Solaris のシステム管理 (基本編)

パッケージの削除に関するガイドライン (pkgrm)

rm コマンドを使ってパッケージを削除しても問題ないと感じる場合があっても、そのようにはせず、表 20–1 に示されているツールのいずれかを使用してください。たとえば、rm コマンドを使用すると、バイナリ実行可能ファイルを削除することができます。しかしながら、そのような操作は、pkgrm コマンドを使ってそのバイナリ実行可能ファイルを含むソフトウェアパッケージを削除する操作と等価ではありません。rm コマンドを使用してパッケージのファイルを削除すると、ソフトウェア製品用データベースが破壊されます。1 つのファイルだけを削除する場合は、removef コマンドを使用することができます。このコマンドを使用した場合、該当ファイルがパッケージから削除されるように、ソフトウェア製品データベースが正しく更新されます。詳細は、removef(1M) のマニュアルページを参照してください。

複数のバージョンのパッケージをインストールしておきたい場合は、pkgadd コマンドを使ってインストール済みパッケージとは別のディレクトリに新しいバージョンをインストールしてください。たとえば、複数のバージョンの文書処理アプリケーションをインストールしておきたい場合などが考えられます。パッケージがインストールされているディレクトリは、ベースディレクトリと呼ばれます。ベースディレクトリは、管理ファイルと呼ばれる特殊ファイルに basedir キーワードを設定することによって操作できます。管理ファイルの使用方法やベースディレクトリの設定方法の詳細は、「パッケージ追加時のユーザーの対話操作を省略する (pkgadd)」と、admin(4) のマニュアルページを参照してください。


注 –

Solaris ソフトウェアをインストールするときにアップグレードオプションを使用すると、Solaris インストール用ソフトウェアは、ソフトウェア製品用データベースを調べて、すでにシステムにインストールされている製品があるかどうかを確認します。