Solaris のシステム管理 (セキュリティサービス)

audit_control ファイル

各システム上の/etc/security/audit_control ファイルには、auditd デーモンの構成情報が含まれます。このファイルを使用すると、すべてのシステムが、その監査レコードを格納する遠隔監査ファイルシステムをマウントできるようになります。

audit_control ファイルには、次の 5 種類の情報を指定できます。各行の情報は、キーワードで始まります。

audit_control ファイルの詳細は、audit_control(4) のマニュアルページを参照してください。プラグインについては、「監査プラグイン」audit_binfile(5) および audit_syslog(5) のマニュアルページを参照してください。


例 31–2 audit_control ファイルの例

次の例は、システム noddy で使用する audit_control ファイルです。noddy では、監査サーバー blinken 上で 2 つの監査ファイルシステムを使用し、2 つ目の監査サーバー winken からマウントされる 3 つ目の監査ファイルシステムを使用します。3 つ目のファイルシステムは、blinken 上の監査ファイルシステムがいっぱいであるか使用できないときにだけ使用されます。minfree の値として 20% を指定しているため、ファイルシステムの使用率が 80% に達した時点で警告スクリプトが実行されます。次の設定では、監査対象としてログイン操作と管理操作が指定されています。これらの操作について、その成功と失敗が監査されます。ファイルシステムオブジェクト作成の失敗を除くすべての失敗が、監査対象となります。また、ユーザーに起因しないイベントも監査されています。syslog 監査ログはより少ない監査イベントを記録します。このログには、失敗したログインと失敗した管理操作のテキストサマリーが記録されます。

Solaris 10 リリースでは、dir 行および minfree 行は非推奨です。次の例では、plugin 行に改行が含まれていません。


flags:lo,am,-all,^-fc
naflags:lo,nt
plugin:name=audit_binfile.so; p_minfree=20; p_dir=/var/audit/blinken/files,
/var/audit/blinken.1/files,/var/audit/winken
plugin:name=audit_syslog.so; p_flags=-lo,-am