Oracle Solaris Studio 12.2: dbx コマンドによるデバッグ

Java モードの構文

Java モードでは、次の構文が有効です。

trace -file file_name

指定 file_name に全トレース出力を送ります。トレース出力を標準出力に戻すには、file_name の代わりに - を使用します。トレース出力は常に file_name に追加されます。トレース出力は、dbx がプロンプト表示するたび、またアプリケーションが終了するたびにフラッシュされます。file_name は、接続後の新規実行時や再開時に必ずオープンし直されます。

trace at line_number

line_number をトレースします。

trace at file_name.line_number

指定したソース file_name.line_number をトレースします。

trace in class_name.method_name

次の呼び出しと、戻り値をトレースします。class_name. method_name

trace in class_name.method_name([parameters])

class_name.method_name([parameters]) の呼び出しと、このメソッドからの戻り値をトレースします。

trace inmethod class_name.method_name

class_name.method_name という名前のメソッドの呼び出しと、このメソッドからの戻り値をトレースします。

trace inmethod class_name.method_name[(parameters)]

class_name.method_name [(parameters)] と言う名前のメソッドの呼び出しと、このメソッドからの戻り値をトレースします。

ここで

class_name は、Java クラス名で、パッケージのパス (. (ピリオド) を修飾子として使用。たとえば test1.extra.T1.Inner) またはフルパス名 (# 記号で始まり、/ (スラッシュ) や $ 記号を修飾子として使用。たとえば #test1/extra/T1$Inner) のいずれかで指定します。修飾子 $ を使用する場合は、class_name を引用符で囲みます。

file_name は、ファイルの名前です。

line_number は、ソースコード行の番号です。

method_name は、Java メソッドの名前です。

parameters は、メソッドのパラメータです。

Java モードでは、次の修飾子が有効です。

-if condition_expression

condition_expression が真の場合にだけ、指定したイベントが発生し、トレースが出力されます。

-count number

カウンタが 0 で開始され、イベントの発生ごとに増分されます。number に到達すると、トレースが出力され、カウンタが 0 にリセットされます。

-count infinity

カウンタが 0 で開始され、イベントの発生ごとに増分されます。実行は停止されません。

-temp

イベントが発生してトレースが出力されるときに削除される、一時的なブレークポイントを作成します。-temp -count とともに使用した場合は、カウンタが 0 にリセットされたときだけブレークポイントが削除されます。

-disable

無効状態のブレークポイントを作成します。

全イベントのリストと構文については、「イベント指定の設定」を参照してください。