Sun Java System Application Server 9.1 高可用性 (HA) 管理ガイド

大きなアプリケーションの同期化

同期化の必要な大きなアプリケーションが使用環境に含まれる場合、または使用できるメモリーが制限されている場合は、JVM オプションを調整してメモリーの使用を制限できます。この調整によって、メモリー不足によるエラーを受信する可能性は低くなります。インスタンス同期化 JVM ではデフォルトの設定が使用されますが、JVM オプションを設定してそれらを変更することもできます。

INSTANCE-SYNC-JVM-OPTIONS プロパティーを使用して、JVM オプションを設定します。このプロパティーを設定するコマンドは次のとおりです。

asadmin set 
domain.node-agent.node_agent_name.property.INSTANCE-SYNC-JVM-OPTIONS="JVM_options"

次に例を示します。

asadmin set 
domain.node-agent.node0.property.INSTANCE-SYNC-JVM-OPTIONS="-Xmx32m -Xss2m"

この例では、ノードエージェントは node0、JVM オプションは -Xmx32m -Xss2m です。

詳細については、http://java.sun.com/docs/hotspot/VMOptions.htmlを参照してください。


注 –

ノードエージェントの設定にプロパティーが追加されたり変更されてもノードエージェントは自動的に同期化されないため、INSTANCE-SYNC-JVM-OPTIONS プロパティーの変更後、ノードエージェントを再起動してください。


doNotRemoveList フラグの使用

Application Server によって同期化されたディレクトリ (applications、generated、docroot、config、lib、java-web-start) 内のファイルを、アプリケーションによって保存して読み取る必要のある場合は、doNotRemoveList フラグを使用します。この属性は、ファイルまたはディレクトリのコンマ区切りのリストをとります。アプリケーション依存ファイルは、DAS によって管理される中央リポジトリに存在していない場合でも、サーバーの起動時には削除されません。中央リポジトリに同じファイルが存在する場合は、同期化中に上書きされます。

INSTANCE-SYNC-JVM-OPTIONS プロパティーを使用して、doNotRemoveList 属性に渡します。

次に例を示します。

<node-agent name="na1" ...>

...

<property name="INSTANCE-SYNC-JVM-OPTIONS" value="-Dcom.sun.appserv.doNotRemoveList=applications/j2ee-modules/<webapp_context>/logs,generated/mylogdir"/>

</node–agent>