Solaris のシステム管理 (基本編)

Procedurex86: 復旧を目的としてシステムをブートする方法

重要なシステムリソースを修復するには、次の手順に従ってシステムをブートします。この例は、Oracle Solaris SOFTWARE - CD、DVD、またはネットワークからブートし、ルート (/) ファイルシステムをディスクにマウントし、/etc/passwd ファイルを修復する方法を示しています。

次の手順で使用されている device-name 変数は、修復するファイルシステムのデバイス名に置き換えてください。システムのデバイス名を調べる場合は、『Solaris のシステム管理 (デバイスとファイルシステム)』「デバイス構成情報の表示」を参照してください。

  1. システムのアボートキーシーケンスを使用して、システムを停止します。

    システムのアボートキーシーケンスは、root のパスワードがわからない場合やシステムにログインできない場合に使用します。詳細は、「x86: 復旧を目的としてシステムを停止する方法」を参照してください。

  2. Oracle Solaris SOFTWARE - CD または DVD から、あるいはネットワークから、システムをシングルユーザーモードでブートします。

    1. Device Configuration Assistant (デバイス構成用補助) ブートフロッピーディスク、または Oracle Solaris SOFTWARE - CD または DVD を適切なドライブに挿入します。


      注 –

      ブートフロッピーディスクを使用する場合、Device Configuration Assistant (デバイス構成用補助) のメニューが表示されます。Oracle Solaris SOFTWARE - CD または DVD を使用する場合、システムは自動的にブートします。Device Configuration Assistant (デバイス構成用補助) のメニューを表示するには、システムによるプロンプトが表示されたときに Esc キーを押してブートプロセスに割り込みをかけます。


    2. Press any key to reboot プロンプトが表示されている場合は、任意のキーを押してシステムをリブートします。

      あるいは、リセットボタンを使用することもできます。システムが停止している場合は、電源スイッチを押してシステムを起動します。

  3. 「Current Boot Parameters」メニューが、数分後に表示されます。

  4. プロンプトで b -s と入力して、Enter キーを押します。

    数分後に、シングルユーザーモードの # プロンプトが表示されます。

  5. 無効な passwd ファイルがあるルート (/) ファイルシステムをマウントします。

  6. 新しくマウントした etc ディレクトリに移動します。

  7. エディタを使用して passwd ファイルに必要な変更を加えます。

  8. ルート (/) ディレクトリに変更します。

  9. /a ディレクトリのマウントを解除します。

  10. システムを再起動します。システムが実行レベル 3 になっていることを確認します。

    ブートプロセスが正常に終了すると、ログイン画面かログインプロンプトが表示されます。


    host-name console login:

例 16–6 x86: Solaris 10: 復旧を目的としてシステムをブートする

次の例は、Oracle Solaris 10 で、ローカルの CD-ROM からシステムが自動的にブートしたあとに、/etc/passwd ファイルを修復する方法を示しています。GRUB ベースのブートは、Solaris 10 1/06 リリースで導入されました。GRUB ベースのブート環境での復旧を目的としたシステムのブートについては、「x86 システムをフェイルセーフモードでブートする方法」を参照してください。


SunOS Secondary Boot version 3.00



                              Solaris Booting System



Running Configuration Assistant...





If the system hardware has changed, or to boot from a different
device, interrupt the autoboot process by pressing ESC.

Press ESCape to interrupt autoboot in 5 seconds.





Initializing system
Please wait...


                         <<< Current Boot Parameters >>>
Boot path: /pci@0,0/pci-ide@7,1/ide@1/sd@0,0:a
Boot args:


Select the type of installation you want to perform:

				1 Solaris Interactive
				2 Custom JumpStart
				3 Solaris Interactive Text (Desktop session)
				4 Solaris Interactive Text (Console session)
Enter the number of your choice followed by the <ENTER> key.
Alternatively, enter custom boot arguments directly.

If you wait for 30 seconds without typing anything,
an interactive installation will be started.

Select type of installation: b -s
      .
      .
      .
# mount /dev/dsk/c0t0d0s0 /a
      .
      .
      .
# cd /a/etc
# vi passwd
(Remove invalid entry)
# cd /
# umount /a
# init 6