Solaris ボリュームマネージャの管理

ボリュームのトップダウン作成処理

ボリュームのトップダウン作成処理では、次の 2 つの処理方法を提供することで柔軟性を実現しています。

次の図に、コマンド行入力と入力ファイルに基づいて、metassist コマンドがどのようにエンドツーエンド処理をサポートするかを示します。さらに、metassist コマンドによる部分処理サポートも示します。この場合、ファイルベースのデータが得られ、ボリュームの特性を確認できます。

図 22–1 ボリュームのトップダウン作成処理のオプション

metassist の入力には複数のソースがあります。出力は、ボリューム仕様、コマンドファイル、あるいはボリューム作成に対して行われます。

介入が不要なボリューム自動作成処理では、必要なサービス品質特性をコマンド行から指定すれば、metassist コマンドが要求されたボリュームを自動的に作成してくれます。たとえば、次のように指定します。


# metassist create -s storagepool  -S 10Gb 

このコマンドによって、容量 10G バイトのストライプ方式ボリュームがディスクセット storagepool に作成されます。このコマンドでは、ディスクセット storagepool に存在している使用可能な記憶領域が使用されます。

または、「ボリューム要求ファイル」を使用して、ボリュームの特性を定義することもできます。この場合、metassist -F request-file コマンドを使用して、指定した特性を備えたボリュームを作成します。

metassist -d コマンドを使用すると、ボリューム仕様ファイルを作成できます。このファイルを使用すると、意図どおりの実装かどうかを査定し、必要に応じてファイルを編集できます。このボリューム仕様ファイルは以後、metassist コマンドへの入力として使用できます。

最後に、metassist -c コマンドを使用して、コマンドファイルを作成します。「コマンドファイル」は、metassist コマンドで指定された Solaris ボリュームマネージャの装置構成を実装するシェルスクリプトです。繰り返しボリュームを作成する場合、このファイルを使用し、適切に編集します。

metassist コマンドを使用してこれらのファイルを作成すると、metassist コマンドが何を行うか、どのように決定を下すかを理解できます。この情報は、以下のような問題の解決に役立ちます。