デフォルトでは、Web コンソールは noaccess というユーザー ID のもとで実行されます。ただし、システム構成によっては、noaccess ユーザーが無効にされていたり、noaccess ユーザーのログインシェルが無効なエントリに設定されてこのユーザー ID が使用できなくされていたりすることがあります。
noaccess ユーザーが使用できない場合は Web コンソールサーバーの起動や設定を行うことができないため、代わりのユーザー ID を指定する必要があります。最初の起動でコンソールサーバーが設定される前に、ユーザー ID を 1 回だけ変更することが理想的です。
コンソールを起動する前に次のいずれかのコマンドを使用して、root 以外の代替ユーザー ID のもとで実行されるように Web コンソールを設定できます。
# smcwebserver start -u username |
このコマンドを実行すると、Web コンソールサーバーが指定のユーザー ID のもとで起動されます。コンソールの初回起動時にこのコマンドが発行された場合には、Web コンソールサーバーはそれ以降起動されるたびにこの ID で実行されます。
Solaris 10 11/06 以降のリリースを実行している場合は、次のコマンドも使用できます。
# wcadmin add -p -a console com.sun.web.console.user= username |
Solaris 10 11/06 リリース以降では、システムの初回起動時にコンソールも起動し、noaccess の下で実行するように自動的に設定されます。その結果、ユーザー ID は、変更する機会が得られないまま noaccess に設定されてしまいます。その場合は、まず次のコマンドを使ってコンソールを初期の未設定状態にリセットしてください。続いて、コンソールの再起動時に別のユーザー ID を指定します。
# smcwebserver stop # /usr/share/webconsole/private/bin/wcremove -i console # smcwebserver start -u new_user_identity |
Oracle Solaris 10、Solaris 10 1/06、および Solaris 10 6/06 リリースの場合は、次のコマンドを使用します。
# smreg add -p -c com.sun.web.console.user=username |
このコマンドを実行すると、次回以降サーバーが起動されるたびに、Web コンソールサーバーが指定のユーザー ID のもとで起動されます。