Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : DNS、NIS、LDAP 編)

マスターサーバーでの NIS サービスの開始と停止

マスターサーバーのマップが作成されると、NIS デーモンをマスターサーバーで起動してサービスを開始できます。NIS サービスを有効にすると、ypservypbind がサーバー上で起動されます。クライアントがサーバーの情報を要求すると、ypserv デーモンは NIS マップ内で検索してクライアントからの情報の要求に応答します。ypserv デーモンと ypbind デーモンは 1 単位として管理されます。

サーバー上で NIS サービスを開始または停止するには、次の 3 つの方法があります。

NIS サービスを自動的に開始する

ypinit を実行して NIS マスターサーバーを構成し終わると、マシンのブート時に ypstart が自動的に起動され、 ypserv が開始されます。ypinit によるマスターサーバーの設定」を参照してください。

コマンド行から NIS を開始または停止する

サービス管理機能の svcadm コマンド、または ypstart/ypstop コマンドを使用して、コマンド行から NIS を開始および停止します。svcadm コマンドを使用する場合、サービスのインスタンスを複数実行しているときにのみインスタンス名が必要です。詳細については、「NIS とサービス管理機能」、または svcadm(1M)ypstart(1M)、および ypstop(1M) のマニュアルページを参照してください。

コマンド行から NIS を開始するには、svcadm enable コマンドまたは ypstart コマンドを使用します。


# svcadm enable network/nis/server:<instance>
# svcadm enable network/nis/client:<instance>
or
# ypstart

注 –

起動後に ypserv が呼び出しに応答できるようになるまでに若干の遅延があるので、プログラムまたはスクリプトの内部から呼び出す場合は、svcadm の実行後に 3 - 5 秒間スリープ状態にしてください。


NIS サービスを停止するには、svcadm disable コマンドまたは ypstop コマンドを実行します。


# svcadm disable network/nis/server:<instance>
# svcadm disable network/nis/client:<instance>
or
# ypstop

NIS サービスを停止してすぐに再起動するには、svcadm restart コマンドを使用します。


# svcadm restart network/nis/server:<instance>
# svcadm restart network/nis/client:<instance>