システムにアクセスする一般的な方法としては、通常のユーザーログインを使用するものと、root ログインを使用するものがあります。また、多数の特別な「システム」ログインを使用すると、ユーザーは root アカウントを使用しなくても管理コマンドを実行できます。システム管理者は、これらのログインアカウントにパスワードを割り当てます。
次の表に、システムのログインアカウントとその用途を示します。システムログインは特殊な機能を実行します。それぞれのログインに固有のグループ識別番号 (GID) が付いています。各ログインには固有のパスワードを設定し、必要のある人だけに知らせるようにしてください。
表 2–2 システムログインアカウントとそれらの用途
ログインアカウント |
グループ ID |
用途 |
---|---|---|
root |
0 |
ほぼ無制限です。ほかのすべてのログイン、保護、アクセス権に優先します。root アカウントはシステム全体へのアクセス権を持ちます。root ログインのパスワードはきわめて厳密に保護する必要があります。root アカウント (スーパーユーザー) は、ほとんどの Solaris コマンドを所有します。 |
デーモン |
1 |
バックグラウンド処理を制御します。 |
bin |
2 |
一部の Solaris コマンドを所有します。 |
sys |
3 |
多数のシステムファイルを所有します。 |
adm |
4 |
特定のシステム管理ファイルを所有します。 |
lp |
71 |
プリンタ用のオブジェクトデータファイルとスプールデータファイルを所有します。 |
uucp |
5 |
UNIX 間のコピープログラム、UUCP 用のオブジェクトデータファイルとスプールデータファイルを所有します。 |
nuucp |
9 |
システムにログインしてファイル転送を開始するために遠隔システムで使用されます。 |