この章では、Sun Cluster ノードに Sun Cluster Support for Oracle Parallel Server/Real Application Clusters をインストールして構成する手順について説明します。この章の内容は次のとおりです。
Sun Cluster Support for Oracle Parallel Server/Real Application Clusters パッケージのインストール (VxVM を使用する場合)
インストール作業と構成作業を説明している節は次のとおりです。
表 8–1 作業マップ: Sun Cluster Support for Oracle Parallel Server/Real Application Clusters のインストールと構成
作業 |
参照箇所 |
---|---|
インストール前に考慮すべき事項と特殊な要件 | |
(オプション) ボリューム管理ソフトウェアのインストール |
Sun Cluster Support for Oracle Parallel Server/Real Application Clusters ボリューム管理ソフトウェアのインストール |
データサービスパッケージのインストール |
Sun Cluster Support for Oracle Parallel Server/Real Application Clusters パッケージのインストール |
UNIX Distributed Lock Manager と Oracle ソフトウェアのインストール |
このデータサービスをインストールする前に、以下の節に示されている事項を考慮してください。
Sun Cluster Support for Oracle Parallel Server/Real Application Clusters は、特殊な Sun Cluster 高可用性 データサービスです。このデータサービスには、自動的なフェイルオーバー機能や障害監視機能がありません。これは、 Oracle Parallel Server/Real Application Clusters ソフトウェアでこれらの機能が提供されるためです。一連のパッケージから構成されるこのデータサービスをインストールすると、Oracle Parallel Server/Real Application Clusters を Sun Cluster ノードで実行できます。
Oracle Parallel Server/Real Application Clusters ソフトウェアは、Sun Cluster Resource Group Manager (RGM) に登録されず、また RGM によって管理されるわけでもありません。しかし、RGM に依存してクラスタ情報を照会するという点では、Sun Cluster Support for Oracle Parallel Server/Real Application Clusters はほかのデータサービスに類似しています。
ユーザーは、Sun Cluster ソフトウェアの共有ディスクアーキテクチャを使用するように Sun Cluster Support for Oracle Parallel Server/Real Application Clusters を構成できます。この構成では、データベースに同時にアクセスする Oracle Parallel Server/Real Application Clusters の複数のインスタンス間で、単一のデータベースを共有します。クラスタノード間の共有リソースに対するアクセスは、UNIX Distributed Lock Manager (Oracle UDLM) によって制御されます。一般に、これらの共有リソースにはプロセスとデータベースのインスタンスメンバーシップ情報が入っています。クラスタノード間の共有リソースに対するアクセスは、各 Oracle データベースインスタンス内に存在する内部 DLM によって制御されます。一般的な共有リソースとして、ディスクブロックやトランザクションロックなどが挙げられます。汎用的に共有されるリソース (これらは内部 DLM が管理する) の詳細は、Oracle のマニュアルを参照してください。
インストールを開始する前に、次の注意事項に目を通してください。
Sun Cluster Support for Oracle Parallel Server/Real Application Clusters をインストールするためには、クラスタに最初のクラスタフレームワークがすでにインストールされ、クラスタが動作している必要があります。クラスタソフトウェアの初期インストールについては、『Sun Cluster 3.1 ソフトウェアのインストール』を参照してください。
VERITAS Volume Manager (VxVM) と RAID Manager のどちらのボリュームマネージャを使用するか決定します。
ソフトウェアを使用するために必要なライセンスを取得しているか確認します。たとえば、VxVM を使用する場合は、vxlicense -p 検査コマンドを実行し、Volume Manager クラスタ機能を対象とした有効なライセンスをインストール済みであるか確認します。ライセンスのインストールが不正であったり不完全であったりすると、ノードが異常終了する可能性があります。
Sun Enterprise Services の購入先に、Sun Cluster Support for Oracle Parallel Server/Real Application Clusters で現在サポートされているトポロジー、クラスタインターコネクト、ボリュームマネージャ、およびハードウェア構成について確認します。
Solaris、Sun Cluster、Oracle、および使用するボリュームマネージャに対応するすべてのソフトウェアパッチがインストール済みであるか確認します。Oracle UDLM は、2 つのパッケージ、ORCLudlm (Oracle 提供) と SUNWudlm (Sun 提供) から構成されています。ユーザーは、これらのパッケージを両方ともインストールする必要があります。Sun Cluster Support for Oracle Parallel Server/Real Application Clusters パッチをインストールする必要がある場合は、データサービスをインストールしたあとでこれらのパッチを加えてください。
Oracle バイナリは、クラスタファイルシステム上に広域的にインストールするのではなく、クラスタ内の各ノードにローカルにインストールする必要があります。これは、構成ファイルとログの上書き問題を避けるためです。しかし、クラスタファイルシステム上に Oracle バイナリをインストールする場合は、Oracle に問い合わせてこの構成がサポートされるか確認してください。このマニュアルと併せ、Oracle のマニュアルでも構成の詳細を確認してください。
この節では、Sun Cluster Support for Oracle Parallel Server/Real Application Clusters 固有の要件を示します。
Oracle コンポーネント (Oracle UDLM と RDBMS) にどのアーキテクチャを使用するか決定するにあたり、以下の点に注意してください。
両方の Oracle コンポーネントのアーキテクチャが一致する必要があります。たとえば、Oracle UDLM に 64 ビットアーキテクチャを使用する場合は、RDBMS にも 64 ビットアーキテクチャを使用する必要があります。
Oracle コンポーネントに 32 ビットアーキテクチャを使用する場合は、それらのコンポーネントが配置されたノードを 32 ビットモードまたは 64 ビットモードのどちらででもブートできます。しかし、Oracle コンポーネントに 64 ビットアーキテクチャを使用する場合は、それらのコンポーネントが配置されたノードを 64 ビットモードでブートする必要があります。
すべてのノードをブートするときは、同じアーキテクチャを使用する必要があります。たとえば、32 ビットアーキテクチャを使用するように 1 つのノードをブートする場合は、全ノードとも 32 ビットを使用するようにブートする必要があります。
次に、データサービスログファイルの場所を示します。
現在のログ – /var/cluster/ucmm/ucmm_reconf.log
以前のログ – /var/cluster/ucmm/ucmm_reconf.log.0 (0,1,...) この場所に Oracle ログファイルが見つからない場合は、Oracle のサポートに連絡してください。この場所は、Oracle UDLM パッケージによって異なります。
Oracle UDLM ログ – /var/cluster/ucmm/dlm_nodename/logs
Oracle UDLM コアファイル – /var/cluster/ucmm/dlm_nodename/cores
Oracle Parallel Server/Real Application Clusters 環境でノード障害が発生した場合には、Sun Cluster フェイルオーバーデータサービスによって使用される IP フェイルオーバーを使用せずに、別のサーバーに再接続するように Oracle クライアントを構成できます。このフェイルオーバー処理については、『Sun Cluster 3.1 の概念』を参照してください。Oracle Parallel Server/Real Application Clusters 環境では、複数の Oracle インスタンスが協力して同じ共有データベースへのアクセスを提供します。Oracle クライアントは、任意のインスタンスを使用してデータベースにアクセスできます。したがって、1 つまたは複数のインスタンスで障害が発生しても、クライアントは残りのインスタンスに接続することによって、引き続きデータベースにアクセスできます。
1 つのノードで障害が発生する場合は、ノードをメンテナンスモードでブートし、問題を解決してください。詳細は、『Sun Cluster 3.1 のシステム管理』を参照してください。
このデータサービスをインストールする場合は、ノードを再起動する前にOracle RDBMS ソフトウェアのインストールと、Oracle データベースの作成 よりも前に説明されている作業手順をすべて行なってください。これらをすべて実行しないと、ノードはパニックを引き起こします。ノードがパニックを起こした場合は、メンテナンスモードでブートして問題を解決する必要があります。
Sun Cluster 3.1 で Oracle Parallel Fail Safe/Real Application Clusters Guard オプションを使用する場合は、以下の点に注意してください。
このオプションを使用する場合は、Sun Cluster 3.1 をインストールする前に次の特殊な要件を考慮する必要があります。クラスタ内で使用するホスト名には特殊文字を含めることができません。Sun Cluster 3.1 をインストールしたあとでは、ホスト名を変更することはできません。Sun Cluster 3.1 をインストールする前に、Oracle のマニュアルを参照してこの特殊な要件を始めとする詳細を確認してください。
この製品オプションのインストール、管理、および操作については、Oracle のマニュアルを参照してください。
Sun Cluster コマンドは、Oracle Parallel Fail Safe/Real Application Clusters Guard によってインストールされるリソースの状態を操作する目的で使用しないでください。このような操作が行われても失敗する可能性があります。Sun Cluster コマンドは、Oracle Parallel Fail Safe/Real Application Clusters Guard によってインストールされるリソースの状態を照会する目的にも適しません。出力される状態は実際の状態を示さない可能性があります。Oracle Parallel Fail Safe/Real Application Clusters Guard の状態を確認するには、Oracle が提供するコマンドを使用してください。
Sun Cluster Support for Oracle Parallel Server/Real Application Clusters ディスクには、次の構成を使用してください。
クラスタ機能が有効になった VxVM
ハードウェア RAID サポート
Sun Cluster Support for Oracle Parallel Server/Real Application Clusters で VxVM ソフトウェアを使用するには、次の作業を行ってください。
基本的な VxVM ライセンスのほかに、このボリューム管理ソフトウェアのクラスタ機能ライセンスを取得します。
VxVM のライセンス要件については、 VxVM のマニュアルを参照してください。
ボリューム管理ソフトウェアクラスタ機能のライセンスを正しくインストールしないと、Oracle Parallel Server/Real Application Clusters サポートをインストールするときに問題が発生することがあります。Oracle Parallel Server/Real Application Clusters パッケージをインストールする前に、vxlicense -p 検査コマンドを実行して、有効なボリューム管理ソフトウェアクラスタ機能のライセンスが正しくインストールされていることを確認してください。
VxVM ソフトウェアをクラスタノードにインストールし、構成します。
詳細は、『Sun Cluster 3.1 ソフトウェアのインストール』の VxVM の付録と VxVM のマニュアルを参照してください。
VERITAS コマンドを使用し、Oracle Parallel Server/Real Application Clusters データベースが使用する独立した共有ディスクグループを作成します (共有ディスクグループの詳細は VxVM マニュアルを参照)。
この共有ディスクグループを作成する前に、次の点に注意してください。
クラスタ内に共有ディスクグループを登録しないでください。
このディスクグループを使用するのは raw データファイルだけであるため、共有ディスクグループ内にファイルシステムを作成しないでください。
使用タイプ gen としてボリュームを作成します。
共有ディスクグループに追加するディスクは、すべてのクラスタノードに直接接続する必要があります。
VxVM ライセンスが現在有効な状態であるかを確認します。ライセンスの期限が切れている場合は、ノードにパニックが起こります。
Sun Cluster Support for Oracle Parallel Server/Real Application Clusters は、ハードウェア RAID サポートを利用して使用できます。
たとえば、VxVM ソフトウェアを使用せずにハードウェア RAID サポートを備えた Sun StorEdgeTM A3500/A3500FC ディスクアレイを使用できます。このためには、ディスクアレイの論理ユニット番号 (LUN) の上に raw デバイス ID (/dev/did/rdsk*) を構成する必要があります。ハードウェア RAID を備えた Sun StorEdge A3500/A3500FC ディスクアレイを使用するクラスタ上に Oracle Parallel Server/Real Application Clusters 用の raw デバイスを設定するには、次の手順が必要です。
ディスクアレイ上に LUN を作成します。
LUN の作成方法については、『Sun Cluster 3.1 Hardware Guide』を参照してください。
LUN を作成したなら、format(1M) コマンドを実行して、ディスクアレイの LUN を必要な数のスライスにパーティション分割します。
次の例は、コマンドの実行結果を示します。
# format 0. c0t2d0 <SUN18G cyl 7506 alt 2 hd 19 sec 248> /sbus@3,0/SUNW,fas@3,8800000/sd@2,0 1. c0t3d0 <SUN18G cyl 7506 alt 2 hd 19 sec 248> /sbus@3,0/SUNW,fas@3,8800000/sd@3,0 2. c1t5d0 <Symbios-StorEDGEA3000-0301 cyl 21541 alt 2 hd 64 sec 64> /pseudo/rdnexus@1/rdriver@5,0 3. c1t5d1 <Symbios-StorEDGEA3000-0301 cyl 21541 alt 2 hd 64 sec 64> /pseudo/rdnexus@1/rdriver@5,1 4. c2t5d0 <Symbios-StorEDGEA3000-0301 cyl 21541 alt 2 hd 64 sec 64> /pseudo/rdnexus@2/rdriver@5,0 5. c2t5d1 <Symbios-StorEDGEA3000-0301 cyl 21541 alt 2 hd 64 sec 64> /pseudo/rdnexus@2/rdriver@5,1 6. c3t4d2 <Symbios-StorEDGEA3000-0301 cyl 21541 alt 2 hd 64 sec 64> /pseudo/rdnexus@3/rdriver@4,2 |
スライス 0 を使用する場合は、このパーティションをシリンダ 0 から始めないでください。
scdidadm(1M) コマンドを実行して、手順 1 で作成した LUN に対応する raw デバイス ID (DID) を見つけます。
次の例は、scdidadm -L コマンドの出力です。
# scdidadm -L 1 phys-schost-1:/dev/rdsk/c0t2d0 /dev/did/rdsk/d1 1 phys-schost-2:/dev/rdsk/c0t2d0 /dev/did/rdsk/d1 2 phys-schost-1:/dev/rdsk/c0t3d0 /dev/did/rdsk/d2 2 phys-schost-2:/dev/rdsk/c0t3d0 /dev/did/rdsk/d2 3 phys-schost-2:/dev/rdsk/c4t4d0 /dev/did/rdsk/d3 3 phys-schost-1:/dev/rdsk/c1t5d0 /dev/did/rdsk/d3 4 phys-schost-2:/dev/rdsk/c3t5d0 /dev/did/rdsk/d4 4 phys-schost-1:/dev/rdsk/c2t5d0 /dev/did/rdsk/d4 5 phys-schost-2:/dev/rdsk/c4t4d1 /dev/did/rdsk/d5 5 phys-schost-1:/dev/rdsk/c1t5d1 /dev/did/rdsk/d5 6 phys-schost-2:/dev/rdsk/c3t5d1 /dev/did/rdsk/d6 6 phys-schost-1:/dev/rdsk/c2t5d1 /dev/did/rdsk/d6 |
scdidadm(1M) の出力が示す DID を使用して、raw デバイスを設定します。
たとえば、scdidadm の出力によって、ディスクアレイの LUN に対応する raw DID が d4 であることがわかったとします。この場合には、/dev/did/rdsk/d4sN raw デバイスを使用します。ここで、N はスライス番号です。
Sun Cluster Support for Oracle Parallel Server/Real Application Clusters の実行に必要なパッケージをインストールするには、次に示す作業の 1 つを行なってください。
ボリュームマネージャとして VxVM を使用する場合は、Sun Cluster Support for Oracle Parallel Server/Real Application Clusters パッケージのインストール (VxVM を使用する場合)の手順を実行してください。
ハードウェア RAID サポートを使用する場合は、Sun Cluster Support for Oracle Parallel Server/Real Application Clusters パッケージのインストール (ハードウェア RAID を使用する場合)の手順を実行してください。
この手順を実行するには、Sun Cluster 3.1 Agents CD-ROM が必要です。Sun Cluster Support for Oracle Parallel Server/Real Application Clusters を実行できるすべてのクラスタノードで、この手順を実行してください。
インストール前に準備作業を行う必要があるため、scinstall(1M) ユーティリティーはデータサービスパッケージの自動インストールをサポートしていません。
Sun Cluster 3.1 Agents CD-ROM を CD-ROM ドライブに挿入します。
スーパーユーザーになります。
すべてのノードで、次のコマンドを実行してデータサービスパッケージをインストールします。
# pkgadd -d . SUNWscucm SUNWudlm SUNWudlmr SUNWcvmr SUNWcvm |
ノードを再起動する前に Oracle UDLMソフトウェアのインストールと構成が正しく行われているかを確認する必要があります (Oracle UDLM ソフトウェアのインストール)。さらに、ボリュームマネージャパッケージのインストールも正しく行われているか確認してください。 VxVM を使用する場合は、このソフトウェアがインストールされており、 VxVM クラスタ機能のライセンスが有効であることを確認してください。正しく構成されていないと、ノードでパニックが発生します。
Oracle ソフトウェアのインストール へ進み、Oracle UDLM と Oracle ソフトウェアをインストールします。
この手順を実行するには、Sun Cluster 3.1 Agents CD-ROM が必要です。Sun Cluster Support for Oracle Parallel Server/Real Application Clusters を実行できるすべてのクラスタノードで、この手順を実行してください。
インストール前に準備作業を行う必要があるため、scinstall(1M) ユーティリティーはデータサービスパッケージの自動インストールをサポートしていません。
Sun Cluster 3.1 Agents CD-ROM を CD-ROM ドライブに挿入します。
スーパーユーザーになります。
すべてのノードで、次のコマンドを実行してデータサービスパッケージをインストールします。
# pkgadd -d . SUNWscucm SUNWudlm SUNWudlmr SUNWschwr |
ノードを再起動する前に Oracle UDLMソフトウェアのインストールと構成が正しく行われているかを確認する必要があります (Oracle UDLM ソフトウェアのインストール)。さらに、ボリュームマネージャパッケージのインストールも正しく行われているか確認してください。 VxVM を使用する場合は、このソフトウェアがインストールされており、 VxVM クラスタ機能のライセンスが有効であることを確認してください。正しく構成されていないと、ノードでパニックが発生します。
Oracle ソフトウェアのインストール へ進み、Oracle UDLM と Oracle ソフトウェアをインストールします。
ノードの準備
Oracle UDLM ソフトウェアのインストール
Oracle RDBMS ソフトウェアのインストール
Oracle UDLM ソフトウェアが正しく動作するためには、すべてのクラスタノードに十分な共有メモリーが必要です。インストール手順については、Oracle Parallel Server/Real Application Clusters の CD-ROM を参照してください。Sun Cluster ノードを準備するため、次の作業が終了しているかを確認してください。
Oracle ユーザーアカウントとデータベース管理グループが正しく設定されていること。
Oracle UDLM の共有メモリー要件をサポートするようにシステムが構成されていること。
次の手順は、各クラスタノードでスーパーユーザーで実行してください。
各ノードで、データベース管理者グループのエントリを /etc/group ファイルに作成し、グループへの登録が必要なユーザーをグループに追加します。
通常、このグループの名前は、dba です。root と oracle が dba グループのメンバーであることを確認し、ほかの DBA ユーザーのエントリを必要に応じて追加します。グループ ID が Sun Cluster Support for Oracle Parallel Server/Real Application Clusters を実行するすべてのノードで同じであるかを確認します。たとえば、次のエントリを /etc/group ファイルに追加します。
dba:*:520:root,oracle |
NIS や NIS+ などのネットワークネームサービス内にネームサービスのエントリを作成し、データサービスクライアントからその情報を利用できるようにします。また、ローカルの /etc ファイルにエントリを作成し、ネットワークネームサービスに依存しないようにすることができます。
各ノードで、Oracle ユーザー ID (グループとパスワード) のエントリを /etc/passwd ファイルに作成し、pwconv(1M) コマンドを実行して /etc/shadow ファイルにエントリを作成します。
通常、Oracle ユーザー ID は、oracle です。たとえば、次のエントリを /etc/passwd ファイルに追加します。
# useradd -u 120 -g dba -d /Oracle-home oracle |
Sun Cluster Support for Oracle Parallel Server/Real Application Clusters を実行するすべてのノードでユーザー ID が同じであることを確認します。
Oracle Parallel Server/Real Application Clusters 用のクラスタ環境を設定したあと、Oracle UDLM ソフトウェアのインストールへ進み、各クラスタノードに Oracle UDLM ソフトウェアをインストールします。
Oracle UDLM ソフトウェアは、各ノードのローカルディスクにインストールする必要があります。
Oracle UDLM ソフトウェアをインストールする前に、データベース管理者グループと Oracle ユーザー ID のエントリが作成済みであるか確認してください。詳細については、Sun Cluster ノードの準備を参照してください。
クラスタノード上でスーパーユーザーになります。
Oracle UDLM ソフトウェアをインストールします。
インストール手順については、Oracle Parallel Server/Real Application Clusters のインストールマニュアルを参照してください。
Oracle UDLM パッケージをインストールした時にエラーメッセージが発生していないかを確認してください。パッケージのインストールでエラーが発生した場合は、Oracle UDLM ソフトウェアをインストールする前に問題を解決してください。
/etc/system ファイルの共有メモリーの構成情報を更新します。
これらのパラメータは、クラスタで利用可能なリソースにもとづいて構成する必要があります。適切な値を決定してください。ただし、Oracle UDLM がその構成要件に従って、共有メモリセグメントを作成できることを確認してください。
次に、/etc/system ファイルで構成するエントリの例を示します。
*SHARED MEMORY/ORACLE set shmsys:shminfo_shmmax=268435456 set semsys:seminfo_semmap=1024 set semsys:seminfo_semmni=2048 set semsys:seminfo_semmns=2048 set semsys:seminfo_semmsl=2048 set semsys:seminfo_semmnu=2048 set semsys:seminfo_semume=200 set shmsys:shminfo_shmmin=200 set shmsys:shminfo_shmmni=200 set shmsys:shminfo_shmseg=200 forceload: sys/shmsys forceload: sys/semsys forceload: sys/msgsys |
すべてのノードを停止し、再起動します。
再起動する前に、Oracle UDLM ソフトウェアのインストールと構成が正しく行われていることを確認する必要があります。さらに、ボリュームマネージャパッケージのインストールも正しく行われているか確認してください。 VxVM を使用する場合は、このソフトウェアがインストールされており、 VxVM クラスタ機能のライセンスが有効であることを確認してください。正しく構成されていないと、ノードでパニックが発生します。
各クラスタノードに Oracle UDLM ソフトウェアをインストールしたあとで、Oracle RDBMS ソフトウェアのインストールと、Oracle データベースの作成へ進み、Oracle RDBMS ソフトウェアをインストールします。
RDBMS ソフトウェアのインストールと Oracle データベースの作成については、Oracle Parallel Server/Real Application Clusters のインストールマニュアルを参照してください。