N1 Grid Service Provisioning System 5.0 インストールガイド

付録  B トラブルシューティング

この付録では、N1 Grid Service Provisioning System 5.0 のインストールと構成に関連したトラブルシューティング情報を挙げます。

Solaris OS、Red Hat Linux、IBM AIX のインストール時の問題

JRE を IBM AIX にインストールする際の警告

AIX マシンの共通ディレクトリにすでに JRE インスタンスが存在することが検出された場合、次の警告が表示されます。


WARNING: Overwriting the JRE can result in installation 
problems when libraries from this JRE are cached by the 
OS. If you have used, or are running another CenterRun 
module that uses this JRE, you should stop that other 
module, and run /usr/sbin/slibclean as root.

     Do you wish to continue installation? 
(default: y) [y,n] 

AIX マシンに JRE をインストールする際には、JRE のネイティブライブラリがメモリーにキャッシュされます。キャッシングの際に、これらのライブラリはディスク上でロックされます。これらのロックされたライブラリの上に新しく JRE をインストールしようとすると、エラーが発生します。

新バージョンの JRE をインストールしないでください。JRE をインストールするプロンプトが表示された場合には、no を選択し、マシンにすでにインストールされている JRE のパスを入力してください。

Microsoft Windows にインストールする際の問題

Windows にインストールする際のエラー

Windows サーバーにインストールする際には、次のメッセージが表示されます。


/!\ Internal Error 2755.

このエラーは、MSI パッケージの保存先であるディレクトリに対して書き込み許可を持っていない場合に表示されます。インストールを行うためには、インストールプログラムを実行するユーザーの書き込み許可が含まれるようにディレクトリのアクセス許可を変更し、インストールを再開します。

SSH 接続

Master Server が中間の Local Distributor を経由して Local Distributor に接続できない

「Host Details」ページで Master Server の接続先マシンまたはアップストリームのマシンの構成を更新したあと、Master Server がそのマシンに接続できず、TTL 期限切れエラーが表示された場合は、Master Server と接続先マシン間の一部または全部の中間 Local Distributor に対して、transport.config ファイルを手動で生成しなければならなくなることがあります。問題が発生したマシンから Master Server へ移動しながら、問題が発生したマシンと個々のアップストリーム Local Distributor との接続をテストしてください。問題が発生したマシンに正常に接続できる Local Distributor の中で最も近い Local Distributor については、transport.config ファイルと、そのすべてのダウンストリーム Local Distributor を再生成します。transport.config ファイルは、CLI クライアントの net.gencfg コマンドを使って生成できます。

SSH を使ってアプリケーションに接続できない

SSH を使用するように N1 Grid Service Provisioning System 5.0 を構成したあと、マシンに接続できなくなった場合は、次の手順に従って対処してください。

ProcedureSSH 接続の問題に対処する

始める前に

ssh-agent を使用している場合は、ssh-agent の起動に使用したセッションからこの作業を行います。

手順
  1. アップストリームマシンで、ダウンストリームマシンへの接続をテストします。

    • アップストリームマシンのすぐ隣りのダウンストリームマシンをテストするには、次のコマンドを使用します。


      # ssh target-IPaddress ls -l
      

      target-IPaddress には、テストするダウンストリームマシンのうちもっとも遠くのマシンの IP アドレスを指定します。

    • ssh-agent を使用している場合に、ssh-agent を実行しているマシンのすぐ隣りではないダウンストリームマシンをテストするには、次のコマンドを使用します。


      # ssh -A target-IPadress-parentmachine
      ssh -A target-IPadress-parentmachine ssh -A target-IPaddress ls -l
      

      # ssh -A ssh -A target-machine-n-IPaddress ssh -A target-machine-2-IPaddress
      ssh -A target-machine-1-IPaddress ssh -A target-IPaddress ls -l
      

    target-machine-n-IPaddress には、テストするマシンのアップストリーム Local Distributor マシンの IP アドレスを順に指定します。たとえば、1 はテストするマシンに最も近いマシン、n は Master Server の直前のマシンです。target-IPaddress には、テストするダウンストリームマシンのうちもっとも遠くのマシンの IP アドレスを指定します。

    target-IPadress-parentmachine には、接続をテストするアップストリームマシンとダウンストリームマシンの中間にあるマシンの IP アドレスを指定します。

    情報の入力を求めるプロンプトが表示されたら必要情報を入力し、テストをもう一度行います。

    情報の入力を求めるプロンプトが表示されない場合は、次の手順に進みます。

  2. priority="debug" という指定でログを記録するため、アップストリームマシンの logger_config.xml ファイルの <root> セクションの前に次の行を挿入します。


    <category name="SSH.STDERR">
    <priority value="debug" />
    </category>
    <category name="com.raplix.rolloutexpress.net.transport.SshClientConnectionHandler">
    <priority value="debug" />
    </category>

    アップストリームマシンがログファイルの更新を読み取り終わるまで待ちます。

  3. 手順 1 で使用したコマンドを使って、再度接続をテストします。

    コマンド行と SSH.STDERR ログファイルに出力されたログを確認します。ログファイルに出力された問題を修正し、再度テストを行います。

    ダウンストリームアプリケーションの起動に使用した SSH コマンドについてアップストリームマシンに出力されたアプリケーションログと、SSH コマンドの stderr 出力を確認します。ログメッセージに示された問題を修正し、再度テストを行います。

    ログファイルに問題が現れていない場合は、アップストリームマシンはダウンストリームマシンに正常に接続している可能性がありますが、アプリケーションは正常に起動していません。次の手順に進みます。

  4. ROX ログファイルをチェックし、ダウンストリームマシン上でアプリケーションの起動時にエラーが発生していないか確認します。

    • Red Hat Linux および IBM AIX マシンでは、/tmp/ROXappnumbers.log ファイルを確認します。

    • Solaris OS マシンでは、/var/tmp/ROXappnumbers.log ファイルを確認します。

    app には、テストするダウンストリームマシン上のアプリケーションを指定します。Remote Agent には Agent、Local Distributor には Dist、CLI Client には Proxy を指定してください。numbers には、ファイル名の一部としてランダムに生成された数値を指定します。

  5. ログファイル内で見つかったエラーを修正します。