Solaris のシステム管理 (基本編)

ディスクレスクライアントの一般的な問題のトラブルシューティング

この節では、ディスクレスクライアントで発生する可能性がある一般的な問題とその解決策について説明します。

問題:

/usr ファイルシステムが nobody によって所有されているときにログインを試みると、ディスクレスクライアントから Owner of the module /usr/lib/security/pam_unix_session.so.1 is not root というメッセージが出力される。

対処方法:

この問題を修正するには、次の対処方法に従います。

  1. テキストエディタを使用して、ディスクレスクライアントの server:/export/root/client/etc/default/nfs ファイルを変更します。

  2. #NFSMAPID_DOMAIN=domain 行を次のように変更します。


    NFSMAPID_DOMAIN=the_same_value_as_in_server's_/var/run/nfs4_domain
  3. OS サーバーとディスクレスクライアントが同じ nfsmapid ドメインを使用していることを確認します。この情報を確認するには、/var/run/nfs4_domain ファイルを調べます。


    注意 – 注意 –

    ディスクレスクライアントの nfs4_domain ファイル内の値が、OS サーバーの /var/run/nfs4_domain ファイル内の値と異なっている場合は、ディスクレスクライアントのブート後にシステムにログインすることができません。


  4. ディスクレスクライアントをリブートします。

詳細は、『Oracle Solaris カーネルのチューンアップ・リファレンスマニュアル』の第 3 章「NFS チューニング可能パラメータ」および nfsmapid(1M) のマニュアルページを参照してください。

問題:

OS サーバーが次の処理に失敗する。

対処方法:

ファイル環境で次の解決法を適用できます。

問題:

OS サーバーが次の処理に失敗する。

対処方法:

ネームサービス環境で次の解決法を適用できます。

問題:

ディスクレスクライアントパニック

対処方法:

次の内容を確認します。

問題:

OS サーバーがディスクレスクライアントの RARP 要求に応答しない

対処方法:

クライアントの目的の OS サーバーから、次のクライアントのイーサネットアドレスを使って snoop コマンドをスーパーユーザー (root) として実行します。


# snoop xx:xx:xx:xx:xx:xx
問題:

ブートプログラムをダウンロードしたが、プロセスの初期にパニックが発生した

対処方法:

snoop コマンドを使用して、対象の OS サーバーがクライアントの TFTP および NFS 要求に応答するかどうかを確認します。

問題:

ディスクレスクライアントがハングアップする

対処方法:

OS サーバーで次のデーモンを再起動します。


# /usr/sbin/rpc.bootparamd
# /usr/sbin/in.rarpd -a
問題:

ディスクレスクライアントの RARP 要求に対するサーバーの応答が不正である

対処方法:

OS サーバーで次のデーモンを再起動します。


# /usr/sbin/rpc.bootparamd
# svcadm enable network/rarp