N1 Grid Service Provisioning System ユーザーズガイドおよびリリースノート (OS Provisioning Plug-In 1.0)

base_config 変数

次の表に説明する変数は、基本オペレーティングシステム構成を提供します。これらの変数は、JET base_config モジュールに直接対応します。表には、ターゲット設定可能なコンポーネントの値を使用するいくつかの変数があります。Solaris Profile 変数の目的では、ターゲット設定可能なコンポーネントはターゲットホストです。

表 B–1 base_config モジュールのコンポーネント変数

変数名 

説明 

デフォルトまたはサンプル値 

ClientArch_base_config

sun4u や x86 などのカーネルアーキテクチャー。デフォルトでは、これはターゲット設定可能なコンポーネントのカーネルアーキテクチャーに設定されています。 

:[targetableComponent:kernel_arch]

(デフォルト) 

ClientEther_base_config

Ethernet MAC アドレス。デフォルトでは、これはターゲット設定可能なコンポーネントの Ethernet MAC アドレスに設定されています。 

:[targetableComponent:ethernet_mac_address] (デフォルト)

ClientOS_base_config

プロビジョニングする OS のバージョン 

Solaris9_u7_sparc (例)

client_allocation_base_config

このクライアントの構築に使用されるメカニズム。デフォルトでは、/opt/jet/etc/jumpstart.conf にあるオプションが使用されます。この特定のクライアントのデフォルトとは異なる動作が必要な場合を除き、この値は空白のままにします。

 

products_base_config

プロビジョニングする JET モジュール 

base_config spsra (例)

sysidcfg_nameservice_base_config

初期ブート時に構成するサービス名 

NIS (デフォルト)

sysidcfg_network_interface_base_

初期ブート時に使用するネットワークインタフェース 

PRIMARY (デフォルト)

sysidcfg_ip_address_base_config

初期ブート時に使用する IP アドレス。デフォルトでは、これはターゲット設定可能なコンポーネントの IP アドレスに設定されています。 

:[targetableComponent:ethernet_ip_address] (デフォルト)

sysidcfg_netmask_base_config

初期ブート時に使用するネットマスク。デフォルトでは、これはターゲット設定可能なコンポーネントのネットマスクに設定されています 

:[targetableComponent:ethernet_netmask](デフォルト)

sysidcfg_root_password_base_conf

暗号化された root パスワード 

boajrOmU7GFmY (例)

sysidcfg_system_locale_base_conf

初期ブート時に使用するシステムロケール。 

en_US.ISO8859-1 (例)

sysidcfg_timeserver_base_config

初期ブート用にシステム時刻を取得する場所。空白の場合、システム時刻は JET サーバーから取得されます。また、localhost に設定して、クライアントのハードウェア時計からシステム時刻を取得することもできます

 

sysidcfg_timezone_base_config

初期ブートに使用されるシステムタイムゾーン。 

US/Pacific (例)

sysidcfg_terminal_base_config

初期ブート時に設定する端末エミュレータ。 

vt100 (デフォルト)

sysidcfg_security_policy_base_co

初期ブート時に使用する Kerberos セキュリティーポリシー。 

NONE (デフォルト)

sysidcfg_protocol_ipv6_base_conf

初期ブート時に IPv6 プロトコルを使用するかどうか。 

no (デフォルト)

sysidcfg_default_route_base_conf

Solaris 9 以降の環境に対して設定するデフォルトルート。 

 

x86_nowin_base_config

x86 システムの場合、インストール時に Solaris が Windows を実行しようとするのを防止します。 

yes (デフォルト)

x86_console_base_config

x86 システムでは、クライアントにキーボードとモニターを接続しない場合、コンソールを適切な tty ポートに設定します。この変数を設定することで、シリアルポート経由でインストールを実行できます。b1600、v20z、および v40z システムには ttya を使用します。lx50、v60x、および v65x システムには、ttyb を使用します。

 

x86_disable_acpi_base_config

x86 システムでは、どのような値を使用しても ACPI が無効になります。ACPI を無効にすると、割り込みを処理する方法により、インストールプロセスの進行が改善される場合があります。 

 

x86_safetoreboot_base_config

x86 システムでは、システムが自動的に再起動するかどうかを制御します。PXE ブートが一度限りのオプションであり、次の再起動ではディスクからブートする場合、このオプションを yes に設定する必要があります。

 

profile_base_config

独自のカスタムプロファイルを作成します。この変数が、Clients/ ディレクトリに対して相対的なファイルを参照するよう設定します。このように設定しない場合、次の 21 profile_* 変数を設定し、プラグインがプロファイルを作成します。

 

profile_cluster_base_config

Solaris ソフトウェアグループパッケージ。SUNWCreq は、基本的かつ必要なソフトウェアを特定します。そのほかの選択肢には次のものが含まれます。 

  • SUNWCuser — ユーザーパッケージ

  • SUNWCprog — ユーザーおよび開発者パッケージ

  • SUNWCall — すべてのパッケージ

  • SUNWCXall — OEM パッケージを含むすべてのパッケージ (E10K 環境には必須)

  • SUNWCrnet — Solaris 10 専用の最小パッケージ

SUNWCreq (デフォルト)

profile_usedisk_base_config

OS が読み込まれるブートディスクを定義します。形式 cntndn またはキーワード rootdisk を使用します。値が rootdisk である場合、現在のブートディスクが使用されます。

rootdisk (デフォルト)

profile_dontuse_base_config

使用してはならないディスクのコンマ区切りリスト。形式 cntndn を使用します。この変数が適用されるのは、profile_usedisk_base_config が設定されていない場合のみです。

 

profile_root_base_config

ルートの容量 (free、または MB サイズ) 

free (デフォルト)

profile_swap_base_config

スワップ容量 (MB サイズ) 

256 (デフォルト)

profile_s3_mtpt_base_config

スライス 3 パーティションに対するマウントパス。 

VxVM を使用中で、ブートディスクをミラーのようにする場合は、スライス 3 および 4 を空のままにします。 

 

profile_s3_size_base_config

スライス 3 パーティションのサイズ。 

 

profile_s4_mtpt_base_config

スライス 4 パーティションに対するマウントパス。 

 

profile_s4_size_base_config

スライス 4 パーティションのサイズ。 

 

profile_s5_mtpt_base_config

スライス 5 パーティションに対するマウントパス。 

/var (デフォルト)

profile_s5_size_base_config

スライス 5 パーティションのサイズ。 

 

profile_s6_mtpt_base_config

スライス 6 パーティションに対するマウントパス。 

/usr (デフォルト)

profile_s6_size_base_config

スライス 6 パーティションのサイズ。 

 

profile_s7_mtpt_base_config

スライス 7 パーティションに対するマウントパス。Solaris Volume Manager (SVM) を使用している場合、デフォルト動作では、スライス 7 を metastate データベースの位置として使用します。SVM デフォルト構成を使用している場合は、データにスライス 7 を使用しないでください。 

/opt (デフォルト)

profile_s7_size_base_config

スライス 7 パーティションのサイズ。 

 

profile_additional_disks_base_co

使用および構成する追加ディスクのコンマ区切りリスト。形式 cntndn を使用します。リストにある各ディスクに対して、マウントポイントとサイズを特定するため、各スライスの変数のセットを定義します。変数を区切るにはコロンを使用します。

 

profile_add_locales_base_config

追加するロケールのコンマ区切りリスト。 

fr_FR, ja_JP.UTF-8 (例)

profile_del_locales_base_config

削除するロケールのコンマ区切りリスト。 

 

profile_add_geos_base_config

追加する地域のコンマ区切りリスト。 

N_Europe, C_Europe (例)

profile_del_geos_base_config

削除する地域のコンマ区切りリスト。 

 

ufs_logging_filesys_base_config

Solaris 7 およびそれ以降のシステムでは、ロギングに使用するマウントポイントのスペース区切りリスト。すべての UFS ファイルシステムでのロギングを有効にするには、キーワード all を使用します。Solaris 9 09/04 では、デフォルトでロギングが有効になっています。

特定のファイルシステムでロギングを無効にするには、マウントポイントの前にハイフンを配置します。すべてのファイルシステムでのロギングを無効にするには、キーワード none を使用します。

キーワードとマウントポイントを混在させることはできません。ルートファイルシステム (/) を指定できますが、ルートファイルシステムは all および none キーワードの一部として含まれています。

all (デフォルト)

profile_add_packages_base_config

追加するパッケージのスペース区切りリスト。 

 

profile_del_packages_base_config

削除するパッケージのスペース区切りリスト。 

 

profile_add_clusters_base_config

追加するクラスタパッケージのスペース区切りリスト。 

 

profile_del_clusters_base_config

削除するクラスタパッケージのスペース区切りリスト。 

SUNWCpm SUNWCpmx SUNWCdial SUNWCdialx (例)

nfs_mounts_base_config

遠隔 NFS マウントポイントのスペース区切りリスト。次の例に示すように、マウントターゲットからマウントソースを分離するには、? を使用します。 

fs?1.1.1.1:/fs (例)

nodename_base_config

/etc/nodename に使用する値 (デフォルトホスト名ではない場合)。

 

defaultrouter_base_config

/etc/defaultrouter に使用する値。

 

notrouter_base_config

y に設定すると、IPv4 転送が無効になり、 /etc/notrouter ファイルが作成されます。

 

dns_domain_base_config

/etc/resolv.conf file の DNS ドメインエントリ

 

dns_nameservers_base_config

/etc/resolv.conf ファイルにある DNS ネームサーバーエントリに使用する IP アドレスのスペース区切りリスト。

 

dns_searchpath_base_config

/etc/resolv.conf ファイルの DNS 検索行に含まれるエントリのリスト。

 

dns_disableforbuild_base_config

後の時点まで DNS の構成を遅らせます。ビルド環境で DNS が使用できない場合、この変数を yes に設定します。

 

ntp_servers_base_config

NTP サーバーの名前または IP アドレスのスペース区切りリスト。最初のサーバーには「prefer」タグが付与されます。このセクションはフォーム: server [prefer] の行を /etc/inet/ntp.conf ファイルに配置します。追加の NTP 制御を行うには、カスタムモジュールを使用して独自のカスタム ntp.conf ファイルを配備します。

 

networkifs_base_config

定義するインタフェースのスペース区切りリスト。論理インタフェースには、コロン (:) ではなくアンダースコア (_) を使用します。形式 cntndn を使用します。リストにある各インタフェースに対して、変数のセットを定義して、インタフェースのネット名、ネットマスク、ホスト名、および IP アドレスを指定します。変数を区切るにはコロンを使用します。

le0 hme0 (例)

ipmp_networkifs_base_config

IPMP 制御の下で定義されるインタフェースのスペース区切りリスト。リストにある各インタフェースに対して、変数のセットを定義し、インタフェースのネットグループ、モード、test1、test2、ネットマスク、ホスト名、log-ip、hostname2、および log-ip2 を指定します。変数を区切るにはコロンを使用します。 

qfe0_qfe4 qfe1_qfe5 (例)

update_terminal_base_config

設定されている場合、sysidcfg 端末タイプを inittab に適用します。

yes (デフォルト)

enable_savecore_base_config

任意の値に設定されている場合、Solaris 2.6 システムのセーブコアを有効にします。 

yes (デフォルト)

dumpadm_minfree_base_config

クラッシュダンプが dump ファイルシステムを埋め尽くさないように、制限を設定します。有効な値については、dumpadm(1M) の -m オプションを参照してください。

20000k (例)

noautoshutdown_base_config

任意の値に設定すると、電源管理を無効にします。 

pm_disabled (デフォルト)

enable_rootlogin_base_config

任意の値に設定すると、telnet/rsh および ssh 両方からのネットワークルートログインを有効にします。 

 

enable_rootftp_base_config

任意の値に設定すると、ルート FTP アクセス権が有効になります。 

 

shutup_sendmail_base_config

設定されている場合、sendmail をシャットアップするためのエイリアスホスト名を作成します。 

yes (デフォルト)

poweroff_afterbuild_base_config

設定されている場合、ビルドが完了すれば、マシンをシャットダウンします。 

 

dedicated_dump_device_base_confi

設定されている場合、dumpadm ユーティリティーによりパーティションが Dedicated Dump Device として構成されます。サポートされているオペレーティング環境については、dumpadm(1M) のマニュアルページを参照してください。

 

enable_altbreak_base_config

設定されている場合、代替のブレークシーケンスを有効にします。 

 

disable_sysid_probe_base_config

設定されている場合、最初の再起動で sysid をスキップします。この設定は、使用されていないネットワークアダプタの数が多いシステムではプロビジョニングの効率が大幅に上昇します。

yes (デフォルト)

nfsv4_domain_base_config

最初の再起動でプロンプトが表示されるのを防ぐよう、NFSv4 ドメインを設定します。設定されていない場合、まず dns_domain_base_config でエントリを探し、続いて /etc/default/nfs でドメイン値を探します。

 

 

productdir_base_config

製品へのパス。空白である場合、jumpstart.conf ファイルの情報、および JET サーバーの IP アドレスを使用します。パッケージファイルが JET サーバー上に格納されてない場合、パッケージの位置への NFS スタイルのパスを提供します。

 

patchdir_base_config

パッチへのパス。空白である場合、jumpstart.conf ファイルの情報、および JET サーバーの IP アドレスを使用します。パッチファイルが JET サーバー上に格納されてない場合、パッチの位置への NFS スタイルのパスを提供します。