N1 Grid Service Provisioning System ユーザーズガイドおよびリリースノート (Solaris Plug-In 2.0)

パッケージコンポーネントとデータストリームパッケージコンポーネント

インストールまたは削除するパッケージを含むコンポーネントを作成するには、Package コンポーネントを使用します。コンポーネント作成に関する詳細については、『N1 Grid Service Provisioning System 5.0 プランとコンポーネントの開発者ガイド』の第 4 章「プラン」を参照してください。

「Solaris Package: Create Package Component」リンクでは、タイプが com.sun.solaris#Package のコンポーネントが作成されます。このコンポーネントは、ファイルシステムパッケージを参照します。ファイルシステムパッケージには、パッケージのインストールに必要とされるファイルやスクリプトを含むディレクトリ、または一連のディレクトリが格納されます。

「Solaris Datastream Package: Create Datastream Package Component」リンクでは、タイプが com.sun.solaris#StreamPackage のコンポーネントが作成されます。このコンポーネントは、データストリームパッケージを参照します。データストリームパッケージは、ファイルシステムパッケージを 1 つのデータストリームに変換したパッケージです。データストリームパッケージに関する詳細については、pkgtrans(1) のマニュアルページを参照してください。

Package コンポーネントと、Datastream Package コンポーネントには、同じコンポーネント変数とコンポーネントプロシージャーが含まれます。変数とプロシージャーは次に解説します。

コンポーネント変数

installName

パッケージがインストールされたときに使用する名前。デフォルトでは、パッケージコンポーネントの名前になります。

installPath

パッケージをダウンロードするターゲットホスト上のパス。

installRoot

パッケージをインストールするターゲットホスト上のパス。

pkgName

パッケージ名。

データストリームパッケージをインストールするときに、この変数の値を変更する必要がある場合があります。pkgadd コマンドを使用してデータストリームパッケージをインストールするときに、パッケージ名を入力するよう求められます。プロビジョニングシステムでは、パッケージのインストール時にパッケージ名の入力を求めないので、ここでパッケージ名を入力する必要があります。

データストリームパッケージのパッケージ名は、データストリームファイルのヘッダにあります。次の例では、パッケージ名は SMCcvs です。


% head cvs-1.11.17-sol9-sparc-local
# PaCkAgE DaTaStReAm
SMCcvs 1 16852
# end of header
NAME=cvs
ARCH=sparc
VERSION=1.11.17
CATEGORY=application
VENDOR=Joe Smith et al
EMAIL=joe@smith.work.net
PSTAMP=Bob Miller
verboseMode

この変数は、パッケージがターゲットホストに追加されたときに -v オプションを pkgadd(1M) に提供するために使われます。-v オプションは、pkginst/install ディレクトリに格納されている pkgadd が実行するすべてのスクリプトを追跡します。このオプションを使用し、プロシージャースクリプトおよび非プロシージャースクリプトをデバッグします。有効な値は、true および false です。

残りのコンポーネント変数は、パッケージをインストールするときに使用される管理ファイルに対し、プロビジョニングシステムが設定する変数の値と直接対応します。プロビジョニングシステムは管理ファイルを作成し、pkgadd コマンドにインストールの流れを示す情報を提供します。管理ファイルに関する詳細については、『Solaris のシステム管理 (基本編)』「管理ファイルの使用」を参照してください。次に示す変数と、各変数の有効な値に関する詳細については、admin(4) のマニュアルページを参照してください。


注 –

プロビジョニングシステムが管理ファイル変数に対して設定する値は、Solaris OS とともに /var/sadm/install/admin ディレクトリに格納されている管理ファイルで設定されているデフォルト値とは一致しません。プロビジョニングシステムによって設定される値は、ユーザーによる介入なくパッケージのインストールを完了するためのものです。Solaris OS とともにインストールされる管理ファイルで設定されるデフォルト値に関する詳細については、admin(4) のマニュアルページを参照してください。


コンポーネントプロシージャー

default: install

このプロシージャーを使用し、1 つまたは複数のターゲットシステムにパッケージをインストールします。

mark Only: install

1 つまたは複数のターゲットシステムにパッケージを手動でインストールしたが、これらのシステムにパッケージがインストールされていることをプロビジョニングシステムデータベースに知らせるには、このプロシージャーを使用します。

default: uninstall

このプロシージャーを使用し、1 つまたは複数のターゲットシステムからパッケージをアンインストールします。

markOnly: uninstall

1 つまたは複数のターゲットシステムからパッケージを手動でアンインストールしたが、これらのシステムからパッケージがアンインストールされたことをプロビジョニングシステムデータベースに知らせるには、このプロシージャーを使用します。