Sun Java System Application Server 9.1 高可用性 (HA) 管理ガイド

高可用性クラスタ

クラスタは、1 つの論理エンティティーとして一体となって動作する Application Server インスタンスの集まりです。クラスタは、1 つ以上の Java EE アプリケーションに対して実行時環境を提供します。高可用性クラスタでは、状態レプリケーションサービスと、クラスタおよびロードバランサが統合されています。

クラスタの使用には、次の利点があります。

クラスタ内のすべてのインスタンスが次のように動作します。

ドメイン内のすべてのクラスタが一意の名前を持ちます。また、この名前は、すべてのノードエージェント名、サーバーインスタンス名、クラスタ名、および設定名の間でも一意である必要があります。この名前を domain に使用してはいけません。アプリケーションの配備やリソースの作成など、クラスタ化されていないサーバーインスタンスで実行する操作と同じ操作をクラスタ上で実行します。

クラスタと設定

クラスタの設定は、ほかのクラスタで共有される可能性のある、名前を付けられている設定から派生されます。設定をほかのサーバーインスタンスまたはクラスタと共有していないクラスタは、スタンドアロン設定を持っていると言われます。デフォルトで、この設定の名前は cluster_name -config です。ここで、cluster_name はクラスタの名前です。

設定をほかのクラスタまたはインスタンスと共有しているクラスタは、共有設定を持っていると言われます。

クラスタ、インスタンス、セッション、および負荷分散

クラスタ、サーバーインスタンス、ロードバランサ、およびセッションの関係は次のとおりです。

したがってクラスタは、そのクラスタ内のサーバーインスタンスがフェイルオーバーしたときには、安全境界として機能します。ロードバランサを使って、サービスを停止することなく、Application Server 内のコンポーネントをアップグレードすることができます。