Solaris ボリュームマネージャの管理

Procedureサブミラー内のスライスを交換するには

始める前に

「RAID-1 および RAID-5 ボリューム内のコンポーネントの交換と有効化の概要」および 「RAID-1 ボリュームの作成と保守」を確認します。

  1. すべてのデータの最新のバックアップを取っているか確認します。また、この操作には root 権限が必要です。

  2. metastat コマンドで RAID-1 ボリュームとそのサブミラーの状態を調べます。


    # metastat mirror-name
    
  3. 次のどちらかの方法でサブミラー内のスライスを交換します。

    • Solaris 管理コンソール内の「拡張ストレージ」から「ボリューム (Volumes)」ノードを開きます。ミラーを選択します。次に、「アクション (Action)」、「プロパティ (Properties)」の順に選択して、「サブミラー (Submirror)」タブをクリックします。画面の指示に従います。詳細は、オンラインヘルプを参照してください。

    • 次の形式の metareplace コマンドを使用して、サブミラーのスライスを交換します。


      # metareplace mirror-name component-name
      
      • mirror-name は、作成するボリュームの名前です。

      • component-name は、置き換えられるコンポーネントの名前です。

      mirror-name

      作成するボリュームの名前を指定します。

      component-name

      交換するコンポーネントの名前を指定します。

      詳細については、次の例と metainit(1M) のマニュアルページを参照してください。


例 11–18 ミラー内の障害が発生したスライスを交換する

次の例では、障害が発生したスライスを交換します。ただし、システムは、ホットスペア集合を使って障害が発生したディスクを自動的に交換するようには構成されていないものとします。ホットスペア集合については、第 16 章「ホットスペア集合 (概要)」を参照してください。


# metastat d6
d6: Mirror
    Submirror 0: d16
      State: Okay        
    Submirror 1: d26
      State: Needs maintenance
...
d26: Submirror of d6
    State: Needs maintenance
    Invoke: metareplace d6 c0t2d0s2 <new device>
...
# metareplace d6 c0t2d0s2 c0t2d2s2
d6: device c0t2d0s2 is replaced with c0t2d2s2

metastat コマンドを使用して、ミラー d6 にサブミラー d26 があり、そのスライスの状態が「保守が必要 (Needs maintenance)」であることを確認します。metareplace コマンドにより、metastat コマンドの出力中の「起動」行に従って、このスライスをシステム内の別のスライスで置き換えます。スライスが置き換えられ、サブミラーの再同期が開始されたことを示すメッセージが表示されます。