Java EE プラットフォームでは、外部のシステムのことを「リソース」と呼びます。たとえば、データベース管理システムは JDBC リソースです。各リソースは、その Java Naming and Directory Interface (JNDI) 名によって一意に識別されます。アプリケーションは、次の API とコンポーネントを通して外部システムにアクセスします。
Java Database Connectivity (JDBC) - データベース管理システム (DBMS) は、データを格納、組織化、および取得するための機能を提供します。大部分のビジネスアプリケーションは、アプリケーションが JDBC 経由でアクセスするリレーショナルデータベースにデータを格納します。Application Server に含まれる PointBase DBMS は、サンプルアプリケーションでの使用、アプリケーション開発、プロトタイプ作成などの用途に適していますが、配備用途には適していません。Application Server では、各種の主要リレーショナルデータベースに接続するための、動作確認済み JDBC ドライバを提供しています。これらのドライバは配備に適しています。
Java Message Service (JMS) - メッセージングは、ソフトウェアコンポーネントまたはアプリケーション間で通信を行うための手段です。メッセージングクライアントは、Java Messaging Service (JMS) API を実装するメッセージングプロバイダを介して、任意のほかのクライアントとの間でメッセージを送受信します。Application Server には、高性能な JMS ブローカーである Sun Java System Message Queue が含まれています。Application Server Platform Edition には、Message Queue の無償版である Platform Edition が含まれます。Application Server Enterprise Edition には、クラスタ化とフェイルオーバーをサポートする Message Queue Enterprise Edition が含まれます。
Java EE コネクタ - Java EE コネクタアーキテクチャーは、Java EE アプリケーションと既存の企業情報システム (EIS) との統合を可能にします。アプリケーションは、「コネクタ」または「リソースアダプタ」と呼ばれる、移植性のある Java EE コンポーネントを介して、JDBC ドライバを使用した RDBMS へのアクセスと同様の方法で EIS にアクセスします。リソースアダプタは、スタンドアロンのリソースアダプタアーカイブ (RAR) モジュールとして配布されるか、または Java EE アプリケーションアーカイブに組み込まれます。RAR 形式のリソースアダプタは、ほかの Java EE コンポーネントと同様に配備されます。Application Server には、一般的な EIS との統合が可能な評価用のリソースアダプタが含まれています。
JavaMail - アプリケーションは JavaMail API を介して Simple Mail Transport Protocol (SMTP) サーバーにアクセスし、電子メールを送受信できます。