Oracle JDeveloperでアプリケーションを開いた後は、各アプリケーション内のアーチファクトの確認を開始できます。 SOA Order Bookingアプリケーションの開発環境は、SOADEMOアプリケーションとSOADEMO-CLIENTアプリケーションの2つのアプリケーションに分かれています。
注意: デモの目的で、すべてのコードが事前構成された開発環境に配信されています。 現実の開発環境では、このコードのほとんどにアクセスできません。 かわりに提供されるのは、統合する必要がある様々なアプリケーション用のWSDLファイルのみです。 また、多くの場合、アプリケーションのコードは現実のアプリケーションを表すものではなく、コードには、SOAフレームワーク内の統合例を示すために必要な機能のみが含まれています。たとえば、顧客サービス・アプリケーションのコードは基本的なコードのみであり、クレジット・サービス・アプリケーションと同じアプリケーション内のプロジェクトとして存在しています。 実際には、クレジット・サービス・アプリケーションはGlobal Companyの社外の企業に存在します。 |
SOADEMOアプリケーションには、複数の個別のプロジェクトが含まれており、各プロジェクトには、SOA Order Bookingデモ・アプリケーションで使用される様々なアプリケーションのコードが含まれています。
クレジット・サービス・アプリケーションは、CreditService
プロジェクト内に存在します。 図2-7に、CreditService
プロジェクトとその関連ディレクトリを示します。
このプロジェクトには、次のディレクトリがあります。
アプリケーション・ソース: 提供された
wsdl
ファイルから生成されたCreditService
Webサービス、実際のCreditService.wsdl
ファイル、およびアプリケーション・サーバーにデプロイされる実際のCreditServiceアプリケーションを含んだEARファイルが含まれます。
リソース: デプロイメント構成ファイルが含まれます。
Webコンテンツ: Webサービスのデプロイに必要なファイルが含まれます。 これらは、Oracle JDeveloperでWSDLファイルからWebサービスを作成するときに、自動的に生成されます。
提供されているWSDLファイルからWebサービスを作成する方法は、第5.2.6項「トップダウンWebサービスの作成方法」を参照してください。 実行時のCreditService
プロジェクトの使用方法は、第2.5.3.3.3項「CreditServiceスコープ」を参照してください。
顧客サービス・アプリケーションは、CustomerServiceプロジェクト内に存在します。 図2-8に、CustomerService
プロジェクトとその関連ディレクトリを示します。
このプロジェクトには、次のディレクトリがあります。
アプリケーション・ソース: 顧客サービス・アプリケーションのソースが含まれます。
リソース: デプロイメント構成ファイルが含まれます。
Enterprise JavaBeans(EJB)を使用してサービスを作成する方法は、第4章「アプリケーション・サービスの作成と使用」を参照してください。 実行時のCustomerService
プロジェクトの使用方法は、第2.5.1項「登録プロセス」、第2.5.2項「ログイン・プロセス」および第2.5.3.3.2項「CustomerServiceスコープ」を参照してください。
Fulfillment ESBフローに必要なファイルは、FulfillmentESB
プロジェクトに存在します。 図2-9に、FulfillmentESB
プロジェクトとその関連ディレクトリを示します。
このプロジェクトには、次のディレクトリがあります。
アプリケーション・ソース: FEDEXSHIPMENT表にデータを移入するFedexShipmentアプリケーションに対するコードのソースが含まれます。
Offline Database Sources: データベース・アダプタによって使用される表が示されます。
リソース: スキーマやWSDLファイルなど、ESBフロー用のファイルが含まれます。
ESBの使用方法は、第6章「Oracle Enterprise Service Busの使用」を参照してください。 実行時のFulfillmentESB
プロジェクトの動作方法は、第2.5.3.4項「OrderFulfillmentESBフロー」を参照してください。
OrderBooking ESBフローに必要なファイルは、OrderBookingESBプロジェクトに存在します。 図2-10に、OrderBookingESB
プロジェクトとその関連ディレクトリを示します。
このプロジェクトには、次のディレクトリがあります。
リソース: ESBフロー用のすべてのファイルが含まれます。
ESBの使用方法の詳細は、第6章「Oracle Enterprise Service Busの使用」を参照してください。 実行時のOrderBookingESB
プロジェクトの動作方法は、第2章「OrderBookingESBフロー」を参照してください。
Rapid Manufacturerが価格をフローに戻すために使用するアプリケーションは、RapidService
プロジェクトに存在します。 図2-11に、RapidService
プロジェクトとその関連ディレクトリを示します。
このプロジェクトには、次のディレクトリがあります。
アプリケーション・ソース: Rapid Manufacturerに対するWebサービスが含まれます。
リソース: デプロイメント構成ファイルが含まれます。
Webコンテンツ: Webサービスのデプロイに必要なファイルが含まれます。 これらは、Oracle JDeveloperでWebサービスを作成するときに自動的に生成されます。
JavaクラスからWebサービスを作成する方法は、第5.2.3項「ボトムアップWebサービスの作成方法」を参照してください。 実行時のRapidService
プロジェクトの動作方法は、第2.5.3.3.6項「SelectSupplierスコープ」を参照してください。
SelectManufacturer
BPELフローに必要なファイルは、SelectManufacturer
プロジェクトに存在します。 図2-12に、SelectManufacturer
プロジェクトとその関連ディレクトリを示します。
このプロジェクトには、次のディレクトリがあります。
インテグレーション・コンテンツ: センサー、テスト・スイート、WSDLファイルなど、BPELフロー用のファイルが含まれます。
リソース: デプロイメント・ファイルが含まれます。
BPELフローの詳細は、第7章「Oracle BPEL Process Managerの使用」を参照してください。 実行時のSelectManufacturer
プロジェクトの動作方法は、第2章「SelectSupplierスコープ」を参照してください。
OrderBooking
BPELフローに必要なファイルは、SOAOrderBooking
プロジェクトに存在します。 図2-13に、SOAOrderBooking
プロジェクトとその関連ディレクトリを示します。
このプロジェクトには、次のディレクトリがあります。
アプリケーション・ソース: ORDERS表とITEMS表にデータを移入し、ステータスを更新するアプリケーションに対するソースが含まれます。
インテグレーション・コンテンツ: センサー、テスト・スイート、WSDLファイルなど、BPELフロー用のファイルが含まれます。
Offline Database Sources: データベース・アダプタによって使用される表が示されます。
リソース: ビジネス・ルールの起動に使用されるデシジョン・サービスに対するデプロイメント・ファイルおよびディレクトリが含まれます。
Webコンテンツ: 手動承認Webページ用のファイルが含まれます。
BPELフローの詳細は、第7章「Oracle BPEL Process Managerの使用」を参照してください。 実行時のSOAOrderBooking
プロジェクトの動作方法は、第2.5.3.3項「SOAOrderBooking BPELフロー」を参照してください。
SOADEMO-CLIENTアプリケーションには、Webクライアント・アプリケーション用のプロジェクトが含まれます。 Webクライアントに必要なファイルは、SOADEMO-CLIENTアプリケーションに存在します。
Assembly
プロジェクトには、Webアプリケーションのデプロイに必要なすべてのファイルが含まれます。 図2-14に、Assembly
プロジェクトとその関連ディレクトリを示します。
このプロジェクトには、次のディレクトリがあります。
アプリケーション・ソース: デプロイに必要なファイルが含まれます。
リソース:
EAR
ファイルが含まれます。
Webアプリケーションのデプロイ方法は、第11章「Enterprise Managerを使用したSOAアプリケーションのデプロイ」を参照してください。
ClientModel
プロジェクトには、製品データをWebアプリケーションに表示できるようにするクラスが含まれます。 図2-15に、ClientModel
プロジェクトとその関連ディレクトリを示します。
このプロジェクトには、次のディレクトリがあります。
アプリケーション・ソース: 製品データへのアクセスに使用されるファイルが含まれます。 データをビューにバインドするために、Oracle Application Development Framework(ADF)によって使用されるメタデータ・ファイルが含まれています。
リソース: デプロイで使用されるファイルが含まれます。
Java Persistence APIを使用してデータを管理するクラスの作成方法は、第4.2項「データベース表にマップされるJPAエンティティの作成」を参照してください。 WebアプリケーションでのADFの使用方法は、第9章「SOAシステムでのWebアプリケーションの開発」を参照してください。
CustomerService
プロジェクトには、顧客サービス・アプリケーション用のプロキシ・クラスが含まれます。 図2-16に、CustomerService
プロジェクトとその関連ディレクトリを示します。
このプロジェクトには、「アプリケーション・ソース」ディレクトリがあります。このディレクトリには、顧客サービス・アプリケーションのプロキシが格納されます。 Webサービス・プロキシの作成方法は、第5.3.1項「Webサービス・プロキシの作成方法」を参照してください。
OrderService
プロジェクトには、注文情報をESBに送信するために使用されるプロキシ・クラスが含まれます。 図2-17に、OrderService
プロジェクトとその関連ディレクトリを示します。
このプロジェクトには、「アプリケーション・ソース」ディレクトリがあります。このディレクトリには、
OrderBookingESB
を起動するWebサービスのプロキシ、およびプロキシの作成時に生成されるファイルが格納されます。 Webサービス・プロキシの作成方法は、第5.3.1項「Webサービス・プロキシの作成方法」を参照してください。
UserInterface
プロジェクトには、バッキングBean、デプロイメント・ファイル、JSPXファイルなど、Webインタフェース用のファイルが含まれます。 図2-18に、UserInterface
プロジェクトとその関連ディレクトリを示します。
このプロジェクトには、次のディレクトリがあります。
アプリケーション・ソース: マネージドBeanやバッキングBeanなど、Webクライアントによって使用されるコード、国際化に使用されるプロパティ・ファイル、およびバインド・データを表示するためにADFによって使用されるメタデータが含まれます。
リソース: アプリケーションのデプロイに使用されるファイルが含まれます。
Webコンテンツ: JSPファイル、イメージ、スキン・ファイル、デプロイメント・ディスクリプタ、ライブラリなどのWebファイルが含まれます。
Webクライアントの作成方法の詳細は、第9章「SOAシステムでのWebアプリケーションの開発」を参照してください。