Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : DNS、NIS、LDAP 編)

Transport Layer Security (TLS)


注 –

Solaris LDAP ネームサービス用の TLS を使用する場合、ディレクトリサーバーは、LDAP および SSL 用にデフォルトポート 389 および 636 をそれぞれ使用する必要があります。ディレクトリサーバーがこれらのポートを使用しない場合、TLS を使用することはできません。


TLS を LDAP クライアントとディレクトリサーバー間の通信のセキュリティー保護に使用すると、機密性とデータ整合性を確保することができます。TLS プロトコルは、Secure Sockets Layer (SSL) プロトコルのスーパーセットです。Solaris LDAP ネームサービスは、TLS 接続をサポートします。SSL を使用すると、ディレクトリサーバーおよびクライアントに負荷がかかることに留意してください。

SSL 対応のディレクトリサーバーを設定する必要があります。SSL 対応の Sun Java System Directory Server の設定方法の詳細については、ご使用のバージョンの Sun Java System Directory Server の『管理者ガイド』を参照してください。SSL 対応の LDAP クライアントも設定する必要があります。

TLS を使用する場合は、必要なセキュリティーデータベースをインストールしなければなりません。具体的には証明書ファイルと鍵データベースファイルが必要です。たとえば、Netscape Communicator の古いデータベースフォーマットを使用する場合、cert7.dbkey3.db の 2 つのファイルが必要です。あるいは、Mozilla の新しいデータベースフォーマットを使用する場合、cert8.dbkey3.db、および secmod.db の 3 つのファイルが必要です。cert7.db ファイルまたは cert8.db ファイルには、信頼された証明書が入ります。key3.db ファイルには、クライアントの鍵が入ります。LDAP ネームサービスクライアントがクライアントの鍵を使用しない場合でも、このファイルは必要です。secmod.db ファイルには、PKCS#11 などのセキュリティーモジュールが入ります。このファイルは、古いフォーマットを使用する場合には必要ありません。

詳細については、「TLS のセキュリティーの設定」を参照してください。