ONC+ 開発ガイド

関数の互換性のリスト

この節では、RPC ライブラリ関数を機能別にグループ分けして示します。各グループ内では、旧バージョンと同じ関数、機能が追加された関数、旧バージョンにはなかった新規関数に分けて示します。


注 –

アスタリスクの付いた関数は、新バージョンへの移行のために残されているものです。将来のバージョンではなくなる可能性もあります。


サービスの作成と廃棄

次の関数は、旧バージョンと同じで、現在の SunOS で使用できます。

svc_destroy
svcfd_create
*svc_raw_create
*svc_tp_create
*svcudp_create
*svc_udp_bufcreate
svc_create
svc_dg_create
svc_fd_create
svc_raw_create
svc_tli_create
svc_tp_create
svc_vc_create

サービスの登録と登録削除

次の関数は、旧バージョンと同じで、現在の SunOS で使用できます。

*registerrpc
*svc_register
*svc_unregister
xprt_register
xprt_unregister
rpc_reg
svc_reg
svc_unreg

SunOS 互換性呼び出し

次の関数は、旧バージョンと同じで、現在の SunOS リリースで使用できます。

*callrpc
clnt_call
*svc_getcaller - IP ベースのトランスポートでのみ使用可
rpc_call
svc_getrpccaller 

ブロードキャスト

clnt_broadcast 関数の機能は、旧バージョンと同じです。旧バージョンとの互換性を保つためにだけサポートされています。

clnt_broadcast()portmap サービスにだけブロードキャストできます。 rpcbind サービスは、サポートしていません。

rpc_broadcast 関数は、 portmaprpcbind の両方にブロードキャストでき、現在の SunOS リリースで使用できます。

アドレス管理

TI-RPC ライブラリ関数は、portmaprpcbind の両方で使用できます。ただし、それぞれサービスが異なるため、次のように 2 組の関数が提供されています。

次の関数は portmap と共に使用します。

pmap_set
pmap_unset
pmap_getport
pmap_getmaps
pmap_rmtcall 

次の関数は rpcbind と共に使用します。

rpcb_set
rpcb_unset
rpcb_getaddr
rpcb_getmaps
rpcb_rmtcall

認証

次の関数の機能は旧バージョンと同じです。旧バージョンとの互換性を保つためにだけサポートされています。

authdes_create
authunix_create
authunix_create_default
authdes_seccreate
authsys_create
authsys_create_default 

その他の関数

現バージョンの rpcbind ではタイムサービス (主として、安全な RPC のためにクライアント側とサーバー側の時間を同期させるときに使用) が提供されており、rpcb_gettime() 関数で利用できます。pmap_getport()rpcb_getaddr() は、登録サービスのポート番号を取り出すときに使用します。サーバーでバージョンが 2、3、4 の rcpbind が実行されている場合には、rpcb_getaddr() を使用します。pmap_getport() はバージョン 2 が実行されている場合しか使用できません。