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Oracle SOA Suite開発者ガイド
10g(10.1.3.1.0)
B31839-01
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2.4 Oracle JDeveloperでのSOA Order Bookingアプリケーション・コードの使用

Oracle JDeveloperでアプリケーションを開いた後は、各アプリケーション内のアーチファクトの確認を開始できます。 SOA Order Bookingアプリケーションの開発環境は、SOADEMOアプリケーションとSOADEMO-CLIENTアプリケーションの2つのアプリケーションに分かれています。


注意:

デモの目的で、すべてのコードが事前構成された開発環境に配信されています。 現実の開発環境では、このコードのほとんどにアクセスできません。 かわりに提供されるのは、統合する必要がある様々なアプリケーション用のWSDLファイルのみです。 また、多くの場合、アプリケーションのコードは現実のアプリケーションを表すものではなく、コードには、SOAフレームワーク内の統合例を示すために必要な機能のみが含まれています。

たとえば、顧客サービス・アプリケーションのコードは基本的なコードのみであり、クレジット・サービス・アプリケーションと同じアプリケーション内のプロジェクトとして存在しています。 実際には、クレジット・サービス・アプリケーションはGlobal Companyの社外の企業に存在します。


2.4.1 SOADemoアプリケーション

SOADEMOアプリケーションには、複数の個別のプロジェクトが含まれており、各プロジェクトには、SOA Order Bookingデモ・アプリケーションで使用される様々なアプリケーションのコードが含まれています。

2.4.1.1 CreditServiceプロジェクト

クレジット・サービス・アプリケーションは、CreditServiceプロジェクト内に存在します。 図2-7に、CreditServiceプロジェクトとその関連ディレクトリを示します。

図2-7 CreditServiceプロジェクト

アプリケーション・ナビゲータ内のCreditServiceプロジェクト

このプロジェクトには、次のディレクトリがあります。

  • アプリケーション・ソース: 提供されたwsdlファイルから生成されたCreditService Webサービス、実際のCreditService.wsdlファイル、およびアプリケーション・サーバーにデプロイされる実際のCreditServiceアプリケーションを含んだEARファイルが含まれます。

  • リソース: デプロイメント構成ファイルが含まれます。

  • Webコンテンツ: Webサービスのデプロイに必要なファイルが含まれます。 これらは、Oracle JDeveloperでWSDLファイルからWebサービスを作成するときに、自動的に生成されます。

提供されているWSDLファイルからWebサービスを作成する方法は、第5.2.6項「トップダウンWebサービスの作成方法」を参照してください。 実行時のCreditServiceプロジェクトの使用方法は、第2.5.3.3.3項「CreditServiceスコープ」を参照してください。

2.4.1.2 CustomerServiceプロジェクト

顧客サービス・アプリケーションは、CustomerServiceプロジェクト内に存在します。 図2-8に、CustomerServiceプロジェクトとその関連ディレクトリを示します。

図2-8 Customer Serviceプロジェクト

アプリケーション・ナビゲータ内のCustomerServiceプロジェクト

このプロジェクトには、次のディレクトリがあります。

  • アプリケーション・ソース: 顧客サービス・アプリケーションのソースが含まれます。

  • リソース: デプロイメント構成ファイルが含まれます。

Enterprise JavaBeans(EJB)を使用してサービスを作成する方法は、第4章「アプリケーション・サービスの作成と使用」を参照してください。 実行時のCustomerServiceプロジェクトの使用方法は、第2.5.1項「登録プロセス」第2.5.2項「ログイン・プロセス」および第2.5.3.3.2項「CustomerServiceスコープ」を参照してください。

2.4.1.3 FulfillmentESBプロジェクト

Fulfillment ESBフローに必要なファイルは、FulfillmentESBプロジェクトに存在します。 図2-9に、FulfillmentESBプロジェクトとその関連ディレクトリを示します。

図2-9 FulfillmentESBプロジェクト

アプリケーション・ナビゲータ内のFulfillmentESBプロジェクト

このプロジェクトには、次のディレクトリがあります。

  • アプリケーション・ソース: FEDEXSHIPMENT表にデータを移入するFedexShipmentアプリケーションに対するコードのソースが含まれます。

  • Offline Database Sources: データベース・アダプタによって使用される表が示されます。

  • リソース: スキーマやWSDLファイルなど、ESBフロー用のファイルが含まれます。

ESBの使用方法は、第6章「Oracle Enterprise Service Busの使用」を参照してください。 実行時のFulfillmentESBプロジェクトの動作方法は、第2.5.3.4項「OrderFulfillmentESBフロー」を参照してください。

2.4.1.4 OrderBookingESBプロジェクト

OrderBooking ESBフローに必要なファイルは、OrderBookingESBプロジェクトに存在します。 図2-10に、OrderBookingESBプロジェクトとその関連ディレクトリを示します。

図2-10 OrderBookingESBプロジェクト

アプリケーション・ナビゲータ内のOrderBookingプロジェクト

このプロジェクトには、次のディレクトリがあります。

  • リソース: ESBフロー用のすべてのファイルが含まれます。

ESBの使用方法の詳細は、第6章「Oracle Enterprise Service Busの使用」を参照してください。 実行時のOrderBookingESBプロジェクトの動作方法は、第2章「OrderBookingESBフロー」を参照してください。

2.4.1.5 RapidServiceプロジェクト

Rapid Manufacturerが価格をフローに戻すために使用するアプリケーションは、RapidServiceプロジェクトに存在します。 図2-11に、RapidServiceプロジェクトとその関連ディレクトリを示します。

図2-11 RapidServiceプロジェクト

アプリケーション・ナビゲータ内のRapidServiceプロジェクト

このプロジェクトには、次のディレクトリがあります。

  • アプリケーション・ソース: Rapid Manufacturerに対するWebサービスが含まれます。

  • リソース: デプロイメント構成ファイルが含まれます。

  • Webコンテンツ: Webサービスのデプロイに必要なファイルが含まれます。 これらは、Oracle JDeveloperでWebサービスを作成するときに自動的に生成されます。

JavaクラスからWebサービスを作成する方法は、第5.2.3項「ボトムアップWebサービスの作成方法」を参照してください。 実行時のRapidServiceプロジェクトの動作方法は、第2.5.3.3.6項「SelectSupplierスコープ」を参照してください。

2.4.1.6 SelectManufacturerプロジェクト

SelectManufacturer BPELフローに必要なファイルは、SelectManufacturerプロジェクトに存在します。 図2-12に、SelectManufacturerプロジェクトとその関連ディレクトリを示します。

図2-12 SelectManufacturerプロジェクト

アプリケーション・ナビゲータ内のSelectManufacturerプロジェクト

このプロジェクトには、次のディレクトリがあります。

  • インテグレーション・コンテンツ: センサー、テスト・スイート、WSDLファイルなど、BPELフロー用のファイルが含まれます。

  • リソース: デプロイメント・ファイルが含まれます。

BPELフローの詳細は、第7章「Oracle BPEL Process Managerの使用」を参照してください。 実行時のSelectManufacturerプロジェクトの動作方法は、第2章「SelectSupplierスコープ」を参照してください。

2.4.1.7 SOAOrderBookingプロジェクト

OrderBooking BPELフローに必要なファイルは、SOAOrderBookingプロジェクトに存在します。 図2-13に、SOAOrderBookingプロジェクトとその関連ディレクトリを示します。

図2-13 SOAOrderBookingプロジェクト

アプリケーション・ナビゲータ内のSOAOrderBookingプロジェクト

このプロジェクトには、次のディレクトリがあります。

  • アプリケーション・ソース: ORDERS表とITEMS表にデータを移入し、ステータスを更新するアプリケーションに対するソースが含まれます。

  • インテグレーション・コンテンツ: センサー、テスト・スイート、WSDLファイルなど、BPELフロー用のファイルが含まれます。

  • Offline Database Sources: データベース・アダプタによって使用される表が示されます。

  • リソース: ビジネス・ルールの起動に使用されるデシジョン・サービスに対するデプロイメント・ファイルおよびディレクトリが含まれます。

  • Webコンテンツ: 手動承認Webページ用のファイルが含まれます。

BPELフローの詳細は、第7章「Oracle BPEL Process Managerの使用」を参照してください。 実行時のSOAOrderBookingプロジェクトの動作方法は、第2.5.3.3項「SOAOrderBooking BPELフロー」を参照してください。

2.4.2 SOADemo-Clientアプリケーション

SOADEMO-CLIENTアプリケーションには、Webクライアント・アプリケーション用のプロジェクトが含まれます。 Webクライアントに必要なファイルは、SOADEMO-CLIENTアプリケーションに存在します。

2.4.2.1 Assemblyプロジェクト

Assemblyプロジェクトには、Webアプリケーションのデプロイに必要なすべてのファイルが含まれます。 図2-14に、Assemblyプロジェクトとその関連ディレクトリを示します。

図2-14 Assemblyプロジェクト

アプリケーション・ナビゲータ内のAssemblyプロジェクト

このプロジェクトには、次のディレクトリがあります。

  • アプリケーション・ソース: デプロイに必要なファイルが含まれます。

  • リソース: EARファイルが含まれます。

Webアプリケーションのデプロイ方法は、第11章「Enterprise Managerを使用したSOAアプリケーションのデプロイ」を参照してください。

2.4.2.2 ClientModelプロジェクト

ClientModelプロジェクトには、製品データをWebアプリケーションに表示できるようにするクラスが含まれます。 図2-15に、ClientModelプロジェクトとその関連ディレクトリを示します。

図2-15 ClientModelプロジェクト

アプリケーション・ナビゲータ内のClientModelプロジェクト

このプロジェクトには、次のディレクトリがあります。

  • アプリケーション・ソース: 製品データへのアクセスに使用されるファイルが含まれます。 データをビューにバインドするために、Oracle Application Development Framework(ADF)によって使用されるメタデータ・ファイルが含まれています。

  • リソース: デプロイで使用されるファイルが含まれます。

Java Persistence APIを使用してデータを管理するクラスの作成方法は、第4.2項「データベース表にマップされるJPAエンティティの作成」を参照してください。 WebアプリケーションでのADFの使用方法は、第9章「SOAシステムでのWebアプリケーションの開発」を参照してください。

2.4.2.3 CustomerServiceプロジェクト

CustomerServiceプロジェクトには、顧客サービス・アプリケーション用のプロキシ・クラスが含まれます。 図2-16に、CustomerServiceプロジェクトとその関連ディレクトリを示します。

図2-16 CustomerServiceプロジェクト

アプリケーション・ナビゲータ内のCustomerServiceプロジェクト

このプロジェクトには、「アプリケーション・ソース」ディレクトリがあります。このディレクトリには、顧客サービス・アプリケーションのプロキシが格納されます。 Webサービス・プロキシの作成方法は、第5.3.1項「Webサービス・プロキシの作成方法」を参照してください。

2.4.2.4 OrderServiceプロジェクト

OrderServiceプロジェクトには、注文情報をESBに送信するために使用されるプロキシ・クラスが含まれます。 図2-17に、OrderServiceプロジェクトとその関連ディレクトリを示します。

図2-17 OrderServiceプロジェクト

アプリケーション・ナビゲータ内のOrderServiceプロジェクト

このプロジェクトには、「アプリケーション・ソース」ディレクトリがあります。このディレクトリには、OrderBookingESBを起動するWebサービスのプロキシ、およびプロキシの作成時に生成されるファイルが格納されます。 Webサービス・プロキシの作成方法は、第5.3.1項「Webサービス・プロキシの作成方法」を参照してください。

2.4.2.5 UserInterfaceプロジェクト

UserInterfaceプロジェクトには、バッキングBean、デプロイメント・ファイル、JSPXファイルなど、Webインタフェース用のファイルが含まれます。 図2-18に、UserInterfaceプロジェクトとその関連ディレクトリを示します。

図2-18 UserInterfaceプロジェクト

アプリケーション・ナビゲータ内のUserInterfaceプロジェクト

このプロジェクトには、次のディレクトリがあります。

  • アプリケーション・ソース: マネージドBeanやバッキングBeanなど、Webクライアントによって使用されるコード、国際化に使用されるプロパティ・ファイル、およびバインド・データを表示するためにADFによって使用されるメタデータが含まれます。

  • リソース: アプリケーションのデプロイに使用されるファイルが含まれます。

  • Webコンテンツ: JSPファイル、イメージ、スキン・ファイル、デプロイメント・ディスクリプタ、ライブラリなどのWebファイルが含まれます。

Webクライアントの作成方法の詳細は、第9章「SOAシステムでのWebアプリケーションの開発」を参照してください。