Solaris のシステム管理 (セキュリティサービス)

Kerberos 暗号化タイプの使用

暗号化タイプは、暗号処理が実行されるときに使用する暗号アルゴリズムとモードを特定します。aesdes3-cbc-sha1、および rc4–hmac 暗号化タイプによって、より強固な暗号処理のために使用される鍵を作成できます。これらの強固な操作により、Kerberos サービスのセキュリティー全体が向上します。


注 –

Solaris 10 8/07 より前のリリースでは、別売の Strong Cryptographic パッケージがインストールされている場合は、Kerberos サービスで aes256-cts-hmac-sha1-96 暗号化タイプを使用できます。


クライアントが KDC にチケットを要求する場合、KDC はクライアントとサーバーで互換性のある暗号化タイプの鍵を使用する必要があります。Kerberos プロトコルでは、KDC がチケット応答のクライアント部分に対して特定の暗号化タイプを使用するようクライアントが要求することができます。しかし、サーバーが KDC に対して暗号化タイプを指定することはできません。


注 –

Solaris 10 が動作していないマスター KDC がインストールされている場合は、マスター KDC をアップグレードする前に、スレーブ KDC を Solaris 10 にアップグレードする必要があります。Solaris 10 のマスター KDC では、古いスレーブが処理できない新しい暗号化タイプが使用されます。


次に、暗号化タイプを変更する前に考慮する必要があるいくつかの問題を説明します。