Sun Java System Application Server 9.1 管理ガイド

仮想サーバー

仮想サーバーは、複数のインターネットドメイン名を同一の物理サーバーでホスティングするためのオブジェクトで、仮想ホストとも呼ばれます。同一物理サーバーにホスティングされるすべての仮想サーバーは、その物理サーバーの IP (Internet Protocol) アドレスを共有します。仮想サーバーは、サーバーのドメイン名 (www.aaa.com など) と、Application Server が稼動するサーバーを関連付けます。


注 –

インターネットドメインと Application Server の管理ドメインを混同しないでください。


たとえば、ある物理サーバーで次のドメインをホスティングすると仮定します。

www.aaa.com
www.bbb.com
www.ccc.com

また、www.aaa.comwww.bbb.comwww.ccc.com には、それぞれに関連付けられた Web モジュール web1web2web3 があるものとします。

つまり、その物理サーバーでは、次のすべての URL が処理されます。

http://www.aaa.com:8080/web1
http://www.bbb.com:8080/web2
http://www.ccc.com:8080/web3

最初の URL は仮想ホスト www.aaa.com、2 番目の URL は仮想ホスト www.bbb.com、3 番目の URL は仮想ホスト www.ccc.com にそれぞれマッピングされます。

一方、www.bbb.com には web3 が登録されていないため、次の URL は 404 リターンコードのエラーとなります。

http://www.bbb.com:8080/web3

このマッピングが機能するには、www.aaa.comwww.bbb.comwww.ccc.com のすべてを物理サーバーの IP アドレスとして解決する必要があります。これをネットワークの DNS サーバーに登録しなければなりません。さらに、UNIX システムでは、これらのドメインを /etc/hosts ファイルに追加します (/etc/nsswitch.conf ファイルの hosts の設定に files が含まれる場合)。

Application Server を起動すると、次の 2 つの仮想サーバーが自動的に起動されます。

本稼動環境以外での Web サービスの開発、テスト、配備で必要となる仮想サーバーは、通常、server だけです。ただし本稼動環境では、同一物理サーバー上でユーザーと顧客のそれぞれが専用の Web サーバーを持つように見せる機能をホスティングするため、通常は追加の仮想サーバーも使用されます。