SMF が提供する機能のほとんどが、ユーザーの目に触れることなく実行されます。それ以外の機能には新しいコマンドでアクセスします。動作に関する可視的な変更は次のとおりです。
ブートプロセスで生成されるメッセージが少なくなりました。デフォルトでは、サービスの起動時にメッセージは表示されません。ブートメッセージによって提供されていた情報は、/var/svc/log にある各サービス用のログファイルで提供されるようになりました。ブートの問題の診断には svcs コマンドが役立ちます。なお、boot コマンドで -v オプションを使用すれば、ブートプロセス中に各サービスが起動されるたびにメッセージが生成されます。
サービスは可能なかぎり自動的に再起動されるため、プロセスを終了させないように見えます。サービスに障害があれば保守モードに切り替わりますが、通常、対応するプロセスを強制終了してもサービスは再起動されます。SMF サービスが実行されないようにするには、svcadm コマンドを使用してそのプロセスを停止する必要があります。
/etc/init.d および /etc/rc*.d のスクリプトが多数削除されました。サービスの有効化および無効化に、これらのスクリプトはもう必要ありません。/etc/inittab のエントリも削除され、サービスの管理に SMF が使用できるようになりました。ISV によって提供されるスクリプトおよび inittab エントリ、あるいはローカルで開発されたそれらは、従来どおり機能します。ブートプロセス中で、これらのサービスが起動される時点が以前と異なる可能性がありますが、必ず SMF サービスのあとに起動されるため、サービス依存関係に問題は起きません。