Oracle Solaris Studio 12.2: dbx コマンドによるデバッグ

display コマンド

ネイティブモードでは、display コマンドはすべての停止ポイントで式を再評価して出力します。Java モードでは、display コマンドはすべての停止ポイントで式、局所変数、パラメータを評価して出力します。オブジェクト参照は、1 つのレベルに展開され、配列は項目と同様に出力されます。

式はコマンドを入力したときに現在のスコープで構文分析され、すべての停止ポイントで再評価されます。式は入力時に分析されるため、式の正確さをすぐに確認できます。

dbx を Sun Studio 12 リリース、Sun Studio 12 Update 1 リリース、または Oracle Solaris Studio 12.2 リリースの IDE で実行している場合、display expression コマンドは watch $(which expression) コマンドのように効果的に動作します。

ネイティブモードの構文

display

表示されている式のリストを表示します。

display expression, ...

expression, ... の値を、すべての停止ポイントで表示します。expression は入力時に分析されるため、式の正確さをすぐに確認できます。

display [-r|+r|-d|+d|-S|+S|-p|+p|-L|-fformat |-Fformat|--] expression, ...

フラグの意味については、print コマンド」を参照してください。

ここで

expression は、有効な式です。

format は、式の出力時に使用する形式です。詳細については、print コマンド」を参照してください。

Java モードの構文

display

表示される変数およびパラメータのリストを出力します。

display expression| identifier, ...

すべての停止ポイントで、表示される変数およびパラメータ identifier, ... の値を表示します。

display [-r|+r|-d|+d|-p|+p|-fformat|-F format|-Fformat|--] expression |identifier, ...

フラグの意味については、print コマンド」を参照してください。

ここで

class_name は、Java クラス名で、パッケージのパス (. (ピリオド) を修飾子として使用。たとえば test1.extra.T1.Inner) またはフルパス名 (# 記号で始まり、/ (スラッシュ) や $ 記号を修飾子として使用。たとえば #test1/extra/T1$Inner) のいずれかで指定します。修飾子 $ を使用する場合は、class_name を引用符で囲みます。

expression は、有効な Java の式です。

field_name は、クラス内のフィールド名です。

format は、式の出力時に使用する形式です。詳細については、print コマンド」を参照してください。

identifierthis を含む局所変数またはパラメータで、現在のクラスインスタンス変数 (object_name.field_name) またはクラス (静的) 変数 (class_name.field_name) です。

object_name は、Java オブジェクトの名前です。