Solaris のシステム管理 (基本編)

リモートシステムへのアプリケーションのアクセス

適切な資格をすべて持っているからといって、アプリケーションの操作の範囲内にあるすべてのシステムをそのアプリケーションで管理できるとは限りません。Oracle Java Web Console アプリケーションを使用して管理する各システムには、専用のセキュリティードメインがあります。Web コンソールシステムに対する読み取り/書き込み権を持っていても、それらの資格がほかのリモートシステムを管理するのに十分であるとは限りません。

一般に、リモートシステムへのアクセスは、セキュリティーが Web アプリケーションにどのように実装されるかによって変わります。通常、Web アプリケーションは、アプリケーションに代わって処理を実行する「エージェント」を呼び出します。 これらのアプリケーションはその Web コンソールの資格とアプリケーションがエージェントシステムで認識されるときに使われる資格に基づいて認証される必要があります。このエージェントによる認証がどのように行われるかによって、エージェントでもこの認証された識別情報に基づいて承認チェックが行われることがあります。

たとえば、リモート WBEM エージェントを使用する Web アプリケーションでは通常、最初に Java Web Console に対して認証されたユーザーや役割の識別情報を使って認証が行われます。エージェントシステムでこの認証に失敗すると、そのシステムへのアクセスは Web アプリケーションで拒否されます。エージェントシステムで認証に成功しても、エージェントがアクセス制御チェックを行なってアクセスを拒否した場合は、引き続きアクセスが拒否されます。ほとんどのアプリケーションは、ユーザーが Web コンソールでの認証に成功し、正しい役割を引き受けた場合はエージェントでの認証や承認のチェックが失敗することのないように作成されます。