Sun Ultra 27 ワークステーション Linux および Solaris オペレーティングシステムインストールガイド

第 3 章 Linux オペレーティングシステムのインストール

この章では、プリインストールされた Solaris OS を使用せずに、ワークステーションに Linux OS をインストールする方法について説明します。

この章には、次のセクションが含まれています。

オペレーティングシステムの選択と更新

このワークステーションでは、次の Linux オペレーティングシステム (またはそれ以上のバージョン) がサポートされています。

ワークステーション対応の Red Hat Enterprise Linux または SUSE Linux Enterprise Desktop は、次の Sun Web サイトで注文できます。

http://www.sun.com/software/linux/index.html

Linux の BIOS の設定

SATA は、デフォルトでは、BIOS 内で AHCI として構成されています。このオプションが BIOS で正しく設定されていることを確認するには、次の手順に従います。

ProcedureLinux の BIOS を設定する

  1. ワークステーションの電源を投入します。

  2. Sun のロゴの画面で F2 キーを押して、「BIOS 設定 (BIOS Setup)」メニューに切り替えます。

  3. 「詳細 (Advanced)」、「統合デバイス (Integrated Devices)」の順に選択します。

  4. 必要な場合は、「構成された SATA (Configured SATA As)」オプションを「AHCI」に変更します。

  5. F10 キーを押して、変更を保存し、BIOS の設定を終了します。

LSI RAID 構成の設定

LSI の RAID アレイを構成するには、次の手順に従います。

ProcedureLSI RAID 構成を設定する

  1. BIOS 部分の起動中に、Control + C キーを押して、LSI 構成ツールを開きます。

  2. 必要な SAS コントローラを選択し、Enter キーを押します。

  3. RAID プロパティーを選択します。

  4. 必要な RAID アレイのタイプを選択します。

  5. RAID に含めるボリュームを選択します。


    注意 – 注意 –

    特定の RAID に SAS ボリュームと SATA ボリュームを混在させないでください。


  6. アレイを設定したら、変更を保存し、終了します。


    注 –

    IM アレイおよび IME RAID アレイを作成すると、システムは自動リセットを実行し、キャッシュ機能を有効にします。


現在インストールされている OS の消去

現在インストールされている OS を消去するために、Tools and Drivers DVD を使用して、起動ハードドライブ上のパーティションを消去できます。「プライマリ起動ハードディスクの消去 (Erase Primary Boot Hard Disk)」オプションを使用すると、診断パーティションを除くすべてのパーティションが消去されます。

診断パーティションについて

システム診断ソフトウェアには、テストスクリプトを書き込むための診断パーティションが必要です。診断パーティションがない場合は、診断画面に出力が表示されるだけです。

このセクションに示す手順では、診断パーティションは削除されません。

不注意で診断パーティションが削除された場合は、Tools and Drivers DVD で「診断パーティションの作成 (Create Diagnostic Partition)」オプションを使用して、診断パーティションを作成し直してマウントできます。手順については、『Sun Ultra 27 Workstation Service Manual』を参照してください。

Procedure現在インストールされている OS を消去する


注意 – 注意 –

「プライマリ起動ハードディスクの消去 (Erase Primary Boot Hard Disk)」オプションは、診断パーティションを除く、ハードドライブ上のすべてのパーティションおよびすべてのユーザーデータを消去します。この操作を開始する前に、ハードディスクの全データをバックアップしてください。


診断パーティションを除く、起動ハードドライブのすべてのパーティションを消去するには、次の手順に従います。

  1. ハードドライブ上に必要なデータがあれば、バックアップしておきます。

  2. Tools and Drivers DVD をワークステーションに挿入します。

  3. メインメニューが表示されたら、Tools and Drivers DVD のメインメニューから次のオプションを選択します。

    3. 「プライマリ起動ハードディスクの消去 (Erase Primary Boot Hard Disk)」

    このオプションを選択すると、プライマリハードドライブ上に現在あるすべてのパーティション (診断パーティション以外) が消去されます。診断パーティションが存在する場合は、そのまま残ります。

Linux OS のインストール

Linux のマニュアルの説明に従い、配布メディアから Linux をインストールします。

ドライバのインストール

OS のインストール後、Tools and Drivers DVD で提供されているインストールスクリプトを実行して、OS に対応するドライバをインストールします。

Tools and Drivers DVD は、ワークステーションに付属しています。


注 –

Tools and Drivers DVD には、診断パーティションを作成し直してマウントするためのツールも含まれています。不注意で診断パーティションを消去してしまった場合以外は、これを実行する必要はありません。詳細については、『Sun Ultra 27 Workstation Service Manual』を参照してください。


ProcedureLinux ドライバをインストールする

Linux ドライバをインストールするには、次の手順に従います。

  1. スーパーユーザーとしてシステムにログインします。

  2. Tools and Drivers DVD を DVD ドライブに挿入し、次を入力します。

    # cd /mountpoint/drivers/linux/operating_system

    各表記の意味は次のとおりです。

    mountpoint は、DVD がマウントされるディレクトリです。

    operating_system は、ワークステーションにインストールされている Linux OS の種類です。

    • ディレクトリが存在しない場合、DVD は自動マウントされません。DVD をマウントし、手順 3手順 4 に示すとおり、正しいディレクトリに変更する必要があります。

    • operating_system ディレクトリにアクセスできる場合は、手順 5 に進みます。

  3. DVD が自動マウントされない場合、端末ウィンドウを開き、次のコマンドを入力して DVD をマウントします。

    # mount -o ro /dev/cdrom / mountpoint

    mountpoint は、OS と光学式ドライブの種類に応じたマウントポイントです。

    たとえば、次のように入力します。

    # mount -o ro /dev/cdrom /mnt/dvdrom

  4. /mountpoint/drivers/linux/operating_system ディレクトリへ移動します。

    各表記の意味は次のとおりです。

    mountpoint は、DVD がマウントされるディレクトリです。

    operating_system は、ワークステーションにインストールされている Linux OS の種類です。

    たとえば、次のように入力します。

    # cd /mnt/dvdrom/drivers/linux/red_hat

  5. 次のコマンドを入力して、インストールスクリプトを実行します。

    # ./install.sh

    X サーバーが稼動している場合、このスクリプトは実行されません。

    • スクリプトを終了し、エラーメッセージが表示された場合は、手順 6 に進みます。

    • スクリプトが正しく実行された場合は、手順 7 に進みます。

  6. スクリプトを終了し、エラーメッセージが表示された場合は、次の手順に従って X サーバーを無効にします。

    1. システムプロンプトで次を入力します。

      % init 3

    2. スーパーユーザーとしてログインします。

    3. 手順 4手順 5 を繰り返します。

  7. ドライバのインストールが完了したら、DVD を取り出します。

  8. ワークステーションを再起動します。