Sun Java System Application Server 9.1 配備計画ガイド

スペアノード

あるノードで障害が発生すると、そのミラーノードが元のノードの役割を引き継ぎます。障害が発生したノードにスペアノードがない場合、この時点で、障害が発生したノードにミラーがないことになります。スペアノードは、障害が発生したノードのミラーを自動的に置き換えます。スペアノードを用意しておくことにより、ミラーノードのない状態でシステムを運用する時間を短縮できます。

スペアノードは通常時はデータを保持しませんが、DRU 内のアクティブノードの障害を常に監視しています。ノードで障害が発生し、指定された期間内に復旧しない場合、スペアノードはミラーノードからデータをコピーし、ミラーノードとの同期を行います。この処理にかかる時間は、コピーされるデータの量と、システムおよびネットワークの能力によって異なります。同期後は、手動操作なしで、スペアノードによって自動的にミラーノードが置き換えられます。その結果、ミラーノードの過負荷が防止され、ミラー上の負荷が分散されます。この処理のことを「フェイルバック」または「自己修復」と呼びます。

障害が発生したホストが、ハードウェアの切り替えまたはソフトウェアのアップグレードによって復旧および再起動した場合、元のスペアノードがこの時点でアクティブノードになっているため、そのホストで実行中の 1 つ以上のノードがスペアノードとしてシステムに参加します。

スペアノードは必須ではありませんが、1 台のマシンで障害が発生した場合でも、システムが全体的なサービスレベルを維持できるようにする効果があります。また、スペアノードを用意しておくことにより、アクティブノードのホストマシン上で計画的な保守を実施しやすくなります。スペアマシンの役割を果たす 1 台のマシンを各 DRU に割り当てて、マシンのうち 1 台で障害が発生した場合でも、HADB システムがパフォーマンスと可用性を低下させることなく運用を継続できるようにします。


注 –

原則として、十分な Application Server インスタンス数および HADB ノード数を持つスペアマシンが、使用不能になったマシンを代替するようにします。