Solaris ボリュームマネージャの管理

状態データベースの複製のエラー処理

状態データベースの複製で障害が発生しても、残りの複製の半分以上が使用できる場合、システム動作は継続されます。使用可能な複製が半数を下回ると、パニックを起します。

システムは、過半数 (半数 + 1) が使用可能であれば、マルチユーザーモードでリブートできます。使用できる複製が過半数に満たない場合は、システムをシングルユーザーモードでリブートし、metadb コマンドを使って使用不能な複製を削除する必要があります。

たとえば、4 つの複製を使用しているとします。システムは、2 つの複製 (半数) が使用可能であれば動作を続けます。しかし、システムをマルチユーザーモードでリブートするためには、3 つの複製 (半数 + 1) が使用可能でなければなりません。

ディスクが 2 台の構成では、各ディスクに必ず 2 つ以上の複製を作成します。たとえば、ディスクが 2 台の構成で複製を 3 つしか作成しないとします (一方のディスクに 2 つの複製、他方のディスクに 1 つの複製を配置する)。2 つの複製からなるディスクで障害が発生すると、残りのディスクには複製が 1 つだけなので、システムはパニックを起こします。複製が 1 つということは、複製総数の半数に達しません。


注 –

ディスクが 2 台の構成で各ディスクに 2 つずつ複製を作成すれば、一方のディスクに障害が発生しても、Solaris ボリュームマネージャは動作を続けます。しかし、システムのリブートには過半数の複製が必要なため、システムはリブートできません。


状態データベースの複製が格納されたスライスで障害が発生しても、構成の他の部分は動作し続けます。Solaris ボリュームマネージャは、ブート時に、過半数の状態データベースの複製が使用可能であれば、有効な状態データベースを探します。

状態データベースの複製を手動で修復して使用可能にすると、 Solaris ボリュームマネージャは有効なデータを使ってその複製を更新します。