ディスクセットの物理ディスクを保守する場合は、ディスクセットをあらかじめ解放しておくと便利です。ディスクセットを解放すると、そのディスクセットはホストからアクセスできなくなります。ディスクセットに含まれる両方のホストがディスクセットを解放した場合、ディスクセット内のホストはどちらも、そのディスクセットで定義されているボリュームにもホットスペア集合にも直接アクセスできません。しかし、両方のホストがディスクセットを解放しても、対応する c*t*d* 名を使用することによって、ディスクには直接アクセスできます。
このオプションは複数所有者ディスクセット には使用できません。
「ディスクセットを使用するときの指針」を確認します。
次のどちらかの方法でディスクセットを解放します。
Solaris 管理コンソール内の「拡張ストレージ」から「ディスクセット (Disk Sets)」ノードを開きます。解放するディスクセットで右マウスボタンをクリックします。メニューから「所有権解放 (Release Ownership)」を選択します。詳細は、オンラインヘルプを参照してください。
ディスクセットの所有権を解放するには、次の形式の metaset コマンドを使用します。
# metaset -s diskset-name -r |
metaset コマンドの実行対象となるディスクセットの名前を指定します。
ディスクセットを解放することを意味します。ディスクセット内のすべてのディスクの予約が取り消されます。ディスクセット内のボリュームにはアクセスできなくなります。
詳細は、metaset(1M) のマニュアルページを参照してください。
ディスクセットの所有権は、ディスクセットを所有するホストだけに表示されます。
このホストでディスクセットが解放されたかどうかを確認します。
# metaset |
次の例では、ディスクセット blue を解放します。この時点では、ディスクセットの所有者がいないことに注意してください。ホスト host1 から状態を調べると、誤解を招くおそれがあります。これは、ホストが調査できるのは、そのホストがディスクセットを所有しているかどうかだけだからです。たとえば、ホスト host2 がディスクセットの所有権を得ようとしていた場合、ホスト host1 からは所有権を確認できません。host2 にディスクセットの所有権があることを示すのは、ホスト host2 だけです。
host1# metaset -s blue -r host1# metaset -s blue Set name = blue, Set number = 1 Host Owner host1 host2 Drive Dbase c1t6d0 Yes c2t6d0 Yes |