Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : DNS、NIS、LDAP 編)

はじめに

Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス: DNS、NIS、LDAP 編)』では、Solaris オペレーティングシステム (Solaris OS) のネームサービスおよびディレクトリサービスである DNS、NIS、LDAP の設定および管理について説明します。このガイドは、現行の Solaris リリースのシステム管理およびネットワーク管理のセットの一部です。


注 –

この Solaris のリリースでは、SPARC および x86 系列のプロセッサアーキテクチャーをサポートしています。サポートされるシステムについては、Solaris OS: Hardware Compatibility Lists を参照してください。本書では、プラットフォームにより実装が異なる場合は、それを特記します。

本書の x86 に関連する用語については、以下を参照してください。

サポートされるシステムについては、Solaris OS: Hardware Compatibility List を参照してください。


対象読者

このガイドは、経験豊富なシステム管理者およびネットワーク管理者を対象としています。

このマニュアルは、Solaris のネームサービスおよびディレクトリサービスに関連したネットワークの概念を紹介するものであり、Solaris OS のネットワークの基礎や管理ツールについては説明しません。

内容の紹介

このガイドは、各ネームサービスに対応して複数の部分に分けられています。

パート I「ネームサービスとディレクトリサービスについて」

パート II「DNS の設定と管理」

パート III「NIS の設定と管理」

パート IV「LDAP ネームサービスの設定と管理」

Solaris システム管理マニュアルセットの構成

システム管理マニュアルセットに含まれる各マニュアルとその内容は、次のとおりです。

マニュアルのタイトル 

トピック 

『Solaris のシステム管理 (基本編)』

ユーザーアカウントとグループ、サーバーとクライアントのサポート、システムのシャットダウンとブート、およびサービスの管理 

『Solaris のシステム管理 (上級編)』

端末とモデムの設定、システムリソースの管理 (ディスク割り当て、アカウンティング、および crontab ファイルの管理)、システムプロセスの管理、および Oracle Solaris ソフトウェアの障害追跡 

『Solaris のシステム管理 (デバイスとファイルシステム)』

リムーバブルメディア、ディスクとデバイス、ファイルシステム、およびデータのバックアップと復元 

『Solaris のシステム管理 (IP サービス)』

TCP/IP ネットワーク管理、IPv4 と IPv6 アドレス管理、DHCP、IPsec、IKE、Solaris IP フィルタ、モバイル IP、IP ネットワークマルチのパス化 (IPMP)、および IPQoS 

『Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : DNS、NIS、LDAP 編)』

DNS、NIS、および LDAP のネーミングとディレクトリサービス (NIS から LDAP への移行、および NIS+ から LDAP への移行を含む) 

『Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : NIS+ 編)』

NIS+ のネーミングとディレクトリサービス 

『Solaris のシステム管理 (ネットワークサービス)』

Web キャッシュサーバー、時間関連サービス、ネットワークファイルシステム (NFS と Autofs)、メール、SLP、および PPP 

『Solaris のシステム管理 (印刷)』

印刷に関するトピックや、サービス、ツー ル、プロトコル、およびテクノロジを使って印刷サービスおよびプリンタを設定および管理する方法 

『Solaris のシステム管理 (セキュリティサービス)』

監査、デバイス管理、ファイルセキュリティー、BART、Kerberos サービス、PAM、Solaris 暗号化フレームワーク、特権、RBAC、SASL、および Solaris Secure Shell 

『Oracle Solaris のシステム管理 (Oracle Solaris コンテナ : 資源管理と Oracle Solaris ゾーン)』

リソース管理に関連する計画と作業、拡張アカウンティング、リソース制御、フェアシェアスケジューラ (FSS)、資源上限デーモン (rcapd) による物理メモリーの制御、および資源プール (Solaris Zones ソフトウェア区分技術と lx ブランドゾーンによる仮想化)

『Oracle Solaris ZFS 管理ガイド』

ZFS ストレージプールおよびファイルシステムの作成と管理、スナップショット、クローン、バックアップ、アクセス制御リスト (ACL) による ZFS ファイルの保護、ゾーンがインストールされた Solaris システム上での ZFS の使用、エミュレートされたボリューム、およびトラブルシューティングとデータ回復 

『Oracle Solaris Trusted Extensions 管理の手順』

Oracle Solaris Trusted Extensions 機能固有のシステム管理 

『Oracle Solaris Trusted Extensions 構成ガイド』

Solaris 10 5/08 リリース以降での、Oracle Solaris Trusted Extensions 機能の計画、有効化、および初期設定の方法 

関連情報

マニュアル、サポート、およびトレーニング

追加リソースについては、次の Web サイトを参照してください。

Oracle へのご意見

Oracle はドキュメントの品質向上のために、お客様のご意見やご提案をお待ちしています。誤りを見つけたり、改善に向けた提案などがある場合は、http://docs.sun.com で「Feedback」をクリックしてください。可能な場合には、ドキュメントのタイトルやパート番号に加えて、章、節、およびページ番号を含めてください。返信を希望するかどうかもお知らせください。

Oracle Technology Network では、Oracle ソフトウェアに関する広範なリソースが提供されています。

表記上の規則

このマニュアルでは、次のような字体や記号を特別な意味を持つものとして使用します。

表 P–1 表記上の規則

字体または記号 

意味 

例 

AaBbCc123

コマンド名、ファイル名、ディレクトリ名、画面上のコンピュータ出力、コード例を示します。 

.login ファイルを編集します。

ls -a を使用してすべてのファイルを表示します。

system%

AaBbCc123

ユーザーが入力する文字を、画面上のコンピュータ出力と区別して示します。 

system% su

password:

AaBbCc123

変数を示します。実際に使用する特定の名前または値で置き換えます。 

ファイルを削除するには、rm filename と入力します。

『 』 

参照する書名を示します。 

『コードマネージャ・ユーザーズガイド』を参照してください。 

「 」 

参照する章、節、ボタンやメニュー名、強調する単語を示します。 

第 5 章「衝突の回避」を参照してください。 

この操作ができるのは、「スーパーユーザー」だけです。 

枠で囲まれたコード例で、テキストがページ行幅を超える場合に、継続を示します。 

 


sun% grep `^#define \

  XV_VERSION_STRING'

Oracle Solaris OS に含まれるシェルで使用する、UNIX のデフォルトのシステムプロンプトとスーパーユーザープロンプトを次に示します。コマンド例に示されるデフォルトのシステムプロンプトは、Oracle Solaris のリリースによって異なります。

[ ] は省略可能な項目を示します。上記の例は、filename は省略してもよいことを示しています。

| は区切り文字 (セパレータ) です。この文字で分割されている引数のうち 1 つだけを指定します。

キーボードのキー名は英文で、頭文字を大文字で示します (例: Shift キーを押します)。ただし、キーボードによっては Enter キーが Return キーの動作をします。

ダッシュ (-) は 2 つのキーを同時に押すことを示します。たとえば、Ctrl-DControl キーを押したまま D キーを押すことを意味します。