9060/consoleにログインします。 IBM WebSphere Application Server管理コンソール・ウィンドウが表示されます。

    2. 「Servers」「Application Servers」「oracleSOAServer」を選択します。 サーバーを選択し、「Start」をクリックします。

      前後のテキストでserverstart.gifについて説明されています。

      注意:


      Oracle SOA ServerをWindowsの「スタート」メニューから起動したり、SOA_HOME\bpel\bin\startorabpelスクリプトを実行して起動しないでください。このような操作はサポートされていません。

  9. サーバーが起動した後、次のURLでBPELコンソールにログインします。

    http://localhost:9700/BPELConsole

1.4 WebSphere 6.1.0.15対応のOracle SOA Suite 10.1.3.4に対するデザインタイム・デプロイ・サポート

この項では、JDeveloperでのJ2EEアプリケーションのデプロイについて、IBM WebSphere Application Serverで使用できる様々なデザインタイムのサポート機能について説明します。 次の2つの方法を使用して、IBM WebSphere Application ServerにBPELPMコンポーネントをデプロイできます。

1.4.1 BPELPM Developer PromptでAntを使用する方法

BPELPM Developer Promptでantを使用してJ2EEアプリケーションをデプロイできます。この項の内容は次のとおりです。

1.4.1.1 前提条件のチェック

  1. BPEL_HOME\bpel\system\config\collaxa-config.xmlファイルで、bpelPlatformwebsphere_5に設定されていることを確認します。

  2. BPEL_HOME\bpel\utilities\ant-orabpel.propertiesファイルで、次のプロパティが設定されていることを確認します。

    • platformwebsphere_5に変更

    • admin.userをWebSphereセキュリティ・レルムの有効なユーザーに変更

    • admin.encrypted.passwordを前述のユーザーのadmin.passwordに変更

    • jndi.urliiop://<dmgr_host>:<dmgr_port>に変更

    • jndi.InitialContextFactorycom.ibm.websphere.naming.WsnInitialContextFactoryに変更


    注意:


    admin.userプロパティが正しく設定されていない場合は、デプロイにおいて認証エラーがスローされることがあります。

1.4.1.2 BPELPM Promptを使用してデプロイする手順

antを使用してDeveloper PromptからBPELPMをデプロイするには、次の指示に従ってください。

  1. BPELPM Developer Promptを開きます。

  2. BPELアプリケーションのBPEL_HOME\bpel\system\appserver\oc4j\ant\binディレクトリからant.sh/batを実行します。


    注意:


    詳細は、C:\product\10.1.3.1\OraBPEL_OC4J\bpel\GETTING_STARTED.htmlを参照してください。

注意が必要な例外は次の点のみです。

  • BPELプロセスにデシジョン・サービス・アプリケーション、UIアプリケーションまたはワーク・フロー・アプリケーションが含まれている場合、これらのアプリケーションはantスクリプトによってWebSphere Application Serverに自動的にデプロイされません。

  • 対応するEAR/WARファイルはWebSphereプラットフォーム用にカスタム作成されていますが、ターゲット・サーバーoracleSOAServerには、手動でデプロイする必要があります。

  • EAR/WARファイルをoracleSOAServerにデプロイするには、WebSphere管理コンソール(http://<hostname>:9060/console)を使用します。


注意:


詳細は「Auto Loanデモ」を参照してください。

1.4.2 JDeveloperを使用する方法

JDeveloperからJ2EEアプリケーションをデプロイすることもできます。この項の内容は次のとおりです。

1.4.2.1 前提条件のチェック

  1. 次のサイトからJDeveloper Studio 10.1.3.4(jdevstudio10134.zip)をダウンロードします。

    Windowsの場合: http://www.oracle.com/technology/software/products/jdev/htdocs/soft10134.html

  2. bpm-services.jarファイルをSOA_HOME\bpel\system\services\libディレクトリからJDEV_HOME\integration\libディレクトリにコピーします。

  3. orabpel-ant.jarファイルおよびorabpel.jarファイルを、SOA_HOME\bpel\libディレクトリからJDEV_HOME\integration\libディレクトリにコピーします。

  4. SOA_HOME\bpel\utilities\ant-orabpel.propertiesファイルで次のプロパティが設定されていることを確認します。SOA_HOME\bpel\system\config\collaxa-config.xmlファイルでbpelPlatformwebsphere_5に設定されていることを確認します。

    • platformwebsphere_5に変更

    • admin.userをWebSphereレルムの有効なユーザーに変更

    • admin.encrypted.passwordを前述のユーザーのadmin.passwordに変更

    • jndi.urliiop://<dmgr_host>:<dmgr_port>に変更

    • jndi.InitialContextFactorycom.ibm.websphere.naming.WsnInitialContextFactoryに変更

Oracle SOA Serverへの接続の作成

次の手順に従って、アプリケーション・サーバー接続と統合サーバー接続を作成します。

  1. スタンドアロンOC4J 10.1.3タイプのアプリケーション・サーバー接続を作成します。

    • WebSphereには使用可能なプラグインがないので、サーバー・タイプとしてOC4Jスタンドアロンを選択します。

    • この接続をテストする際のエラーは無視します。これは、WebSphere上にOPMNがないためです。

  2. hostname:<default_port>への統合サーバー接続を作成します。 デフォルト・ポートは、config.propertiesファイルの記述どおりです。

    • 前に作成したAppServer接続を選択します。

    • この接続をテストすると、BPELおよびESBは正常に通ります。

1.4.2.2 JDeveloperを使用してデプロイする手順

JDeveloperを使用してDeveloper PromptからBPELPMをデプロイするには、次の指示に従ってください。

  1. JDeveloperから、BPELアプリケーション上でマウスの右ボタンをクリックして必要なドメインにデプロイします。

    図deployment.gifの説明が続きます
    「図deployment.gif」の説明

注意が必要な唯一の例外は次のとおりです。

  • BPELプロセスにデシジョン・サービス・アプリケーション、UIアプリケーションまたはワーク・フロー・アプリケーションが含まれている場合、これらのアプリケーションはJDeveloperによってWebSphere Serverに自動的にデプロイされません。

  • 対応するEAR/WARファイルはWebSphereプラットフォーム用にカスタム作成されていますが、WebSphereのターゲット・サーバーoracleSOAServerには、手動でデプロイする必要があります。

  • EAR/WARファイルをoracleSOAServerにデプロイするには、WebSphere管理コンソール(http://<hostname>:9060/console)を使用します。


注意:


詳細は「Auto Loanデモ」を参照してください。

1.5 ヒューマン・タスクおよびデシジョン・サービスのEARファイルのデプロイ

この項では、ヒューマン・タスク・フォームEARおよびデシジョン・サービスEARをデプロイする手順について説明します。

1.5.1 ヒューマン・タスク・フォームWARのデプロイ

ヒューマン・タスク・フォームWARをデプロイする手順は、次のとおりです。

  1. サンプルのディレクトリ内の…\public_html\…\formに移動します。

  2. application.xmlファイルから<context-root>を書き留めます。

  3. WebSphere管理コンソールにログインし、「Application」ページにナビゲートします。

  4. bpel-[nodename].earを選択し、「Update」をクリックします。 「Update」ページが表示されます。

  5. 「Replace or add a single module」オプションを選択し、テキスト・フィールドにworkflowform.warと入力します。

  6. 「Browse」をクリックし、workflowform.warを使用できるフォルダにナビゲートします。

  7. application.xmlに合わせて<context-root>を指定します。

  8. 「Map Modules to Servers」ページが表示されるまで、「Next」をクリックします。

  9. アプリケーションをoracleSOAServerに関連付け、インストール手順を完了します。


注意:


WebSphereの既存の不具合により、「Update Applications」を実行すると共有ライブラリ参照が削除されます。

更新手順の実行後、soa_bepl_slbpel-[nodename]アプリケーションに再び関連付けます。


1.5.2 デシジョン・サービスEARのデプロイ

デシジョン・サービスEARをデプロイする手順は、次のとおりです。

  1. サンプルの..\decisionservices\..ディレクトリに移動します。

  2. ディレクトリに作成されたearファイルを確認します。


    関連項目:


    earのデプロイについては、「WebSphereへのJ2EEアプリケーションのデプロイ」の項を参照してください。

1.6 インストール後の検証作業

この項ではインストール後に実行する検証作業について説明します。この内容は次のとおりです。

1.6.1 IBM WebSphere Application Serverコンソールからのインストールの検証

次の手順を実行して、IBM管理コンソールが起動しているかどうかをチェックします。

  1. http://localhost:9060/Consoleにナビゲートします。 Oracle IBM WebSphere Application Server管理コンソール・ウィンドウが表示されます。

    図ibmlogin.gifの説明が続きます
    「図ibmlogin.gif」の説明

    有効なユーザー名とパスワード資格証明を使用してログインします。

  2. 「Servers」「Application Servers」「SOAServer」を選択して、「SOAServer Home」ページを表示できることを確認します。

    図ibmsoaserverhome.gifの説明が続きます
    「図ibmsoaserverhome.gif」の説明

  3. JMSモジュールに対して作成されたJMSリソースのサマリーが、「Resources」「JMS」「Queue connection factories」に表示されていることを確認します。

    図ibmqueueconn.gifの説明が続きます
    「図ibmqueueconn.gif」の説明

  4. BPELServerDataSourceおよびBPELServerDataSourceWorkflowが、「Resources」「JDBC」「Data sources」で作成された2つのJDBCデータソースであることを確認します。

    図ibmdatasources.gifの説明が続きます
    「図ibmdatasources.gif」の説明

1.6.2 BPEL、ESB、OWSMコンソールの検証

次の手順を実行して、BPEL、ESB、OWSMの各コンソールが起動しているかどうかをチェックします。

  1. http://localhost:<default_port>/BPELConsole/(またはソフトウェアがインストールされている場所、たとえばhttp://<machine-name>:<default_port>/BPELConsole/)にナビゲートします。 BPELコンソール・ウィンドウは、図1-1のように表示されます。

    http://localhost:<default_port>/esb/にナビゲートします。 ESBコンソール・ウィンドウは、図1-2のように表示されます。

    http://localhost:<default_port>/ccore/Login.jspにナビゲートします。 OWSMコンソール・ウィンドウは、図1-3のように表示されます。

    図1-1 BPELコンソール・ウィンドウ

    図1-1の説明が続きます
    「図1-1 BPELコンソール・ウィンドウ」の説明

    図1-2 ESBコンソール・ウィンドウ

    図1-2の説明が続きます
    「図1-2 ESBコンソール・ウィンドウ」の説明

    図1-3 OWSMコンソール・ウィンドウ

    図1-3の説明が続きます
    「図1-3 OWSMコンソール・ウィンドウ」の説明

  2. ユーザー名とパスワードを使用してBPELコンソールにログインします。「Oracle Enterprise Manager BPEL Control」ページが、図1-4のように表示されます。

    図1-4 Oracle Enterprise Manager BPEL Control

    図1-4の説明が続きます
    「図1-4 Oracle Enterprise Manager BPEL Control」の説明

    ユーザー名とパスワードを使用してESBコンソールにログインします。「Oracle Enterprise Manager ESB Control」ページが、図1-5のように表示されます。

    図1-5 Oracle Enterprise Manager ESB Control

    図1-5の説明が続きます
    「図1-5 Oracle Enterprise Manager ESB Control」の説明

    ユーザー名とパスワードを使用してOWSMコンソールにログインします。「Oracle Enterprise Manager Web Services Manager Control」ページが、図1-6のように表示されます。

    図1-6 Oracle Enterprise Manager OWSM Control

    図1-6の説明が続きます
    「図1-6 Oracle Enterprise Manager OWSM Control」の説明

  3. esbprotocol.jarファイルが<WAS_HOME>\jdk\jre\lib\extディレクトリにコピーされていることを確認します。

1.6.3 データベース・アダプタに対するSelectAllByTitleサンプルの検証

  1. データベースにログインし、SQL*Plusを起動します。

  2. setup.sqlスクリプトを実行します。

    SQL> @Oracle_Home/samples/tutorials/122.DBAdapter/sql/setup.sql;
    

    このスクリプトにより、データベースにmovies表が作成され、データが移入されます。

  3. WebSphereコンソールの「Resources」「Resource Adapters」「DB Adapter」「J2C Connection Factories」「BPEL Samples」「Custom Properties」「Connection String」で、データベース・アダプタがデータベースをポイントするように指定します。ユーザー名とパスワードも設定します。

  4. oracleSOAServerを再起動します。

  5. 「スタート」「すべてのプログラム」「Oracle - Oracle_Home」「Oracle SOA Suite」「Developer Prompt」を選択します。

  6. 次のディレクトリに移動します。

    tutorials\122.DBAdapter\SelectAllByTitle
    
  7. 次のコマンドを実行します。

    ant
    

    これにより、このチュートリアルに依存するすべてのプロジェクトがコンパイルされ、デプロイされます。プロジェクトは、Oracle_Home\bpel\domains\domain_name\deployにデプロイされます。

  8. 「スタート」「すべてのプログラム」「Oracle - Oracle_Home」「Oracle SOA Suite」「BPEL Console」を選択します。

  9. 「デプロイ済のBPELプロセス」リストでSelectAllByTitleをクリックします。

  10. MOVIES表を参照して、「開始」ページでムービー・タイトルを入力します。たとえば、「The Aviator」とします。

  11. 「XMLメッセージの転送」をクリックします。

  12. 結果を表示し、インスタンスを検査します。


注意:


ESB Samplesは、http://www.oracle.com/technology/products/integration/esb/index.htmlを参照してください。サンプル内の指示に従って、サンプルのデプロイを試行できます。

1.6.4 OrderBookingチュートリアル・サンプルの検証

WebSphereにデプロイする前に、Oracle SOA Suiteに付属するweb.xmlファイルでWebアプリケーションDTDリンクを変更する必要があります。

  1. Oracle_Home\bpel\samplesディレクトリにあるweb.xmlファイルを検索します。

  2. 実行するサンプルに関連する各web.xmlファイルに次の変更を加えます。

    変更前:

    http://java.sun.com/j2ee/dtds/web-app_2_3.dtd
    

    変更後:

    http://java.sun.com/dtd/web-app_2_3.dtd
    
  3. 「スタート」「すべてのプログラム」「Oracle - Oracle_Home」「Oracle SOA Suite」「Developer Prompt」を選択します。

  4. 次のディレクトリに移動します。

    tutorials\127.OrderBookingTutorial
    
  5. SQL*Plusを起動し、次のスクリプトを実行します。

    SQL> @PracticeFiles\insertTable.sql;
    

    これにより、必要なサンプル表がデータベースに作成されます。

  6. bpel.xmlファイル内のすべてのBPELパートナ・リンクを変更して、constants.propertiesファイルに定義されたデフォルト・ポートに更新します。

  7. 次のコマンドを実行します。

    ant
    

    これにより、このチュートリアルに依存するすべてのプロジェクトがコンパイルされ、デプロイされます。ただし、CreateOrderBookingUIおよびSelectManufacturingUIに対するWARファイルを、手動でWebSphereにデプロイする必要があります。

  8. <ORACLE_HOME>\j2ee\home\applicationsディレクトリに移動します。

  9. 手順7antを実行したときに作成されたCreateOrderBookingUI.warファイルを確認します。

  10. OrderApproval\public_html\OrderApproval\formディレクトリに移動します。

  11. 手順7でantを実行したときに作成されたdefault_OrderApproval_1_0_OrderApproval.warファイルを確認します。

  12. WebSphere管理コンソールでInstall Applicationを選択し、warファイルをWebSphereにデプロイします。

    次のURLからWebSphere管理コンソールにアクセスします。

    http://hostname:9060/ibm/console
    

    注意:


    WARファイルのみをデプロイする場合は、次のようにコンテキスト・ルートを指定する必要があります。
    • CreateOrderBookingUI


  13. デプロイメント・ターゲットとして、oracleSOAServerを選択します。

  14. warまたはearファイルに対して、手順9から手順13を繰り返します。

  15. IBMコンソールからoracleSOAServerを再起動します。

  16. 次のOrderBookingチュートリアルの手順を実行します。

    1. http://localhost:<default_port>/CreateOrderBookingUIを使用してプロセスを開始します。default_portはconstants.propertiesファイルで定義されているとおりです。

    2. 監査またはフロー・モードでコンソールを開きます。コンソールに表示される手順に従って、作業を完了するためのタスク・リンクをクリックします。

    3. プロセスがサプライヤの選択を超えて移動すると、手動でのユーザー承認(または拒否)のためヒューマン・ワークフローが追加されます。このプロセスには5分のタイムアウトがあり、デフォルトで発注ステータスが拒否されます。次のワークリストURLを開いて、この手順に従います。

      http://localhost:default_port/integration/worklistapp/Login

      default_portはconstants.propertiesファイルに定義されているとおりです。

    4. jcooper/welcomeとしてログインすると、タスクのリストが表示されます。最初にタスクを獲得し、次に表示して承認または拒否します。その後、jcooperページからログアウトします。

      jstein/welcomeとしてログインすると、承認済タスクのみのリストが表示されます。タスクを表示し、承認または拒否します。その後、jsteinページからログアウトします。これでこのプロセスのヒューマン・ワークフロー部分は完了です。メイン・プロセスに戻ってプロセスを監査します。

    5. File Readを使用してバッチ・モードでプロセスを実行するには、\tempディレクトリに付属するpractice files\OrderBookingPO_*.xmlをコピーし、バッチ・プロセスがファイルを読み込んで処理するのを観察します。

1.6.5 アダプタ・サンプルの実行

J2Cコネクション・ファクトリのカスタム・プロパティが変更されていることを確認します。

1.6.5.1 WebSphereでのアダプタのJ2Cコネクション・ファクトリの構成

アダプタを使用してBPEL Processをデプロイするには、その前に、BPELプロセスのパートナ・リンクによって使用される必須のアウトバウンド接続プールを作成する必要があります。 次の手順を実行して、必要なJ2Cコネクション・ファクトリを作成します。

  1. http://localhost:9060/ibm/consoleにログインします。

  2. 「Resource Adapters」「Resource Adapters」を選択し、有効範囲をCellレベルに変更します。 使用可能なリソース・プロバイダが表示されます。

  3. 適切なリソース・プロバイダを選択し、「J2C Connection Factories」にナビゲートします。 「J2C Connection Factories Creation」ページが表示されます。

  4. 「New」をクリックします。 「Create a New J2C Connection Factories」ページが表示されます。

  5. jca:addressの場所に、BPELプロセスのパートナ・リンクWSDLで参照される必要な名前とJNDI名を入力します。

  6. 「Apply」をクリックします。

  7. 「Custom」プロパティをクリックし、それぞれのプロパティ値列を更新します。

  8. 「Save」をクリックして変更を保存します。

1.6.6 Antを使用したサンプルのデプロイ

SOA_HOME\bpel\utilities\ant-orabpel.propertiesのadmin.userおよびadmin.passwordが、認証用の認証ストア設定からの有効なユーザーの資格証明で更新されていることを確認します。サンプルは、前述の手順に従ってantスクリプトを使用してDeveloper Promptからデプロイできます。BPELプロセスのみを含むサンプルは、antスクリプトを使用して完全にデプロイできます。デシジョン・サービス・アプリケーション、ワークフロー・フォーム、UIアプリケーションなどの追加コンポーネントを含むサンプルは、次の方法でデプロイしてください。

  1. antスクリプトを使用して、サンプルのBPELプロセスをデプロイします。

  2. 各デシジョン・サービス・アプリケーションについては、「ヒューマン・タスクおよびデシジョン・サービスのEARファイルのデプロイ」「デシジョン・サービスEARのデプロイ」を参照してください。 アプリケーションを起動します。

  3. 各ワークフロー・フォーム・アプリケーションについては、warファイルまたはearファイルを生成し、oracleSOAServerにデプロイします。 アプリケーションを起動します。


    注意:


    BPELプロセスをWebSphere 6.1.0.15上のoracleSOAServerにデプロイするときは、ビルド・プロパティ・ファイルに次の2つのプロパティを指定する必要があります。
    • http.hostname = <SOA_hostname>

    • http.port = 9700

    これのプロパティは、プロジェクト内のbuild.propertiesファイルまたはant-orabpel.propertiesファイルのどちらでも定義できます。 カスタマイズされたビルド・プロパティ・ファイルを作成することもできます。このファイルは、antによりプロパティがロードされたときに他の2つのビルド・プロパティ・ファイルを上書きします。

    antによりプロパティがロードされた後、プロパティのロード順は次のようになります。

    1. カスタマイズされたビルド・プロパティ・ファイル。

      BPELプロジェクトのデプロイ時にこのファイルを使用するには、次のコマンドを使用します。

      ant -propertyfile <name>, where <name> is the build property filename created by users.
      
    2. BPELプロジェクト内のbuild.propertiesファイル。

    3. BPEL_HOME環境変数が指定されている場合は、BPEL_HOME/utilities/ant-orabpel.propertiesが使用されます。それ以外の場合は、JDEV_HOME/integration/bpel/utilities/ant-orabpel.propertiesがantによりロードされます。JDEV_HOMEはJDeveloperのインストール・ディレクトリです。

    antを使用してBPELプロセスをデプロイするときは、build.propertiesファイルまたはカスタマイズされたビルド・プロパティ・ファイルの使用をお薦めします。


1.7 Auto Loanデモ

この付録では、WebSphere 6.1.0.15アプリケーション・サーバー上のOracle SOA Suite 10.1.3.4でAuto Loanデモを実行する方法を説明します。内容は次のとおりです。

1.7.1 JDeveloper Studio 10.1.3.3の前提条件

次の変更は、1回のみJDeveloperで実行する必要があります。

  1. jdev\integration\libにあるJDeveloperのbpm-services.jarSOA_HOME\bpel\system\services\libの更新済jarに置換します。

  2. jdev\integration\libにあるJDeveloperのorabpel-ant.jarファイルおよびorabpel.jarファイルをSOA_HOME\bpel\libの更新済jarに置換します。

  3. jdev\integration\bpel\utilities\ant-orabpel.propertiesファイル内の次のプロパティを変更します。

    • Platformをwebsphere_5に変更

    • admin.userをWebSphereレルムの有効なユーザーに変更

    • admin.passwordを前述のユーザーのパスワードに変更

    • jndi.urliiop://<dmgr_host>:<dmgr_port>に変更

    • jndi.InitialContextFactorycom.ibm.websphere.naming.WsnInitialContextFactoryに変更

  4. JDeveloperで、スタンドアロンOC4J 10.1.3タイプのアプリケーション・サーバー接続を作成します。

  5. JDeveloperで、"<hostname>:9700"への統合サーバー接続を作成します。


    注意:


    この段階では、Mediatorに関するテスト接続のエラーは無視してください。

1.7.2 Auto Loanデモ・サンプル

Auto Loan Flowサンプルには、次のコンポーネントがあります。

  • BPELプロセス: AutoLoanFlow BPEL Process <bpel jar>

  • デシジョン・サービス・アプリケーション(ビジネス・ルール・アプリケーション)

    • CreditRatingAgent <ear>

    • LoanAdvisorAgent <ear>

  • UIアプリケーション: AutoLoanFlowUI <ear>

  • HWF Tformアプリケーション: AutoLoanflow LoanApproval <war>

Oracle SOA Suiteスタンドアロンに同梱されているAutoLoanFlowサンプルは、OC4Jアプリケーション・サーバー用に作成されているため、そのままではWebSphere 6.1.0.15 Application Server上で実行できません。 具体的には、JDeveloperを使用して、デシジョン・サービス・アプリケーションをWebSphereプラットフォーム用に再生成する必要があります。

java-wsdl-mappingファイルにはWebSphere固有の変更が必要です。

次の項では、Auto Loan Flowのデシジョン・サービス・アプリケーションをWebSphere用に再生成する手順を説明します。

1.7.3 JDeveloper Studioを使用したAuto Loanフロー・プロセスのモデリング

次の手順を実行して、AutoLoanFlowサンプルをWebSphere用に変更します。

  1. 次のファイルをファイル・システムから削除します。

    SOA_HOME\bpel\samples\demos\AutoLoanDemo\AutoLoanFlow\bpel\decisionservices.decs

  2. 次のファイルを使用して、JDeveloper StudioからJDeveloperプロジェクトとしてAutoLoanFlowサンプルを開きます。

    SOA_HOME\bpel\samples\demos\AutoLoanDemo\AutoLoanFlow\AutoLoanFlow.jpr

  3. アプリケーション・ナビゲータからAutoLoanFlow.bpelファイルを開きます(AutoLoanFlowプロジェクト内にあります)。

  4. AutoLoanFlow.bpel,のServicesスイムレーンから、次のデシジョン・サービス・パートナ・リンクを削除します。

    • CreditRatingAgent

    • LoanAdvisorAgent

  5. SOA_HOME\bpel\samples\demos\AutoLoanDemo\AutoLoanBroker.pdfの「Modelling Auto Loan Broker Process」の手順II、III、IVおよびVを実行して2つのデシジョン・サービス・アプリケーションを再作成します。

1.7.4 Oracleプラットフォーム以外での既知の問題

AutoLoanFlow BPELプロセスには、パートナ・リンクとして2つのデシジョン・サービス・アプリケーション(CreditRatingAgentおよびLoanAdvisorAgent)があります。 デフォルトで、これら2つのJ2EEアプリケーションに対して生成されるコンテキスト・ルートの値は同じで/rules/${domain_id}/${process_id}/${process_revision}です。

${}属性は、Auto Loan Flowの構築およびデプロイ時に、実際の値に置換されます。ただし、これら2つのアプリケーションのコンテキスト・ルートが一意でないため、これらはWebSphereでデプロイできません。2つ目のアプリケーションがWebSphereでデプロイまたは起動されると、コンテキスト・ルートが使用中であるというエラーが発生します。これはOracle以外のアプリケーション・サーバーで発生する問題で、BPELプロセスがJDeveloper Studioで生成された複数のデシジョン・サービス・パートナ・リンクを参照する場合に起こります。回避策として、JDeveloperでデシジョン・サービス・アプリケーションを生成した後、構築およびデプロイを実行する前に、次の手順を実行します。

  • AutoLoanFlow\decisionservices\CreditRatingAgent\ear\META-INF\application.xmlファイルを変更します。

    <context-root>/rules/${domain_id}/${process_id}/${process_revision}</context-root><context-root>/rules/${domain_id}/${process_id}/${process_revision}/CreditRatingAgent</context-root>に変更します。

  • AutoLoanFlow\decisionservices\CreditRatingAgent\war\WEB-INF\web.xmlファイルを変更します。

    <url-pattern>CreditRatingAgent</url-pattern><url-pattern>/</url-pattern>に変更します。

  • 最後に、統合サーバー接続を使用してAuto Loan Flowを構築およびデプロイします。 アプリケーション・ナビゲータで、BPELプロジェクトを右クリックして「Deploy」を選択します。

    これにより、統合サーバー接続で稼働中のBPELエンジンにBPELプロセスが自動的にデプロイされます。

次のJ2EEアプリケーションは、WebSphere管理コンソールを使用してWebSphereに手動でデプロイする必要があります。

1.7.5 WebSphereへのJ2EEアプリケーションのデプロイ

次の手順を実行して、アプリケーションをWebSphereにデプロイします。

  1. http://<hostname>:9060/consoleを使用して、WebSphere管理コンソールにログインします。

  2. 「Applications」の下の「Install New Application」ページにナビゲートします。

  3. 「Browse」を選択し、ファイル・システムでターゲットEARファイルが存在するディレクトリまでナビゲートします。

  4. EARファイルを選択します。 「Prompt me only when additional information is required」オプションが選択されていることを確認します。

  5. 「Map Modules to Servers」ページが表示されるまで、「Next」をクリックします。

  6. アプリケーションをoracleSOAServerに関連付け、インストール手順を完了します。

  7. 「Summary」ページで「Finish」をクリックします。

  8. インストール手順の完了後、「Save」をクリックします。

  9. エンタープライズ・アプリケーションのリストからデプロイしたアプリケーションを起動します。

1.7.6 サンプルの実行

プロセスをデプロイした後、次の手順を実行してサンプルをテストします。

  1. http://<hostname>:9700/AutoLoanFlowUIからAutoLoanFlow UIを開きます。

  2. 「Initiate New BPEL Loan Flow」リンクをクリックします。

  3. デフォルトのペイロードを受け入れ、「Submit Loan Application」をクリックします。

  4. jstein/welcome1をユーザー名およびパスワードとして使用して、http://<hostname>:9700/integration/worklistappのワークリストにログインします。

  5. タスクのタイトル(「Loan Approval for Irving Stone」)をクリックします。

  6. タスク・ペイロードを確認します。ローンの信用評価が500、リスクが「中」で信用最大額が50000.0であることを確認します。

    ローン提供プロバイダは「Premium Bank」でAPRは4.0です。

  7. タスクを承認します。

  8. AutoLoanFlowインスタンスを検証します。

1.8 制限および既知の問題

この項では、IBM WebSphere Application Serverバージョン6.1.0.15上でのOracle SOA Suite 10.1.3.1の制限、既知の問題およびトラブルシューティングのヒントについて説明します。

1.8.1 制限

次の制限に注意してください。

  • IBM WebSphere Application Server 6.1.0.15およびOracle SOA Suite 10.1.3.1は、Linuxではrootユーザー以外の同じユーザーでインストールする必要があります。

  • ヒューマン・ワークフローAPIはサポートされていません。

    ヒューマン・ワークフローAPIをスタンドアロンJavaクライアントから起動することはできません。 WebSphereクラス・ローダーとSOAServerクラス・ローダーの間に問題があります。

  • 同じ場所に配置されたBPEL-ESB間のESBバインディングはサポートされていません。

    BPELプロセスが同じ場所に配置されたESBサービスを起動する場合、パートナ・リンクの優先ポートとしてSOAPポートを指定しないでください。

  • RuleAuthorアプリケーションではセキュリティは無効になっています。

1.8.2 既知の問題

次の既知の問題に注意してください。

JMSアダプタ

  • JMSアダプタは、Oracle以外のプラットフォーム上での初期化時に、次のNullPointerExceptionをスローします。

    JmsConnectionFactory: Unable to set connectionparameters for OracleConnectionManager
    java.lang.NullPointerException
    at
    oracle.tip.adapter.jms.JmsConnectionFactory.<init>(JmsConnectionFactory.java:91)
    at oracle.tip.adapter.jms.JmsManagedConnectionFactory.createConnectionFactory
    (JmsManagedConnectionFactory.java:80)
    

    これは致命的なエラーではないため、JMSコネクション・ファクトリの初期化処理はそのまま続行されます。

  • デシジョン・サービス(ビジネス・ルール)アプリケーションのデプロイ中および起動時に、次のデータ型バインディングの警告およびエラーが表示されます。 これらのエラーおよび警告は無視できます。

    <WS data binding error>could not find schema type '{http://www.w3.org/2001/XMLSchema}NCName
    <WS data binding error>could not find schema type
    '{http://websphere.ibm.com/webservices/}SOAPElement
    java.lang.IllegalStateException
    at weblogic.wsee.bind.runtime.internal.AnonymousTypeFinder$GlobalElementNode.
    getSchemaProperty(AnonymousTypeFinder.java:253)
    at
    weblogic.wsee.bind.runtime.internal.AnonymousTypeFinder.getHiddenArrayElement
    ComponentTypeNamed(AnonymousTypeFinder.java:104)
    <WS data binding error>could not find schema type
    '{http://www.w3.org/2001/XMLSchema}long
    <WS data binding error>could not find schema type
    '{http://xml.apache.org/xml-soap}Element
    <WS data binding error>could not find schema type
    '{http://www.w3.org/2001/XMLSchema}anyType
    <WS data binding error>could not find schema type
    '{http://www.w3.org/2001/XMLSchema}string
    could not identify anonymous schema type named 'http://xmlns.oracle.com/AutoLoanFlow/CreditRatingAgent:tProperty[0,unbounded]', ignoring
    <WS data binding error>While processing <exception-mapping> for
    wsdlMessageName='{http://xmlns.oracle.com/AutoLoanFlow/CreditRatingAgent}decis
    ionServiceError',
    wsdlMessagePartElement='{http://xmlns.oracle.com/AutoLoanFlow/CreditRatingAgen
    t}errorInfo'.  Unable to find a BindingType in the binding file  for
    javaTypeName ='oracle.bpel.services.rules.DecisionServiceError',
    xmlTypeName='e=errorInfo@http://xmlns.oracle.com/AutoLoanFlow/CreditRatingAgent'.  The cause of this error is likely because an <exception-mapping> specified
    for {http://xmlns.oracle.com/AutoLoanFlow/CreditRatingAgent}decisionServiceErrorrequires that a <java-xml-type-mapping> exist for java
    type='oracle.bpel.services.rules.DecisionServiceError',
    xmlTypeName='e=errorInfo@http://xmlns.oracle.com/AutoLoanFlow/CreditRatingAgent', with a <root-type-qname> of
    {http://xmlns.oracle.com/AutoLoanFlow/CreditRatingAgent}errorInfo
    <WS data binding error>oracle.bpel.services.rules.DecisionServiceError is not understood because there is no type mapping for exception class
    

ESB停止エラー

ESBがJMSDequeuerのクリーン・アップを試行する前にJMSモジュールが停止されるため、ESBの停止時に次のエラーが表示される場合があります。

[9/23/08 18:54:37:439 IST] 00000031 javaURLContex E NMSV0310E: A JNDI operation on a "java:" name cannot be completed because the server runtime is not able to associate the operation's thread with any J2EE application component. This condition can occur when the JNDI client using the "java:" name is not executed on the thread of a server application request. Make sure that a J2EE application does not execute JNDI operations on "java:" names within static code blocks or in threads created by that J2EE application. Such code does not necessarily run on the thread of a server application request and therefore is not supported by JNDI operations on "java:" names. Exception stack trace:
javax.naming.ConfigurationException [Root exception is
 javax.naming.NameNotFoundException: Name "comp/UserTransaction" not found in
 context "java:".]
at
com.ibm.ws.naming.java.javaURLContextImpl.throwConfigurationExceptionWithDefaultJavaNS(javaURLContextImpl.java:411)
at com.ibm.ws.naming.java.javaURLContextImpl.lookup(javaURLContextImpl.java:388) at com.ibm.ws.naming.java.javaURLContextRoot.lookup(javaURLContextRoot.java:204)
at com.ibm.ws.naming.java.javaURLContextRoot.lookup(javaURLContextRoot.java:144)
at javax.naming.InitialContext.lookup(InitialContext.java:363)
at oracle.tip.esb.server.common.JTAHelper.getUserTransaction(JTAHelper.java:70)
at oracle.tip.esb.server.dispatch.agent.ESBWork.run(ESBWork.java:113)
at com.ibm.ejs.j2c.work.WorkProxy.run(WorkProxy.java:497)
at com.ibm.ws.util.ThreadPool$Worker.run(ThreadPool.java:1469)
Caused by: javax.naming.NameNotFoundException: Name "comp/UserTransaction" not found in context "java:".
at com.ibm.ws.naming.ipbase.NameSpace.lookupInternal(NameSpace.java:1095)
at com.ibm.ws.naming.ipbase.NameSpace.lookup(NameSpace.java:991)
at com.ibm.ws.naming.urlbase.UrlContextImpl.lookup(UrlContextImpl.java:1263)
at com.ibm.ws.naming.java.javaURLContextImpl.lookup(javaURLContextImpl.java:384) ... 7 more

ヒューマン・ワークフローの警告

SystemErr.logファイルに次の警告が表示されます。

WSWS3441W: Warning: The WSDL2Java emitter cannot find the corresponding java-xml-type-mapping construct for the exception-mapping with wsdl-message
 ({http://xmlns.oracle.com/bpel/workflow/taskService}workflowErrorMessage) and exception-type (oracle.bpel.services.workflow.task.soap.WorkflowErrorMessage) in file WEB-INF/TaskService-java-wsdl-mapping.xml..
[9/23/08 18:54:37:361 IST] 00000031 agent E Global transaction rollback oracle.tip.esb.server.common.exceptions.BusinessEventRetriableException: Failed to get transaction status
at oracle.tip.esb.server.common.JTAHelper.getTransactionStatus(JTAHelper.java:154)
at oracle.tip.esb.server.common.JTAHelper.commitTransaction(JTAHelper.java:178)
at oracle.tip.esb.server.dispatch.agent.ESBWork.run(ESBWork.java:155)
at com.ibm.ejs.j2c.work.WorkProxy.run(WorkProxy.java:497)
at com.ibm.ws.util.ThreadPool$Worker.run(ThreadPool.java:1469)
Caused by: java.lang.NullPointerException
at oracle.tip.esb.server.common.JTAHelper.getTransactionStatus(JTAHelper.java:149) ... 4 more