Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : DNS、NIS、LDAP 編)

構成ファイルの変更

マシンのネームサービスを変更するときは、そのマシンのスイッチファイルを新しいネームサービスに対応させて変更する必要があります。たとえば、マシンのネームサービスをファイルから NIS に変更する場合、スイッチファイルを NIS に対応したものに変更する必要があります。スイッチファイルを変更するには、対応するテンプレートファイルを nsswitch.conf にコピーします。

NIS+ インストールスクリプトを使って NIS+ をマシンにインストールすると、NIS+ テンプレートファイルが自動的に nsswitch.conf にコピーされます。この場合、特にスイッチファイルをカスタマイズしたいというのでなければ、スイッチファイルを明示的に変更する必要はありません。

スイッチファイルを変更する前に、ファイルに列挙されている情報ソースが正しく設定されていることを確認してください。たとえば、NIS 用スイッチファイルに変更するのであれば、ワークステーションには NIS サービスへのアクセス権が必要になり、ローカルファイル用スイッチファイルに変更するのであれば、それらのローカルファイルがワークステーション上に正しく設定されている必要があります。

Procedureネームサービススイッチを変更する方法

スイッチファイルを変更する場合は、次の手順に従います。


注 –

LDAP ネームサービスを使用するには、すべての LDAP クライアントマシンを正しく設定し、nsswitch.conf を変更する必要があります。詳細は、第 12 章LDAP クライアントの設定 (手順)を参照してください。


  1. スーパーユーザーになるか、同等の役割を引き受けます。

    役割には、認証と特権コマンドが含まれます。役割の詳細については、『Solaris のシステム管理 (セキュリティサービス)』の第 9 章「役割によるアクセス制御の使用 (手順)」を参照してください。

  2. マシンのネームサービスに適した代替ファイルを nsswitch.conf ファイルにコピーします。

    NIS+ バージョン (NIS+ スクリプトによって自動的に行われる)


    client1# cd /etc
    client1# cp nsswitch.nisplus nsswitch.conf
    

    NIS バージョン


    client1# cd /etc
    client1# cp nsswitch.nis nsswitch.conf
    

    ローカルの /etc ファイルバージョン


    client1# cd /etc
    client1# cp nsswitch.files nsswitch.conf
    
  3. マシンをリブートします。

    nscd デーモンによってスイッチ情報がキャッシュに書き込まれます。nscd(1M) のマニュアルページを参照してください。

    ライブラリルーチンの中には、nsswitch.conf ファイルが変更されたかどうかを定期的にチェックしないものがあります。 このため、マシンをリブートして、nscd とこれらのライブラリルーチンが確実に最新スイッチの情報を持つようにする必要があります。