Solaris のシステム管理 (上級編)

Procedure1 ユーザーの UFS 割り当て制限を変更する方法

  1. スーパーユーザーになるか、同等の役割を引き受けます。

    役割には、認証と特権コマンドが含まれます。役割の詳細については、『Solaris のシステム管理 (セキュリティサービス)』「RBAC の構成 (作業マップ)」を参照してください。

  2. 次のように割り当て制限エディタを使用して、一時ファイルを開きます。このファイルには、ファイルシステムのルートディレクトリに quotas ファイルがあるマウント済みファイルシステム 1 つにつき 1 行ずつのエントリが含まれます。


    # edquota username
    

    username は、割り当て制限を変更したいユーザー名を指定します。


    注意 – 注意 –

    edquota コマンドの引数として複数のユーザーを指定できます。ただし、表示される情報がどのユーザーに属するかは示されません。混乱を避けるため、ユーザー名は 1 つだけ指定してください。


  3. 1K バイトディスクブロック数の弱い制限値と強い制限値、および i ノード数の弱い制限値と強い制限値を設定します。

  4. ユーザーの UFS 割り当て制限が正しく変更されたことを確認します。


    # quota -v username
    
    -v

    ディスク割り当て制限が有効にされている、すべてのマウント済みのファイルシステムについて、ユーザーの UFS ディスク割り当て制限情報を表示します。

    username

    割り当て制限をチェックしたいユーザー名を指定します。


例 7–9 1 ユーザーの UFS 割り当て制限を変更する

次の例は、 edquota コマンドで開いた一時ファイルの内容を示しています。この一時ファイルのあるシステムでは、ファイルシステムのルートディレクトリに quotas ファイルが含まれているマウント済みファイルシステムは /files だけです。


fs /files blocks (soft = 0, hard = 0) inodes (soft = 0, hard = 0)

次の例は、上と同じ一時ファイルの、割り当て制限変更後の内容を示しています。


fs /files blocks (soft = 0, hard = 500) inodes (soft = 0, hard = 100)


例 7–10 強い UFS 割り当て制限値が変更されたことを確認する

次の例は、ユーザー smith の強い制限値の変更結果を確認する方法と、1K バイトブロック数と i ノード数の強い制限値がそれぞれ 500 と 100 に変更されていることを示しています。


# quota -v smith
Disk quotas for smith (uid 12):
Filesystem  usage  quota  limit  timeleft  files  quota  limit  timeleft
 
  /files     1       0     500              1       0     100