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RPCSEC_GSS ルーチン

次の表は、RPCSEC_GSS コマンドを要約したものです。この表では、各関数の個別の説明ではなく、RPCSEC_GSS 関数の全般的な概要を示しています。各関数の詳細については、該当するマニュアルページを参照するか、RPCSEC_GSS データ構造のリストなどの概要が記載された、rpcsec_gss(3NSL) のマニュアルページを参照してください。

表 5–2 RPCSEC_GSS 関数
処理 関数 入力 出力
 セキュリティコンテキストの作成 rpc_gss_seccreate(3NSL) クライアントのハンドル、主体名、メカニズム、QOP、サービスタイプAUTH ハンドル
 コンテキストの QOP とサービスタイプの変更 rpc_gss_set_defaults(3NSL) 古い QOP とサービス 新しい QOP とサービス
 セキュリティの変換前に、データの最大サイズを示す rpc_gss_max_data_length(3NSL) (クライアント側)  伝送できる最大データサイズ 変換前の最大データサイズ
 セキュリティの変換前に、データの最大サイズを示すrpc_gss_svc_max_data_length(3NSL) (サーバー側) 伝送できる最大データサイズ 変換前の最大データサイズ
 表示するサーバーの主体名を設定する rpc_gss_set_svc_name(3NSL) 主体名 , RPC プログラム、バージョン番号 正常に完了した場合は TRUE
 呼び出し側 (クライアント) の資格を得る rpc_gss_getcred(3NSL)svc_req 構造体へのポインタ UNIX 資格、RPCSEC_GSS 資格、cookie
 (ユーザーの作成した) コールバック関数を指定する rpc_gss_set_callback(3NSL) コールバック関数へのポインタ 正常に完了した場合は TRUE
 固有のパラメータから主体名の RPCSEC_GSS 構造体を作成する rpc_gss_get_principal_name(3NSL) メカニズム、ユーザー名、マシン名、ドメイン名 RPCSEC_GSS 主体名の構造体
 RPCSEC_GSS ルーチンが失敗した場合にエラーコードを得る rpc_gss_get_error(3NSL)

 

 RPCSEC_GSS エラー番号、該当する場合には errno
 インストールされているメカニズムの文字列を入手する rpc_gss_get_mechanisms(3NSL)

 

 有効なメカニズムのリスト
 有効な QOP 文字列を入手する rpc_gss_get_mech_info(3NSL) メカニズム そのメカニズムの有効な QOP
 サポートされている RPCSEC_GSS の最大および最小のバージョン番号を得る rpc_gss_get_versions(3NSL)

 

 最大および最小のバージョン番号
 メカニズムが導入されているかどうかをチェックする rpc_gss_is_installed(3NSL) メカニズム インストールされている場合は TRUE
 ASCII メカニズムを RPC オブジェクト識別子に変換する rpc_gss_mech_to_oid(3NSL) メカニズム (文字列で) メカニズム (OID で)
 ASCII QOP を整数に変換する rpc_gss_qop_to_num(3NSL) QOP (文字列で) QOP (整数で)