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Oracle SOA Suite開発者ガイド
10g(10.1.3.1.0)
B31839-01
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2.2 SOA Order Bookingデモ・アプリケーションのインストール

SOA Order Bookingアプリケーションは、Oracle SOA SuiteおよびOracle Databaseを使用して実行されます。 SOA Order Bookingアプリケーションをインストールするには、次の操作を実行する必要があります。

  1. インストールの要件と事前要件を満たす必要があります。 詳細は、第2.2.1項「システム要件」および第2.2.2項「アプリケーションのインストール事前要件」を参照してください。

  2. データベース表をOracle Databaseにインストールする必要があります。 詳細は、第2.2.3項「データベース・スキーマのインストール」を参照してください。

  3. アプリケーションのコンテナ用の接続プール、データ・ソースおよびデータベース・アダプタ接続を作成する必要があります。 これらを作成すると、アプリケーションでデータベースに接続できるようになります。 詳細は、第2.2.4項「コンテナの構成」を参照してください。

  4. Oracle JDeveloperを使用して、個々のアプリケーションをコンテナにデプロイする必要があります。

2.2.1 システム要件

Oracle SOA Suiteをインストールおよび実行するためのシステム要件以外に、追加のシステム要件はありません。 詳細は、『Oracle Application Serverインストレーション・ガイドfor Microsoft Windows』を参照してください。 Oracle SOA Suite、Oracle JDeveloperおよびSOA Order BookingアプリケーションをWindowsにインストールする必要があります。

2.2.2 アプリケーションのインストール事前要件

SOA Order Bookingアプリケーションをインストールするには、Oracle DatabaseおよびOracle SOA Suiteがインストールされている必要があります。 SOA Order Bookingアプリケーションは、Oracle JDeveloperを使用してデプロイします。

SOA Order Bookingアプリケーションをインストールする前に、次の操作を実行します。

  • Oracle Databaseのインストール: SOA Order Bookingアプリケーションには、データ用のデータベースが必要です。 SQLスクリプトはOracle Database用に記述されているため、9i、10g、XEなど、いずれかのバージョンのOracle RDBMSが必要です。 このスクリプトはOracle Liteにはインストールされません。 Oracle Liteまたは他のデータベースを使用する場合は、それに応じてデータベース・スクリプトを変更する必要があります。 Oracle Databaseは、次のサイトからダウンロードできます。

    http://www.oracle.com/technology/
    
    

    特に、Oracle Express Edition(XE)は小規模なデータベースであるため、これをダウンロードすることをお薦めします。 次のサイトからダウンロードできます。

    http://www.oracle.com/technology/products/database/xe/
    
    
  • Oracle SOA Suiteのインストール: Oracle SOA Suite 10.1.3.1.0は、次のサイトからダウンロードできます。

    http://www.oracle.com/technology/soa/
    
    
  • Oracle JDeveloperのインストール: SOA Order Bookingアプリケーションの特定の部分をデプロイし、アプリケーションのプロジェクトを表示するために、Oracle JDeveloper 10.1.3.1 Studio Editionが必要です。 Oracle JDeveloperは、次のサイトからダウンロードできます。

    http://www.oracle.com/technology/products/jdev/
    
    

    注意:

    バージョン10.1.3.1であること(10.1.3.0と混同しないでください)、およびStudio Editionであること(J2EEまたはJava Editionでないこと)を確認して、ダウンロードおよびインストールしてください。 これらの詳細は、Oracle JDeveloperで「ヘルプ」「バージョン情報」メニュー・オプションの順に選択して確認できます。

  • SOA Order Bookingアプリケーションのzipファイル(SOADEMO.zip)のダウンロード: このzipファイルを作業ディレクトリに抽出します。 このディレクトリを、今後このマニュアルではDEMO_HOMEと表記します。 アプリケーションzipファイルは、次のサイトからダウンロードできます。

    http://www.oracle.com/technology/soa/
    
    

2.2.3 データベース・スキーマのインストール

SOA Order Bookingアプリケーションに必要な表はすべて、1つのスキーマ内に格納されています。 現実のSOAアプリケーションでは、すべての表が同じスキーマに存在する可能性は低く、同じデータベースまたは位置に存在することもあまりありません。

スキーマのインストールには、ユーザーの作成、およびスキーマをインストールし、サンプル・データを表に移入するSQLスクリプトの実行が含まれます。

このスキーマをインストールする手順は、次のとおりです。

  1. データベースに接続し、soademoというユーザーを作成します。

    SQL> create user soademo identified by soademo;
    SQL> grant resource, connect to soademo;
    
    
  2. データベースにユーザーsoademoで接続します。

    SQL> conn soademo/soademo
    
    
  3. DEMO_HOMEディレクトリから、次のスクリプトをリストされている順に実行します。

    • createSchemaObjects.sql

    • populateSchemaTables.sql


    注意:

    これらのスクリプトを最初に実行したとき、オブジェクトが欠落しているというエラーが発生しても無視してください。 オブジェクトはまだ作成されていないため、このエラーは問題ありません。

2.2.3.1 SOA Order Bookingのスキーマ

現実のSOAアプリケーションでは、すべての表が同じスキーマに存在することはあまりありません。 表2-1に、SOADEMOスキーマにインストールされる各表を示し、表に格納されているデータの説明、表を使用するアプリケーション、および現実のシナリオで表が通常存在する場所を示します。

表2-1 SOADEMOスキーマ内の表

説明 アプリケーション 場所

ADDRESS

アドレス情報が格納されます。

Customer Service

Global Company。ただし、製品および注文情報と同じデータベースには存在しません。

CUSTOMER

顧客の名前、電子メール、クレジット・カード番号などの顧客情報が格納されます。

Customer Service

Global Company。ただし、製品および注文情報と同じデータベースには存在しません。

CUSTOMER_ADDRESS

顧客をアドレスにマップします。 このマッピング表によって、顧客は複数のアドレスを使用でき、1つのアドレスを複数の顧客が使用できます。

Customer Service

Global Company。ただし、製品および注文情報と同じデータベースには存在しません。

EJB_TAB_ID_GEN

Customer Serviceアプリケーションで使用されるIDの順序表。

Customer Service

Global Company。ただし、製品および注文情報と同じデータベースには存在しません。

FEDEXSHIPMENT

注文の出荷詳細が格納されます。

Fulfillment ESB

Federal Express。

ITEMS

注文に含まれる品目に関する情報が格納されます。

SOAOrder Booking

Global Company。 これは、フロー用に作成される表ではなく、フローに統合されるレガシー表です。

ORDERS

注文に関する情報が格納されます。 順序によって注文IDが作成されます。

SOAOrder Booking

Global Company。 これは、フロー用に作成される表ではなく、フローに統合されるレガシー表です。

PRODUCT

Webサイトで販売用に提供されている製品が格納されます。

SOADEMO-CLIENT

Global Company。


『Oracle Application Serverクイック・ツアー』ではSSN表が使用されますが、このマニュアルでは使用されません。

図2-1に、SOA Order Bookingアプリケーションのスキーマを示します。

図2-1 SOA Order Bookingのスキーマ

soademoスキーマのデータベース表

2.2.4 コンテナの構成

Oracle SOA Suiteをインストールした後は、SOA Order Bookingアプリケーション用の接続プール、データ・ソースおよびデータベース・アダプタを作成する必要があります。

コンテナを構成する手順は、次のとおりです。

  1. 現在のOracle SOA Suiteインストールに対するEnterprise Managerをブラウザで開きます。 アプリケーション・サーバーおよびコンテナを構成するには、このEnterprise Managerを使用します。

    例:

    http://localhost:8888
    
    

    8888は、デフォルトのHTTPポートです。 インストーラがユーザーの環境に対して選択したポート番号を使用してください。 ポート8888が機能せず、ポート番号が不明な場合は、テキスト・エディタを使用して次のファイルを開きます。

    ORACLE_HOME\install\readme.txt
    
    

    Access the Oracle SOA Suite 10g Application Server Welcome Page via the following URL」という行を検索すると、次の行にEnterprise ManagerのようこそページのURLが表示されています。

  2. 「SOA Suiteの管理」ポートレットの右側から、「Application Server Control」リンクをクリックします。

    Application Server Control Consoleに、管理者ログオン・ダイアログ・ボックスが表示されます。

  3. Oracle Enterprise Manager 10gに対する有効なユーザー名とパスワードを入力します。 デフォルトでは、oc4jadminが管理者ユーザーです。 このユーザーのパスワードは、Oracle SOA Suiteのインストール時に設定されています。

  4. OC4Jインスタンスに対して接続プールおよびJDBCデータ・ソースを作成します。

    データ・ソースを使用すると、データベース・サーバーへの接続を取得できます。 管理データ・ソースでは、データベース接続が接続プールを使用して効率的に管理されます。 ここでは、1つの接続プールとそのコネクション・ファクトリを定義する必要があります。

    1. 「ホーム」OC4Jリンクを選択します。

      OC4J: ホーム・ページが表示されます。

    2. 「管理」タブをクリックします。

    3. 「サービス」「JDBCリソース」の順に選択し、「タスクに移動」アイコンをクリックします。

      JDBCリソース・ページが表示されます。

    4. 「接続プール」セクションで、「作成」ボタンをクリックします。

      接続プールの作成 - アプリケーション・ページが表示されます。

    5. デフォルトをそのまま使用し、「続行」をクリックします。

      接続プールの作成ページが表示されます。

    6. 次の値を入力します。他のフィールドについては、デフォルトをそのまま使用します。

      要素
      名前 soademo_pool
      JDBC URL データベースのURL

      例: jdbc:oracle:thin:@localhost:1521:orcl

      ユーザー名 soademo
      パスワード データベースにsoademoユーザーを作成したときに入力したパスワード

    7. 「接続テスト」をクリックします。

      接続テスト・ページが表示されます。

    8. 「テスト」をクリックします。

      JDBCリソース・ページが更新され、接続の成功を示す確認メッセージが表示されます。 エラー・メッセージが表示された場合は、URLと資格証明を確認して、正しい情報を入力したことを確認してください。

    9. 「終了」をクリックします。

    10. 「データ・ソース」の下にある「作成」をクリックします。

      データ・ソースの作成 - アプリケーションとタイプ・ページが表示されます。

    11. デフォルトをそのまま使用し、「続行」をクリックします。

      データ・ソースの作成 - 管理データ・ソース・ページが表示されます。

    12. 次の値を入力します。他のフィールドについては、デフォルトをそのまま使用します。

      要素
      名前 soademoDS
      JNDIロケーション jdbc/soademoDS
      接続プール soademo_pool

    13. 「終了」をクリックします。

    14. 「データ・ソース」セクションに戻り、soademoDSデータ・ソースを検索して「接続テスト」アイコンをクリックします。

      接続テスト・ページが表示されます。

    15. 「テスト」をクリックします。

      JDBCリソース・ページが更新され、接続の成功を示す確認メッセージが表示されます。

  5. データベース・アダプタのコネクション・ファクトリを作成します。

    このコネクション・ファクトリは、Java Transaction API(JTA)を使用して、Business Process Execution Language(BPEL)で記述されたプロセス・フロー内のアウトバウンド・データベース・アダプタによって使用されます。 このため、ローカルで処理されたデータ・ソース(dataSourceName)ではなく、data-sources.xmlファイル内のトランザクション・レベルのグローバル・データ・ソースを指し示すxaDataSourceNameを定義する必要があります。

    1. JDBCリソース・ページの上部にある「OC4J: ホーム」ブレッドクラム・リンクをクリックします。

      OC4J: ホーム・ページが表示されます。

    2. 「アプリケーション」タブをクリックします。

    3. アプリケーションの表で、「デフォルト」リンクをクリックします。

      アプリケーション: デフォルト・ページが表示されます。

    4. 「モジュール」セクションで、「DbAdapter」リンクをクリックします。

      リソース・アダプタ: データベース・アダプタ・ページが表示されます。

    5. 「コネクション・ファクトリ」タブをクリックします。

    6. ページの上部にある「作成」ボタンをクリックします。


      注意:

      「共有接続プール」セクションの「作成」ボタンをクリックしないでください。

      コネクション・ファクトリの作成: インタフェースの選択ページが表示されます。

    7. デフォルトのインタフェースをそのまま使用し、「続行」をクリックします。

      コネクション・ファクトリの作成ページが表示されます。

    8. 「JNDIロケーション」フィールドに、「eis/DB/soademo」と入力します。

    9. 「構成プロパティ」セクションで、「xADataSourceName」に「jdbc/soademoDS」と入力します。

    10. 他のフィールドについては、デフォルトをそのまま使用します。

    11. 「終了」をクリックします。

    12. Application Server Control Consoleは次のタスクでも必要であるため、実行状態のままにします。

これで、SOA Order Bookingアプリケーション用のコンテナが構成されました。

2.2.5 重要なポート番号のメモ

SOA Order Bookingアプリケーションには、デフォルトのポート番号を使用する構成ファイルがいくつかあります。 インストールでデフォルトのポート番号を使用しない場合は、再構成が必要になる場合があります。現在の環境で使用されているポート番号は、Application Server Control Consoleを使用して検索できます。

ポート番号を検索する手順は、次のとおりです。

  1. Application Server Control Consoleから、「クラスタ・トポロジ」ブレッドクラム・リンクをクリックします。

  2. ページ下部にある「管理」セクションで、「ランタイム・ポート」を選択します。

    図2-2に示すように、ランタイム・ポート・ページに、インストールで使用されているポートが表示されます。

    図2-2 ランタイム・ポート・ページ

    EMに、現在のOC4Jコンテナで使用されているポートが示されています。

    次の各ポート番号はSOA Order Bookingアプリケーションのインストールで重要であるため、メモしてください。

    • 「OPMN」の「リクエスト」(デフォルトは6003)

    • 「OC4J:home」の「HTTP」(デフォルトは8888)

    • 「OC4J:home」の「RMI」(デフォルトは12401)

    使用しているポート番号がデフォルトと同じである場合、デプロイで使用される構成ファイルではこれらのデフォルトのポートがすでに使用されているため、変更する必要はありません。 使用しているポートの1つ以上がデフォルトと異なる場合は、ここで、そのポート番号をメモしてください。 後続のいくつかのインストール手順では、そのポート番号を示すように要求されます。

2.2.6 Oracle JDeveloperでの接続の作成

Oracle JDeveloperを使用してアプリケーションをサーバーにデプロイする場合、Oracle JDeveloperでは、そのサーバーへの接続方法が識別されている必要があります。 これには、アプリケーション・サーバーおよびデータベースへの接続が含まれます。

Oracle JDeveloperでこれらの接続を作成する手順は、次のとおりです。

  1. JDEV_HOME¥jdeveloper.exeを実行してOracle JDeveloperを起動します。

  2. SOADEMOスキーマを使用して、データベースへの接続を作成します。

    1. 「接続」タブをクリックします。このタブが表示されていない場合は、「表示」「接続ナビゲータ」の順に選択します。

    2. 「データベース」フォルダをダブルクリックして、データベース接続の作成ウィザードを開きます。

    3. 次の項目を入力し、ウィザードを完成します。

      - ステップ1/4: タイプ・ページで、「接続名」に「soademo」と入力します。

      - スキーマをインストールしたデータベースに対する適切な値を入力します。

  3. アプリケーション・サーバー接続を作成します。

    1. 「アプリケーション・サーバー」をダブルクリックして、アプリケーション・サーバー接続の作成ウィザードを開きます。

    2. ステップ1/4: タイプ・ページで、次の操作を実行して「次へ」をクリックします。

      要素 処理
      接続名 選択した接続名を入力します。
      接続タイプ 「Oracle Application Server 10g 10.1.3」を選択します。

    3. ステップ2/4: 認証ページで、次の操作を実行して「次へ」をクリックします。

      要素 処理
      ユーザー アプリケーション・サーバーに対する有効なユーザー名を入力します。
      パスワード ユーザー名に対する有効なパスワードを入力します。
      パスワードを配布 このチェック・ボックスをクリックします。

    4. ステップ3/4: 接続ページで、次の操作を実行して「次へ」をクリックします。

      要素 処理
      ホスト名 Oracle SOA Suiteをインストールしたホストの名前を入力します。
      OPMN OPMNリクエスト・ポートを入力します。 デフォルトは6003です。

      関連項目: ユーザーの環境で使用するポート番号の検索方法は、第2.2.5項「重要なポート番号のメモ」を参照してください。

      グループ/OC4Jインスタンス名 home」と入力します。

    5. ステップ4/4: テスト・ページで、「接続のテスト」をクリックします。

      テストが成功しない場合は、「戻る」ボタンをクリックして値を確認し、値を変更します。

    6. 「終了」をクリックします。

  4. Oracle BPEL Process ManagerおよびEnterprise Service Bus(ESB)統合サーバーへの接続を作成します。

    この接続を作成することによって、ビジネス・プロセスをOracle BPEL Process Managerに、サービスをEnterprise Service Busにデプロイできます。

    1. 「統合サーバー」をダブルクリックして、統合サーバー接続の作成ウィザードを開きます。

    2. ステップ1/3: 名前ページで、選択した名前を入力します。

    3. ステップ2/3: 接続ページで、次の操作を実行して「次へ」をクリックします。

      要素 処理
      アプリケーション・サーバー 手順3で作成したアプリケーション・サーバーの名前を選択します。
      ホスト名 Oracle SOA Suiteをインストールしたホストの名前を入力します。
      ポート Oracle SOA SuiteとともにインストールしたOracle HTTP Serverのポートを入力します。 デフォルトは8888です。

      関連項目: ユーザーの環境で使用するポート番号の検索方法は、第2.2.5項「重要なポート番号のメモ」を参照してください。


    4. ステップ3/3: テスト・ページで、「接続のテスト」をクリックします。

      テストが成功しない場合は、「戻る」ボタンをクリックして値を確認し、値を変更します。

    5. 「終了」をクリックします。

2.2.7 個別のSOA Order Bookingアプリケーションのデプロイ

SOA Order Bookingアプリケーションは、実際には、顧客の注文を履行するために協調して動作するように組み込まれた多数のアプリケーションで構成されています。 具体的には、SOA Order Bookingアプリケーションは次のアプリケーションで構成されます。

  • CreditService: 顧客の与信情報を検証します。

  • CustomerService: Global Company社内の既存のCRMアプリケーションを表します。

  • FulfillmentESB: 注文の出荷ベンダーを決定するために使用されるESBフローを提供します。

  • OrderBookingESB: Webクライアントからの注文情報をルーティングし、Order Booking BPELフローを起動するために使用されるESBフローを提供します。 BPELフローはWebクライアントから直接起動できますが、複数のクライアントが注文を発行できるようにESBが使用されます。

  • RapidService: 特定の注文に対する価格を提示するRapid Manufacturerとの通信に使用されるWebサービスを提供します。 このサービスは、同期サービスとの相互作用の例を示すことを目的としています。

  • SelectManufacturer: 特定の注文に対する価格を提示するSelect Manufacturerによって使用されるBPELフローを提供します。 このフローは、非同期サービスとの統合の例を示すことを目的としています。

  • SOADEMO-CLIENT: エンド・ユーザーが自分自身を顧客として登録し、Global Companyからオンラインで電子機器を注文できるWebベースのアプリケーションを提供します。

  • SOAOrderBooking: 注文プロセスを処理するBPELフローを提供します。


注意:

SOA Order Bookingアプリケーションには、この他に2つのプロジェクトが含まれています。 DatabaseSchemaプロジェクトには、アプリケーションのスキーマを作成するために必要なスクリプトが含まれています。 DHLShipmentプロジェクトは、『Oracle Application Serverクイック・ツアー』でのみ使用され、このマニュアルでは使用されません。

Oracle JDeveloperで作成した接続を使用して、SOA Order Bookingアプリケーションに組み込まれている様々なアプリケーションをデプロイします。

SOA Order Bookingアプリケーションをデプロイする手順は、次のとおりです。

  1. Oracle JDeveloperでアプリケーションを開きます。

    1. JDeveloperのメイン・メニューで、「ファイル」→「開く」の順に選択します。

    2. DEMO_HOMEに移動し、SOADEMO.jwsファイルを開きます。

    3. 再度「ファイル」→「開く」の順に選択して、DEMO_HOME/SOADEMO-CLIENTに移動し、SOADEMO-CLIENT.jwsファイルを開きます。

    図2-3に、2つのアプリケーション・ファイルを開いた後のアプリケーション・ナビゲータを示します。 これらの各アプリケーションの説明は、第2.3項「SOA Order Bookingアプリケーションの概要」を参照してください。

    図2-3 Oracle JDeveloperでのSOA Order Bookingアプリケーション

    SOADEMOおよびSOADEMOCLIENTプロジェクト

    注意:

    次の手順を記述されている順に実行する必要があります。この順序で実行しないと、アプリケーションは正しくデプロイされません。

  2. FulfillmentESBプロジェクトをデプロイします。

    1. 「SOADEMO」を開きます。

    2. HTTPポートとしてポート8888を使用している場合は、手順gに進んでください。デフォルトのHTTPポートを使用していない場合は、「リソース」ノードを開き、「PurchaseOrder_To_DHLShipmentProcessRequest.xsl」ファイルをダブルクリックして開きます。

      表示されるエラーは無視してください。

    3. PurchaseOrder_To_DHLShipmentProcessRequest.xslファイルで、8888のすべてのインスタンスを、使用するポート番号に置き換えます。 ユーザーの環境で使用するポート番号の検索方法は、第2.2.5項「重要なポート番号のメモ」を参照してください。

    4. 図2-4に示すように、PurchaseOrder_To_DHLShipmentProcessRequest.xslページの下部にある「ソース」サブタブをクリックして、ソース・ビューに切り替えます。

      図2-4 「ソース」タブ

      「ソース」タブとその内容の図

    5. 8888のすべてのインスタンスを、使用するポート番号に置き換えます。 ユーザーの環境で使用するポート番号の検索方法は、第2.2.5項「重要なポート番号のメモ」を参照してください。

    6. 「ファイル」「保存」の順に選択して、作業内容を保存します。

    7. FulfillmentESB」を右クリックし、「ESBに登録」「<IntegrationServer_Connection_Name>」の順に選択します。

    8. 「ESB登録サマリー」ダイアログで、「OK」をクリックします。

  3. Antを使用してSelect Manufacturer BPELプロセス・フローをデプロイします。

    1. 「SelectManufacturer」→「リソース」の順に開きます。

    2. build.properties」ファイルを開き、値が正しいことを確認します。

      値が正しくない場合は、値を変更してファイルを保存します。 正しいポート情報を判別するには、第2.2.5項「重要なポート番号のメモ」を参照してください。

    3. アプリケーション・ナビゲータで、「build.xml」を右クリックし、「Antを実行」を選択します。

    4. build.propertiesファイルを使用するようにAntを構成します。

      • 「プロパティ」タブをクリックします。

      • すべてのプロパティを削除します。

      • 「プロパティ・ファイル」セクションで、「追加」をクリックします。

      • 「Antプロパティの追加」ダイアログで、「build.properties」ファイルを選択し、「開く」をクリックした後、「OK」をクリックします。

        デプロイ・プロセスが開始されます。このプロセスには、30秒から60秒の時間を要する場合があります。 進行状況は、「Apache Ant - ログ」タブの「Apache Ant」サブタブにある「メッセージ」ウィンドウで監視できます。 テキスト「BUILD SUCCESSFUL」の表示は、デプロイが完了したことを示します。

  4. Credit Serviceアプリケーションをデプロイします。

    1. 「CreditService」→「リソース」の順に開きます。

    2. WebServices.deploy」ファイルを右クリックし、「配布先」「<ApplicationServer_Connection_Name>」の順に選択します。

    3. 「アプリケーションの構成」ダイアログで、「OK」をクリックします。

      デプロイが完了すると、「デプロイ - ログ」に「---- デプロイが終了 ----」というメッセージが表示されます。

  5. Customer Serviceアプリケーションをデプロイします。

    1. 「CustomerService」→「リソース」の順に開きます。

    2. CustomerService.deploy」ファイルを右クリックし、「配布先」「<ApplicationServer_Connection_Name>」の順に選択します。

    3. 「アプリケーションの構成」ダイアログで、「OK」をクリックします。

      デプロイが完了すると、「デプロイ - ログ」に「---- デプロイが終了 ----」というメッセージが表示されます。

  6. Rapid Serviceアプリケーションをデプロイします。

    1. 「RapidService」→「リソース」の順に開きます。

    2. WebServices.deploy」ファイルを右クリックし、「配布先」「<ApplicationServer_Connection_Name>」の順に選択します。

    3. 「アプリケーションの構成」ダイアログで、「OK」をクリックします。

      デプロイが完了すると、「デプロイ - ログ」に「---- デプロイが終了 ----」というメッセージが表示されます。

  7. Antを使用してSOA Order Booking BPELフローをデプロイします。

    1. 「SOAOrderBooking」→「リソース」の順に開きます。

    2. build.properties」ファイルを開き、値が正しいことを確認します。

      値が正しくない場合は、値を変更してファイルを保存します。 正しいポート情報を判別するには、第2.2.5項「重要なポート番号のメモ」を参照してください。

    3. HTTPポートとしてポート8888を使用している場合は、手順kに進んでください。デフォルトのHTTPポートを使用していない場合は、「インテグレーション・コンテンツ」ノードを開き、bpel.xmlをダブルクリックして開きます。bpel.xmlファイルで、8888のすべてのインスタンスを、使用するポート番号に置き換えます。 ユーザーの環境で使用するポート番号の検索方法は、第2.2.5項「重要なポート番号のメモ」を参照してください。「ファイル」「保存」の順に選択して作業内容を保存し、Oracle JDeveloperを再起動します。「インテグレーション・コンテンツ」ノードの下にある「CreditValidatingService.wsdl」ファイルをダブルクリックして開きます。「ソース」サブタブをクリックして、ソース・ビューに切り替えます。8888のすべてのインスタンスを、使用するポート番号に置き換えます。 ユーザーの環境で使用するポート番号の検索方法は、第2.2.5項「重要なポート番号のメモ」を参照してください。「ファイル」「保存」の順に選択して作業内容を保存します。CustomerSvc.wsdlおよびRapidService.wsdlについて、手順fからiを繰り返します。「build.xml」ファイルを右クリックし、「Antを実行」を選択します。

    4. build.propertiesファイルを使用するようにAntを構成します。

      • 「プロパティ」タブをクリックします。

      • すべてのプロパティを削除します。

      • 「プロパティ・ファイル」セクションで、「追加」をクリックします。

      • 「Antプロパティ・ファイルの追加」ダイアログで、「build.properties」ファイルを選択し、「開く」をクリックした後、「OK」をクリックします。

        デプロイ・プロセスが開始されます。このプロセスには、30秒から60秒の時間を要する場合があります。 進行状況は、「Apache Ant - ログ」タブの「Apache Ant」サブタブにある「メッセージ」ウィンドウで監視できます。 テキスト「BUILD SUCCESSFUL」の表示は、デプロイが完了したことを示します。

  8. Order Booking ESBプロジェクトをデプロイします。

    1. ポート8888をHTTPポートとして使用している場合は、この手順をスキップして手順cに進んでください。テキスト・エディタを使用して次のファイルを開き、8888のすべての参照を、使用するポート番号に変更します。 ユーザーの環境で使用するHTTPポートの検索方法は、第2.2.5項「重要なポート番号のメモ」を参照してください。

      DEMO_HOME¥OrderBookingESB¥OrderBooking.esbsys

      DEMO_HOME¥OrderBookingESB¥OrderBooking_OrderBookingProcess.esbsvc

    2. 「ファイル」「保存」の順に選択して、作業内容を保存します。

    3. 「OrderBookingESB」を右クリックし、「ESBに登録」「<IntegrationServer_Connection_Name>」の順に選択します。

    4. 「サマリー」ダイアログで、「OK」をクリックします。

  9. SOADEMO-CLIENT Webクライアントをデプロイします。

    1. ポート8888をHTTPポートとして使用している場合は、この手順をスキップして手順cに進んでください。テキスト・エディタを使用して次のファイルを開き、8888のすべての参照を、使用するポート番号に変更します。 ユーザーの環境で使用するHTTPポートの検索方法は、第2.2.5項「重要なポート番号のメモ」を参照してください。

      DEMO_HOME¥SOADEMO-CLIENT¥CustomerService¥src¥oracle¥soademo¥view¥services¥runtime¥CustomerServiceSoapHttp_Stub.java

      DEMO_HOME¥SOADEMO-CLIENT¥OrderService¥src¥oracle¥soademo¥view¥services¥runtime¥__soap_initiate_ppt_Stub.java

    2. 「ファイル」「保存」の順に選択して、作業内容を保存します。

    3. 「SOADEMO-CLIENT」→「アセンブリ」→「アプリケーション・ソース」の順に開きます。

    4. SOADEMO.deploy」ファイルを右クリックし、「配布先」「<ApplicationServer_Connection_Name>」の順に選択します。

    5. 「構成」ダイアログで、「OK」をクリックします。

2.2.8 ESBポートの構成

HTTPポートがデフォルトの8888の場合、ESBポートを構成する必要はありません。 そうでない場合は、次の手順を実行します。

ESBポートを構成する手順は、次のとおりです。

  1. ブラウザで「Oracle SOA Suite(10.1.3.1.0)へようこそ」ページを開きます。 次に例を示します。

    http://localhost:8888
    

    ヒント:

    ユーザーの環境で使用するポート番号を判別するには、第2.2.5項「重要なポート番号のメモ」を参照してください。

  2. 「SOA Suiteの管理」ポートレットの右側から、「ESBコントロール」リンクをクリックします。

    Oracle Enterprise Manager 10g ESB Controlが表示されます。

  3. 「サービス」ペインで、「DefaultSystem」グループを選択します。

    右側のペインに構成情報が表示されます。

    図2-5 Oracle ESB Control

    ESB Controlでポート番号が構成されています。

  4. 「ポート」フィールドで、HTTPポートを、ユーザーの環境で使用するHTTPポート番号に変更します。


    ヒント:

    ユーザーの環境で使用するポート番号を判別するには、第2.2.5項「重要なポート番号のメモ」を参照してください。

  5. 「適用」をクリックします。

  6. 「サービス」ペイン内の他のグループ(BPELSystemOrderBookingおよびFulfillment)について、手順3から5を繰り返します。

  7. Oracle Enterprise Manager 10g ESB Controlを閉じます。