Oracle Enterprise Manager 10g Application Server Control Consoleは、OC4J内でアプリケーションを監視できるJMXに準拠したWebベースのユーザー・インタフェースです。OC4Jの監視には、OC4J環境の把握、その環境でのOC4Jインスタンスの監視、およびデプロイしたアプリケーションの監視が含まれます。
この章では、次のことを理解できます。
OC4Jインスタンスの監視方法
クラスタ・トポロジの監視方法
デプロイしたアプリケーションの監視方法
WebモジュールおよびEJBモジュールのパフォーマンスの監視方法
JVMメトリックの監視方法
特定のOC4Jインスタンスのパフォーマンスを監視するには、図15-1に示すように、OC4J: ホーム・ページに移動します。
OC4J: ホーム・ページの「レスポンスと負荷」チャートで、インスタンスにアクセスしているユーザー数およびインスタンスがリクエストにレスポンスしている速度の概況を確認します。「データの表示」ドロップダウン・メニューからリフレッシュ・レートを選択すると、「レスポンスと負荷」チャートが一定の間隔で自動的にリフレッシュされます。
OC4J: ホーム・ページの「パフォーマンス」をクリックします。図15-2には、OC4Jインスタンス内でのヒープ使用量、Oracle Enterprise ManagerのJDBC使用状況、サーブレットとJSPのパフォーマンス、EJBのパフォーマンスなど、キー・パフォーマンス・メトリックが表示されています。
OC4Jのパフォーマンス・ページで、「データの表示」ドロップダウン・メニューからリフレッシュ・レートを選択し、データを一定の間隔でリフレッシュし、パフォーマンス・メトリックの値を分析します。
このページに表示されるメトリックの詳細は、「OC4Jパフォーマンス・メトリックの要約」を参照してください。
図15-3に示すように、監視はクラスタ・トポロジ・ページから開始します。
このページでは、OC4J環境の高レベルな概要が提供されます。クラスタ・トポロジ・ページを使用すると、Oracle Application Serverに組み込まれているコンポーネント(OC4J、Oracle HTTP Serverなど)や、OC4Jにデプロイされているアプリケーションを表示できます。
その後、クラスタ・トポロジ・ページを使用して、特定のOC4Jインスタンスのホームページや特定のアプリケーションのホームページにドリルダウンできます。
特定のアプリケーションに関心がある場合は、クラスタ・トポロジ・ページでそのアプリケーション名をクリックすることで、アプリケーションのホームページに直接ドリルダウンします。OC4J: ホーム・ページで「アプリケーション」をクリックすると、特定のOC4Jインスタンスにデプロイされているアプリケーションのリストを表示できます。アプリケーション・ページでは、各アプリケーションに関する一連のキー・パフォーマンス・メトリックも提供され、各アプリケーションの実行の概況をスキャンできます。アプリケーション名をクリックして、アプリケーションのホームページを表示します。アプリケーションのホームページで「パフォーマンス」をクリックすると、一連のパフォーマンス・チャートが表示されます。「データの表示」ドロップダウン・メニューからリフレッシュ・レートを選択すると、チャートが一定の間隔で自動的にリフレッシュされます。急激な変化や傾向をパフォーマンス・データで検索します。このページに表示されるメトリックの詳細は、「OC4Jパフォーマンス・メトリックの要約」を参照してください。
デプロイしたアプリケーションの監視に加え、個々のWebモジュールも監視できます。
WebモジュールおよびEJBモジュールを監視する手順は、次のとおりです。
OC4J: ホーム・ページに移動します。
「アプリケーション」をクリックしてアプリケーション・ページを表示します。
「表示」ドロップダウン・リストから「モジュール」を選択します。
監視するWebモジュールまたはEJBモジュールの名前をクリックします。
「パフォーマンス」をクリックします。
図15-4に示すように、Oracle Enterprise Managerにパフォーマンス・ページが表示されます。このページでは、選択したWebモジュールまたはEJBモジュールのキー・パフォーマンス・メトリックが提供されます。 このページに表示されるメトリックの詳細は、「OC4Jパフォーマンス・メトリックの要約」を参照してください。
OC4Jは、標準のJava Development Kit(JDK)のJava仮想マシン(JVM)で実行されます。Application Server Control Consoleから、複数のJVMで実行できるようにOC4Jインスタンスを構成して、OC4Jインスタンスに関連付けられているJVMのパフォーマンスを監視および比較できます。
Oracle Application Serverには、JVMを監視する複数の方法が用意されています。
Oracle Application Server環境の一部としてOC4Jをインストールした場合は、JVMメトリック・ページおよびOC4J JVMパフォーマンス・ページを使用して、JVMのパフォーマンスを監視できます。
スタンドアロンOC4J環境およびOracle Application Server環境では、OC4Jサーバー・プロパティを設定することで、JDK 5.0 JVMを監視できます。
Oracle Application Server環境でOC4Jを実行している場合は、各JVMに関する一連のDynamic Monitoring Service(DMS)メトリックを監視できます。これらのメトリックは、スタンドアロンOC4J環境では使用できません。
Oracle Application Server環境でDMS JVMメトリックを表示する手順は、次のとおりです。
OC4J: ホーム・ページに移動します。
OC4J: ホーム・ページの「一般」セクションで「仮想マシン」フィールドを検索します。
OC4Jインスタンスに構成されているJVMの数を示す数字をクリックします。
Enterprise ManagerにJVMメトリック・ページが表示されます。このページには、選択したOC4Jインスタンスに構成されているすべてのJVMについて、キー・メトリックの要約が表示されます。この表を使用して、複数のJVMのパフォーマンスを比較できます。
詳細については、監視するJVMの名前をクリックします。
Enterprise ManagerにOC4J JVMページが表示されます。このページには、JVMの実行状況を詳細に図示した一連のチャートおよび数値メトリックが表示されます。「データの表示」ドロップダウン・リストを使用して、リフレッシュ間隔を選択します。パフォーマンス・チャートには一定の間隔で変化が表示されます。
Application Server Control ConsoleからJ2SE 5.0 JVMメトリックを監視するには、その前に、システムが次の要件を満たしていることを確認する必要があります。
JDK 5.0でOC4Jを実行している必要があります。
現在のOC4JリリースはJDKリリース1.4.2および5.0で実行できます。JVMメトリックを監視するには、JDK 5.0(1.5)でOC4Jを実行する必要があります。
jmxremoteシステム・プロパティが設定されている必要があります。
これらの要件を満たしている場合は、Oracle Application Server環境およびスタンドアロンOC4J環境の両方で、次のようにしてJVMメトリックを表示できます。
Oracle Application Server環境でDMS JVMメトリックを表示する手順は、次のとおりです。
OC4J: ホーム・ページに移動します。
OC4J: ホーム・ページの「一般」セクションで「仮想マシン」フィールドを検索します。
OC4Jインスタンスに構成されているJVMの数を示す数字をクリックします。
Enterprise ManagerにJVMメトリック・ページが表示されます。
詳細については、監視するJVMの名前をクリックします。
Enterprise ManagerにOC4J JVMページが表示されます。
ページの「関連リンク」セクションにスクロールし、「J2SE 5.0メトリック」をクリックします。
スタンドアロンOC4J環境でDMS JVMメトリックを表示する手順は、次のとおりです。
OC4J: ホーム・ページに移動します。
「パフォーマンス」をクリックし、OC4Jのパフォーマンス・ページを表示します。
ページの「関連リンク」セクションまで下にスクロールし、「J2SE 5.0メトリック」をクリックします。