この手順では、Sybase ASE ソフトウェアのインストールに先立ってノードをどのように準備する必要があるかを説明します。
この作業のすべての手順をすべてのノードで実行してください。 すべてのノードでこれらの手順が実行されないと、Sybase ASE インストールが完全に行われず、Sun Cluster HA for Sybase ASE は起動に失敗します。
この手順を始める前に、Sybase ASE のマニュアルを参照してください。
すべてのノードでスーパーユーザーになります。
/etc/nsswitch.conf ファイルを次のように構成します。これによって、スイッチオーバーやフェイルオーバーが起こったときに Sun Cluster HA for Sybase ASE の起動と停止が正しく行われます。
Sun Cluster HA for Sybase ASE が動作する論理ホストをマスターできる各ノードで、次の group エントリのどれかを /etc/nsswitch.conf ファイルに指定します。
group: group: files [NOTFOUND=return] nis group: file [NOTFOUND=return] nisplus |
Sun Cluster HA for Sybase ASE は、su user コマンドを使用してデータベースの起動と停止を行います。
クラスタノードのパブリックネットワークに障害が発生すると、ネットワーク情報ネームサービスが使用不能になることがあります。 group に上のどれかのエントリが追加されていると、su(1M) コマンドは、NIS/NIS+ ネームサービスが使用不能であれば、そのネットワーク情報ネームサービスを参照しません。
Sun Cluster HA for Sybase ASE のクラスタファイルシステムを構成します。
データベースを raw デバイスに格納する場合は、広域デバイスを raw デバイスアクセス用に構成します。 広域デバイスの構成方法については、『 Sun Cluster ソフトウェアのインストール (Solaris OS 版)』を参照してください。
Solstice DiskSuiteTM/Solaris Volume Manager ソフトウェアを使用する場合は、ミラー化メタデバイスまたは raw ミラー化メタデバイス上で UNIX ファイルシステム (UFS) ロギングを使用するように、Sybase ASE ソフトウェアを構成します。 raw ミラー化メタデバイスの構成方法については、Solstice DiskSuite/Solaris Volume Manager のマニュアルを参照してください。
ローカルディスクか多重ホストディスクに SYBASE_HOME ディレクトリを作成します。
Sybase ASE バイナリをローカルディスクにインストールする場合は、できるだけ別のディスクを使用してください。 Sybase ASE バイナリを別のディスクにインストールすると、オペレーティング環境の再インストール時にバイナリが上書きされるのを防止できます。
各ノードの /etc/group ファイルにデータベース管理者 (DBA) グループのエントリを作成し、予定するユーザーをこのグループに追加します。
root と sybase ユーザーが dba グループのメンバーになっているか確認し、必要に応じてほかの DBA ユーザーのエントリを追加します。 このグループ ID は、Sun Cluster HA for Sybase ASE が動作するすべてのノードで一致させる必要があります。次にその例を示します。
dba:*:520:root,sybase |
グループエントリをネットワークネームサービスに作成することができます。 その場合には、ネットワークネームサービスに依存するのを避けるために、これらのエントリをローカルの /etc/group ファイルにも追加します。
各ノードで、Sybase システム管理者のエントリを作成します。
次のコマンドでは、/etc/passwd と /etc/shadow ファイルを Sybase システム管理者のエントリで更新します。
# useradd -u 120 -g dba -d /Sybase-home sybase |
sybase ユーザーエントリは、Sun Cluster HA for Sybase ASE を実行するすべてのノードで一致させる必要があります。