Solaris のシステム管理 (基本編)

ユーザー初期設定ファイルとサイト初期設定ファイルの例

ここでは、ユーザー自身の初期設定ファイルのカスタマイズを始める際に使用するユーザー初期設定ファイルとサイト初期設定ファイルの例を示します。例の中のシステム名やパス名は、実際のサイトに合わせて置き換えてください。


例 4–2 .profile ファイル


(Line 1) PATH=$PATH:$HOME/bin:/usr/local/bin:/usr/ccs/bin:. 
(Line 2) MAIL=/var/mail/$LOGNAME 
(Line 3) NNTPSERVER=server1 
(Line 4) MANPATH=/usr/share/man:/usr/local/man 
(Line 5) PRINTER=printer1 
(Line 6) umask 022 
(Line 7) export PATH MAIL NNTPSERVER MANPATH PRINTER
  1. ユーザーのシェル検索パスを設定する

  2. ユーザーのメールファイルへの検索パスを設定する

  3. ユーザーの Usenet ニュースサーバーを設定する

  4. マニュアルページへのユーザーの検索パスを設定する

  5. ユーザーのデフォルトプリンタを設定する

  6. ユーザーのデフォルトのファイル作成アクセス権を設定する

  7. 指定された環境変数をエクスポートする



例 4–3 .cshrc ファイル


(Line 1) set path=($PATH $HOME/bin /usr/local/bin /usr/ccs/bin)
(Line 2) setenv MAIL /var/mail/$LOGNAME 
(Line 3) setenv NNTPSERVER server1 
(Line 4) setenv PRINTER printer1 
(Line 5) alias h history 
(Line 6) umask 022 
(Line 7) source /net/server2/site-init-files/site.login 
  1. ユーザーのシェル検索パスを設定する

  2. ユーザーのメールファイルへの検索パスを設定する

  3. ユーザーの Usenet ニュースサーバーを設定する

  4. ユーザーのデフォルトプリンタを設定する

  5. history コマンドの別名を作成する。これにより、h と入力するだけで history コマンドを実行できる

  6. ユーザーのデフォルトのファイル作成アクセス権を設定する

  7. 指定されたサイト初期設定ファイルを読み込む



例 4–4 サイト初期設定ファイル

次のサイト初期設定ファイルの例では、ユーザーは特定のバージョンのアプリケーションを選択できます。

# @(#)site.login
main: 
echo "Application Environment Selection"
echo ""
echo "1. Application, Version 1"
echo "2. Application, Version 2"
echo "" 
echo -n "Type 1 or 2 and press Return to set your 
application environment: " 

set choice = $<	

if ( $choice !~ [1-2] ) then 
goto main 
endif 

switch ($choice) 

case "1": 
setenv APPHOME /opt/app-v.1 
breaksw 

case "2": 
setenv APPHOME /opt/app-v.2 
endsw

次のようにして、このサイト初期設定ファイルをユーザーの .cshrc ファイル (C シェルユーザーのみ使用可能) で参照させることができます。


source /net/server2/site-init-files/site.login

この行では、サイト初期設定ファイルは site.login という名前で、server2 という名前のサーバー上にあります。また、自動マウンタがユーザーのシステムで実行されていることを前提としています。