ローカルなサーバーのバインドが不可能な場合には ypset コマンドを使用すると、別のネットワークまたはサブネットの別のサーバーが使用可能な場合には、そのサーバーへのバインドが一時的に可能になります。ただし、-ypset オプションを使用するためには、ypbind を -ypset または -ypsetme オプションのどちらかを指定して、実行する必要があります。詳細は、ypbind(1M) のマニュアルページを参照してください。
# /usr/lib/netsvc/yp/ypbind -ypset |
別の方法については、「特定の NIS サーバーへのバインド」を参照してください。
セキュリティーの目的のために、-ypset と -ypsetme のオプションの使用は、制御された状態でのデバッグだけに限定してください。-ypset と -ypsetme のオプションを使用すると、セキュリティーが侵害される恐れがあります。これらのデーモンの実行中はサーバーのバインドをだれでも変更できるため、ほかのユーザーの作業に問題が生じたり重要なデータへの未承認のアクセスが認められたりするためです。これらのオプションで ypbind を起動する場合には、いったん問題を修正したら ypbind を終了して、これらのオプションを指定しないで再起動してください。
ypbind を再起動するには、サービス管理機能 (SMF) を使用します。
# svcadm enable -r svc:/network/nis/client:default |