Solaris ボリュームマネージャの管理

例 — RAID-5 ボリュームの連結 (拡張)

次の図に、当初 4 つのディスク (コンポーネント) から構成されていた RAID-5 ボリュームの例を示します。5 つ目のディスクがボリュームに動的に連結され、RAID-5 ボリュームが拡張されています。

図 14–2 RAID-5 ボリュームの拡張例

追加のコンポーネントを RAID-5 ボリュームに連結することによって、冗長性のある大型のボリュームが提供されています。

パリティー領域は、RAID 5-ボリュームの作成時に割り当てられます。パリティーには 1 つのコンポーネントに相当する領域が割り当てられますが、実際のパリティーブロックは、入出力を分散するためにすべてのオリジナルコンポーネントに分散されます。追加のコンポーネントを RAID-5 ボリュームに連結した場合、追加領域はすべてデータ用になります。新しいパリティーブロックは割り当てられません。ただし、連結されたコンポーネントのデータはパリティー計算の対象になるため、データは単一のデバイス障害から保護されます。

連結した RAID-5 ボリュームは長期間の使用には適しません。連結した RAID-5 ボリュームを使用するのは、大型の RAID-5 ボリュームを再構成できるようになるまでの間です。その後、データを大型ボリュームにコピーします。


注 –

RAID-5 ボリュームに新しいコンポーネントを追加すると、Solaris ボリュームマネージャは、そのコンポーネントのすべてのデータブロックを「ゼロ」にします。この処理は、パリティー情報によって新しいデータを保護するために実行されます。つまり、データが新しい領域に書き込まれると、Solaris ボリュームマネージャはそのデータをパリティー計算の対象とします。