I Oracle Management Agentの再構成および新規ターゲットの検出

この付録では、Oracle Management Agentを再構成し、管理エージェントのインストール後にインストールされた新規ターゲットを検出するために実行する必要のあるコマンドを示します。

特に、次の内容について説明します。

スタンドアロン管理エージェントを使用した新規ターゲットの検出
スタンドアロン管理エージェントからクラスタベース管理エージェントへの変換
クラスタベース管理エージェントを使用した新規ターゲットの検出
クラスタベース管理エージェントの再構成

注意:

この付録のコマンド内に示されている-t引数は、操作（再構成または検出）の終了後に管理エージェントを起動しないことを指定するものです。

スタンドアロン管理エージェントを使用した新規ターゲットの検出

デフォルトでは、管理エージェントのインストール前にすでにホストにインストールされていたターゲットは、Enterprise Manager Grid Controlで自動的に検出されます。ただし、管理エージェントのインストール後にインストールされた新規ターゲットは、自動的には検出されません。

このため、新規ターゲットをインストールした場合に、Enterprise Manager Grid Controlでそのターゲットを検出して監視するには、ホストにインストールされている管理エージェントのOracleホームから次のコマンドを実行します。

$<ORACLE_HOME>/bin/agentca -d [ -t -i <absolute_path_to_oraInst.loc_file>]

スタンドアロン管理エージェントからクラスタベース管理エージェントへの変換

スタンドアロン管理エージェントを複数のホストにインストールした後、これらのホストのクラスタを作成する場合、これらのスタンドアロン管理エージェントをクラスタ互換の管理エージェントに変換する必要があります。この項では、グラフィック・モードおよびサイレント・モードで変換する方法について説明します。

グラフィック・モードでの変換
サイレント・モードでの変換

グラフィック・モードでの変換

グラフィック・モードでスタンドアロン管理エージェントをクラスタ互換の管理エージェントに変換するには、次の手順を実行します。

Grid Controlで、「デプロイ」をクリックします。
「デプロイ」ページで、「エージェント・インストール」セクションから「エージェントのインストール」をクリックします。
次のページで、「フレッシュ・インストール」をクリックします。

「インストールの詳細」ページで、次のようにします。

「ソース・ソフトウェア」セクションで、デフォルトの選択項目（「管理サーバーの場所からのデフォルト」）を受け入れます。
「バージョン」セクションで、すでにインストールされているスタンドアロン管理エージェントに該当するバージョンを選択します。「デプロイメント・プロシージャ」を使用するには、管理エージェントが10gリリース2（10.2.0.2）以上である必要があります。
「ホスト」セクションで、必要なプラットフォームを選択し、クラスタに属するホストのリストを提供して、「クラスタ・インストール」をチェックします。「デフォルト値の移入」をクリックすると、自動的にクラスタ・ノードのリストが指定されます。クラスタ名を指定します。
「OS資格証明」セクションで、ホスト資格証明を提供します。
「宛先」セクションで、クラスタを構成するノードのインストール・ベース・ディレクトリを指定します。
「追加パラメータ」セクションで、実行する他のオプション・パラメータを指定します。
「続行」をクリックします。

注意:

「前提条件詳細」ページに次のエラー・メッセージが表示された場合は、メッセージを無視し、「続行」をクリックしてインストールを続行します。

Some or all Agent home locations(Install base dir/agent10g or Install Base Dir/agent11g) provided are not empty directories

The Agent Oracle Home ( InstallBaseDir/agent10g or InstallBaseDir/agent11g), is already registered with the inventory

An agent home exists in the hosts

サイレント・モードでの変換

サイレント・モードでスタンドアロン管理エージェントをクラスタ互換の管理エージェントに変換するには、次の手順を実行します。

$<ORACLE_HOME>/bin/agentca -f -c "{<comma_separated_cluster_node_list>}" [ -t -i <absolute_path_to_oraInst.loc_file> -n <cluster_name>]

クラスタベース管理エージェントを使用した新規ターゲットの検出

デフォルトでは、スタンドアロン管理エージェントをクラスタ互換管理エージェントに変換する前にクラスタのノードにすでにインストールされていたターゲットは、Enterprise Manager Grid Controlで自動的に検出されます。ただし、スタンドアロン管理エージェントをクラスタ互換管理エージェントに変換した後にノードにインストールされた新規ターゲットは、自動的には検出されません。

このため、クラスタのノードに新規のターゲットをインストールした場合に、Enterprise Manager Grid Controlでそのターゲットを検出して監視するには、そのノードの管理エージェントのOracleホームから次のコマンドを実行します。

$<ORACLE_HOME>/bin/agentca -d -c "{<comma_separated_cluster_node_list>}" [ -t -i <absolute_path_to_oraInst.loc_file> -n <cluster_name>]

クラスタベース管理エージェントの再構成

既存のクラスタに新規のノードを追加する場合、クラスタベース管理エージェントを再構成して、それらの新規ノードの情報で中央インベントリを更新し、それらの新規ノードにインストールされているすべてのターゲットを検出する必要があります。これを行うには、クラスタの各ノードで管理エージェントのOracleホームから次のコマンドを実行します。

$<ORACLE_HOME>/bin/agentca -f -c "{<comma_separated_cluster_node_list_including_new_nodes>}" [ -t -i <absolute_path_to_oraInst.loc_file> -n <Cluster_Name>]

注意:

agentcaスクリプトが実行されると、ローカル・ノードでEMSTATEディレクトリのバックアップが実行され、新しいEMSTATEディレクトリが作成されます。