Solaris 10 インストールガイド (Solaris Live Upgrade とアップグレードの計画)

以前に構成されたブート環境の更新

「Copy」メニューまたは lumake コマンドを使用して、以前に構成されたブート環境の内容を更新できます。アクティブ (ソース) ブート環境のファイルシステムがターゲットブート環境にコピーされます。ターゲット上にあったデータは破棄されます。コピー元のブート環境のステータスは、「complete」である必要があります。ブート環境のステータスを確認する方法については、「すべてのブート環境のステータスの表示」を参照してください。

コピー作業はあとで行われるようにスケジュールできます。スケジュールできるのは一度に 1 つのジョブだけです。スケジュールされたコピー処理を取り消す方法については、「スケジュールされた処理 (作成/アップグレード/コピー) の取り消し」を参照してください。

Procedure以前に構成されたブート環境を更新する (キャラクタユーザーインタフェース)

手順
  1. メインメニューから「Copy」を選択します。

  2. 更新する非アクティブブート環境の名前を入力します。


    Name of Target Boot Environment: solaris8
    
  3. コピー処理を継続するか、またはあとでコピーが実行されるようにスケジュールします。

    • コピーを継続するには、Return キーを押します。

      以上の手順で、非アクティブブート環境が更新されます。

    • あとでコピーが実行されるようにスケジュールするには、「y」と入力し、時刻 (at コマンドの書式を使用) と、結果の送信先電子メールアドレスを指定します。


      Do you want to schedule the copy? y
      Enter the time in 'at' format to schedule copy: 8:15 PM
      Enter the address to which the copy log should be mailed: 
      someone@anywhere.com

      時間の書式については、at(1) のマニュアルページを参照してください。

      以上の手順で、非アクティブブート環境が更新されます。

      スケジュールされたコピー処理を取り消す方法については、「スケジュールされた処理 (作成/アップグレード/コピー) の取り消し」を参照してください。

Procedure以前に構成されたブート環境を更新する (コマンド行インタフェース)

この手順では、以前に作成されたブート環境上の古いファイルを上書きしてソースファイルをコピーします。

手順
  1. スーパーユーザーになるか、同等の役割になります。

    役割には、認証と特権コマンドが含まれます。役割の詳細は、『Solaris のシステム管理 (セキュリティサービス)』「RBAC の構成 (作業マップ)」を参照してください。

  2. 次のコマンドを入力します。


    # lumake -n  BE_name [-s source_BE] [-t  time] [-m email_address]
    
    -n BE_name

    ファイルシステムを書き換えるブート環境の名前を指定します。

    -s source_BE

    (省略可能) ターゲットブート環境にコピーするファイルシステムがあるソースブート環境の名前を指定します。このオプションを省略すると、lumake は現在のブート環境をソースとして使用します。

    -t time

    (省略可能) 指定されたブート環境上のファイルを指定された時刻に上書きするバッチジョブを設定します。時刻は、at(1) のマニュアルページに指定されている書式で入力します。

    -m email_address

    (省略可能) コマンドが完了した時点で、ここで指定する電子メールアドレスに lumake の出力を送ります。email_address はチェックされません。このオプションは、-t と併用する必要があります。


例 11–1 以前に構成されたブート環境を更新する (コマンド行インタフェース)

この例では、first_disk のファイルシステムが second_disk にコピーされます。処理が完了した時点で、電子メールが Joe@anywhere.com 宛に送信されます。


# lumake -n  second_disk -s first_disk -m joe@anywhere.com

first_disk 上のファイルが second_disk にコピーされ、通知の電子メールが送信されます。スケジュールされたコピー処理を取り消す方法については、「スケジュールされた処理 (作成/アップグレード/コピー) の取り消し」を参照してください。