Sun Java System Application Server 9.1 管理ガイド

第 5 章 JavaMail リソースの設定

Application Server には JavaMail API が含まれています。JavaMail API はメールシステムをモデル化する一連の抽象 API です。この API は、メールとメッセージングアプリケーションを構築するための、プラットフォームにもプロトコルにも依存しないフレームワークを提供します。JavaMail API には、電子メッセージの読み取りと送信のための機能が備えられています。サービスプロバイダは特定のプロトコルを実装します。JavaMail API を使用して、アプリケーションに電子メール機能を追加できます。JavaMail は Java アプリケーションから、ネットワークまたはインターネット上の IMAP (Internet Message Access Protocol) および SMTP (メール転送プロトコル) 対応のメールサーバーにアクセスできます。メールサーバー機能はないため、JavaMail を使用するにはメールサーバーにアクセスする必要があります。

JavaMail API は、Java プラットフォームのオプションパッケージとして実装され、J2EE プラットフォームの一部としても使用できます。

Application Server には、JavaMail API とともに、アプリケーションコンポーネントがインターネットを介して電子メール通知を送信したり IMAP や POP3 メールサーバーからの電子メールを読んだりするための JavaMail サービスプロバイダが含まれています。

JavaMail API の詳細については、http://java.sun.com/products/javamail/ の JavaMail Web サイトを参照してください。

ここでは、次の内容について説明します。

JavaMail セッションの作成

Application Server で JavaMail を設定して使用するには、Application Server 管理コンソールでメールセッションを作成します。これにより、サーバー側コンポーネントとアプリケーションは、JavaMail サービスに割り当てられたセッションプロパティーを使用して、JNDI を使用して JavaMail サービスにアクセスできます。メールセッションを作成する際に、管理コンソールで、メールホスト、トランスポートプロトコルとストアプロトコル、およびデフォルトのメールユーザーを指定できるため、JavaMail を使用するコンポーネントはこれらのプロパティーを設定する必要がありません。Application Server は単一のセッションオブジェクトを作成して、JNDI を介してセッションオブジェクトを必要とするすべてのコンポーネントに使用できるようにするため、電子メールを大量に使用するアプリケーションで役立ちます。

管理コンソールを使用して JavaMail セッションを作成するには、「リソース」—>「JavaMail セッション」の順に選択します。次のように JavaMail 設定を指定します。

さらに、メールプロバイダが、デフォルト以外のストアやトランスポートプロトコルを使用するように設定し直した場合にのみ、次の詳細設定を定義します。